ダーク・ファンタジー小説
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入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 第2の人生を得た俺は、恵まれたスキルで快適生活を過ごす
- 日時: 2024/05/02 20:28
- 名前: 柔時雨 (ID: ..71WWcf)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13011
どうも!初めましての方は初めまして、既知の方は御無沙汰しております、柔時雨です。
同掲示板で他の方と一緒にリレー小説をしているのですが、他の方の作品を読んだり
実際に販売されている漫画を読んでいるうちに、少しソロで物語を始めてみようかな……と思い
今回こちらを立ち上げさせていただきました。
物語は世間一般で言われる『異世界転生物』になります。
作中に出て来るキャラクター名は、リレー小説の方で登場しているキャラクターと同じ名前を使用しますが
純粋に、俺のネーミングセンスとバリエーションが無いためと、予めご了承いただけると幸いです。
あと、会話文主体で情景描写が少なく、読みづらい箇所が殆どですが、御了承いただけると幸いです。
それでは、数ある作品の中からこちらを覘きに来てくださった皆様
どうぞ、ゆっくりしていってくださいね。
【 お知らせ 】
誠に勝手ながら、タイトルを変更させていただきました。
( ちょっと、人間に敵対するだけのストーリー展開が思い浮かばないかもしれなくなったので…… )
【 圧倒的 マジ感謝! 】
閲覧数 500 到達!
閲覧数 1000 到達!
閲覧数 1500 到達!
閲覧数 2000 到達!
~✝ キャラクター Profile ✝~
>>1
【 物語 】
~✝ 1章 ✝~
>>2 >>3 >>4 >>5 >>6 >>7 >>8 >>9 >>10
~✝ 2章 ✝~
>>11 >>12 >>13 >>14
- 登場人物 ( No.1 )
- 日時: 2024/05/02 21:03
- 名前: 柔時雨 (ID: ..71WWcf)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13011
【 ユーヤ 】 Lv・55
種族・人間
年齢・18歳
性別・男性
身長・180cm
クラス・ウォーリア
Range・前衛
職種・暗黒騎士
移動ユニット・【 歩 】
属性・闇
【 使用武器 】
ツヴァイハンダー ( Zweihänder )
分類 : 長剣
全長 : 280cm
重量 : 9.0kg
【 ステータス 】
HP・157000
MP・55000
【 STR 】・157500
【 VIT 】・148000
【 INT 】・112000
【 MND 】・146700
【 DEX 】・800
【 AGI 】・5000
<< 適正 >>
【 歩兵 】 SS+ 【 騎兵 】 SS+ 【 弓兵 】 B 【 海兵 】 A 【 空軍 】 F
【 魔導師 】 D 【 工作兵 】 C 【 商才 】D 【 間諜 】 A
【 軍師 】 A 【 築城 】 A 【 統率力 】 S+
【 剣術 】SS+ 【 短剣術 】B 【 槍術 】SS+ 【 弓術 】A 【 格闘術 】S+
【 銃撃 】G 【 投擲 】A+ 【 魔術 】A 【 召喚術 】SS+ 【 防衛術 】SS+
【 生産職 】C 【 罠工作 】D 【 機械操作 】E 【 交渉術 】A+
【 推理力 】A+ 【 軍略 】S
<< スキル >>
〇 創造 Lv・Ⅰ 『 パッシブスキル 』
属性:-
消費MP:-
*自分の記憶にある物・1度見たことある物を、『 お金 』以外なら作り出すことができる。
*スキルで出現させた物の細かい微調整をすることができる。
*1度スキルで出現させた『 土地 』『 建物 』を収納・消去・撤去することはできないが
いつでも好きな時に再配置することができる。
〇 アイテムボックス 『 パッシブスキル 』
属性:-
消費MP:-
*自分が入手したアイテムを収納できる。
収納できる量に制限は無い
*収納したアイテムの鮮度・品質を維持し続けることができる。
〇 超解析 『 パッシブスキル 』
属性:-
消費MP:-
*敵対する相手のステータスを確認することができる。
*敵が設置した罠、ダンジョンに設置されている罠を看破することができる。
*書物に書かれている異世界の文字を読めるようになる。
〇 闇に染まりし者 『パッシブスキル 』
属性:闇
消費MP:-
*自分が使用する属性・【 闇 】の攻撃技の威力が5倍になる。
*夜間に行われる戦闘、暗い場所での戦闘で、自分の【 STR 】と【 VIT 】の数値を
戦闘終了時まで5倍にする。
*状態異常・【 呪い 】【 畏怖 】【 即死 】を受け付けなくなる。
*【 荒野 】【 廃墟 】【 墓地 】での戦闘で、自分の【 STR 】と【 VIT 】、【 AGI 】の数値を
戦闘終了時まで5倍にする。
*種族・【 妖精 】【 天使 】の敵と対峙した時、自分の【 STR 】と【 VIT 】の数値を
戦闘終了時まで5倍にする。
*職種・【 勇者 】【 聖騎士 】【 聖職者 】【 白魔導士 】の敵と対峙した時、
自分の【 STR 】と【 VIT 】の数値を戦闘終了時まで5倍にする。
*属性・【 光 】の敵と対峙した時、自分の【 STR 】と【 VIT 】の数値を
戦闘終了時まで5倍にする。
〇 影の鎧( スキアー・アルミュール )『 パッシブスキル 』
属性:闇
消費MP:-
*自分の【 VIT 】の数値が3段階上昇する。
*属性・【 光 】の敵と対峙したとき、自分の【 STR 】【 VIT 】の数値を戦闘終了時まで5倍にする。
*鎧着常時、自分または敵、物の影に潜り込むことができる。
*夜間または暗い場所での戦闘で【 隠密状態 】が発動し、敵から発見されにくくなる。
*1回の戦闘で1度だけ、自分のHPが0に至るほどのダメージを受けた時にのみ発動する。
そのダメージ全てを影の鎧が代わりに受けとめて霧散する。同時に霧散した影がダメージを与えた
敵を貫き、その攻撃技の威力を3倍にしたダメージを与える。
この効果を発動した30秒後に影は再集結し、鎧の形を作る。この効果で再生された鎧は次の日になるまで
上記の効果を使用することができない。
〇 Soul of Centaur 『 補助魔法スキル 』
属性:闇
消費MP:5
攻撃威力:-
攻撃範囲:-
射程距離:-
*自分の下半身に闇を纏わせ、腰から下を馬の身体と脚にする変化魔法。
*このスキルが使用されている間、発動者の【 AGI 】の値が5倍になる。
*移動中に闇で作った馬の身体、足に当たった敵に、威力・500のダメージを
与える。
*発動者の任意のタイミングで馬の身体を構成している闇を掻き消し
人の姿に戻ることができる。
〇 Revenge the Nightmare 『 特殊攻撃スキル 』
