ダーク・ファンタジー小説
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- 怪物に蝕まれた者
- 日時: 2019/02/21 16:49
- 名前: 麻呂タロー (ID: ak9ikTR3)
これは、少女が怪物に蝕まれるお話・・・
〈登場人物〉
金坂 凜(かねさか りん)
ごく普通の中学二年生。吹奏楽部員。
・・・だった者。
三條 実咲(さんじょう みさき)
凜の友達。吹奏楽部員。
とても落ち着いていて、冷酷な人に見えるが、優しい人。
菅 浩太(すが こうた)
凜の後輩。家が近く、幼馴染でもある。
とても優しく、協調性があるが、自分の意見を突き通すときもある人。
プレデー
ナニかの主らしい。いったい何者なのかは分からない。
※若干、恋愛も入っているので、苦手な方はご注意を!
- Re: 怪物に蝕まれた者 ( No.2 )
- 日時: 2019/02/27 23:40
- 名前: 麻呂タロー (ID: s.pe46Wk)
「・・・はぁっ!、はぁ、はぁ」
なんだ、夢か・・・夢だよね
あのナニかを思い出すだけで背中に蟲が這うように悪寒が走る。
気づくと、全身汗でびっしょりだった。
「シャワー浴びよ・・・」
気づけばもう朝練の時間は過ぎていた。
「やばっ!もう最悪。先輩になんて言おう・・・」
もうあの夢は見たくないし、思い出したくもない。
あの夢のせいで妙に体が重かった。
- Re: 怪物に蝕まれた者 ( No.3 )
- 日時: 2019/03/10 17:52
- 名前: 麻呂タロー (ID: s.pe46Wk)
「実咲おはよー」
「おはよう凜。今日はどうしたの?朝練来なかったから先輩、すごく怒ってたよ。」
「それがさー、聞いてよ!なんか変な夢見ちゃってそれで寝坊しちゃって・・・もう最悪!!」
「どんな夢だったの?」
「えーっと・・・」
さすがにあの夢のことは口には出せなかった。だって、今思い出すだけでも震えが止まらなくなってしまう。
「うーん・・・あんま覚えてないけど、バナナで何回も転ぶ夢かな(笑)」
「そんな夢で遅れたの(笑)しかもバナナってセンスがヤバいね。」
ちょっとおかしくて二人で笑いあった。さっきまでは恐ろしかったが、実咲と話しているうちにそんなことなど忘れてしまった。
- Re: 怪物に蝕まれた者 ( No.4 )
- 日時: 2019/03/15 13:19
- 名前: 麻呂タロー (ID: s.pe46Wk)
あれから一週間がたった。あの夢のことなど私はとうの昔に忘れてしまった。
吹奏楽部では大会などの時に自分たちの楽器をトラックなどに積んで運ばなければならない
それは管楽器のみならず、打楽器もだ。小さいスネアドラムとかだけだったらいいのだが、
大きく重いティンパニやマリンバもだ。しかも、私たちの音楽室は3階にあるのでそこから階段で
自分たちで運ぶのだ。これがどんなにつらいものか・・・(泣)
「凜ちゃーん、マリンバ運ぶの手伝ってー!」
「はーい、分かりましたー!!」
(マリンバかぁ、あれ、重いんだよなぁ・・・)
先輩に言われ私はマリンバの端を持った。
「あれ?なんか軽い・・・せんぱーい。じゃあ、行きますよー!」
「え?ちょっと待って!端っこを二人で持たないと危ないでしょ!男子じゃないんだから!」
「ダイジョブですよ先輩!なんか余裕で持ててるんで。さ、行きましょ!」
先輩が持っているほうは二人で、私は一人で持って一階まで下りた。
- Re: 怪物に蝕まれた者 ( No.5 )
- 日時: 2019/04/01 18:40
- 名前: 麻呂タロー (ID: s.pe46Wk)
「凜ちゃん大丈夫!?」
「はい、ダイジョブです!むしろ全然軽いくらいでした」
「ならいいんだけど・・・」
なんか今日はイイ感じ♪なんでだろう、昨日早く寝たからかな?
・・・まあいっか!今日はどんどん運んじゃうぞー!!
「凜ちゃんって力もちだったっけ?」
「えぇ・・・そんなことないと思うけど・・・」
「どうしたんですか?」
「あ、実咲ちゃん。凜ちゃんって力持ちだったっけ?」
「いえ。確か凜はこの間私のユーフォを持って重い!ナニコレ!!って叫んでました」
「うーん、筋トレでも始めたのかなぁ・・・」
どうしてだろう?凜は重い物は全然持てないはずなのに・・・
少し、違和感を感じた。
- Re: 怪物に蝕まれた者 ( No.6 )
- 日時: 2019/05/05 00:43
- 名前: 麻呂タロー (ID: qeHke31/)
「凜、一緒に帰ろう」
「ん?うん!帰ろー」
私は先輩の話を聞いてからずっともやもやしていたので思い切って聞いてみることにした。
「ねぇ・・・凜って筋トレでも始めたの?」
「え!?全然してないよ!なんで?」
「さっき先輩から凜がマリンバを一人で持ってたって聞いたからさ」
「あー、そゆこと?あれは違うよー。なんか調子が良かっただけ!」
「でも凜って重い物全然持てなかった気がするけど」
「うっ・・・それはそうだけどさ・・・なんかきっとよかったんだよ!うん!」
「えー、何それ(笑)」
やっぱりあの違和感は気のせいだったのだろうか
・・・まぁ、気のせいなのだろう