ダーク・ファンタジー小説

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お湯を沸かせば出来る魔法書を読みましょう
日時: 2014/03/08 17:48
名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: ysgYTWxo)

鏡に映って きらきらと燃える 蝋燭
水晶玉にうつる 揺れる瞳

あくる日も変わらない 周りの冷たい双眸

「……昨日、母を殺した」

窓の外で 彗星がひかる

——
作者挨拶 >>2

*****************************
登場人物

立花 翔太 タチバナ ショウタ
立花 楓 タチバナ カエデ
立花 優希 タチバナ ユウキ
大北 星哉 オオキタ セイヤ
佐川 志乃 サガワ シノ
漆本 遥花 ウルシモト ハルカ 

*****************************

プロローグ  双眸 >>1

φ第一章φ 銀の世界

第一話【夕闇の螺旋】  第二話【仲間の元へ】

to1握りしめた手 >>3  to11宿命を抱いて >>13
to2世界の果てで >>4  to12敵からの刺客 >>14
to3破壊した形見 >>5  to13冷戦のその先 >>15
to4迫りくる強敵 >>6
to5風を斬る弾丸 >>7
to6ひとりの犠牲 >>8
to7消えた片割れ >>9
to8混沌する目的 >>10
to9消え去る仲間 >>11
to10星の見える夜 >>12

—————————————
□お知らせ□

*3/1 執筆開始

Re: 銀色に燃えるキャンドル —双眸— ( No.6 )
日時: 2014/03/02 10:33
名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: ysgYTWxo)

俺は、何度も取れるヒゲを押さえながら、路地まで走った。

そろそろHPがやばいかもな と思いながら 俺はまたポケットから、人間界で言う「スマホ」みたいなものを取り出した。

それは、常に俺が装着するもので、HPと攻撃力とレベルと 同じそれを持つ、設定した仲間がどこにいるかや、地図なんかも確認できたりする。 これは「ピポット」と言うらしい。

これは、トランシーバーと揃って、公園でかくれんぼを計画していた楓の鞄に入りっぱなしだった、持ち合わせのものだった。
しかもそれ、大量にあって 仲間分まで足りたうえ二つもあまりがある。

——————————————
ピポット 2014.3/1 pm4:02

立花翔太 36LV □■◆○○
         ▲○□◆○
HP200/1500   ●●★▽◆
攻撃力3000/15000 ◆□▼■■
防御力20/150
——————————————
地図的には、自分が★
読み方は意味がわかんないけど 最近分かるようになってきた。

え、わかんないぞって?気にすんな。おまえらわかんなくていいし!(超ヒドイ)
じゃあ 少し教えてやる あんがい簡単なんだぜ。

白マルがあるだろ、4つ。それが仲間
ちゃんと引っ張って名前も書いてある。

で黒いマルは、一部の敵を表してる。
黒四角は、宿泊施設とか休憩場所とか とにかく屋内の場所で、ホテルみたいなもんだな。
ま、他は難しいから今度。

やばい、皆もう集まってる。あ、でも楓だけまだだな。
——————
俺がのんびり歩いていくと、ど叱られた

「おまえが待ち合わせ場所設定したくせに………」
と、少し怒り気味の優希に 平謝りした。

「とりあえず、食べようぜ。俺、腹ペコペコ。」
俺が言うが、遥花が言った

「何買ってきたの?」
そう言われ、俺は大量のインスタントラーメンや、サラダやお惣菜を出した

「このお惣菜、今日までだよ」
志乃が、お惣菜の賞味期限を見て言った

「とにかくこのお肉も焼かないと。だって今日までだから」
と、楓も言った。

「とにかくメシ————!!」
俺は空腹のあまり叫んだ。

「ばっか!!」
優希に口を押えられ、俺は息もだえだえに倒れた。

Re: 銀色に燃えるキャンドル —双眸— ( No.7 )
日時: 2014/03/02 10:18
名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: ysgYTWxo)
参照: http://弓矢を持つ美少女

