ダーク・ファンタジー小説
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- BULLET LIFE【完結】
- 日時： 2017/03/04 12:41
- 名前： ゼフィルス （ID: w7lzUlmG）
BULLET LIFE〜序章〜
何故こうなった、何があった、事の発端は何だ。
何でこう、日常は脆いのだろう、嗚呼、帰りたいよ...。
東日本 ○月○日 全ては此処から始まった
......眩しい、もう朝か...学校行かなきゃぁ。
少年は朝日に照らされて眼を細めた。
「眠いよぉ〜兄ちゃん...て、あれ？もういっちゃたの」
時計を見ると7時半、遅刻寸前だ。
「あああああぁぁぁぁぁ！遅刻だ！」
すると誰かの声がした。よく聞きなれた声だ。
「俺は休校日だよ、歩」
兄はおっとりした口調でそう告げた。
「歩、ご飯(いらないっ!)
そう言って少年は机の上に散乱した物を端に寄せ、
登校のための支度を始めた。
〜数分後〜
「行ってきまーす」
天真爛漫な少年は学校と無邪気に向かった、
この後の悲劇を知らぬまま......
緑川 歩 158cm 45kg 3/26生まれ AB型
今年、中学三年生になったばかりだ
......童顔ゆえ女や一年に見えるが。
少年、歩は学校へ向かうべく、足を早めた。
「いーそーげー、てーらーやーばーすーw」
なんてマイペースなんだ。
歩は学校へ着くと友人に挨拶をし、席に着いた
「おはよ〜」
今日も1日平和だといいな〜...
歩はまだ日常を信じているようだ......
哀しい末路も知らないで......
〜全授業終了〜
歩は、全ての授業が終わると
鞄を持って急いで家に戻った。
アスファルトで出来た道路に軽快な足音が響き渡る。
「ただいまー！...て、何これ？」
足元に謎の宅配物がある、歩宛の。
「俺宛？」結構重いな...
何だろうと思いながらも階段を上がり、
中身は何か考える。やけにガムテープで厳重に保管されている、どう考えても怪しい。
部屋に入ると鞄を降ろし、箱を置き、
「よし、開けよう！」
と、勢い良く開ける、すると中は...
「......。」
銃だった.........
「は？!」
嘘だろ...しかも二丁、弾有りで！
「どーしよーどーしよ！そうだ！寝よう寝て忘れよう！あ！今日の課題やってない！いや、これは夢だ、うん夢、課題も銃も全部夢だ、よし、そういう事にしておこう。」
そう言って布団を被り無理矢理寝た、
宿題もせずに。
〜次の日の朝〜
......銃は勿論ある。
「......夢じゃない......」
くそ、仕方ないどうしよう、学校と持って行くしか...
よし、持ってこう、バレたらヤバいし。
こうして、いつもより緊迫した日常を迎えた。
現在は登校している途中だ。
「...なんか変だな、人が見当たらないし、静か過ぎる、まるで...」
誰も居ないようだ
「...なんか怖い、早く学校行こ」
そうして足を早めたが、それは間違いだった......。
〜学校〜
...可笑しい、静か過ぎる...何で...何でみんな居ない...。
これだけで済めば良いのにと思った俺は、
この後、絶望のどん底に叩き落されることになるのだった.........。
BULLET LIFE 〜序章 〜 1
- Re: BULLET LIFE ( No.10 )
- 日時： 2016/04/03 22:07
- 名前： 相葉Love （ID: 7dCZkirZ）
すごく面白く読みやすい小説だなと思いました。私は、こうゆう小説が好きなので、また読みたいなとおもいます。素晴らしい作品です😆
- Re: BULLET LIFE ( No.11 )
- 日時： 2016/04/03 22:15
- 名前： ゼフィルス （ID: w7lzUlmG）
相葉loveさん
