ダーク・ファンタジー小説
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 阿万ノ国人形館(ドールショップ)
- 日時: 2014/11/02 21:12
- 名前: 李桜 (ID: gv97h/YI)
とてもヘタですが、よろしくおねがいします(^^)
*今後出てくるかもしれないビスクドールの作り方は、間違っているかもしれません。間違っていたら教えて欲しいです。よろしくおねがいいたします。
- Re: 阿万ノ国人形館(ドールショップ) ( No.5 )
- 日時: 2014/11/29 20:20
- 名前: 李桜 (ID: R79/WNBY)
「………。ここは、人形を売る場所じゃないよ。ここは人形が生まれる場所だよ。」
意味が分からない。
「ドールショップなのに人形を売らないのか?」
「うん。」
「それに人形が生まれる場所ってどう意味なんだ?」
「それはこれから来るお客さんを見てればわかるよ。」
冷めたような声で僕に言った。
キイッ
「いらしゃいませ。」
紗綾がそう言った。
「こんにちは。」
そう言ったのはお客の少女だった。年は大体、高校3年生ぐらいだった。
「宮野心さんでよろしかったですよね。」
「はい。」
俺はこれから行われることにドキドキしながら待っていた。
「じゃあ、先に写真と中に入れるものをお預かりします。」
紗綾はいつもの事の様に手際よく話を進めていく。
- Re: 阿万ノ国人形館(ドールショップ) ( No.6 )
- 日時: 2014/11/30 15:39
- 名前: 李桜 (ID: R79/WNBY)
『それより中に入れる物って…。』
すると少女はスクールバックの中から四角い箱と、1枚の写真を取り出した。
「お願いします。」
「はい。では、代金は出来上がった時にいただきます。」
「あの…。どれぐらいで出来上がりますか?」
「そうですね…。2週間後に来てください。」
「わかりました。」
「ではまた2週間後。お待ちしております。」
そう言って少女は帰って行った。すると紗綾が椅子から立ち上がり
「今から作りに行くけど。来る?」
と聞いてきた。
「うん。」
「じゃあ、こっち。」
と、俺を案内してくれた。案内された場所は店の奥にある工房だった。部屋は粘土の匂いがした。いかにも「作業してますっ!」って感じの部屋だった。所々に作りかけの人形が置いてある。特に頭だけのものが多かった。
- Re: 阿万ノ国人形館(ドールショップ) ( No.7 )
- 日時: 2014/11/30 15:38
- 名前: 李桜 (ID: R79/WNBY)
「なぁ、紗綾。」
「何?」
「何で顔ばっかりなんだ?」
「作ったけど気に入らなかった。顔は難しいから。」
「店にあった人形は?」
「あれは、頼まれたけどリアルすぎて気持ち悪いって言われて引き取ってもらえなかったから、店に置いてる。」
「そ、そんなこともあるんだな。」
苦笑いを浮かべてしまうような話だった。
「普通だよ。だって皆、ビスクドールって何か知らないから。」
「まぁ、普通の人は知らないな。俺も知らなかった人の1人だし。」
ずっと入ったところで話していたら紗綾が空いてる椅子を指さして
「あっち座って。」
と、言ってくれたのでその椅子に座った。
「今から作業するからあまり話しかけないで。」
言い終わって前を向いたかと思ったら、また後ろを向いてきた。
「あと、そこの頭だけのなら触ってもいいよ。」
それを言い終わるとまた前を向いて作業し始めた。それにしても、リアルだなぁ。そりゃ客も怖がるわ。ひとまず今日は全部見たら帰ろう。そう思って工房の中を歩き始めた。店の奥にこんなに広い場所があるとは想像もつかなかった。
- Re: 阿万ノ国人形館(ドールショップ) ( No.8 )
- 日時: 2014/12/20 22:51
- 名前: 李桜 (ID: WbshrlsC)
「なぁ。紗綾。ここには、予約が入ったときしか来ないのか?」
「………」
作業中だし、あまり聞いてくれてないか。そう思っていたら紗綾が答えてくれた。
「いや。そんなことないよ。予約制だって知らない人もいるから大体いつもお店にいるよ。」
「そういや、どうやって宣伝してるんだ?」
「サイトがあるからそこを見てもらうかな。あと来てもらった人の口コミ。」
「そっか…。それで、月にどれくらいの人がくるんだ?」
「質問ばっかだね。まぁ、いいけど。月には最大で4人くらいかな。」
「そんなに来るのか!?」
「うん。それより、用が済んだならもういい?作業に集中したいんだけど。」
作業の邪魔をしてしまった。
「あぁ、ごめん。じゃあ帰るわ。」
「ん。また来てね。あと口コミよろしく。」
ちゃっかりと店の宣伝をしているところは店主らしいと思う。
「了解。」
そう言って店を出た。出来上がるのは一週間後か…。また一週間後ぐらいにまた来ようかな。そう思いながら、家へ帰った。
- Re: 阿万ノ国人形館(ドールショップ) ( No.9 )
- 日時: 2015/01/19 23:08
- 名前: 李桜 (ID: nqSvsNCW)
・・・・————
紗綾が人形を作り始めてちょうど一週間になる。なので、また店に行くことにした。あのお客さん。今日もこのぐらいの時間に来るのかな?そう思って店に入ろうとするとあのときの女の子が来た。
「今から受け取りですか?」
「はい。」
そういった少しの会話を済ませ俺は店のドアを開けた。少し進むとカウンターがあり、そこの奥に今日も紗綾が座っている。
「お待ちしておりました。」
紗綾は椅子から立ち上がって挨拶をする。そして後ろを向きそこにある棚から箱を出してきた。おそらく、中身はあの人形だろう。
「ご確認いただいてもよろしいでしょうか?」
箱を開けた。なんか無駄にドキドキとしてしまう。