属性:闇
消費MP:10
攻撃威力:-
攻撃範囲:G ~ SS++
射程距離:G ~ SS++
*自分の全身に闇のオーラを纏わせ、自分にダメージを与えた敵に向けて
馬型のオーラを放って反撃するカウンター系魔法スキル。
*馬型のオーラは自分にダメージを与えた敵に当たるまで戦場を駆け巡り
敵に与えるダメージは自分が受けたダメージを3倍にしたものになる。
*近距離でダメージを受けた直後に発動した場合のみ、カウンター効果が
適用される。
魔法攻撃、矢や銃弾などの遠距離攻撃をカウンターする場合は
事前にオーラを展開しておく必要がある。
*効果は1度オーラを展開してから、1分間持続される。
3分のクールタイムの後、再度使用することができる。
~ ✝◇◇◇✝ ~
【 シルヴィア 】 Lv・48
種族・ダークエルフ( 妖精種 )
性別・女性
年齢・18歳
身長・168cm
3Size・B 89 / W 59 / H 90
クラス・アーチャー
Range・後衛
職種・―
移動ユニット・【 歩 】
属性・闇
【 使用武器 】
〇 弓
分類 : 遠距離武器
全長 : 75cm
重量 : 0.7kg
武器適正 : 弓術
【 ステータス 】
HP:67800
MP:85000
【 STR 】・81500
【 VIT 】・122000
【 INT 】・136000
【 MND 】・147500
【 DEX 】・1500
【 AGI 】・8500
<< 適正 >>
【 歩兵 】 A 【 騎兵 】 A 【 弓兵 】 SS+ 【 海兵 】 A 【 空軍 】 F
【 魔導師 】 A 【 工作兵 】 C 【 商才 】D 【 間諜 】 B 【 軍師 】 SS+
【 築城 】 F 【 統率力 】 A
【 剣術 】C 【 短剣術 】C 【 槍術 】C 【 弓術 】SS+ 【 格闘術 】B
【 銃撃 】G 【 投擲 】E 【 魔術 】S+ 【 召喚術 】G 【 防衛術 】A
【 生産職 】C 【 罠工作 】D 【 機械操作 】G 【 交渉術 】S
【 推理力 】S+ 【 軍略 】SS+
<< スキル >>
〇 精巧な射撃 『パッシブスキル 』
*使用武器・【 弓 】を装備している時、自分の【 STR 】の数値を
戦闘終了時まで5倍にする。
*自分の身長よりも大きな敵と対峙した時、戦闘終了時まで自分の【 STR 】と
【 AGI 】の数値を5倍にする。
*種族・【 獣 】【 鳥 】【 アンデッド 】【 モンスター 】【 ドラゴン 】の敵と対峙した時、
先制攻撃ができるようになる。
*『 討伐戦 』『 侵攻戦 』『 攻城戦 』『 防衛戦 』『 籠城戦 』に
参加した時、自分の【 STR 】【 VIT 】【 MND 】の値を5倍にする。
〇 超解析 『 パッシブスキル 』
属性:-
消費MP:-
*敵対する相手のステータスを確認することができる。
*敵が設置した罠、ダンジョンに設置されている罠を看破することができる。
*書物に書かれている異世界の文字を読めるようになる。
〇 森林の先駆者 『パッシブスキル 』
*【 森 】を移動するとき、【 隠密状態 】になり、敵から完全に視認されず
攻撃の対象にならなくなる。
立ち止まって5秒経過してから、ようやく視認されるようになる。
*【 森 】での戦闘で、戦闘終了時まで【 INT 】【 AGI 】の数値が3倍になり、回避率が上がる。
*属性・【 草 】【 風 】の攻撃技の威力が3倍になる。
*クラス・【 メカニック 】の敵と対峙した時、戦闘終了時まで自分の【 STR 】と【 VIT 】の数値を
5倍にする。
*職種・【 密猟者 】の敵と対峙した時、戦闘終了時まで自分の【 STR 】と【 VIT 】の数値を
5倍にする。
*属性・【 炎 】【 金属 】の敵と対峙した時、戦闘終了時まで自分の【 STR 】と【 VIT 】の数値を
5倍にする。
〇 王佐の才 『パッシブスキル 』
属性:-
消費MP:-
*敵が仕掛けた軍略や罠を看破し、無効化できる。
*自分が所属する勢力の人数が敵より少数で戦闘をする場合
自分を含む味方全員の【 STR 】【 VIT 】【 AGI 】の値を
戦闘終了時まで3倍にする。
*【 都市 】【 城 】【 草原 】【 荒野 】での戦闘時
自分を含む味方全員の【 STR 】【 VIT 】【 AGI 】の値を
戦闘終了時まで3倍にする。
*職種・【 勇者 】【 聖騎士 】【 暗黒騎士 】【 傭兵 】【 軍師 】【 盗賊 】【 海賊 】
【 密猟者 】【 トレジャーハンター 】【 賭博人 】【 悪徳商人 】の敵と対峙した時、
戦闘終了時まで自分の【 VIT 】【 INT 】【 MND 】の数値を5倍にする。
〇 闇に染まりし者 『パッシブスキル 』
属性:闇
消費MP:-
*自分が使用する属性・【 闇 】の攻撃技の威力が5倍になる。
*夜間に行われる戦闘、暗い場所での戦闘で、自分の【 STR 】と【 VIT 】の数値を
戦闘終了時まで5倍にする。
*状態異常・【 呪い 】【 畏怖 】【 即死 】を受け付けなくなる。
*【 荒野 】【 廃墟 】【 墓地 】での戦闘で、自分の【 STR 】と【 VIT 】、【 AGI 】の数値を
戦闘終了時まで5倍にする。
*種族・【 妖精 】【 天使 】の敵と対峙した時、自分の【 STR 】と【 VIT 】の数値を
戦闘終了時まで5倍にする。
*職種・【 勇者 】【 聖騎士 】【 聖職者 】【 白魔導士 】の敵と対峙した時、
自分の【 STR 】と【 VIT 】の数値を戦闘終了時まで5倍にする。
*属性・【 光 】の敵と対峙した時、自分の【 STR 】と【 VIT 】の数値を
戦闘終了時まで5倍にする。
〇 Absolute zero 『 魔法攻撃スキル 』
属性:氷
消費MP:5
攻撃威力:7500
攻撃範囲:SS++
射程距離:G ~ SS++
*敵1体を中心に猛吹雪を発生させる。
周囲に居る複数の敵も同時に巻き込むことができ、中心に居る敵と同じ威力
7500のダメージを巻き込んだ全ての敵に与える。
*この攻撃を受けてHPが0になった敵を100%、HPが0にならなかった敵を
50%の確率で状態異常・【 凍結 】にする。
*種族・【 モンスター 】【 ドラゴン 】の敵に対し、ダメージを与えつつ
【 AGI 】の値を5段階下降させる。
〇 Perfect Cure 『 回復魔法スキル 』
属性:光
消費MP:5
攻撃威力:-
攻撃範囲:-
射程距離:G ~ SS++
*HPが0になっていない自分、または味方・他人単体のHPを全回復させる。
*自分、または味方が受けてしまった状態異常・デバフ効果を全て解除する。
~ ✝◇◇◇✝ ~
【 ライザ 】 Lv・52
種族・半人半狼【 亜人種 】
年齢・16歳
性別・女性
身長・165cm
3Size・B 88 / W 58 / H 87
クラス・アサシン
Range・前衛
職種・傭兵
移動ユニット・【 歩 】
属性・闇
【 使用武器 】
-
【 ステータス 】
HP・147500
MP・66000
