ダーク・ファンタジー小説
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- 真相と嘘のサーカス【カナリア手帳】
- 日時: 2017/02/07 20:04
- 名前: 青らりP (ID: KwIJCRrJ)
真実の裏にはいつも嘘があるんだ。
サーカスみたいに楽しそうなのは絵空事。
幼い時から悟っていた事実。
そんな暗いココロに光を灯したのは、
不思議な童話の”アノヒト”だった。
主人公
加藤田 華凛(カトウダ カリン)
落ち着いていてクールな印象を持つ。しかし気配りもでき一見完璧に見えるが、少し怒りっぽい。瞳は紫色に光る。また、身長は148センチ、髪は首の辺りに一つにむすんである。暗い過去を持つ。
これは、"ネバーランドの真相"と、土曜日は夢現"(後に追加)という私の他小説の視点変更バージョンです。苦手な方はブラウザバッグを推奨します。
- Re: 真相と嘘のサーカス ( No.5 )
- 日時: 2016/12/23 09:27
- 名前: 青らりP (ID: KwIJCRrJ)
ふとそう思い、ちょうど近くの棚にあった童話シリーズの棚から、"ピーターパンとネバーランド"と表紙に描かれた本を取り出した。それはとても古いようで、ほこりをかぶっていた。中身には、ピーター・パンの人物像が詳しく書かれていた。
ピーター・パン。それは魔法の使える妖精、ティンカーベルを連れていて、子供たちを永遠に歳を取らずに遊べる夢の国へと連れていってくれる少年…。
「…この"少年"が私にこれを?」
ふと黒い封筒を軽く触った。ごく普通に見える封筒。これを私に…。
「そうだ、うん。」
私はふとそう呟くと、そ心の内で叫んだ。
『どうせなら、こんなありきたりでつまらなくて、嘘にまみれた世界から、私を連れ出してよ!』
- Re: 真相と嘘のサーカス ( No.6 )
- 日時: 2017/12/12 01:06
- 名前: 青らりP (ID: KwIJCRrJ)
「…………」
無言で図書室に立ち尽くし、ただ自分が今心の内に叫んだ声が空しく脳内を巡る。下らなくて、本当に馬鹿みたいで。涙が溢れた。
「今日は…もう帰ろう…っ」
ただ、苦しみに飢えた私は、きっともう抜け出すことは不可能。私は迷い混んだんだ。…………稀に、いや、いつも脳内で行われる
真相と嘘のサーカス"に。
* * *
「……ただいま。」
誰もいない自宅へと裏の勝手口から入る。表の出口はマナーの悪い親のファンやマスコミでとても入れない。この家に防音対策が施してあった事を心からありがたく思った。テレビをつけると、ニュースがやっている。最近流行りのモデルだとか、カフェだとか、またつまらない事ばかりが流れていた。そしてふとみた時計は、6時を指していた。
- Re: 真相と嘘のサーカス ( No.7 )
- 日時: 2017/01/24 20:46
- 名前: 青らりP (ID: KwIJCRrJ)
「…もう寝よ」
とても夕食は喉を通らないし、眠気は無くても眠れるだろう。二階に行って布団に潜り込むと、嗚呼、昔はよくここで泣いたなぁなんて思いながら目を瞑ると、すぐに眠気がおそってきて、意外とすぐに寝ることができた。
「…」
- Re: 真相と嘘のサーカス ( No.8 )
- 日時: 2017/01/29 14:29
- 名前: 青らりP (ID: KwIJCRrJ)
次に目を覚ました時、私は岩地の上に転がっていた。紫色に一瞬輝いた視界は、ぼんやりとしていた。
「うっわ…変な夢」
星と太陽が同時に輝く空、地には雪がちらついた跡。矛盾だらけだ。
「…ん?」
道のずっと先の方を見ると、光輝く何かが見えた。私は無意識の内に、その何かがある方向に、足を進めていた。
「何だろう…」
しばらく歩いていくと、その何かがあ
った。その何かは…
「…ッ!?」
- Re: 真相と嘘のサーカス【カナリア手帳】 ( No.9 )
- 日時: 2017/02/07 20:14
- 名前: 青らりP (ID: KwIJCRrJ)
その途端。急激なフラッシュバックが起こる。私はその光に目をやられたのか、そのまま再び気を失った。
「おーい、おーい。」
ん?誰だ。真っ暗な視界の中、その声は聞こえた。
「聞こえてる〜?」
え、本当何。頭のなかが真っ白になったりこんがらがったりして、うまく答えられない。というか、誰なんだ。
「ねぇねぇ、起きなよ〜」
すると、やっと気がついた。その声が誰か。
「浩樹君、だよね?」
すると、目を開くことが出来た。やっぱりそこには浩樹君がいた。
「見たら分かるでしょ。」
なんて半分呆れながら笑っていた。やっぱり彼だ。