ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 死神の駒
- 日時: 2011/09/29 22:05
- 名前: Maifa (ID: JAJsF.Xg)
どんどん、時が流れていく—————
そして、今日も私たちは・・・・・・
駒 となる————————
- Re: 死神の駒 ( No.7 )
- 日時: 2011/10/28 21:26
- 名前: Maifa (ID: JAJsF.Xg)
零「おい。何考えてた?」
綺羅「え、あ・・・」
零はオートマチック方式のライフル銃を準備しながら聞いてくる。
零「まさか、また余計な事考えてた?」
零は、私の全てを見透かしたように言ってきた。
否定したいけど出来なかった。図星だったからだ。
零「お前の考えてる事は大体分かる。
俺も同じ気持ちだ。アレン様は、酷いよ。
幸せな者の幸せを潰すんだからな・・・」
まぁ、潰している張本人は俺たちだけど。
と、零はつけ足して少し笑いながら言った。
どうやら零も辛い様だった。
綺羅「・・・あ、出てきた。」
私たちがシリアスな会話をしていると、デパートから高垣が出てきた。
私たちは、さっきまでの会話を一旦忘れ、銃を構えた。
綺羅「(あ〜ぁ、結局やっちゃうんだ、私。)」
零「(・・・やりたくないのになぁ・・・)」
二人はそう思いながらも高垣を狙う事に集中している。
綺羅「零。私は頭を狙うからあんたは心臓頼む。」
零「了解。」
お互い役割を簡単に決め、再び無言の状態が続いた。
高垣は、町の中央にある時計塔の12時の鐘の音と共に彼氏にチョコを渡す予定らしい。
さっきからよく時計を見ているからな・・・
そんな彼女の幸せそうな顔を見ると、どうしても銃のトリガーから指が離れてしまう。
12時まで、あと4分31秒。
- Re: 死神の駒 ( No.8 )
- 日時: 2011/10/28 21:38
- 名前: Maifa (ID: JAJsF.Xg)
・・・3・・・・2・・・・1・・・・
12時まで、1分を切った。
喋る気配もなく、ただうつ伏せの状態で高垣に集中していた。
綺羅「(せめて、チョコを彼に渡してから逝かせてあげよう…。)」
零「(高垣がチョコを渡したすぐ後に撃つ。それでいいよな…。)」
二人は同じ考えだった。
そして、その時が来てしまった。
高「あの・・・潤。渡したいものがあるんだけど・・・」
潤とは、高垣このみの彼の名前だ。
潤「ん?
あぁ、チョコか?」
高「ちょ、言わないでよっKY!」
潤「いいじゃんいいじゃん(笑)」
高「もう・・・」
高垣とその彼氏が楽しそうに話している光景を見て、綺羅は顔を曇らせた。
綺羅「(ホントにごめんね・・・)」
私は心の中で高垣に謝った。
そして、高垣は、潤にチョコを渡した。
- Re: 死神の駒 ( No.9 )
- 日時: 2011/10/28 21:47
- 名前: Maifa (ID: JAJsF.Xg)
私と零は、スコープを除き狙いを定めた。
高垣たちは人気の少ない所に居るから他人に被害は及ばないだろう。
彼氏は、分からないけど・・・
私たちは、同じタイミングで引き金を引いた。
潤side
このみがチョコをくれた。
今年が初めてじゃなかったから、チョコだってことはすぐに分かった。
このみと一緒に居る時が、一番幸せだ・・・
潤「これからも、ずっと一緒だからな。」
俺はこのみに言った。
すると、このみは少し頬を赤くして・・・
高「うん!」
と、言い返してくれた。
そんなこのみが可愛くて、抱きしめようとしたら、このみの身体を何かが貫いた。
- Re: 死神の駒 ( No.10 )
- 日時: 2011/10/28 22:02
- 名前: Maifa (ID: JAJsF.Xg)
潤side
目の前が、赤く染まる。
愛する人の体が、赤くなっていく。
俺は目の前にある現実がしばらく理解できなかった。
そして数秒後、やっと理解できた。
このみの胸と頭に、穴が開いていて、そこから血が出ている。
このみが・・・死んだ?
潤「このみ・・・?
おいっ・・・このみ!!このみ!!!」
何度叫んでも、このみから返事はかえってこない。
「キャーー!!」
「だ、誰か救急車!!女の子が誰かに撃たれたぞ!!」
野次馬がどんどん集まってくる。
俺は、ただこのみの名前を叫ぶだけしかできなかった。
暫くして、救急車が来て、このみは病院に運ばれた。
〜〜〜病院〜〜〜
だが、医者は救急車が到着したころにはもう遅かったと言った。
潤「っ・・・嘘だ・・・嘘だよ・・・嘘って言えよ!!!」
俺は医者に掴みかかった。
「こら!やめなさい君!!」
俺は他の医者によって床に叩きつけられた。
潤「っくそおおおおおおお!!!!
はぁ・・・はぁ・・・なんでだよっ!
何でこのみが死ななきゃなんねぇんだよっ!!!
さっき言ったばっかりじゃねぇかよっ!「ずっと一緒に居よう」って!!・・・っ」
俺は人の目なんか気にしずに泣きまくった。
俺はこの時心に誓った。
『絶対に復讐してやる』と・・・
- Re: 死神の駒 ( No.11 )
- 日時: 2011/10/28 22:29
- 名前: Maifa (ID: JAJsF.Xg)
綺羅side
綺羅「・・・・終わったわね。」
零「・・・・ああ。」
目の前には、一か所に集まっていく野次馬。
その隙間から見えるのは、赤く染まった人間の姿。
零「見事なほどピッタリだったね。
同じタイミングで頭と心臓を射抜く。
確実に即死だろ。」
綺羅「そうだね。
でも・・・危ないかもね。
おそらく彼氏の方は、自分の彼女を殺した人物を探すだろうね。
私たちどうすんの?」
もし本当にそうなったら私たちは刑務所行きではなく処刑だろう。
零「大丈夫だろ。
今まで同じような事あったけど、一度もないだろ。そんな事。」
綺羅「・・・だよね。心配のし過ぎか。」
でも、なんか嫌な予感がする・・・
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