コメントありがとうございます。
その様なご意見頂き、とても書き手として嬉しく思いました、もし読みづらかったりしたら是非申し上げて下さい、その際は修正しますので、
ありがとうございました。
- Re: BULLET LIFE ( No.12 )
- 日時： 2016/04/05 12:21
- 名前： ゼフィルス （ID: w7lzUlmG）
BULLET LIFE 〜序章〜9
「……っ！それは！」
重たそうに、少女が運んで来たのは、どう見ても少女の体格に合わない大型の銃の……。
アサルトライフルだった……。
「……！アサルトライフルだとっ！？」
ドレイクの表情に曇りが見られる、冷や汗が頬を伝う。
「はい、それともう一つ同じ物があります、何方も私宛てでした。」
「……持てるのか、その銃を……。」
「ちょっと、重いです……頑張れば大丈夫です。」
「……沙夜ちゃん、話があるんだが……こっちの方に来てくれ……。」
「？はい。」
沙夜は不思議そうな顔で疑いも無く近寄っていく、廃工場の人気の無い、陰になった端の方に歩みを進める。
「……沙夜ちゃん、ゲームは好きか？」
「……？はい、好きですよ、私結構オタクなんでかなりやってました。」
「……そうか、なら話は早い、例えるとゲームであるだろ、条件を満たすと進化したりとか、それを……君の身体で実行させて頂く、君の身体にだな、ある試験薬を投与する、すると今までより身体能力が向上する、大丈夫、君を死なせたりしない、信じてくれ。」
「……！そんな事……。」
ふと、沙夜の脳裏に離れ離れになった兄の姿が浮かんだ。
(……お兄ちゃん……。)
物静かで、いつも優しく、にこにこして人当たりの良い兄の姿が。
(お兄ちゃん……。)
心に一つの決心が浮かんだ。
沙夜は唇を真一文字に結んで、ぐっと拳をきつく握った。
「……解りました。」
「……有難う、早速だがこれを投与する、注射だから少し痛いかも知れないが我慢してくれるか。」
「大丈夫です。」
「よし、それじゃあ……。」
〜廃工場入り口前〜
「着いたぞ！」
歩は、ついに目的地である此処まで来た、瞳に映るのは微かな希望と不安。
「お邪魔します！！！」
それとは裏腹に思い切り片手でバンッと、思い切りドアを開けた、歩は実は馬鹿力だった。
「……！」
歩は驚愕した。
「……！君も生存者か！！！私達も同じだ！敵では無いぞ！！！」
〜序章〜9
- Re: BULLET LIFE ( No.13 )
- 日時： 2016/04/05 20:27
- 名前： ゼフィルス （ID: w7lzUlmG）
BULLET LIFE〜序章〜10
生存者が……3人も居たからだった。
「生存者が……居た……！」
歩は膝から崩れ落ちた、安堵の息を漏らすのと同時に涙が溢れてきた。
「……居たんだ……まだ生存者が……。
生きてる人が……。」
3人中1人、成人してると思われる女が此方に近寄って来た。
「安心していい、私達で生き延びようじゃないか、私はドレイク、君は？」
「……歩……緑川 歩です。」
次々と涙が溢れて来る。
「そうか、歩……男の……子？」
「……はい……。」
歩は別の意味で悲しくなった、また女だと思われたのかも知れないから。
「あぁ、すまん、あのツインテールの子は……サーヤだ、あの男の人はカズさんだ。」
ドレイクは念を押して2人に、偽名を名乗るよう命じていた、そしてやはり歩を女だと思っていた。
「へえ、そうなんですかぁ〜……ってあの女の子デカい銃二丁も持ってるんですけど！？」
「凄いだろ。」
「冷静だなオイ！」
歩の緊張感が和らぐ、少し緊張感が足りない気もするが。
「取り敢えず、皆で街を出よう、先程私とサーヤで工場の奥を見てみたんだ、そしたら洞窟があったんだ、風が吹いていたから何処かに出るはずだ、
そこから行こう、街は今怪物だらけだからなぁ。」
「解りました。」
「それでは行くか、武器は？」
