ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- Dear.
- 日時: 2011/12/17 03:18
- 名前: ヵほ (ID: WRKciX17)
クリックありがとうございます^^
初投稿のヵほと申します。
小説の書き方がなってないかもしれませんので
アドバイス等をしてくださると、泣いて喚いて転んで泣いて喜びます←
以下注意書き等です。
・荒らし&中傷はNGです
・駄文ですので、生温い目で見守ってください
・果てしない程の亀更新です
・見て下さった方は「見たよ〜」だけでもいいので
コメントしていただけると嬉しいです
・内容は切甘&死ネタとなっております
・○○視点と書いていない場合
全て大瀬視点となります
それでは、そろそろ始めます。
皆さまどうぞよろしく
√プロローグ >>1
√登場人物紹介 >>2
√Part.1「その少女は美しかった」
>>3 >>4 >>5 >>6 >>7 >>8 >>9 >>10
>>11
*-お客様-*
- Re: Dear. ( No.7 )
- 日時: 2011/12/15 20:32
- 名前: ヵほ (ID: SCMOcoS4)
いつまで俺をおちょくれば気が済むんだろうか……
というか遊び半分で勝手に病院に入っていいのか?
いや駄目だよな……
「なぁ、俺そろそろ……」
俺が少女に言いかけた時だった
「亜理紗ちゃん!!」
若い看護師が少女に向かって走ってくる
亜理紗っていうのか……。
「ぁ 看護師さん……」
「勝手に外出しちゃ駄目ってあれ程言ったでしょ?」
「ん〜……ごめんなさい……」
「はぁ……皆心配してたのよ? 一言謝らなきゃだ〜め」
「はぁ〜い……」
俺はそれを見て初めてはっとした。
この少女、本当に病院に通ってたのか
「じゃあ謝りに行ってくるね! お兄ちゃんはここで待ってて!」
少女は走りながら階段を駆け上がって行った。
「ふぅ……ごめんなさいね?」
「ぁ いえ」
「あの子、ここに入院しているの」
気まずくならない為か、看護師さんは話題作りをしてくれた
ま、最悪な話題だったがな。
- Re: Dear. ( No.8 )
- 日時: 2011/12/15 20:36
- 名前: ヵほ (ID: SCMOcoS4)
「ある病気にかかっちゃって、もう2年も入院してるのよ」
「あの、あの子って何歳なんですか?」
「小学5年生。10歳よ」
10歳ってことは……入院したのは8歳?
「2年間も入院していて、まだ治らないんですか?」
「……亜理紗ちゃんは余命宣告されているわ」
「…………はい?」
余命宣告?
何を言っているんだこの人は
そんな重い病気を抱えている人が
あんな元気でいられる訳がないじゃないか。
さっきは走ってたし、体力もあった。
「そのせいもあって外出の許可が出来ないの。
それを知っている亜理紗ちゃんは、毎日毎日病院から逃げ出すのよ……」
俺はそのとき心底思った
止めろよと。
見張れよと。
「お兄ちゃ〜ん!」
どこかに行っていた少女……いや亜理紗ちゃん(?)がこちらに向かって走ってきた
「この話は内緒にしていてくださいね」
「はい、勿論です」
俺の返事を聞いた看護師さんは
そそくさとその場を立ち去った。
- Re: Dear. ( No.9 )
- 日時: 2011/12/15 20:37
- 名前: ヵほ (ID: SCMOcoS4)
「何の話してたの?」
息を切らしながら俺の元に来た亜理紗ちゃんを落ち着かせてから答えた
「特に何も」と
「ふ〜ん……そうだ! こっち来て!」
納得したようなしないような微妙な答えを出すと
またしても俺の服裾を掴んでどこかへ走り出した
その後は、エレベーターを使わずに階段を使い6階までダッシュ。
流石の俺も死にそうだった。
亜理紗ちゃんは全然疲れてなさそうだがな。
in6階—廊下—
「後少しで付くから待っててね!」
「あ……あぁ……」
一体どこに行く気だ……。
「とーちゃく!!」
……デジャヴだ。
病院に着いたときの一言目もとーちゃくだったな。
んで、今度はどこに到着したんだ
俺は亜理紗ちゃんから目を離し、前を見る。
するとそこは病室だった。
亜理紗ちゃんの病室か?
俺はスキップしながら病室に入る亜理紗ちゃんの後に続いた。
- Re: Dear. ( No.10 )
- 日時: 2011/12/17 03:08
- 名前: ヵほ (ID: WRKciX17)
「お姉ちゃんいる〜?」
亜理紗ちゃんが病室に入って一言目に言った台詞だ。
ここは亜理紗ちゃんの病室ではないらしい。
「居るよ」
カーテンのかかったベッドから、大人っぽい声が聞こえた。
「良かった! あのね、今日ね、お兄ちゃん連れてきたんだ!」
「お兄ちゃん?」
「うん!」
亜理紗ちゃんは勢いよくカーテンを開ける
[ジャッ!!]
開いたカーテンの先にいたのは、パジャマ姿の天使。
綺麗な黒髪に真っ白な肌
俺は一瞬言葉を失った。
俺と同じ人間にこんな綺麗な人が存在するのか……。
「初めまして」
思考停止していた俺に優しく微笑みかける天使
「ぁ あぁ……初めまして……」
「あのね、このお兄ちゃんね、亜理紗にジュース買ってくれたんだ!」
「そうなの? 良かったね」
その天使は亜理紗ちゃんの頭を優しく撫でながら微笑む。
優しい子なんだろうと一目で分かった。
そしてこれが俺の人生を変える最大の原点だった。
- Re: Dear. ( No.11 )
- 日時: 2011/12/17 03:18
- 名前: ヵほ (ID: WRKciX17)
「お姉ちゃん、今日もあれある?」
「うん、あるよ」
あれとは一体なんだろうか?
亜理紗ちゃんの問い掛けに頷く天使はベッドの傍にあった紙袋を漁り出す。
「はい」
そして缶ジュースを取り出し、亜理紗ちゃんに手渡した。
「ありがと! あのねあのね! このジュースとっても美味しいんだよ!」
ジュース片手に俺に向き返った亜理紗ちゃんは
少し興奮気味にそう言った。
「はいあげる!」
そして半場強引に俺にその缶ジュースを押しつけると、飲んで飲んでと急かしてきた
「頂きます……」
俺はピーチ味と書いてあるパッケージを見ながら思った。
俺、ピーチ味苦手んだよな。
だが亜理紗ちゃんに飲めと急かされたことや
ジュースをくれた張本人が天使のような人だったこともあり
やけくそで口にジュースを注ぎこんだ。
「…………美味い」
俺の口から出てきた言葉は、自分でも信じられないような言葉だった。
あんなに嫌いだったピーチ味(というか桃)のジュースを美味しいと思えるなんて
世紀の大発見かもしれない。
あくまで俺の中でだけどな。
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