ダーク・ファンタジー小説

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新撰組を見たのは
日時: 2018/09/25 21:04
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

この時代には珍しい短い髪の少女がいた。彼女は三雲沙恵みくもさえ、ある日死が近い
母は彼女に地図と手紙を持たせその場所で働きなさいと言ってこの世を去った。
彼女は母から渡された物をヒントにその場所へと向かった。
その途中は彼女は宿で襲われる。そこを数人の男たちが救った。

出会い、池田屋編 >>01-07

Re: 新撰組を見たのは ( No.1 )
日時: 2018/09/23 18:28
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

「有難うございます。お金も無いのに泊めさせてもらって」
沙恵は小さな宿に泊まることになった。その宿に働いている人々はお金も無い沙恵を
泊めさせてくれた。
「良いんだよ金なんて。こんな小さい宿に来てくれただけで嬉しいもんさ。にしても
嬢ちゃん珍しいねぇ女の子なのにそんな髪が短いなんて」
「少し事情があって。でも短い方が私は楽なんです。癖毛なので…」
沙恵の家族は全員癖毛。なので沙恵も癖毛が目立つのだ。黒に近い茶色のショートヘア、
少々目立つが長かった時よりもマシになった。彼女の視界の端に何か光るものが
目に入った。そちらに目を向けるとすぐに男が飛びかかって来た。
「頂きィ〜!」
同時に宿の戸が開き男が包丁を手放し倒れた。
「なっ、新撰組!?」「何故こんなところに!!?」
口々に宿の従業員たちが呟く。母の手紙にも書いてあった。母は確か昔、新撰組という場所で
雑用をしていたと言っていた。
あっという間に宿の従業員たちが血を流し倒れていた。
「お前、無事か?」

そう聞いてきた男に沙恵は地図を見せた。
「あのここ知りませんか!?」

Re: 新撰組を見たのは ( No.2 )
日時: 2018/09/24 10:46
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

「はぁ、光重さんの娘が君なのか。わざわざ髪を切ってくるとはね、それに顔も似てる」
近藤勇は沙恵を見て彼女の母、光重にそっくりだという。周りにいた隊士たちも
口々に言った。癖毛は父似だが…。この流れで男装しているなどと言えるわけがない。
「よぉし分かった。ここで働くことを許可する。家も無いならここにいるといい。部屋も
あるしな、困ったことがあればここにいる奴らに聞いてくれ。皆もそういうことだから
良いな?」
全員が頷いた。働くといっても本格的に働くのは明日から、今日はゆっくりすることに。

「なぁ光重さんは越後出身だけど沙恵はどこ出身なんだ?」
沙恵にそう聞いてきたのは小柄な隊士、八番隊組長、藤堂平助だった。
少し話は逸れるがこの頃の成人は女が13、男が15、平成とはかなり違うことを忘れないでほしい。
沙恵は現在17、すでに成人である。
「私は駿河出身だよ」
「越後じゃねえんだな。でも光重さんが死んだのは初耳だった。あの人さ、結構器がデカくて
新撰組の隊士にめっちゃ好かれてたんだぜ。一部の隊士は姐さんって呼んで慕ってたしな」
その話には共感できると沙恵は思った。器が大きいのは確かだし面倒見も良くかなりの
姉御肌、姐さんと呼ばれるのも納得がいく。わざわざ自分が働く場所を紹介してくれた母が
ここでそこまで呼ばれているとは驚きだった。
「平助、沙恵、二人とも一緒にいたのか?」
二人に声を掛けたのは三番隊組長、斎藤一だった。
「斎藤!」
「三雲を部屋に案内しろと言われたからな。着いて来い」
そう言われ沙恵は斎藤の後に続く。部屋に到着した。
「ありがとうございました。斎藤さん」
「礼には及ばない。今日はさっさと寝ろ」
そう言って斎藤は去っていく。布団を敷きその日はゆっくり眠りについた。


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