【 STR 】・144500
【 VIT 】・138200
【 INT 】・129000
【 MND 】・135000
【 DEX 】・800
【 AGI 】・47800
<< 適正 >>
【 歩兵 】 SS+ 【 騎兵 】 D 【 弓兵 】 D 【 海兵 】 A 【 空軍 】 F
【 魔導師 】 D 【 工作兵 】 C 【 商才 】D 【 間諜 】 SS+ 【 軍師 】 A
【 築城 】 F 【 統率力 】 S+
【 剣術 】SS+ 【 短剣術 】B 【 槍術 】D 【 弓術 】D 【 格闘術 】SS+
【 銃撃 】G 【 投擲 】S+ 【 魔術 】A+ 【 召喚術 】G 【 防衛術 】S+
【 生産職 】E 【 罠工作 】D 【 機械操作 】G 【 交渉術 】B+
【 推理力 】A+ 【 軍略 】A+
<< スキル >>
〇 闇に染まりし者 『 パッシブスキル 』
属性:闇
消費MP:-
*自分が使用する属性・【 闇 】の攻撃スキルの威力が3倍になる。
*【 荒野 】【 廃墟 】【 墓地 】での戦闘で、自分の【 STR 】【 VIT 】【 AGI 】の値を
戦闘終了時まで5倍にする。
*職種・【 聖騎士 】【 白魔導士 】【 聖職者 】の敵と対峙したとき、自分の【 STR 】【 VIT 】の値を
戦闘終了時まで5倍にする。
*属性・【 光 】の敵と対峙したとき、自分の【 STR 】【 VIT 】の値を戦闘終了時まで
5倍にする。
〇 静かなる奇襲『 パッシブスキル 』
属性:闇
消費MP:-
*移動中、【 隠密状態 】が発動し、敵から完全に視認されず、攻撃の対象にならなくなる。
立ち止まって5秒経過してから、ようやく視認されるようになる。
*1対1の戦闘時、自分の【 STR 】の値を戦闘終了時まで5倍にする。
*『 潜入任務 』『 討伐戦 』『 侵攻戦 』『 攻城戦 』に参加した時、戦闘終了時まで
自分の【 STR 】【 VIT 】【 AGI 】の値を5倍にする。
〇 神をも処す魔狼の血統『 パッシブスキル 』
属性:闇
消費MP:-
*自分が使用する属性・【 氷 】【 闇 】の攻撃スキルの威力が3倍になる。
*1対多数の戦闘時、自分の【 STR 】【 VIT 】の値を戦闘終了時まで5倍にする。
*種族・【 人間 】【 妖精 】【 天使 】の敵と対峙した時、自分の【 STR 】【 VIT 】【 AGI 】の値を
戦闘終了時まで5倍にする。
*職種・【 勇者 】【 聖騎士 】【 白魔導士 】【 聖職者 】の敵と対峙したとき
自分の【 STG 】【 VIT 】の値を戦闘終了時まで5倍にする。
*属性・【 光 】の敵と対峙した時、自分の【 STR 】【 VIT 】の値を戦闘終了時まで5倍にする。
*『 討伐戦 』『 侵攻戦 』『 攻城戦 』に参加した時、戦闘終了時まで
自分の【 STR 】【 VIT 】【 AGI 】の値を5倍にする。
〇 Phantom Fang 『 魔法攻撃スキル 』
属性:闇
消費MP:5
攻撃威力:狼1匹 = 3000
攻撃範囲:B
移動距離:G ~ SS++
*紫黒の闇で作られた狼を5匹召喚し、対象の敵へ向けて攻撃する。
*召喚された狼は直進したり、蛇行しながら対象の敵に当たるまで追いかけ続け続ける。
*敵にダメージを与えた後、召喚した狼は霧散する。
*1分のクールタイムの後、再び使用することができる。
〇 Celsius calibur 『 魔法攻撃スキル 』
属性:氷
消費MP:2
攻撃威力:6500
攻撃範囲:A
*空気中の水分を集めて冷やし固め、氷の片手剣を作り出した後、左右から1回ずつ斬りつけ、
斬りつける段階で先端が砕けた氷の剣を対象の身体に正面から突き刺し、冷気でくっついている
剣の柄の部分めがけて、更に追い討ちで渾身の蹴りを繰り出して、対象大きく吹っ飛ばす。
*この攻撃を受けてHPが0にならなかった敵に、状態異常・【 凍結 】を付与する。
*最後に敵の身体、または装備品に冷気でくっつける氷の剣は対象によって場所が変わり
大型の種族・【 機械 】【 モンスター 】【 ドラゴン 】【 悪魔 】の頭か背中に突き刺した場合
最後の蹴りは大きく跳躍してからの踵落としに変化する場合がある。
- Prologue ( No.2 )
- 日時: 2024/05/02 21:05
- 名前: 柔時雨 (ID: ..71WWcf)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13011
この日、俺は18年の人生に自ら幕を閉じた。
理由は本当に些細な事……どういう理由は忘れたが
高校生になってからしばらくして、いじめのターゲットになり
それから2年間、自分の心に対して騙し騙しなんとか過ごして来たけれど……
高校3年生になって、18歳の誕生日を迎えた翌日の放課後
高校1年生の頃から好きだったクラス委員長の女子から告白されて、人生で1番の幸せの絶頂を
迎えた……と、思ったのに……
後から現れたウチのクラスの不良共の登場により、実はそれがドッキリで、彼女の告白が嘘の物だと
知った瞬間、俺の心の中で、何かが『 ポキッ 』と音を立てて折れ、崩れたのが判った。
その後、どうやって学校から町まで来たのかは、心此処にあらずの放心状態だったから覚えていない。
ただ……何気なく見上げた廃ビルの屋上に目が止まり、俺は人気の無いその建物の
しんっと静まり返った階段を上り、1番上の階へ着くと、鍵が壊れていた屋上へ続くドアを
ゆっくりと押し開けた。
普通なら管理体制がどうこうと問題になるんだろうが……今の俺には、鍵が壊れていたことに対して
感謝の念しかない。
そういう面倒くさい問題に関しては、俺が居なくなってから好きなだけやってくれ。
古くなったフェンスを乗り越えて『 向こう側 』に立ち、俺は目を瞑って足を踏み出し
この世界と別れを告げた。
◇◇◇
???
ふっと、俺は楕円形のガラス板のような足場の上で目が覚めた。
『目が覚めたようですね、『 東雲 悠耶 』くん。』
声がした方を見ると、白く短い口髭を生やした中年……初老?くらいの男性が立っていた。
「何で俺の名前を……あんたは……?」
『私ですか?そうですね。『 神様 』と言っておきましょうか。』
「……『 自分を神様だなんて言う奴に、碌な奴は居ねえ 』って、死んだじっちゃんが言ってたな。」
『私のことは良いのです。それより、悠耶くん。事情は概ね理解していますし、君の置かれていた
境遇には同情しますが……自殺をしたのは感心しませんね。貴方の住む世界の宗教……仏教だと
等活地獄に、ダンテの神曲の世界観だと地獄の第7の圏、自殺者の森に落とされるほどの
罪なのですよ。』
「地獄……そっか、知らなかったとはいえ、地獄は嫌だな……」
『しかし……先程も言いましたが、貴方が自殺するまでに至った事情も経緯も、そして境遇は
理解していますし、私の同僚である死後の国の女神もまた、『 自殺は罪であるが、情状酌量の
余地がある 』と言っていました。』
死者の国の女神……?閻魔大王じゃないのか?
