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ゆう
日時: 2011/12/13 20:55
名前: 白雪 言葉 (ID: Kkmeb7CW)

はじめまして!白雪 言葉(しらゆき ことは)です。

僕は、書き込み初めてなんですけど、少しずつ書いていくんで、

よろしくお願いします。
             by言葉

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Re: ゆう ( No.10 )
日時: 2011/12/07 21:14
名前: 白雪 言葉 (ID: XTwzLzPc)

「ねこ・・・?」
 流刑地での生活にも慣れてきたある日、優は傷だらけの黒い子猫をみつけた。
「貴方も独りぼっちなの・・・?それに傷だらけで、可哀想に」
 子猫はか細く、今にも消え入りそうな声で「にゃー」と鳴いた。
優は、放っては置けなかった。
(私に医療の知識はないし・・・。仕方ないわ)
 すうっと息を吸った。
「貴方の傷を癒します。」
 凛とした声でそう言った。
 それは信じられないことだった。子猫の傷がどんどん癒えていった。10秒もすれば傷はなくなっていた。まるで、最初からなかったかのように——————————。
「うちにおいで」
 とても優しく呼び掛ける。
「にゃん」
 それに応えるかのように子猫は鳴いた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「どうしようかしら・・・。」
 子猫を家に連れて帰ってから何十回か、この言葉をくりかえしている。
「木のそばにいたから、樹木…とか?でも、瞳が紅いから、真紅とか、深紅もいいわよね・・・。ねえ、貴方はどう思う?」
 ちら、と子猫を見る。
「ん〜そうだな・・・俺的には深紅がいいかな」
「そうなの。って、あれ、猫ってしゃべるの?」
「ん、ああ、俺、人神だから。本来の姿だと力があふれだすんだ。それにお前を気に入ったからここにいることにした」
「ええっと、神、様・・・?」

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作者より。
優って何者!?
って思われた方、続きをおたのしみに!!
                   by言葉


Re: ゆう ( No.11 )
日時: 2011/12/10 20:39
名前: 白雪 言葉 (ID: 2DX70hz7)

「ええっと、神、様・・・?」
 優は、おどろいた。神様はほんとにいたんだ、と。
「んー、俺は人神だから神様とは少し違うかな」
「違うってどう違うの?」
「いいか、人神っていうのは人と神の間、つまり、人以上神以下ってことだ」
 さすが俺様、説明がうまいぜ、と一人頷いている人神に優はなるほど、あいずちをうった。
「でも、なんであんな傷だらけになったの?」
「ぐぅ・・・」
「なんで?」
 優の好奇心が人神を攻める。
「嫌・・それはだな。俺は無駄な殺生はしない主義で、決して、昼寝していて、からすに襲われたわけじゃないから・・・その・・・」
 人神が必死に取り付くろうとしている。
「深紅はやさしいんだね」
「え?」
「あれ?深紅は嫌だったかしら?」
 ちがう、深紅がいやなんじゃなくて・・・、と人神は言う。
「俺の事、弱いって言わないのか?」
 優はくすっと笑った。
「だって弱いのは私も同じだもの」
 そうか、と深紅は頷いた。人の弱さを知っているからこんなにも強いのか、と。もっとも、本人は気付いてないようだが。
「しかし、いいのか、優。濡れ衣着せられたままで」
「・・・!なんでしってるの?私の事。それに濡れ衣って」
 今までの笑顔が嘘のように、優の顔が強ばる。
「俺は人神だ。それぐらい分かるに決まってるだろう?」
 その声は優しく全てを癒すようだった。


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作者より。
疲れたんで今日はここまでにします。
相変わらずの駄文ですいません。
こんな僕にアドバイスをくれたらとても嬉しいです。
だれか下さい。
        by言葉

Re: ゆう ( No.12 )
日時: 2011/12/12 21:41
名前: 白雪 言葉 (ID: 7jSpI1pD)

「もうすぐ、奴らが来るぞ」
急に冷たい、乾いた声を深紅が発した。その声に優はびくっと肩を震わす。
「・・・奴らって?」
 優はそれが誰だか分かっていて、あえて尋ねる。その人じゃなければいいと、強く願った。
「藤原 十六夜(ふじわらの いざよい)を暗殺した刺客」
 来ると分かっていた。いつかは来るだろうと———————。
「そう」
「逃げないのか?」
「ええ、逃げたところでいつかは殺されるわ」
 その言葉は寂しそうだった。
「それはダメだ」
「なんで?なんでだめなの?」
聞き返す優の声は震えている。まるで早く楽になりたいといっているように。
「俺はお前に助けられた。その恩を返すまでお前を死なせはしない。たとえ、この命が尽きようとな」
「でも」
「でも?」
「私がいたから十六夜様がお亡くなりになられたのよ。私のせいで・・・私がいたから。だから、私が居なくなればもう誰も私のせいで傷つかないの——————」
「ちがう!」
 うっすらと涙を浮かべる優に、深紅は一喝した。
「お前がいなくなったら、俺が傷つく。だからここにいろ。ここにいてくれ————————!」
 それは深紅の偽りのない心からの懇願だった。


————————————————————————————————
作者より。
次回、奴らが現れる————かも?
               by言葉

Re: ゆう ( No.13 )
日時: 2011/12/18 21:09
名前: 白雪 言葉 (ID: m.NeDO8r)

「私、は、」
 誰も傷つけたくない—————————。
「だ、め、」
 私が、いるとみんな傷つくのに————————。
「い、ちゃ、」
 『消えろ、疫病神』
「いちゃ、だめなの」
 優の頬を滴が伝う。優は家を飛び出した。
「はあ、はあ」
 走るのに疲れた優は足を止めた。吹いてくる風が心地よい。
「あの、優様でしょうか?私は、加藤 冬雪(かとう ふゆゆき)でございますが。」
 ふいに聞こえた声は懐かしいものだった。
「冬雪さん」
 優はそう言った。

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作者より。
短くてごめんなさい。

Re: ゆう ( No.14 )
日時: 2012/01/12 20:51
名前: 白雪 言葉 (ID: T3.YXFX2)

 冬雪は、藤原家当主の従者であり、優とも、親しい間柄である。
「義兄上は来ていますか?」
 そう尋ねる優に申し訳なさそうに、「いえ、」と言った。
「すいません。あの方はお忙しく、私にまで使いをさせるほどですから」
「あ、冬雪さんが謝らないで下さい。もとは、貴方より身分の低いんですから」
「でも、今はちがうでしょう?」
「まあ、そう、ですけど・・・」
 うー、と唸っている優を見て少し微笑んだ。
「ああ、申し訳ありません。私、まだ仕事が残っていまして、また後日伺いますね」
「すいません、引き留めてしまって」
「いえ、お気になさらずに」
 そう言うと冬雪は歩いていった。
「冬雪さんは相変わらずお優しいですね」
 いつだってそう、どんな時でも笑顔で接してくれる。だから優は冬雪を信頼していた。



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作者より。
サンタさん、僕に文才を下さい
              by言葉


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