「く、苦しいだろ!!」
抑え込まれ、ヒゲとヅラが落ちた。
あまりの苦しさに声を上げ、手を払いのけるが、優希の手と身体は力なく地面についた

「…なんで」
優希が呆然と路地の奥の方を見つめて呟いた

「……?」
俺は、優希を払いのけて、奧を見た。

そこに居るのは、青い服に身を包んだ

「警察…!!」
俺が叫んだ。
気付けば、俺のヒゲとヅラは落ちていた。バレたも同然だ。

ショックだ。

気付かれたんだ。

「指名手配!!」
ひとりの警察は叫ぶと、後ろに何人も引き連れていた。

「異世界人 ヒゲ&ヅラの翔太!万引きと勝手な移入で逮捕する」
(俺、そんな風に呼ばれてたんだ?)

ある意味ショックにショックが重なる。

「…え、そんな!!なんで警察が。」
志乃が、状況を把握しようときょろきょろする。

「もう…。やるしかないよ。」
分かってるわね?と、楓が振り向いた。

楓が弓矢の弓を引くような素振りを見せると、すぐに金色の弓矢が出てくる

俺たちは戦闘態勢に入った

「ヒーリング!!」
遥花が、そう告げた。
俺たちの体力と攻撃と防御 失っていた分が 少しだけ回復する

そこから 警察も構え、戦闘態勢に入る。

俺は楓の前に出て言った

「いい。……おまえらは逃げろ。狙われてんのは俺だけだし」
でも…と引き下がる楓に俺は言った

「…ポリス2,3人に殺られるほどヤワじゃねーよ!」
楓は頷いた

「逃げるよ!!」
だが、変装している楓たちを警察は追っていった

「よくわからないが、異世界人の仲間であろう 追ってみる」
と言いながら、ひとり警察が追っていく

「お、そうはさせないぜ! エニグマ・クルセイド!!」
俺が唱えるだけで、術式が開き、瑠璃色の魔法陣がぐるりと渦巻き、少年十字軍が俺の後ろに待機する。

「やれ!!」
指示すると、そのまま少年十字軍は、警察に槍でつきにかかる。

「アルカトラズ!」
自分も、指先を出し、十字軍を避けて警察に向かって一発撃とうとしたが、警察もそんなヤワじゃない。

「チャルナフラッシュ!」
警察がそう言った瞬間、俺の周りの視界が暗くなり…

「…チッ。見えねえ」
靄のようなもので、何も見えない

「エニグマ!見えなくても、やれ!」
十字軍に指示する。

俺も、銃を闇雲に撃つ。
自分の仲間である十字軍を撃っていたらどうしようとか、思わなかった。ヒーリングすれば瀕死しても十字軍は甦るって思ってるから。

俺の身を守ろうだけ思って 焦った。


「!!!」

ヒュン


風を斬り 高速球で、銃弾が飛んできた


残念ながら 俺はこれほどの銃弾を止められる防御技を持ち合わせていない

「シヴァールヴァーニィ…」
掠れる声でそう言った。自分の防御技 俺は攻撃型だから ほぼ防御技を使えない。

目と鼻の先に盾が現れる。

バリ————ンッ!!

アニメそのままの音を立てて、盾が粉々に破壊し、地面に落ちていく

「…もう、だめだ」
今なら自分の銃弾で打ち返すこともできたかもしれない…けど、もう。

俺は目を閉じた

でも、目の前に人影が現れた

「?!」
鈍い音を立てて、ひとり 人が倒れた

Re: 銀色に燃えるキャンドル —双眸— ( No.8 )
日時: 2014/03/02 10:10
名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: ysgYTWxo)
参照: http:// komt

