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- 【La Reve Des Papillons】〜蝶の夢〜
- 日時: 2011/11/17 19:06
- 名前: 刹那 (ID: 7cAswSvJ)
夢を見る。
悲しい夢
楽しい夢
美しい夢....................
私達は夢を見る。
儚い夢
嫌な夢
嬉しい夢........................
蝶の様に
ヒラヒラと舞う夢。
私達は、それを必死に追い続ける。
自分の為に...................?
..................仲間の為に。
私達は夢を見る。
—————————儚い、悲しい夢。
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- Re: 【La Reve Des Papillons】〜蝶の夢〜 ( No.6 )
- 日時: 2011/11/18 20:58
- 名前: 刹那 (ID: 7cAswSvJ)
「10、9、8、7、6、5、4、3、2、1..............0」
教室内に、指野の声が響く。
同時に、チャイムが鳴った。
1分間のチャイムが、今鳴り終わった。
犠牲者が出ると言うメールに書いてあった時間が、今.......過ぎた。
「..........」
声にならないため息。
「やっぱり、嘘だったのかよ」
「よく言うよ、指野」
いつもは仲が悪い、指野と麻衣が手を取り合っている。
予告は...................嘘だった。
「さ...........部活に行くぞ」
指野が、教室のドアを開く。
それに続いて、皆が教室を出る。
「おい遼、行くぞ.................」
教室内を見渡す指野。
「遼?遼...................」
さっきまで33人だったはず。
今は.............32人。
一番最初に、教室を出たのは..........指野。
「遼...........................?」
皆の頭に、あのメールが浮かび上がる。
『犠牲者』
...........まさか...............................
窓を開けて、グラウンドを見下ろす。
.........紛れもない、村山遼の死体が、あった。
- Re: 【La Reve Des Papillons】〜蝶の夢〜 ( No.7 )
- 日時: 2011/11/18 21:12
- 名前: 優衣 (ID: jCGY4HFl)
先が楽しみです。ちびチャットできたらきて
- Re: 【La Reve Des Papillons】〜蝶の夢〜 ( No.8 )
- 日時: 2011/11/18 22:33
- 名前: 刹那 (ID: 7cAswSvJ)
ありがとう^^
ちびちゃいけんくてごめんね^^;
- Re: 【La Reve Des Papillons】〜蝶の夢〜 ( No.9 )
- 日時: 2011/11/18 23:37
- 名前: 刹那 (ID: 7cAswSvJ)
柵が無い、2階のベランダでは、よく事故が起きていた。
どの人も軽症。
村山の遺体は、事故として片付けられた。
<打ち所が悪かった事故>
新聞の見出しには、そう書かれてある。
.........事故じゃない。
事故だと思いたくても、違う考えが出てくる。
だって......今の季節は冬だよ?
窓なんか...........開いてる訳無いよ。
自殺?....................他殺?
..........怖い。
偶然かもしれない。
でも、家に帰っても..........あの、メールが頭から離れない。
『♪ー♪ーー♪♪ー♪ーー』
その音に、体が震える。
ケータイを開く。
『送信者不明』
もう............
「なんなのよッ」
部屋の窓に、ケータイを投げる。
鈍い音がして、ケータイが真っ二つになった。
.........止まった.....................。
窓ガラスが割れ、私の足に破片が飛び散る。
同時に、死んだ村山を思い出す。
睨みつけるような鋭い目。
頭からは血が出ていた。
......痛かっただろうな。
あの高さからじゃ、気絶できずに落ちたんだろう。
.......殺された?
もしかすると...............
あのメールは本当で、
あのクラスの中の、誰かが殺した?
何のために?
.............わからない。
どうすれば................
どうすれば.....................................
- Re: 【La Reve Des Papillons】〜蝶の夢〜 ( No.10 )
- 日時: 2011/11/22 23:17
- 名前: 刹那 (ID: 7cAswSvJ)
次の日。午前8時。
「おはよ」
物音一つ聞こえない教室。
ナゼだろう。
考えれば、答えはすぐに出る。
ポッカリと開く、私の右斜め後ろの席。
誰かがいたような、そんな気配さえ感じ取れない。
......元々、そこの席には誰もいなかったんだよ。
そう信じるように、皆がその席から視線を逸らす。
「ねぇ、昨日のメール、なんだったの?」
私は、空気を変えるように、無差別に聞いた。
「知らないの?」
「ちょっとね」
苦笑しながら、麻衣に尋ねた。
「あのね、昨日のメールは、
『第一の犠牲者が出ましたね。
勘違いしないでくださいね。私じゃないですから。
犯人は、別の者。
この前も言いましたが、このクラスの者です。
また、犠牲者が出るかもしれないですよ?
では、幸運を祈ります』
............って」
本当だったのか。
事故じゃない。
このクラスの中の、誰かに村山は殺された。
チャイムが鳴ると同時に、隣のクラスからわめき声が聞こえた。
「杉田凪ちゃん。村山君の、彼女だったから」
........信じられない。
人を一人も殺して、その上今もこのクラスに、平気でいるなんて。
.......このクラスに。
このクラスに居る。
.........犯人が。
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