ダーク・ファンタジー小説
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- 相馬走を見る権利
- 日時: 2021/01/06 10:38
- 名前: 烏 (ID: OYJCn7rx)
私、憐石絢は無機質人間だった。
生きる気力を失い、人間として生きる喜びを忘れた。
絢は辛うじて“勉強”という手段によって精神を保っている。
絢が“生きる意味”を探し、新たな“手段”を見つけ
生きていく?物語。
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年が明けましたね!明けましてありがとうございます。
年末が忙しすぎて、雑談掲示板での返信が全くできていません!
申し訳ない…
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- Re: 相馬走を見る権利 ( No.4 )
- 日時: 2021/01/07 08:45
- 名前: 烏 (ID: OYJCn7rx)
キャラクター紹介
憐石絢
憐石殊音
憐石汪呀
憐石笥韋
栄藤奶樹
伊那芭柳羽士
葉那弟御奈
恵塁菜羽
- Re: 相馬走を見る権利 ( No.5 )
- 日時: 2021/01/06 19:47
- 名前: 烏 (ID: OYJCn7rx)
絢は、“相馬走を見たい方へ”のページを開けた。
“走馬走を見たい方へ”へお越し頂きましてありがとう御座います。
当サイトでは“自殺願望”を持っている方が安心して“自殺”できるようにサポートを行います。当サイトの操作方法についてはマニュアルを…
絢が見るのはここまでで良かった。絢は早速“募集ページ”を作成した。
誰か、私、絢と一緒に自殺してくれる人はいませんか。
自殺をサポートしてくれる人もお待ちしております。
募集ページは作れた。あとは待つだけ。絢は“安心して確実に自殺できる方法”と言うページを開いた。
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絢が寝ようとしたところだった。笥韋がノックもせずに部屋に入ってきた。
「また自殺するのか。」
「…」
「俺は自殺してほしいよ。無機質が生きてても、金の無駄だ。
嬉しいニュースを持ってきてやったぞ。」
「殊音と汪呀はお前を病室で心配してただろう?あれは演技だぜ。
汪呀の方は特にな。でも、自殺はしてほしくないんじゃないか。“子供が自殺した”なんて良い噂になるわけがない。だが、俺はお前にも消えてほしいし、殊音と汪呀のことも心底どうでもいいからな。」
「兄ちゃん…ちょっと待ってね。自殺するから。」
「そうか。早くやれよ。」
- Re: 相馬走を見る権利 ( No.6 )
- 日時: 2021/01/07 08:24
- 名前: 烏 (ID: OYJCn7rx)
絢の自殺を応援してくれる人が初めてできた。自殺しよう。その決意が深まった。
絢は“相馬走を見たい方へ”の募集ページを開いた。返事が来ていた。
私と一緒に自殺してくれませんか?1人だと、自殺するのが怖いんです。
OKなら、日程など詳しい話も…
もちろんOK。
良いですよ。お名前は?
恵塁菜羽です。中3です。
私の名前は憐石絢。高一よ。
それって…自殺未遂を起こしたってテレビでやってた人じゃ…
ええ。そうよ。
そうですか。良かったです。
なんで?
私、このサイトを使って何度か自殺を起こそうとしたんですけど、
最後の最後で怖気付く人ばかりで、絢さんならそんなことはなさそうだから…
ええ。覚悟はあるつもり。
もう寝なきゃ。落ちるね。
恵塁菜羽。良い自殺友になれそうだった。
- Re: 相馬走を見る権利 ( No.7 )
- 日時: 2021/01/07 09:00
- 名前: 烏 (ID: OYJCn7rx)
午前8時30分ー
零蘭學院のチャイムが鳴った。チャイムが鳴るのと同時に吾嬬先生が入ってくる。
「起立!」
学級委員の御奈が号令をかける。
「おはよう御座います!」
「おはよーございまーす。」
御奈の引き締まった声の後にダラけた声が続く。
「着席!」
ガラガラと椅子が音を立てる。
全員が席に座ったところで、吾嬬先生が厳しい顔で喋り出した。
「零蘭學院から、飛び降り自殺未遂者が出たことは知っていると思う。」
奶樹は思わず唾を飲んだ。
「自殺未遂者の名はー
「憐石絢さんですよね。」
御奈が言った。
「そうだ。よく知っているな。」
「テレビで見たので。」
「憐石絢さんはいわゆる“ぼっち”だったようだ。
本人はそれで良かったようだがー」
「本人がいいならそれでいいじゃないですかー」
柳羽士が口を挟む。俺こと、奶樹もその声に続いた。
「柳羽士の言う通りですー」
「自殺したけりゃすりゃーいいじゃないですかー」
「そうか。栄藤奶樹、伊那芭柳羽士、葉那弟御奈は後でこい。」
「なんでですか!!!」
俺たち3人は声を揃えて叫ぶ。
「とにかくだ。いいなっつ!!!」
俺たち3人は吾嬬先生の気迫に押されて引き下がった。
- Re: 相馬走を見る権利 ( No.8 )
- 日時: 2021/01/08 16:00
- 名前: 烏 (ID: OYJCn7rx)
俺たち3人は吾嬬先生の気迫に押されて引き下がった。
かと思いきや、御奈が言い返した。
「なんで私まで!!」
「とにかくだ。」
吾嬬先生の声色は、全てをわかっているようだった。
もう無理だ。逃げ道がない。こうなったら!
「吾嬬先生。確かに俺たち3人は絢の靴箱に紙を入れました。
“死ぬことをお薦めします。生きる意味がないものは世界の足手纏いだと思いませんか?”と書かれたね。
だけど紙を入れる作戦を練ったのは…
伊那芭が「俺が言う!」と叫んだ。
「瀬亥と弌花と李奈と華と陽樹と…
「もういいっっつ!!!!!!!」
吾嬬先生の逆鱗に触れてしまったようだ。
「お前たちは…」
吾嬬先生は小刻みに震え始めた。
吾嬬先生に頬から涙がしたった。
「お前たちは……。。」
「碌でもないガキだ。」
吾嬬先生はにっこりと笑った。
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