どうやらもう、この時点で俺の知っている『 死後の世界観 』というものは存在しないことだけは
理解した。
『そして他の神とも話し合った結果、悠耶くん。君に『 第2の人生を生きる機会を与える 』という
結論に至り、転生を司る神である私がこうして、御迎えにあがったというわけです。』
「第2の人生……最近漫画で見た、異世界転生ってヤツか。」
『悠耶くん。次の世界に転生するにあたり、何か希望はありますか?可能な限り、叶えて差し上げますよ。』
「そんなこと言われてもな……どういう世界観に生まれ変われるか分らないし……ただ……必要最低限
人間と関わらないような生活がしたい。変に人間と付き合って、イジメられたり、裏切られたり
するのはもう……うんざりだ。そんな思いをするくらいなら、俺は人間と敵対するような存在で
生まれ変わっても後悔しない。」
『ん~……私としては、あちらの人とも交流して欲しいのですが……まぁ、これに関しては保留と
いうことで。それ以外は何かありますか?』
「他はそうだな……さっきも言ったけど、どんな世界に生まれ変わるのか判らないから、俺の記憶を
そのままに……ゲームで見た武器や装備なんかを、随時作れるようにしてもらいたいんだけど……
お願いできるかな?神様。そういうのが必要無さそうなら、特に何も無くて良いからさ。」
『解りました。転生した先で君が必要な物はすぐに用意、会得できるようにしましょう。』
「ありがとうございます。」
『それでは悠耶くん。君の第2の人生がより良いものになりますように……』
転生の神様と名乗る男性がゆっくりと右手をかざした瞬間、俺は睡魔に襲われ……ゆっくりと目を閉じた。
◇◇◇
???
またふっと目を覚まし、ゆっくりと上半身を起こして周囲を見渡すと……どうやら俺は今、
洞窟の中にいるらしい。
「さっきのは……夢か?いや、でも……少なくとも、此処は俺が最後に居た場所ではなさそうだし……
やっぱり、別の世界……なのか?」
『もしもし、悠耶くん。私、転生の神様。今、貴方の脳に直接語り掛けています。聞こえますか?』
「神様!?」
前世で動画か何かで見た
『 ファミ○キください 』と『 もしもし、私メリーさん。今、貴方の後ろに居るの 』を
合わせたような感じで、神様からの念話がきた。
『よかった。無事に転生して、私の声が聞こえる様ですね。ではまず、悠耶くん。君が居るその世界は
モンスターが闊歩し、人と魔族が敵対する君が好きなファンタジーなゲームのような世界です。』
「そうなのか……それはちょっと、ワクワクするな。」
でも、それなら普通、村か町からのスタートになると思ってたんだけど……なぜ、洞窟?
『喜んでもらえて何よりです。次に、右手を軽く前にかざしてみてください。』
「右手を……」
転生の神様に言われた通りにしてみると、ヴンッという軽い電子音と共に、俺の目の前に横長の
長方形が出現した。
そこには俺の名前が『 ユーヤ 』とカタカナで表記されていて、攻撃力や守備力などの他に
スキルなんかの表記がある。
これがどうやら、ステータス画面ってことなんだろう。
『武器や防具、その他必要な物は【 創造 】のスキルで、君の好きな時に作ることができるように
してあります。』
「へぇ!そんな便利なスキル、ありがとうございます!まぁ、その辺は後で自分で色々試していくとして……
えっと、俺の職業ジョブは……暗黒騎士!?」
『はい。君が願った通り、人間に敵対する立場でもありながら……やはり、少しは人間とも交流して
欲しいという我々神の願いを込めて、人間と魔族の中間という措置を取らせていただきました。なので、
君の姿もモンスターではなく、前の世界の姿そのままですよ。』
「え?」
前の世界の姿そのまま……そう言われて、恐る恐る後頭部を触ってみたが、
よかった……手に血は付着していない。
掌に自分の黒い髪が数本付いてたけど……え?大丈夫?後頭部、ハゲてないよな?
どうやら、あの廃ビルから飛び降りる前の姿で転生してくれたらしい。
それに、人間と魔族の中間……まぁ、うん。
食料などの調達で町などを訪れることになることを考えると、この姿で転生させてくれた神様には、素直に
感謝しておくべきなんだろう。
「…………あっ、神様。後からで申し訳ねぇんですけど、1つ……お願いしたいことが。」
『おや?何ですか?』
「俺と敵対する相手のステータスを確認できるようにしてもらえませんか?こういうファンタジーの
世界に転生してもらえるって判らなかったので……生き残るために、相手の情報を見えるように
してもらいたいなって……』
『あぁ、それもそうですね。いきなり悠耶くんが居た世界とは全く違う文化の世界に転生したというのに、
まったく何も判らないというのは大変ですよね。すみません。悠耶くんが先程申した条件に合う
スキルをすぐに差し上げますね。』
【 スキル『 超解析 』を習得しました。 】
『私からの現時点での説明は以上になります。次は君から質問を呼び掛けられるまで、あまり
関与しないでおきましょう。』
「わかった。ありがとう、神様。助かったよ。」
『どういたしまして。それでは悠耶くん。この世界で好きなように楽しんでくださいね。』
神様との念話……通話?を終え、俺はゆっくりと立ち上がり、洞窟の外に出る。
周囲は森で囲まれていて、人の気配が全く感じられない。
そんな環境の中、学ラン姿で転生された俺の第2の生活が始まった。
- 深き森での出会い ( No.3 )
- 日時: 2024/05/02 21:06
- 名前: 柔時雨 (ID: ..71WWcf)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13011
とりあえず、俺は洞窟の入り口付近に腰を下ろし、改めて自分のステータスを確認してみる。
【 ユーヤ 】 Lv・20
種族・人間
年齢・18歳
性別・男性
身長・180cm
クラス・ウォーリア
Range・前衛
職種・暗黒騎士
移動ユニット・【 歩 】
属性・闇
【 使用武器 】
【 ステータス 】
HP・19500
MP・9200
【 STR ( 攻撃力 ) 】・9500
【 VIT ( 防御力 ) 】・9000
【 INT ( 知力 ) 】・7200
【 MND( 精神力 )】・8000
【 DEX( 器用度 )】・300
【 AGI ( 移動速度 ) 】・5000
<< 適正 >>
【 歩兵 】 SS+ 【 騎兵 】 SS+ 【 弓兵 】 B 【 海兵 】 A 【 空軍 】 F
【 魔導師 】 D 【 工作兵 】 C 【 商才 】D 【 間諜 】 A
【 軍師 】 A 【 築城 】 A 【 統率力 】 S+
【 剣術 】SS+ 【 短剣術 】B 【 槍術 】SS+ 【 弓術 】A 【 格闘術 】S+
【 銃撃 】G 【 投擲 】A+ 【 魔術 】A 【 召喚術 】SS+ 【 防衛術 】SS+
【 生産職 】C 【 罠工作 】D 【 機械操作 】E 【 交渉術 】A+
【 推理力 】A+ 【 軍略 】S
【 スキル 】
〇 創造 Lv・Ⅰ 『 パッシブスキル 』
属性:-
消費MP:-
*自分の記憶にある物・1度見たことある物を、『 お金 』以外なら作り出すことができる。
*スキルで出現させた物の細かい微調整をすることができる。
*1度スキルで出現させた『 土地 』『 建物 』を収納・消去・撤去することはできないが
いつでも好きな時に再配置することができる。
