ダーク・ファンタジー小説
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- こんなことがあって良いのか?
- 日時: 2016/11/19 22:46
- 名前: 篠田林 (ID: i.Ip0eaI)
俺は今、友達とゲーセンに行くために、交通量の多い歩道を歩いている。
『芯!!!!あぶねぇーーーーーー」「え?」キキィーードゴン
「☆%\〒○…・~&@#」ポクポク
「なんだろうおきょうみたいなのが聞こえてくる」
「死んだのかなぁ〜天国へ行くのかなぁーそれとも地獄?」
すると、とてもハスキーボイスの声が聞こえてきた。
「おま&@#☆%\〒○…だから○=-+÷☆%\・・・で、'^*#@&ない」
「あの、」「なんだ?」
「全くわかりません。」「なんだと!?」
「じゃーよく聞けよ?もう一回ちゃんというから。」
この言葉はなぜかよく聞こえた。(だったら最初からちゃんと言ってくれよ。)芯はそう思いながらも言葉にせずによく聞くことにした。
「お前は、交通事故で死んだ、友達と歩いてるところに車が突っ込んできてな、
だが、
人は必ず12人 人を助けるようになっているんだ。
だがお前はまだ4人しか助けていない。残り8人。
こいつらはお前に助けてもらわなければ近々死ぬ。あるいは事故を起こされる。
天界からしても死ぬはずじゃない奴が来られても困る。
お前を助ける担当もたまたま死んでしまっててな、時間が合わなくて
死ぬはずのないお前が死んだ。
だからな、お前は残り8人を助けに人間界へ行け、もし、助けることができたら、
褒美として、息返させてくれるそうだ、ただ、制限時間がある。365日つまり一年だ、今日が3月4日来年の3月4日までに8人助けるんだ、」
「・・・?」すぐには理解できずに芯はその場に浮いていた。
「まだわからんか?そんなにわたしの声は聞きづらいのか?」
いつまでたっても返事をしない芯を見てハスキーボイスの人が悩みだした。
「え、じゃー俺はまた芯、山西芯として生き返れるのか!?」
やっと理解したらしく芯が戸惑いながら聞いた、
「他に何がある?今から違う人間になってもらってもこちらが面倒だ、
理解したことだし、もう下へ降りてもらって良いか?」
少し面倒くさそうにハスキーボイスの人が言った。
「あ、はい。え、?誰を助ければ良いんですか?」
「そんなの自分で見つけろ、わたしもできる限り手伝う、じゃー行くぞ、
3・2・1で自分の体に入れ。」
少し雑な説明をするとすぐに、ハスキーボイスの人が数え始めた。
「え、あ、はい、」
「3・2・1」ジュバン
大きな音とともに芯は自分の体に吸い込まれた。
「ん・・・・・・・」ガコ
芯は自分の上にある扉を開けた。
「ギャャャャャャャ」
1番驚いたのは和尚だ。
「キャャーーーーー」
和尚の声の後から次々と知り合いの叫び声が聞こえる。
「ふぁぁ」
どうしても我慢できずに芯があくびをした。
「お、落ち着いてみなさん。」
(お前がいちばん落ち着けよ)そう芯は思った。
「わ、わたしがお祓いをします。ハーーハッハーハッテイヤーテイヤーテイヤーー」
棒に紙が付いたのを振り回し始めた。
「いてて、俺は生きてるよ!」
その言葉でやっと静かになった。
少し時間をおいて、「芯・・・なの?本当の本当に芯なの?」
涙目で母親が芯に聞いた。
「そうだよ。他に誰だよ。」
少し嬉しかったが照れくさく、つい強い口調で言ってしまった。
「葬式終わらせて早く帰ろうぜ、」
あと8人助けなきゃならないのにこんなところで時間をつぶしていられない、と思った芯は早く帰ろうと進めた、
だが、
みんなはまだ状況が飲み込めておらず、まず病院へ行くことになった。
「父さんお母さん」医者が検査の結果を言い出した。
「お子さんはとても健康です。」
その言葉を聞くと母親が、
「この子生きてるんですか!」
