ダーク・ファンタジー小説
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- 怪物に蝕まれた者
- 日時： 2019/02/21 16:49
- 名前： 麻呂タロー （ID: ak9ikTR3）
これは、少女が怪物に蝕まれるお話・・・
〈登場人物〉
金坂 凜(かねさか りん)
ごく普通の中学二年生。吹奏楽部員。
・・・だった者。
三條 実咲(さんじょう みさき)
凜の友達。吹奏楽部員。
とても落ち着いていて、冷酷な人に見えるが、優しい人。
菅 浩太(すが こうた)
凜の後輩。家が近く、幼馴染でもある。
とても優しく、協調性があるが、自分の意見を突き通すときもある人。
プレデー
ナニかの主らしい。いったい何者なのかは分からない。
※若干、恋愛も入っているので、苦手な方はご注意を！
- Re: 怪物に蝕まれた者 ( No.7 )
- 日時： 2019/08/02 20:11
- 名前： 麻呂タロー （ID: qeHke31/）
また、あの夢を見た。
暗い、暗い、何もない世界。
またあのナニかが蠢いていた。
「マタアッタ、マタアエタ」
・・・思い出してしまった。
忘れてたのに、ただの夢だと思ってたのに。
「ねぇ、ここはどこ？あなたは一体なんなの？」
「・・・」
「答えてよ！」
「ススンデル、ススンデル、ウレシイ、ウレシイ」
あのナニかと会話をすることはできないようだ。
ナニかは無感情にひたすら蠢いていた。
- Re: 怪物に蝕まれた者 ( No.8 )
- 日時： 2019/08/31 21:36
- 名前： 麻呂タロー （ID: TDtS3IGp）
ジリリリリリリ！！
目覚ましの音が鳴り響いた
「・・・、うるさい・・・痛っ！！！」
急に右目が何本もの針に刺されたように痛かった
「うっ、あ゛っい、たい」
私は床を這いずるようにして移動した
「か、がみ」
この目がどうなっているのか知りたかった
でも、見なければよかった
「え゛っ、な、にこ、れ」
右目は見るにも耐えないものになっていた
白いはずの部分には黒と血のような色が混ざり、黒目の部分は白く、蜘蛛の巣のような黒い線が入っていた。
それはあのナニかに共通するものを感じた。
- Re: 怪物に蝕まれた者 ( No.9 )
- 日時： 2019/09/25 00:02
- 名前： 麻呂タロー （ID: TDtS3IGp）
痛みで意識がなくなりそうなとき、お母さんの声が聞こえた
「凛ー？なんか変な声がしたけど、どうかしたの？」
お母さんにこの右目を見せるわけにはいかないと思い、私は薄い意識の中
「う、ううん、なんでもない、だいじょぶ」
と伝えた。お母さんは「そっか、なんでもないならあんまり変なことしないでよー？」と言っていたように聞こえた
しばらくすると、痛みは治まってきた。でも、あの右目はさっき見たときと全く変わってなかった
(どうしよう、この右目・・・こんなのみんなに見せられないよ・・・)
- Re: 怪物に蝕まれた者 ( No.10 )
- 日時： 2019/10/15 23:00
- 名前： 麻呂タロー （ID: GwEzIpz/）
「凛おはよー・・・ってどうしたのその目！」
「あはは、なんか朝起きたら腫れちゃってて見た目とかちょっとアレだから眼帯つけてるだけだよー」
「そっか、お大事にね」
「うん！ありがとね」
いや、全然大丈夫じゃないし！
痛みはもう治ったけどなんで見た目は治らないわけ！？ちょうど部屋で眼帯が見つかったからよかったけども・・・もし見つからなかったらどうなっていたことだろう
「あ！凛先輩おはようございます！！」
げっ、今あんまり会いたくなかったのになんで今そんな目を輝かせて来るの！？
「おはよー、浩太くん」
- Re: 怪物に蝕まれた者 ( No.11 )
- 日時： 2019/12/29 21:56
- 名前： 麻呂タロー （ID: jCGY4HFl）
浩太くんは私の幼馴染。小さい頃はよく二人で一緒に遊んでいた
今も同じ部活でそこそこ仲がいいでも、気になることはデリカシーなしに聞いてくるからちょっと今だけは会いたくなかった（泣）
「え！？凛ちゃんどうしたのその目！？大丈夫！？」
「そんなリアクションしなくても大丈夫。起きたらなんか腫れちゃってたから付けてるだけ。それに学校では先輩呼びと敬語使えって前から言ってるでしょーが」
「いーじゃん！まだ学校着いてないんだから・・・」
あ、ちょっと拗ねたなコイツ
「で、なんで目が腫れたの？」
はぁ、でたよでたよデリカシーのない質問が