〇 アイテムボックス 『 パッシブスキル 』
属性:-
消費MP:-
*自分が入手したアイテムを収納できる。
収納できる量に制限は無い
*収納したアイテムの鮮度・品質を維持し続けることができる。
〇 超解析 『 パッシブスキル 』
属性:-
消費MP:-
*敵対する相手のステータスを確認することができる。
*敵が設置した罠、ダンジョンに設置されている罠を看破することができる。
*書物に書かれている異世界の文字を読めるようになる。
〇 闇に染まりし者 『パッシブスキル 』
属性:闇
消費MP:-
*自分が使用する属性・【 闇 】の攻撃技の威力が5倍になる。
*夜間に行われる戦闘、暗い場所での戦闘で、自分の【 STR 】と【 VIT 】の数値を
戦闘終了時まで5倍にする。
*状態異常・【 呪い 】【 畏怖 】【 即死 】を受け付けなくなる。
*【 荒野 】【 廃墟 】【 墓地 】での戦闘で、自分の【 STR 】と【 VIT 】、【 AGI 】の数値を
戦闘終了時まで5倍にする。
*種族・【 妖精 】【 天使 】の敵と対峙した時、自分の【 STR 】と【 VIT 】の数値を
戦闘終了時まで5倍にする。
*職種・【 勇者 】【 聖騎士 】【 聖職者 】【 白魔導士 】の敵と対峙した時、
自分の【 STR 】と【 VIT 】の数値を戦闘終了時まで5倍にする。
*属性・【 光 】の敵と対峙した時、自分の【 STR 】と【 VIT 】の数値を
戦闘終了時まで5倍にする。
「いや、これ……絶対、レベル20のステータスじゃねえだろ……攻撃力や防御力とかが
数値化されてないのは、ちょっと気になるけど……まぁ、簡単にくたばるようなことはないだろう。」
それにしても……【 INT 】の適正?強さ?が他に比べて、やや低いか……
生きてる時、もう少しちゃんと勉強しておくべきだったかな?
ただ、これに関しては、この世界で読書や勉強をすれば上がるのではないか?……と、期待はしている。
それで上がらなかったら、潔く諦めるか。
「あとは……このスキルを使えば、武器や防具も作れるのかな?」
俺は【 創造 】のスキルを発動し、目の前に小さな画面を出現させる。
画面には【 道具製作 】【 土地製作 】【 記憶にある土地を表示・出現 】【 転送 】の
4つの項目が表示され、その中から【 道具製作 】を選択。
すると、今度は【 日用品製作 】【 武具製作 】【 乗り物製作 】という3つの項目が出現したので
その中から【 武具製作 】の項目を人差し指でタッチした。
すると、俺が今まで本で読んだり、ゲームで存在を知った武器や防具がメジャーどころから
マイナーどころまで、一覧となって表示された。
「おぉ!凄いな、これ。ありとあらゆる武器が表示されてる……それじゃあ、試しにこの剣を……」
俺は数ある武器の中からツヴァイハンダーを選択すると、何も無い空間から俺の目の前に1本の
両手剣が出現した。
【 ツヴァイハンダー ( Zweihänder ) 】
分類 : 長剣
全長 : 280cm
重量 : 9.0kg
ドイツの巨大な両手剣。
長い刃根元と横に張り出した突起を持ち、この独特の形状から英語圏でも『 両手持ち 』という
ドイツ語で呼ばれた。
これは攻撃の際に手を添えて打ち込んだり、相手の攻撃を受けるのに役立った。
長大で重量のある巨大な剣を取り回ししやすいように柄を長く改良した武器と言え、日本の長巻に
近い武器といえる。
さらに、背負ったり、肩に担ぐのにも具合が良かった。
「ん……【 STR 】の値が高いし、【 剣術 】の適性が SS+ だからかな?この剣を持っても、
重いと感じねぇな。」
周囲に誰も居ないので、ツヴァイハンダーを片手で持って、適当に振ってみる。
「馴染む……実に馴染むぞ。」
前世では剣道に片足を突っ込むことすらなかったのに……この剣を持ったゲームのキャラが使っていた技……
闘気や炎を出したりするのは、まだ無理みたいだけど、振り方・扱い方は俺の肉体に継承されているようだ。
「よしっ!武器の次は防具を出してみるか。」
俺は再び【 創造 】のスキルを発動し、ツヴァイハンダーを出した時と同じ【 武具製作 】の項目を
人差し指でタッチした。
「おっ!防具の方は漫画やゲームで登場した敵キャラやモンスターが着用していた鎧も選べるのか。
それなら……」
俺は幾つかある候補の中から幾つか漆黒の禍々しい鎧を選択し、目の前に出現した。
地面の上に散乱した漆黒で禍々しい造形の鎧とガントレット、腰当てに鉄製のブーツ、更には
両目以外を隠す兜を適当に取り出し、装着する。
元々どれも似たようなデザインなので、オリジナルがバラバラでも、それぞれの防具から選んで、
組み合わせることによって1つの鎧として見繕っても、違和感が全く無い。
「………うん。いいな、コレ。この鎧一式を【 影の鎧 ( スキアー・アルミュール ) 】と命名しよう
……ん?」
鎧一式を身に纏った直後、俺の目の前にステータスやスキル選択画面とは違う、別の画面が表示され
【 スキル『 影の鎧 ( スキアー・アルミュール ) 』を習得しました。 】
というメッセージが表示された。
【 スキル 】
〇 影の鎧( スキアー・アルミュール )『 パッシブスキル 』
属性:闇
消費MP:-
*自分の【 VIT 】の数値が3段階上昇する。
*属性・【 光 】の敵と対峙したとき、自分の【 STR 】【 VIT 】の数値を戦闘終了時まで5倍にする。
*鎧着常時、自分または敵、物の影に潜り込むことができる。
*夜間または暗い場所での戦闘で【 隠密状態 】が発動し、敵から発見されにくくなる。
*1回の戦闘で1度だけ、自分のHPが0に至るほどのダメージを受けた時にのみ発動する。
そのダメージ全てを影の鎧が代わりに受けとめて霧散する。同時に霧散した影がダメージを与えた
敵を貫き、その攻撃技の威力を3倍にしたダメージを与える。
この効果を発動した30秒後に影は再集結し、鎧の形を作る。この効果で再生された鎧は次の日になるまで
上記の効果を使用することができない。
「もう新しいスキルが……きっかけがあれば、割と簡単にスキルは手に入りそうだな。何にせよ、
これでモンスターと対峙したとしても、何とかなりそう……ん?」
近くの茂みが揺れ動いたかと思うと、鹿くらいの大きさで額に1本の角を生やした兎が現れた。
居たのか、この森に俺以外の生き物が……
「お……おぉ……この世界の兎には角が生えてんのか。さっそく、超解析を使ってみるか。」
【 デッドホーンバニー 】 Lv・20
種族・モンスター
年齢・-
性別・♀
移動ユニット・【 歩 】
属性・土
【 使用武器 】
【 ステータス 】
HP・120
MP・0
【 STR 】・50
【 VIT 】・30
【 INT 】・40
【 MND 】・40
【 DEX 】・5
【 AGI 】・70
【 スキル 】
-
「えっ!?確かにレベルは俺と一緒だけど、能力に差がありすぎるだろ!?これも神様の
恩恵ってやつか。それにしても……あいつ、角が生えてるけど、本体は兎なんだよな……
兎肉って、食えたよな……?」
俺の姿を捉えた兎が襲い掛かってきたと同時に、俺は構えていたツヴァイハンダーを振り下ろした。
……結果からいうと、振り下ろした一閃で兎を狩ることができた。
今はこの兎1匹を倒しただけだから何とも言えないけど……他のモンスターや、盗賊とか海賊とか
呼ばれるような連中も、これくらいのステータスなのか?
