ダーク・ファンタジー小説

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END・CODE
日時: 2020/11/15 15:18
名前: 四ッ谷 無価 (ID: fYNkPhEq)

昔短編小説として投稿した「END・CODE」
長編小説としてリメイクし復活!!
知らない人も知ってる人も読んでくださるとうれしいです!

四ッ谷

Re: END・CODE ( No.2 )
日時: 2021/03/01 19:49
名前: 四ッ谷 無価 (ID: fYNkPhEq)

「お前誰だよ?」

声がした方を見るとちょうど貯水タンクのようなものの上に一人の少女がいた。

「私、あなたのクラスメイト。忘れちゃったの?」

そんなことをいわれてもいちいち女子の名前なんて覚えちゃいない。

「しらねぇな。お前なんて。」

少女、もといクラスメイトはタンクからひらりと降りるとコホンとひとつ咳払いをした。

「こんな美少女の名前を忘れちゃうなんて。私、小雪沢 皐月。」

Re: END・CODE ( No.3 )
日時: 2021/03/05 18:03
名前: 四ッ谷 無価 (ID: fYNkPhEq)

「小雪沢 皐月・・・?」

名前を聞いても正直分からなかった。

「みょうじだけでもぴんとこない・珍しいし前は有名だったのよ?」

小雪沢は不服そうにする。
小雪沢・・。。。

「まさかお前!!!」

やっと分かったようね。
小雪沢は僕の前で仁王立ちし

「そうよ。26年前の総理小雪沢 敬二 の孫に当たるのがこの私!!」

小雪沢 敬二 とはあいつの言うとおり26年前まで総理をしていた人物である。
26年前総理の座を奪われてから数年後に自殺したとか。
そんなことを母から聞いた覚えがある。
今では名前も忘れられ現に僕もわからなかった。
教科書でも26年前の出来事はあまり細かく書かれておらず
{門野内閣の誕生}
と書かれているだけになっている。

「ほんとに小雪沢敬二の孫なのか・・?」
「ええ。ここで小雪沢の孫である嘘をついて何の利益があるってゆうの?」

小雪沢は威圧的にいう。
確かに利益はない。

「そうか・・。で、なんのようだ?」

確かこいつは僕の命がどうとか言っていた。

「あなた、死んじゃうようにに見えたから。なら私に頂戴って。」

頂戴?

「何に使うんだ?」

「日本を変えて見せるのよ。」

小雪沢の目には必ず成功させるという強い意思の炎が燃え上がっていた。

Re: END・CODE ( No.4 )
日時: 2021/04/02 16:55
名前: 四ッ谷 無価 (ID: KFMc8eJJ)

「はぁ?」

日本を?変える?
夢物語にもほどがある。
第四次世界大戦がいつ起こってもおかしくないこの国をたった二人で変えるとでも?

「ええ。何か文句でも?」

小雪沢は仁王立ちしたまま答える。
自信に満ちた表情に微かに苛立ちを覚える。

「憲法27条分かってるか?」

「政府に反する言動は万死に値する。でしょ。」

どうやら自分が何をしでかそうとしているか分かっていないようだ。

「貴方、もう死ぬんでしょ。ならいいじゃない。」

確かに。
いや、確かにじゃない。

腐りきった日本を変える事はできない。
それは誰もが分かっていることだ。
何もできない。
何もできない。
何も。

「誰かが歯車になればできるかもしれない」

小雪沢がポツリと言った。

「何かを得るには何かを捨てなきゃなんない。でもそれでいいなら私はこの命さえ差し出す。」


Re: END・CODE ( No.5 )
日時: 2021/04/05 15:11
名前: 四ッ谷 無価 (ID: u35zkJSz)

彼女は堂々と言った。
誰かにこの事を聞かれていたら、ここの近くにある防犯カメラという名の監視カメラが音声をひろっていたら。
さまざまなリスクがある中で彼女は言った。

(歯車)

絶対に無理だ。
という自分が少し恥ずかしくなった。
僕にも夢があった。
彼女ほど大きい夢ではなかったが大事に抱えていた。
僕は大事にしすぎて、壊さないようにと力を込めた時に壊してしまった。

彼女が羨ましかった。



「お前の革命に手を貸すには一つ条件がある。」
「条件?」

「その人を馬鹿にするような言動は慎め。」

「はぁ?してないわよ。」

Re: END・CODE ( No.6 )
日時: 2021/04/06 20:40
名前: 四ッ谷 無価 (ID: BESwhtG3)

脱ぎ揃えていた靴を履き投げた鞄を拾うと彼女は
「のろまな亀はおいていくわよ。」
と屋上の扉を開けて言った。
「それが人を馬鹿にする言葉だ。」
こいつについていくのに気が引けてきた。
今からでも断ってやろうか。
「早くしなさい。」
扉をバンバンと叩いて彼女は僕を催促した。
「ハイハイ。お嬢様。」
「次、お嬢様なんて言ったらテリーヌにしてやるわ。」
「食うな。」


こんな奴らが腐った国を変える事ができるのだろうか。
できないかもしれないしできるかもしれない。
結果はまだ出ない。
神様の掌には確実にサイコロが握られた。
そのサイコロがどう転がるのか
どんな結果をもたらすのか
気にならない訳がない。

「絶対に食べるわ。」
「何でそんなに食いたいんだよ…」


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