ダーク・ファンタジー小説
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- ・ ・ ・ 魔術シンドローム ・ ・ ・
- 日時: 2014/03/10 21:18
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: ysgYTWxo)
「———わたしは、撃たれる」
彗星光る黄昏の空
この蝋燭が解け切ってしまえば、わたしは、この場所から離れ 撃たれるまで 永遠に 魔術シンドローム感染者として 追われる身になる。
「———わたしは、死ぬ。」
ボトボトと 蝋燭が溶け、ロウが落ちていく。
「溶けきったら、わたしの人生が、また。始まる……」
そこで捕まるまで、またわたしの人生が始まる。
そして、終わらない…いくら死んでも、また甦る
命の蝋燭が燃え尽きるまで——……
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□お知らせ□
2014.3/4 執筆開始
登場人物 >>1>>7
登場用語(読んでおくと分かりやすい、かも)>>4
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目次
第一章 ∮夕闇シンドローム∮
第一話【宵闇】 第二話【混沌】
*to1黒き蝋燭少女>>2
*to2夜明けの魔物>>3
*to3仲間を探しに>>5
*to4花の記憶の先>>6
*to5闇と孤独の都>>8
此処に無くても、更新されている場合があります。
- Re: ・ ・ ・ 魔術シンドローム ・ ・ ・ ( No.5 )
- 日時: 2014/03/13 20:59
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: ysgYTWxo)
「ビアンカ。猫を連れる少女、…ね。わたくし、あなたをここで保護しようと考えましたのよ。でも、また、あなたと会いそうな気がしますの。だから今日保護するのはやめますわ〜」
もうひとりのビアンカは 高々に笑みを浮かべて言った
「それでは」
そのまま優雅に手を振ると、軍隊を引き連れて行ってしまう
「え!…えっとちょっと!」
色々言おうとしたが もう遅し
「にゃー?」
レイが、わたしの腕を登って肩に乗った
(…怖かった)
「さあ、行こうか」
わたしは立ち上がった。
荷物を持って、この場を離れることにしたのだ また襲われないとも限らないし、気味が悪いから
(感染症の原因となった人、ビアンカ。王女、ビアンカ。そして 自分、ビアンカ)
ビアンカと言う名前は、かつては周りに誰も居なくて珍しいんだと思っていた
でもこう重要人物がビアンカだと いくら肉親がつけた名前だとしても、なんとなく心配になる。
「……次はどこへ行こう」
お腹がすいて飢えに苦しみつつ、ふらふらとわたしは思った。
(…魔術、シンドローム)
わたしが魔女の時に感染した、症候群
友達や仲間たちは死亡したりもして、生き残っている人は居るかもしれないが 面識がある中では居ない。
魔女として普段から長生きなので 記憶力が良いように作られてはいる身体ではあるけれど 生き残りは覚えがない
(…そうだ)
このままひとりじゃ つまらないし 寂しい
今みたいなことが無いとも限らない
ピンチになった時、猫語じゃなくて モルテ語でも人間界語でも魔界語でも何でもいいから、仲間が居ると安心かもしれない
数十年の 猫二匹の一人旅
今、変わります——…!