嬉しそうに普通じゃ考えられないことを言っている。医者も何を言っているんだこの人、って顔をしながら、「はい生きておられますよ。」こう言った。
「ワーーッ芯!生きてるって!」
(いや俺はわかってるよ。)そうは思ったものの母の嬉しさが伝わったので良しとした。
病院から帰ってきて自分の部屋へ入った。
「8人って誰だろ、」
布団に顔をうずくめながらそう呟いた。
「それはこれから探していくんだろうが!」
ハスキーボイスの声が部屋に響いた。
「え!?」
辺りを見回すと近くで熱そうなお茶を飲んでいた。
「なんでいるだよ、」
「なんでって、手伝うって言っただろーがよ、それに、上からの命令で
お前の担当になっちまったんだよ。」
いやそうにお茶をすすった、
「そういえばお前名前なんだよ、」ハスキーボイスということしか知らなかった芯が聞いた。
「わたしは、登坂墓(とはんぼ)だ、」
「と、登坂墓?なんじゃそら?意味わかんね、」
「ともかくお前は残り8人助けることだけに専念しろ!じゃなきゃ生き返れねぇーし、8人助けられなきゃお前殺されるぞ、しかもいちばん醜い殺され方。」
さっき言っていないことが聞こえ芯は驚いた。
「は?なんで醜く殺されるんだよ俺が、」
「一回生き返るということはとても特別なことなんだ、それをやるだけで体がボロボロになる。助けることができなければ、失格とみなしそうなる。」
あくびをしながら登坂墓は言った。
「意味わかんねーよ、殺されんのかよ俺、」
「だから、8人助けられなきゃって場合だ、助ければ良いだけだろ。」
落ち込んでいる芯に簡単だ、と言うように登坂墓が言った。
「あと、俺はお前以外に見えねーから安心しろよ!」
安心をどうしたら良いのかわからない言い方だった。
「もう寝る。」
いきなり死んで、いきなり生き返って、いきなり殺されると言われ、芯の頭はいっぱいいっぱいだった。
そのせいだろうか、芯はすぐに深い眠りについた。
次の日から芯と登坂墓の捜索が始まった。
残り364日
- Re: こんなことがあって良いのか? ( No.4 )
- 日時: 2016/04/04 15:17
- 名前: 篠田林 (ID: WkxsA0sZ)
3月7日
「いてて、」
「お前よく生きてたな、」
病院のベットで起き上がった芯に登坂墓が言った。
「え、そりゃなんか、ねぇーw」
「笑い事じゃないからな、何回も生き返れるわけじゃないんだぞ、」
半分呆れながら登坂墓が芯に言った。
グニャと音がしたあとこんなことになっていた。
気の狂った男がサバイバルナイフを持っていろんな人を刺していたのだ。
麻薬でも吸っているのか、目は血走り、奇声をあげていた。
辺りは悲鳴と、にげまどう人の足音、犯人の奇声が響いていた。
その男がたまたま芯の後ろの男を刺したのだ、後ろだったため芯はその男の人を助けることができなかったのだ。
だが、
【8人助ける】をしなければならない芯はこの人たちを助けなければと、他の人は助けなければと犯人に向かって行ったのだ。
「うわぁぁぁぁ」奇声とともに犯人が女性の方へ向かっていく。
「お前ら、お前らみたいなチャラチャラした奴らが生きてるなんておかしい。
俺が、俺がお前らを消してやる。」
そう奇声とともに叫びながらサバイバルナイフを振り回した。あと少しで女性の腹部に刺さるところだったが、
グニャ「うっ、」ぐにゃぐにゃ、「うぅっ」
芯が間に入り、腹部を刺された、急所は外れていた。芯は自力でナイフを抜くと、
その場に膝をついた。
キャャャャャーー イャャャャャーーキィャャャャャャー
悲鳴が響き渡った。芯は刺されたところを抑えながら立ち上がり、
犯人に向かっていこうとした。
が、そのとき誰かが呼んだ警察が来て、丸腰の犯人を捕まえた。
救急車はその6分後に来た。
芯はそのまま病院へ連れて行かれ、今に至った。
