ダーク・ファンタジー小説
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- Jet black- Butler&Lady
- 日時: 2020/08/10 15:59
- 名前: 雪林檎 ◆iPZ3/IklKM (ID: w1UoqX1L)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12710
2020.8.1
知っている方はこんにちは、初めましての方は初めまして、雪林檎と申します。
普段はコメディ・ライト板にて執筆をしています。
ダーク・ファンタジーには憧れを持っていて一度そういうテーマの小説を書いてみたいなぁッと思って投稿しちゃいました。
未熟な小説ですが何卒宜しくお願い致します〜。
————— 見たくないものまで見え、聞きたくもないものまで聞こえる。
それが、現実。
それこそが、“悪夢”。
夢を見続ける君が真実を、知る時、全てが崩れ落ちる—————。
それが夢か、現実か。判断するのは君だ。
*table of contents
・Opening >>1
・Character >>2
・Read all at once >>0-
・chapter One >>3-4
・『Where's the boy whose stomach was torn』事件 >>5-11
*Genre
・シリアス 85%
・ラブ 15%
*Novel information
・執筆開始/2020.8.1
*Author's request
・荒らしコメは一切受け付けておりません。見つけた場合は連絡します。
・不定期更新。
・流血表現が多々あり、死亡表現あり———苦手な方はGo,back!
- Re: Jet black- Butler&Lady ( No.1 )
- 日時: 2020/08/05 13:50
- 名前: 雪林檎 ◆iPZ3/IklKM (ID: w1UoqX1L)
【 Opening 】
何度も。
何度も同じ夢を見る。
同じ場面から同じ中途半端な終わり。
赤い、赤い“何か”が手のひらに付いて、恐くて、私は瞳から涙を流す。
子供のように泣き叫ぶ私の耳に聞こえる恐ろしい声。
「——————何なりとお申し付け下さい、強欲で臆病で小さなマイレディ——————」
頬の先まで裂けた口を三日月の形に吊り上げて、泣いていた私の手を掬い取る。
その手は信じられるものなのだろうと直感する。
何度も、何度も。
誰で周りにいる人間、そして自分自身の事も思い出せない私に思い切りの笑顔を向ける。
人ならざる者ではないことが判る、この手を取っていけないとも。
灰色で、曖昧で、何も見えない中、私は堂々巡りに考える。
その度に、思い出そうとする度に胸が苦しくなる。
—————この大きくて深い穴から抜け出す方法はあるのだろうか。
明日こそ、今度こそ、この夢の続きを見る選択をする。