だれか、仲間を見つけよう。
だれか 出来るといいなあ…
———————
わたしは、とある「予言者スピリットの孫」の元へ行くため、ふらふらと歩いていた。
「あのお方なら・・きっと、わたしの仲間になってくれる」
ただ、昔の記憶に思いを委ねて そう思った。
べつに失敗したときのことなんて考えなかった
「プラム、レイ」
「ニャー!」
わたしの後ろに歩いていた二匹を抱きかかえ、レイはリュックサックに、プラムは肩に飛び乗って、歩いている。
思えば、プラムは捨て猫で、わたしが拾ったわけだし、そんな旅の途中、人間界であった スピリット(予言者)に押し付けられた猫こそがレイだった。
その予言者の孫の元・・・
予言者は人間界に居るけど、孫はモルテに居ると聞いている
- Re: ・ ・ ・ 魔術シンドローム ・ ・ ・ ( No.6 )
- 日時: 2014/03/13 20:55
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: ysgYTWxo)
モルテのどこにいる。
と言う部分まではわからないのだけど。
直感とグリムワーの力で 花の記憶を頼りに行く瞬間は きっと、会える。なんて思った
「グリムワー!」
花の記憶をたどる。
わたしは今、あるきにあるいて、ある木造建築の前に居た
「なんとなく ココな気がする」
聳え立つ木造の古式ゆかしい家だった。
わたしは 少し ぼーっとそれを見て、訪ねていいものかと考えていた
(でも——)
花の記憶をたどると、スピリットの孫、の顔が見えて
「……すみませーん」
叫んでみる。扉をコンコンと軽くたたいた。
出てくる人が、スピリットの孫、であれば——それで。
「…なんですか?」
中から出てきた人は、どこからみてもスピリットの血を引いたはずの孫、で。
「…予言者のお孫さんですか?」
わたしは言った
「あ、…ええ、そうよ。」
途惑ったように 目を泳がせる
「…あなた どちら様?——あ・・・!!レイじゃない。……もしかして!!」
と一旦わたしと目を合わせた
「あなた、この猫、レイ?祖母があなたにあげたっていう猫?」
大きな円らな瞳の可愛い少女
栗色の髪をポニーテールに結って、美人顔の女の子
「あ、そうです。わたしはビアンカ・ノクターン、この子はレイで…。こっちはプラム。なら、あなたはスピリットのお孫さんなんですね。」
そう言うと、その子は 頷いて、私に向き直った
「あたしは、モニカ・スピリット。確かに、祖母は予言者ハルカ様ではあるわ。・・・そうね」
わたしの顔をまじまじと見ると、家の方へ向き直った
「翔太!ちょっと来て」
すると、モニカとよく似た少年が 戸をあけて出てきた
「…誰?」
わたしを見て 説明を求めようとする少年に、ハルカは言った
「あたしの双子の兄、立花翔太っていうんだけど・・。今の今まで人間界で暮らしてたから まだ名前をモルテ語に変えていないのよね」
と言った
「・・えと…。わたしは、ビアンカ・ノクターンです。こっちは猫のプラム、とスピリットからもらったレイ。」
と猫の二人もあいさつする
「ニャー!」
「にゃっ!!」
「…あら、レイ、どうして言葉をしゃべらないの?」
ハルカは、レイに近寄っていった
「言葉?」
わたしはぼけっとしていると ハルカがこっち向いた
「や、やーね、祖母から聞いてないの? この子は、ネコ語じゃなくてモルテ語をしゃべるトクベツな猫だって」
「聞いてないですけど…」
- Re: ・ ・ ・ 魔術シンドローム ・ ・ ・ ( No.7 )
- 日時: 2014/03/08 13:20
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: ysgYTWxo)
- 参照: htt担筑カp://請舗ナ
登場人物
予言者ハルカ(ハルカ・スピリット)
かつてのビアンカがお世話になった人物。
出身は魔界で ハルカ自信もかつて魔術シンドローム感染者を見てきたという。
ビアンカに願いを伝え、黒猫レイを託した。
モニカ・スピリット
人間界に住み、占い師をしている予言者ハルカの孫
モニカ自身は、双子の兄を探すため色々な次元を回っていた。
立花翔太 タチバナ ショウタ(シニカル・スピリット)
モニカの双子の兄。
長くを人間界で過ごしていたが 急にモルテにやってきた。
名前を変えてからは、シニカル・スピリットとなった
- Re: ・ ・ ・ 魔術シンドローム ・ ・ ・ ( No.8 )
- 日時: 2014/03/08 14:08
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: ysgYTWxo)
- 参照: 請舗ナ 挟筑
そんな嬉しいことがあるわけない。
わたしは自嘲するとモニカに言った
「・・そ、そんなこと聞いてないし、第一 レイもしゃべったことないので・・」
と、引いていると、翔太はいったん家に戻り、しばらくして翔太は花を持って出てきた。
「サザンカ・・?」
わたしは、赤色の花びらを見て、ピンときた
「そう。」
翔太は頷いた
「…花言葉は、孤独 でもそれ、有毒なんじゃ——…」
わたしが呟いた
「プラムに梅の花弁を食べさせときながら。よく知ってるね」
翔太は、花弁をちぎって レイにやる
「…これ、明日の朝もあげたら。明後日にはしゃべれるようになってると思うよ。しゃべらせたくないなら 食べさせなければいいと思う」
と無愛想に言った
- Re: ・ ・ ・ 魔術シンドローム ・ ・ ・ ( No.9 )
- 日時: 2014/03/10 18:42
- 名前: 梓 (ID: f30p0hGp)
環奈さん!
URLをたどってやって来ました。
すごい上手ですね!
こんな人と、私が合作をやれるのか……
また来ても、良いですかね?