「エニ、グマ……?」

俺は、我にかえった。

十字軍の一人に、弾丸が腹を貫いていた。

俺の身代わりに——……
倒れたエニグマを呆然と見ていると、さっきの警察が俺をいざなうように、俺に向かって撃った。

「・・くっ。」
唐突なことに身をよじらせなんとか回避したが、

バリッ…

鈍い音を立て、俺は何かを踏んづけた

「えっ!!」
足を持ち上げると、なんとそれはピポットだった

(…嘘だ!!)
ピポットなしでは、仲間の元にたどり着けない。

画面はひび割れ、ものすごいことになっている。

(・・とりあいず なかまを探すのは後だ。)
今のバトルに勝つことが、大切。

逮捕されたならもう、ピポットなんてどうでもいい。

「!!」
少しだけ、靄が動いた。
警察が少しずつ見えてくる

「いまだ!!」
俺は叫んだ

俺は、手を警察に向け、撃った。

バ———ン!!

Re: 銀色に燃えるキャンドル —双眸— ( No.9 )
日時: 2014/03/02 17:24
名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: ysgYTWxo)

俺の指先から炎が放たれ 火の粉が飛び散る。

「うあ……っ」
隙間から、警察がひとり、倒れるのが見えた

「!! 一旦引きかえすぞ!!」
一緒に居た警察が、倒れた警察を負ぶって逃げていく

「なんで仕掛けたくせに逃げるんだよ!」
俺はぼやきながら、ピポットを拾い上げた

「…」
画面は、暗転してままで、いつまでたっても俺の体力とかを表してくれない

(どうしようかな…)
インスタントラーメンや俺が買ってきた食料は置いてあるけど、調理器具とかは 全部ドラえもんのポケットを持ってる志乃しか持ってない。

俺は、万引き攻撃専門だからな。

ヒーリングもないし、ピポットもないし

「そうだ トランシーバーがあるじゃん!」
俺はポケットから手さぐりでトランシーバーを探そうとするが

「・・ない」
右ポケットがひっくり返り 左ポケットもひっくり返るのに 何もない

(・・)
ふと下を見ると トランシーバーもいつ落ちたのか、中身が見えてボロボロになっている

「・・これどうすんの——……」
あんなこと言ってのけたけど ここまで自分が無防備だったことに気づき落胆する。

トランシーバーとピポットをポケットに入れ、とりあえず路地から出ることにした。

「楓たちどっち行ったかなー…」
体力もほとんどないし、これだけの食料を持っていると 倒れてしまう

「——右だ、右!!」
俺は ほぼ野性のカンだけを頼りに歩いていた。

———
to楓

(翔太 大丈夫かな)
ああ見えて いつも大丈夫なんだけどそれはそれで心配になる

街並から出て、朝追われていたところを避けて森の方で休憩することを決めた

「ヒーリングすれば、三日は生きられるから、あたしたちはムダに万引きとかで動かないほうが良いかも」
とあたしが言ったので、志乃からテントを借りて 森で野宿をすることに決定。

「ここで良いよね?どう?」
と笑顔で遥花が切り株を叩いた

「いいよー!」
志乃がさっそく優希に手伝ってもらいながらテントを組み立てる

「いいよ」
あたしも頷いた

「うーんと どうすんだ?いつも翔太やってるからわかんないな…」
志乃が、さっそくテントの組み立てに困っている。

「いや、ここはこうするんだろ」
と、優希がやって見せるが、それも違う。

遥花がヒーリングのための薬草を探しに行く すぐ戻る、と森の少し奧へ入っていった

ヒーリングは、遥花が言えば言うほど体力が回復するわけではない。
遥花は普段から、ヒーリングに必要な薬草を持ち合わせて、調和してボトルに詰め、ヒーリングを行うから体力が回復する

