ダーク・ファンタジー小説
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- 土曜日は夢現。【カナリア手帳】
- 日時: 2017/02/07 20:23
- 名前: 青らりP (ID: KwIJCRrJ)
……今日は不思議な日になりそう。
少女は囁き誘いの封筒を開けた。
瞳は桃色の光を帯びて
魔法の粉は彼女を包む………
「主人公」
平間 奈々美「12]
明るくて女子力も高い上、スポーツ万能。しかし少し怒りっぽいため色々と誤解されやすい。普段ポニーテールの黒髪であり、ピンク色でネズミの顔が描かれたパーカーを着ている。瞳はピンク色に光る。ネバーランドに巻き込まれる被害者の一人。<br /><br /
※これは〃ネバーランドの真相〃という私の他小説の視点が変更されただけの小説です。(後URL貼り付け予定。
苦手な方はブラウザバックを推奨致します。
- Re: 土曜日は夢現。 ( No.5 )
- 日時: 2016/12/21 19:53
- 名前: 青らりP (ID: KwIJCRrJ)
「あ、うん。…手紙?」
誰からだろう?そんな疑問を抱き、すぐ近くにあった机の上にあった真っ黒の封筒が私に届いたその手紙だろう。
「んー、確かに私宛だ。」
手にとって宛先をみると、確かに私の名前が手書きで書いてあった。中を見ると、そこには手紙があった。古いびんせんなのか、よく見るとびんせんの角の方に少ししみが付いている。そんなびんせんに、綺麗な字でこう書いてあった。
招待状。
ヒラマ ナナミ様
貴方は、夢の国ノ住人ヘ選ばれました。クリスマスイブの夜に代表して私が迎へ参ります。では、また。
「ピーター…より…って!」
私は思わずカレンダーを見てしまった。今日は12月24日。つまり今日が約束の日のクリスマスイブ。今日、この手紙の主、ピーターという者が私を迎えに来るのか。そう思うと興奮した。好奇心が渦巻いて、ワクワクする。しかし、こんなのイタズラかもしれないとも感じた。最近よくあるたちの悪いイタズラ。二つの思考がぶつかり、頭が混乱する。とにかく落ち着かなくては。私は自分の部屋へとダッシュした。黒い封筒と手紙を持って。
- Re: 土曜日は夢現。 ( No.6 )
- 日時: 2017/01/02 13:37
- 名前: 青らりP (ID: KwIJCRrJ)
「信じられない…!」
部屋に駆け込み、椅子に腰かけた。そしてまた、黒い封筒を見つめる。私を誘うこの手紙は、一体何なのか。ピーターとは誰なのか。"夢ノ国"とは…。
「もう!わっけわかんないよ〜〜!」
机から離れ、ベッドに思いきりダイブしてそう叫んだ。すると、ある物が目に入った。昔から大切にしている、桃色の猫のぬいぐるみだった。7年くらい前、つまりだいたい私が五歳くらいの時、誕生日にかってもらった物だ。かなり古ぼけているが、今も大切なぬいぐるみだった。
「ねぇ〜、どう思う?」
桃色の猫を持ち上げ、意味もなく尋ねてみる。勿論何も返事はない。当たり前だ、ぬいぐるみなんだもの。
- Re: 土曜日は夢現。 ( No.7 )
- 日時: 2017/01/09 17:29
- 名前: 青らりP (ID: KwIJCRrJ)
そう、ぬいぐるみなんだ。喋るなんてこと…
「ヨテイ…クル…タンダ」
ロボットよりカタコトに、その猫はそう言葉を発した。
「え…?」
すると、一瞬眩しいフラッシュバックの様な現象が私を襲った。頭がガンガンと痛み、悲鳴をあげそうになるが、何故か声が出ない。やがて、気を失った。
* * * *
- Re: 土曜日は夢現。【カナリア手帳】 ( No.8 )
- 日時: 2017/01/24 20:55
- 名前: 青らりP (ID: KwIJCRrJ)
「…?」
次に瞳を開くと、視界が一瞬だけ桃色に染まった。その後に、ここがどこかを知った。
「え、砂漠…?」
そこは砂の上で、燦々と日が降り注いでいた。しかし、不思議と暑くない。
「どういう…」
頭に軽く手を当てる。何ともないようだ。ここはどこだろう。いや、砂漠なのだが。
「いつのまにか寝ちゃったのかなぁ」
夢を見ているんだ。私はすぐそう思った。さて、どんな夢だか。
「おーい、誰かいるの〜!?」
山もないのに声がこだまする。すると、水溜まりが足元にあるのに気づいた。
「なんでこんなとこに…って、え?」
その水溜まりをのぞきこむと、あることに気づいた。それは…
「目が、ピンク…?」
- Re: 土曜日は夢現。【カナリア手帳】 ( No.9 )
- 日時: 2017/01/29 15:19
- 名前: 青らりP (ID: KwIJCRrJ)
「何これ!」
カラコンなどを付けた覚えはない。というか、付けたことがない。錯覚か。
「もうわけわかんな…ん?」
遠くの方に人影がある事に気付いた。それは、同級生の朱兎だった。
「朱兎!?」
そう叫ぶと、その人影はこちらに走って来た。近くに来れば来るほど彼で
あることが分かる。
「おーい!その声は…菜々美か〜!?」
彼の声が聞こえる。やっぱりだ。知ってる人がいる事を知ると、心強い。よく見ると彼の目も変色している。それに、良く良く考えてみるとここは私が知っている場所でもなさそうだ。
「シュウトも来てたの?というか、ここどこ?」
今までの疑問が溢れ出す。シュウトもそれは同じようで、
「分からねえ、俺も好きで来たんじゃないから。これが現実なのかも、夢なのかも」
走ってきたためか、息を荒くしながら必死にそう私に伝えるシュウト。あまり役立ちそうな情報はないが、知り合いがいて良かった。