とりあえず、今解っていることは、確かに『 レベル 』はここら一帯に棲むモンスター達に
近いものなのだろうが
個人の『 ステータス 』は、連中よりも遥かに勝っているという感じか。
「ふぅ……食糧確保。まだ日も高いし……もう少し食料を調達しつつ、レベルアップに励むとするか。」
俺はスキルの中から【 アイテムボックス 】の項目を選択。
某青い猫型ロボットのポケットの中のように、四次元……なのかな?
不思議な空間が広がるそこに、今狩った兎を放り込み
拠点となる洞窟を中心に周囲に居る生き物を狩ることにした。
◇◇◇
「【 創造 】のスキルで『 調味料 』を出現させられるのは、本当にありがたいな。」
塩や胡椒はもちろん、馴染みのある味噌や醤油、カレーやシチューのルーも作り出せるみたいで
本当にありがたい。
日が沈むまで近くに居たモンスターを狩り続け、その中から食べられそうな肉を幾つか
『 持ち物 』から取り出し、洞窟の前で焚火をしつつ肉の加工をしていていると
昼間の兎の時と同じように、前方にある叢が微かに揺れ動いたような気がした。
「ん?血の臭いに釣られて、肉食のモンスターでも来たか……?」
俺が右手で地面に寝かせていたツヴァイハンダーを掴んだのとほぼ同じタイミングで、前方の茂みから
1人の女性が現れた。
焚火の灯りで映し出された女性は褐色の肌で、綺麗な銀色の長い髪をポニーテールにして結っており
胸元が大きく開いた、スカート部分の丈を限界まで詰め、しかもスリットによって前後に分かれていて
側面を紐を交差させて固定するタイプの、めちゃくちゃ露出度の高い黒い服を着て
手には弓を持っている。
腰辺りに黒い紐パンツと思われる物が堂々と見えているが……見て見ぬふりをするのが
紳士ってヤツだろう。
「……女性?」
「くっ……!此処にも人間が……」
素早く弓を構える女性の後方から、他の複数の足音が聞こえてくる。
「……っ!」
「状況はよく分からないけど……何かに追われてるなら、そこの洞窟に身を隠しな。」
「……………」
女性は何か言いたそうな眼を俺に向けながら、洞窟内へと駆け込んだ。
「さてと……」
俺が洞窟の入り口を背にして座り直すと、しばらくしてから、先程女性が現れた方向から3名の
男性達が現れた。
「おい!そこのお前!」
「……………ん?ふぁぁ……何だ?人がせっかく腹いっぱいになって、気持ち良く寝てたっつうのに……」
ワザとらしく大きく伸びをして、さも今起きた風な雰囲気を出しながら、焚火の向こう側に
立っている3人の男を見る。
身なりはRPGゲームでよく見る山賊スタイルで、手には各々剣や鉞、メイスを持っている。
「見たトコロ旅の者みてえだが……この辺りに、ダークエルフの女が来なかったか?」
「ダークエルフ?……さぁな。今さっきも言ったけど、お前等に起こされるまで、俺は寝てたんだ。
此処に誰か来たかなんて、判るわけねえだろうが。」
「ちっ……!まだそう遠くへは行ってねえはずだ!あっちの方を探すぞ!」
男達は苛立ったような、荒々しい声を上げると、俺から見て右の方角へと走って行った。
【 超解析 】を発動する間も無かったな。ただ……
「連中の探索能力がガバガバすぎて草が生えるぜ…………足音が聞こえなくなったな。
もう出て来ても大丈夫だぞ。」
洞窟内へ呼びかけると、先程の……ダークエルフの女性が出てきた。
「何故……私を匿ってくれたのですか?」
「ん?あぁ……別に深い理由は無いんだけどな。ほんのちょっとした気まぐれで、あいつ等の邪魔を
してやりたくなった……って、言っておこうか。」
「貴方も人間でしょうに……変わった御仁ですね。」
「まぁな、自分でもそう思う。ところで、ダークエルフのお姉さん。もし良ければ、何であいつ等に
追われてたのか話してくれねえかな?大丈夫!情に任せて襲い掛かるなんてこと、絶対にしないから。」
「…………わかりました。変な素振りを見せたらその瞬間、貴方の眉間を射抜きますからね。」
ダークエルフはそう言うと、焚火を挟んで俺の対面の地面に腰を下ろした。
「まずは改めて……匿ってくださり、ありがとうございます。私は『 シルヴィア 』と申します。
クラスは御覧の通り『 弓兵 』です。」
「俺はユーヤ。クラスは戦士、職種は暗黒騎士だ。」
ちゃんと苗字も名乗るべきだったかな?