でもいつかはその薬草もなくなる。だから探しに行ったのだ

さっきまで遥花が座っていて暖かい切り株のベンチに座って ピポットを取り出した。
遥花はそう遠くまで行っていない。

——————————————
ピポット 2014.3/1 pm6:01

立花楓 33LV  ●●■■◆
         ▲□○□◆
HP500/1800   □★◆■▽
攻撃力2800/10000 ◆○○▽◆
防御力2000/2200
——————————————

「…?」
翔太の姿がない。

少し遠くに行ったのかな、と画面をスライドするが、翔太の姿が無い。

Re: 銀色に燃えるキャンドル —双眸— ( No.10 )
日時: 2014/03/02 17:30
名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: ysgYTWxo)

「あーもうなんだよ!!」
俺は、誰もいない夜の森を、無茶苦茶に歩いていた。

結局誰も見つからないし 誰とも連絡は取れないしで何もできない

(あーもう こういう時に俺が志乃の力持ってたら エスパーで楓たちをこっちに連れてくんのに!)
そう思えば思うほど、怒りが爆発しそうになってくる。

十字軍のひとりに犠牲を与えてしまったことにも、自分に苛立つ

(…こういう時、風を操る優希が居たら おまえらがどこにいるかとか、喋り声で突き止めてやんのに!)
残念ながら 炎の力を持ってできることは攻撃にすぎない。

(…遥花なんて超便利じゃん!)
記憶がありすぎて、はっきりと、や一週間前の記憶とか、記憶が大量に流れる場所ではあんまりなんだろうけど、植物に訪ねりゃ、楓たちがどこに行ったか。の道のりまでわかるんだ。

(この国の外には行ってないよな…。だって、俺残していくわけ…)

「あ、そっか。俺裏切られたんだ!」
明るく元気に俺は言い切る…が。

(それ、超かなしくね…?)
俺、ひとりパティオの国に残されたらしい。

「なんで…中庭の国に…」
ついさっき街の住民の話から漏れた言葉が、パティオ=中庭 ってわけで。

「でも パティオの国からは なんか出たくない気がする」
どうせ追われる身だし、こんな狭い国から出たほうが良い そう思うのに。

なんだか。

俺が人間界から来たのもここだし 帰るのもココなんじゃないかなって

———別に帰りたいわけじゃない・・けど。
俺は 何かをしにここへきて

何かをし遂げて人間界に戻り、



あいつを撃つ


はずなんだ———………


——
to楓

「・・あたしのピポットの故障かな」
そう思って テントを組み立て終わって 切り株に座って休憩している志乃に声をかけた

「ねえ 志乃。志乃のピポット見せて」
あたしがそう言うと、いいよ。と、リュックサックから ピポットを出した

「…でもなんで——…」
その言葉に返事はせず、あたしは黙々と 志乃のピポットを見た

(ここに、翔太のマークが無ければ)
翔太は…逮捕されたのか。
翔太は…この国から出てしまったのか。
翔太は…

……知らず知らずに考えてしまっていて
 
あたしたちの中に 普通に沈黙が流れている。

いつもは、会話が途切れないほどなのに。
——翔太が居ないからかな。

いつも大体、翔太が問題起して、あたしが翔太をたしなめて、志乃と遥花が困り顔になって 結局 優希が何とかして

あたしたち三人、連携してるかも

翔太(問題起す)→楓(注意する)→優希(対処する)
あたしはいらないような気もするんだけど。

翔太(問題起す)→優希(対処する)みたいな(笑)

——————————————
ピポット 2014.3/1 pm6:18

佐川志乃 32LV  ●●■■◆
          ▲□○□◆
HP200/2000    □○★■▽
攻撃力300/12000   ◆○◆▽◆
防御力1000/1500
———————————————

「え・・・・・・・・・」
あたしのピポットと志乃のピポット 何度も見比べた。

自分の黄緑色のピポットと志乃の瑠璃色のピポット

「・・どうしたの?」
優しげに優希も近寄ってきた。

「———翔太が、無い」
あたしが呟いた
——————————————


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