ダーク・ファンタジー小説
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- バクの食事
- 日時： 2017/03/24 20:20
- 名前： ノア （ID: UXIe.98c）
初めまして、ノアと申します。
小説を書くのは初めてなので、拙い文章ですが、よろしくお願いします。
早速ですが、バクという妖怪を知っていますか？
夢を食べる妖怪です。
もとは中国の妖怪だそうですよ。
さて、私は、少し変わり者のバクの話を綴ってみたいと思います。
登場人物（進み具合で変更）
バーク・ドレアム…主人公。バク。悪夢を好む変わり者。面倒くさがりやで、食事の時にしか地上に降りていかない。普段は紫色の猫の姿だが、人間の姿になると、金髪碧眼の美少年となる。
レティ…一つ目の夢のドリーマー。大空襲で屋敷ごと両親を亡くし、今は屋敷を再建して、叔父叔母夫婦と一緒に暮らしている。大空襲の慰霊の日が近づくと、いつも悪夢にうなされるため、記憶がなくなればいいと思っている。
師匠…バークを人間からバクに転生させた。普段は豹の姿をしている。人間の姿は東洋系美人。バク監視員を務め、下界で暮らしている。
ヤツ…バークたちをいつも困らせているバク。
リナ…二つ目の夢のドリーマー。ヤツの力で夢を操る力を手に入れた。ナホに嫌われるのを恐れている。
ナホ…リナの幼馴染
用語（進み具合で変更）
ドリーマー…夢を見ている本人、その夢の主人公。
夢の交渉…一つは、三晩の間、ドリーマーの見たい夢を見させてあげること。二つ目は、ドリーマーの消したい記憶を、夢ごと喰らい、消してあげること。
お知らせ
2017年1月5日
あけましておめでとうございます。
今年の四月から、私事で恐縮ですが、小説投稿が不定期になります。９月ぐらいからは書けなくなるかもしれません。いっぺんに見たいと思う方は、来年の四月ぐらいから見ることをお勧めいたします。
- Re: バクの食事 ( No.1 )
- 日時： 2016/10/15 21:39
- 名前： ノア （ID: MGsyo9KU）
Ⅰ 玩具のサファイアペンダント
あぁ、どうしてなんだろう。
毎年、毎年、この時期が来ると決まって見る夢。
お母様とお父様が死んだあの日の——悪夢の様な日の夢。
ガラガラと崩れる屋敷、叫ぶ使用人たち、轟くプロペラの音。
あの空襲の日、私は、お母様やお父様、お気に入りの人形や絵本。大好きだった屋敷をすべて失った。
残ったのは両親の死を哀れむ使用人たち。
もうこんな夢、こんな記憶は——
無くなってしまえばいいのに。
- Re: バクの食事 ( No.2 )
- 日時： 2016/10/15 21:59
- 名前： ノア （ID: MGsyo9KU）
「ふあぁ、お腹すいたにゃ」
あまりにも退屈すぎて、欠伸が出てしまった。
キーーーン！！！
いきなり、傍を飛行機が横切っていく。
もし、この〈彼〉の姿を見たものがいたら、青い鳥のおいしそうなサイトでこう呟くだろう。
『必見！ 雲の上の紫色の猫！』
そう、彼は今、雲の上に乗り、寝転びながら欠伸をしている紫色の猫なのだ。
夢を大量に食らい、お腹が大きくなってから見上げた空に、ちょうどいい雲があったから、そこに結界を張って、しばらく居座ることにしたのだ。
そう、彼はバクの中のバク。
バーク・ドレアムである。