ピッ『○○通りで起きた事件の犯人藤原信尾(ふじわらしんお)さん28歳・・・』
芯がつけたニュースではちょうど事件のことが流れていた。
どうやらあの男は彼女に裏切られて、彼女やその彼氏のような男女を恨んでいたらしい。
「にしても人騒がせな話だ、関係が何もないやつを殺そうとするなんてな、」
ニュースを見ながら登坂墓がお茶とせんべいを食べながら言った。
「ほんとだよ、あ!そういえば俺、あのとき女の人助けたよな?ってことはあと7人で良いんだよな!」
少し前のめりになりながら芯が登坂墓に聞いた。
「あぁ、あと7人で良いそうだ。いくつかケースがあるんだが、今回は1番手っ取り早いやつだったらしい、よかったな。」ズズーー
今度はお茶を飲みながら登坂墓が答えた。
「よかったー。こんな痛い思いしたのにダメとかだったらマジでやばかった。」
芯の怪我は命に別状はないと言っても、傷口は結構深かった。
「そういえば今日は何日だ?」
少し焦りながら芯が登坂墓に聞いた。
「3月7日だ、退院は3月9日だそうだ。」
「入院中何かまた起きるらしいからいつでも動ける準備しとけ、あ!怪我してるから無理か、w」
少しバカにしたように登坂墓が笑いながら言った。
登坂墓と話している間に消灯時間になってしまった。
寝ている間に何か起こるんじゃないかと心配していたが、心配とは裏腹にまぶたが静かに落ちてきた。登坂墓はそのとき、浮きながらすでに寝ていた。
呆れながらも、
芯はそのまま病院のベットで眠りに落ちた。
残り360日
- Re: こんなことがあって良いのか? ( No.5 )
- 日時: 2016/04/05 16:33
- 名前: 篠田林 (ID: WkxsA0sZ)
芯たちが寝ている間の病院内。(少し番外編!)
コツコツコツコツ
病院を見回っている看護師の足音が廊下に響く。
「医院長良いんですか?」
「何言ってるんだ?今更止められるわけないだろ!」
「でも、もしばれたりしたら、」
「バレるわけがない。安心して普通に過ごすんだ。」
医院長と看護師がひそひそと静かになった東病棟の一番端の部屋で話している。
この2人はこれから何をするつもりなのか。
- Re: こんなことがあって良いのか? ( No.6 )
- 日時: 2016/04/10 12:51
- 名前: 篠田林 (ID: WkxsA0sZ)
100達成!
みなさんありがとうございます!
- Re: こんなことがあって良いのか? ( No.7 )
- 日時: 2016/04/10 22:04
- 名前: 篠田林 (ID: WkxsA0sZ)
まだまだ話は続きますが、
ここまででの感想是非ください!
- Re: こんなことがあって良いのか?100突破〜是非感想ください!〜 ( No.8 )
- 日時: 2016/04/25 15:56
- 名前: 篠田林 (ID: WkxsA0sZ)
ピピッピピッ
鳥の柔らかい鳴き声が真を起こした。
「ん、、、、んぁ、あ!朝だ、」
寝ぼけながら真が起きた、
登坂墓は浮きながらまだ寝ている、
それはそうだ、いまは朝の4時
『あれ?なんで鳥が?まだ4時なのに』真は不思議に思いながら体を起こし、
部屋をそっと抜け出した。
「、、、、、、、、や、、、にを」
何か聞こえる、
「、、、、、、、、ない、、ろ、」
?誰もいないはずの病棟から聞こえる、
しかも4時だ、いるとすれば医者か誰かだろうが、
誰もいない病棟で4時に何をしているのか、真は気になった。
そーっと中を見た。
誰もいない、確かに会話は聞こえるのに誰もいない。
真は部屋にそっと入った、
音を立てないようにゆっくり歩きながら部屋全体を隅々まで見た、
が、やはり誰もいない、
真は自分が寝ぼけているんじゃないかと思い、一度自分の病棟に帰った。
そしてまだ少しぬくもりが残っている布団の中に入った、
朝早かったこともあってすぐに寝てしまった。