けど、この世界に姓があるかどうか判らないし……とりあえず、ステータス画面に表示されている名前だけで良いだろう。
「暗黒騎士!?……私の話の後、そちらの事情も詳しく御聞かせ願う必要がありそうですね。」
「わかった。ちゃんと話すから……とりあえず、先にシルヴィアの話を聞かせてくれ。」
「分かりました。」
シルヴィアは少しだけ視線を下方へ向け、再び顔を上げてゆっくりと語り出す。
「この森の奥地……エルフ達の魔力によって空間を歪めて本来なら人間が入れない場所に、
私が住んでいたウッドエルフの里があります。私はそこでハイエルフとして生活していました。」
「ハイエルフ?あんまり聞きなれねぇけど……普通の……そのウッドエルフよりも凄い力を
持っているって認識で良いかな?」
「はい。純粋な知恵や使える魔法、弓術などの武芸も、普通のエルフよりも優れているという
考え方で大丈夫です。」
「そっか。じゃあ、シルヴィアって凄いエルフなんだな。」
「いえ、そんな……長老を初め、私よりも凄いエルフ達が、もっと居ますよ。話を戻しますが……
そんなエルフ達の里に先日、先程の男達が現れたのです。」
シルヴィアのその言葉に、俺は首をかしげる。
「何で?里の場所はエルフ達の力で、人間には存在すら知られてないんだろ?」
「本来ならばそうなのですが……以前、人間の住む町に出向き、彼等と知り合った者による手引きで……」
「なるほど。そのエルフがさっきの連中を里に御招待しちまったってワケか。」
「その通りです。その者は『 あの人間達は大丈夫 』と言っていましたが……里に招き入れた人間達は
隠していた本性を露わにしました。」
そう話すシルヴィアの語気が強まっているような気がする……きっと、よほど許せないようなことが
あったんだろう。
なんて考えていると、シルヴィアはその内容について話してくれた。
「彼等はエルフの里を訪れると、すぐに女性エルフ達を口説き始めました。しかし、その粗野な
外見と性格に嫌悪感を示した女性エルフ達が次々に申し出を断ると、腹を立てた彼等は夜になると
持参していた火打石を使い、森の樹木や葉で作られた私達の家に火を点け始めたのです。」
「女性エルフにフラれて逆ギレして、エルフの家に火を点けるとか……最低だな。」
「逆ギレ……という言葉の意味は解りませんが……もちろん、すぐにエルフの男性達が彼等を
取り押さえるために武器を持って挑みました。しかし……彼等の武芸とも呼べない、ただ剣や槍を
振るだけの蛮勇を前に、私達は苦戦を強いられて……」
「シルヴィアも里を守るために戦ったんだよな?」
「当然です!自分の生まれ育った場所なのですから!しかし、私達はウッドエルフと呼ばれる種族。
共生している森が焼かれ、力が弱まっていたのも事実……人間達相手に苦戦を強いられている最中
私は里に代々伝わる禁断の書物の存在を思い出したのです。」
「禁断の書物?」
「はい。今はもう、おそらく里と共に焼けてしまったでしょうが……その書物は、私達エルフの魔力を
増強してくれるという書物でした。その代わり、読んだ時点で魔力と共に闇の力が体内に流れ込み
闇堕ちしてダークエルフになってしまうという代物だったため、『 里の誰もが存在は知っていても
誰1人として読もうとしない本 』でした。」
「じゃあ、シルヴィアはその本を……」
「はい…………里を守りたかった。私はただ、自分が生まれ育った里を、里に住む皆を
助けたかっただけなのです!ウッドエルフとして産まれ、努力してハイエルフになっても尚、
自分が産まれた森が焼けることで力が半減してしまう自分の体が歯痒かった……ですが、禁断の書を
読んで更なる魔力を得れば、あの人間達を追い返せるのではないかと……その時の私は、里の地下に
保管されていた禁断の書を手に取りながら、そう思ったのです。そこに迷いはありませんでした。」
焚火に照らされたシルヴィアの顔が、少しだけ悲しそうな表情になった。
「結果的に里を焼いた人間達を、私の魔力と弓術で追い返すことはできました……しかし、
生き延びたエルフ達は、闇の力によってこの姿になった私に対し、嫌悪の眼差しを向けてきました。」
「…………」
「私は別に感謝や称賛の言葉が欲しかったわけではありません。膨大な魔力を得たのも、
自分の欲望のためではなく、純粋に里と仲間を守りたかっただけなのに……今までハイエルフだった
私を慕ってくれた者も、それまで親友だった者も、私がダークエルフになった途端、私が
話しかけても無視をして……皆、一緒になって私に『 里から出て行け! 』と言ってきました。」
「……里に件の連中を招き入れたエルフは?お咎め無しか?」
「咎めようにも、最初の襲撃で、彼等の凶刃の前に……」
「そっか……でも、それって先日の話なんだろう?何で今日になってシルヴィアは連中に追われてたんだ?」
「以前使用していた弓が戦闘の最中に折れてしまったので、何とか焼けなかった木から弓を作ったり
無事だった荷物を纏め終えたのが本日の夕刻でしたので……それで、支度を終えて里を去ろうとした時
その里の入り口で彼等に遭ったのです。」
「里の入り口で?…………あぁ、そうか。里や森が焼けた上に、結界を張るエルフ達の力が弱まったり
凶刃の前に倒れてそもそもの数が減って、結界を維持できなくなっていたのか。」
「ユーヤさんの仰る通りです。おそらく緑豊かな森の中に突如、焼け焦げた森が出現したので、
簡単に場所を特定できたのだと思います。そして彼等は10人で里を訪れ、7人で里を、
3名で里から去る私を捕らえるよう行動を開始して……弓は作ったのですが、矢を作るまでの時間は
無く……魔法を発動する余裕も無く、逃げの一手で……」
「今に至る……か。」
「はい。さぁ、私の話は終わりました。今度はユーヤさんの話を聞かせていただきましょうか。」
「俺の……か。」
シルヴィアは辛いことを、正直に話してくれたんだ。
だったら俺も、どこまで信じてもらえるか分からないけど、やっぱり正直に話すべきだよな……
「えっと……まず最初に、きっと信じてもらえないだろうけど……俺は此処ではない別の世界で
1度死んだんだ。」
「え……?それが本当かどうかはともかく、何故……病だったのですか?それとも寿命で……?」
「いや、俺もイジメ……えっと、迫害に遭ってたんだ。どうしてその迫害が始まったのかは、
ごめん……ちょっと思い出せない。けど……どんどん激しく、荒くなっていく行為と、
好きだった人に裏切られたことによって心が挫けてしまってな。それなりに高い塔の最上階から
身投げしたんだよ。」
「…………っ!」
他にも
両親が交通事故……は通じないだろうから、おそらくこの世界で一般的だと思われる馬車に
撥ねられて亡くなったこと
育て親である父方の爺ちゃんが老衰で亡くなったこと
それを正直にシルヴィアに話した。
「本来なら俺の魂は死後の世界……地獄に逝くはずだったらしいんだけど、神様と呼ばれる存在の
恩情により、この地で暗黒騎士として第2の人生を送れるようになったんだ。」
「……ユーヤさんは嘘を吐いていないようですね。目を見れば判ります。ですが、それならば何故、
暗黒騎士なんかに……普通の人間として、また新たな人生を送れたでしょうに。」
「これは俺の希望でもあったんだ。『 また人間に産まれたところで、変に人間と付き合って、
イジメられたり、裏切られたりするのはもう……うんざりだ。そんな思いをするくらいなら
俺は人間と敵対するような存在で生まれ変わっても後悔しない 』ってな。」
「それで……」
「まぁ、俺の意見は半分通って、もう半分は神様達が『 人間ともほんの少しは交流して欲しいと
いう我々神の願いを込めて、人間と魔族の中間という措置を取った 』とかで、俺は生前の
姿のままこの地に暗黒騎士として誕生したんだ。」
「そうだったのですか……」
一頻り話を終え、俺とシルヴィアは黙ったまま、ただ焚火の火の粉が弾けるパチッパチッという音が耳に入ってくる。
「さて……私はもう行きます。匿ってくださり、ありがとうございました。」
「行くって……何処か行く宛はあるのか?」
「それは……特にありませんが……そういうユーヤさんは?何処か行く宛はあるのですか?」
「いや、全然。さっきも言ったけど、俺は今日、この世界に産まれたばかりなんだぜ?この世界の
地理や国同士の情勢なんてサッパリだ!今はとりあえず、この洞窟で寝泊まりしようと
考えていたところだよ。」
「そう、ですよね……」
「…………なぁ、シルヴィア。折入って頼みたいことがあるんだけど……」
「何でしょう?」
「えっと、その……お願いします!俺の仲間になってくれないでしょうか?」
俺はシルヴィアの前に立ち、ほぼ直角に腰を曲げて、仲間になってもらうよう懇願する。
「私がユーヤさんの御仲間に?…………っ、お断りします。」
少し考えた素振りを見せたシルヴィアから返ってきたのは、お断りの言葉。
「っ…………まさか、断られるとは……理由を訊いても?」
「先程話しましたが、私は禁断の力に手を染め、闇の力を得たことで穢れてしまった身です。そんな
私が一緒に居ると、ユーヤさんの御迷惑になってしまいます。誘っていただけたのは、とても
嬉しかったです……しかし……」
「何だ、そんな理由か。」
「そんな理由って……!」
「そんなの、俺は全然気にしないぞ。っていうか、さっきの話、聞いてただろ?俺の職種、暗黒騎士だぞ?