「あっ！そうだ俺の家に宅配で届いたんですよ！小型の銃が！！！」
ツインテールの少女が言った。
「始めまして、サーヤです、私もなんです。」
サラリーマンの男が言った。
「カズだ、宜しく歩君、俺もさ、俺の場合も小型の銃が届いてきた、すると次の日にゃこのザマよ。」
白衣ロングヘアの女が言った。
「私の名も覚えたか？ドレイクだ、私も……同じだよ……。」
「そんな事が……。」
歩はその事実に驚愕した、自分だけでは無かったのだから。
ドレイクが言った。
「取り敢えず、行こう、皆んな。」
歩……俺は、当然こう答えた。
「……はいっ！」
廃工場の壊れた外壁の隙間からは、微かに、外の明るい美しく、生き生きとした陽の光が射し込んで来ていた。
洞窟の中から流れる風は、生命の息吹を感じさせた。
4人の男女は、今こそ平和を取り戻そうと、立ち上がったのだった。
〜序章〜10 完
- Re: BULLET LIFE ( No.14 )
- 日時： 2016/04/07 23:43
- 名前： ゼフィルス （ID: w7lzUlmG）
BULLET LIFE〜1章〜
洞窟がある、中は仄かに青白く光っているが、真っ暗で先が見えない、風が微かに吹いて来ているのが感じられる。
「さあ、行こうか。」
静かに言い放つ黒髪ロングの女。
残りの3人は、緊迫した表情を見せる。
そうして、洞窟の中へと入って行った。
〜洞窟探索〜
コッコッコッ
足音だけが響き渡る洞窟の中に生き物の気配は感じられない。
「妙だなあ、何も出て来ないとは、歩君はどう思うかな？」
「確かに妙ですね……何時襲われても可笑しくないのに……逆に何もないだなんて。」
「おや、先の方、広い空間に通じている様だな、私が先に行って安全か見て来るよ。」
ドレイクはそう言って、少し警戒しながらゆっくりと進んでーーー
懐に隠し持っていた銃を、唐突に乱射し始めた。
ドガガガガガガガガガガガッ！！！
「「グギャア"ア"ア"ァ"ァ"ァ"！」」
何匹もの、全長2メートル程、青い鱗に覆われた皮膚の蜥蜴の様な怪物が、皆各々血を何処かから噴き出しながら
広い空間の上の無数の穴から落ちてきた。
「上の穴に潜んでやがった！！！どうやらあの穴は奴等の巣らしい！皆んな走って逃げろ！！！」
呆けた顔で絶句していたサーヤ、カズ、歩はハッとして、広い空間の先の穴……恐らく出口に繋がるだろう道を目掛け……賭けた、捕まらず行けるかどうか。
「行きましょう！！！サーヤちゃん！カズさん！」
歩が指揮を取り、2人に指示して走り出した。
「……！いっ、行こう！サーヤちゃん！歩君に続くぞ！！！」
「はいっ！」
2人も走って行った、幸い3人とも捕まらずに、この修羅場を潜り抜けた。
「クソ！数が多過ぎる！私も今行くぞ！」
そう言ってドレイクは、乱射を止め、3人の行った方に向かった。
〜洞窟探索〜
「……蒔いた様だな……。」
「くっくっくっ……怖かった……ウフフ、俺本当に、フハハハハっ！生きてるのかなぁ……あはは〜。」
「グスッ……怖いよ……お兄ちゃん……。」
「……つ、通勤ラッシュもこの位走るのかなぁ……ゲホッ、東北は電車が空いてるから分からんなぁ。」
若干歩の精神状態が危ういが、全員無事な様だ、サーヤは泣き崩れていて本当に戦えるのかが心配だ、カズは空気読め、マイペースにも程がある。
真面目なのはドレイクだけだ。
「……みろよ、洞窟が二手に分かれているぞ、ここは男女に分かれて行こうか。」
「ふふふふふ〜生きーているからふふふふふ〜手ーのひらを……。」
「グスッ……うえぇん……お兄ちゃ〜ん……。」
「おっ、おじさんもう疲れたよ〜。」
(だっ……大丈夫だろうか？このメンバー……。)
少し呆れつつドレイクはそう思った、最早緊張感の欠片も無い様なある様な謎の組織と成り果てている、歩よ、特にお前は大丈夫か？
「……ちょっと休め……。」
〜一章〜