シルヴィアがそうだったように、俺だって闇の力にガッツリ手を染めちまってるっつうの。」
まだ闇系の魔法は何一つ使えないんだけどな!
「ぁ……」
「シルヴィア、改めて頼む。俺の仲間になって、傍で俺を支えてもらえないだろうか?その代わり、
俺にできることがあれば、可能な範囲でだけど力になることを約束する。」
「…………ユーヤさん。」
ボソッと呟いたシルヴィアの目から、一筋の涙が零れ落ちる。
「シルヴィア!?」
「え?ぁ……申し訳ありません。泣くつもりは無かったのですが、無意識のうちに……貴方の言葉が……
私を仲間に誘ってくださったことが嬉しくて……」
「それじゃあ……」
「はいっ……!」
シルヴィアは立ち上がり、焚火の横を通って俺の前まで来ると、その場で片膝を地面に着けた。
「このシルヴィア、喜んでユーヤさん、いえ……我が主様の御仲間となり、この生涯を
終えて魂となった後も、永遠の忠誠を此処に誓います!これからどうか、末永く宜しくお願いします。
我が身、我が魂はずっと貴方様と共に。」
何かメチャクチャ重大なことになってるような気がするんですが……
エルフの寿命って、人間の数倍近くあるんじゃ……
まぁ、それを口に出すほど、野暮でも無粋でもないと自負しているつもりだ。
なにより、右も左も分からない世界で仲間が出来たことが、純粋に嬉しい。
「ありがとう、シルヴィア!でも、そういう上下関係はあんまり好きじゃないから……対等な関係として
遠慮しないでシルヴィアの考えをぶつけてくれる方が嬉しいかな。」
「はい!分かりました、主様。」ニコッ
できればその呼び方も、ちょっと背筋がこそばゆくなるから名前で呼んで欲しいんだけど……
そこはシルヴィアの好きに呼ばせてあげよう。
あんまり強制させるのも悪いしな。
とにかく、この世界に来て1日が終わる前に最初の仲間を迎え入れることができたこと。
そしてそれが、物凄く美人でその……めちゃくちゃエッチィ服を着たダークエルフであることが男心ながらに凄く嬉しかった。
- 共闘しましょう ( No.4 )
- 日時: 2024/05/02 21:07
- 名前: 柔時雨 (ID: ..71WWcf)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13011
シルヴィアを仲間にした翌朝。
俺とシルヴィアは、【 創造 】のスキルで出現させた黒パンを厚く切り、その上に焚火である程度溶かした
チーズを乗せた物を食べ、コーヒーを飲んで朝食を済ませた。
「あ、そうだ。シルヴィア。」
「はい。」
「ちょっと、俺のステータスを見て欲しいんだけど……」
俺はステータス画面を開き、シルヴィアに見せる。
「スキルと適性は置いておくとして……俺のステータスって、一般的な冒険者より高い?」
「えっと……私も他の人間のステータスを見たことが無いので、詳しいことは判らないのですが……
そうですね。それでも攻撃力と防御力はこれ以上に無い仕上がりだと思います。」
「なるほど……ついでに、シルヴィアのステータスも見せてもらっていいか?」
「わかりました。……はい、どうぞ。」
そう言ってシルヴィアがステータス画面を開いてくれた、
【 シルヴィア 】Lv・18
種族・ダークエルフ 【 妖精 】
性別・女性
年齢・18歳
身長・168cm
3Size・B 89 / W 59 / H 90
クラス・アーチャー
Range・後衛
職種・―
移動ユニット・【 歩 】
属性・闇
【 使用武器 】
〇 弓
分類 : 遠距離武器
全長 : 75cm
重量 : 0.7kg
【 ステータス 】
HP:1125
MP:2600
【 STR 】・3500
【 VIT 】・5700
【 INT 】・5900
【 MND 】・6100
【 DEX 】・1200
【 AGI 】・8500
<< 適正 >>
【 歩兵 】 A 【 騎兵 】 A 【 弓兵 】 SS+ 【 海兵 】 A 【 空軍 】 F
【 魔導師 】 A 【 工作兵 】 C 【 商才 】D 【 間諜 】 B 【 軍師 】 SS+
【 築城 】 F 【 統率力 】 A
【 剣術 】C 【 短剣術 】C 【 槍術 】C 【 弓術 】SS+ 【 格闘術 】B
【 銃撃 】G 【 投擲 】E 【 魔術 】S+ 【 召喚術 】G 【 防衛術 】A
【 生産職 】C 【 罠工作 】D 【 機械操作 】G 【 交渉術 】S
【 推理力 】S+ 【 軍略 】SS+
<< スキル >>
〇 精巧な射撃 『パッシブスキル 』
*使用武器・【 弓 】を装備している時、自分の【 STR 】の数値を
戦闘終了時まで5倍にする。
*自分の身長よりも大きな敵と対峙した時、戦闘終了時まで自分の【 STR 】と
【 AGI 】の数値を5倍にする。
*種族・【 獣 】【 鳥 】【 アンデッド 】【 モンスター 】【 ドラゴン 】の敵と対峙した時、
先制攻撃ができるようになる。
*『 討伐戦 』『 侵攻戦 』『 攻城戦 』『 防衛戦 』『 籠城戦 』に
参加した時、自分の【 STR 】【 VIT 】【 MND 】の値を5倍にする。
〇 森林の先駆者 『パッシブスキル 』
*【 森 】を移動するとき、【 隠密状態 】になり、敵から完全に視認されず
攻撃の対象にならなくなる。
立ち止まって5秒経過してから、ようやく視認されるようになる。
*【 森 】での戦闘で、戦闘終了時まで【 INT 】【 AGI 】の数値が3倍になり、回避率が上がる。
*属性・【 草 】【 風 】の攻撃技の威力が3倍になる。
*クラス・【 メカニック 】の敵と対峙した時、戦闘終了時まで自分の【 STR 】と【 VIT 】の数値を
5倍にする。
*職種・【 密猟者 】の敵と対峙した時、戦闘終了時まで自分の【 STR 】と【 VIT 】の数値を
5倍にする。
*属性・【 炎 】【 金属 】の敵と対峙した時、戦闘終了時まで自分の【 STR 】と【 VIT 】の数値を
5倍にする。
〇 王佐の才 『パッシブスキル 』
属性:-
消費MP:-
*敵が仕掛けた軍略や罠を看破し、無効化できる。
*自分が所属する勢力の人数が敵より少数で戦闘をする場合
自分を含む味方全員の【 STR 】【 VIT 】【 AGI 】の値を
戦闘終了時まで3倍にする。
*【 都市 】【 城 】【 草原 】【 荒野 】での戦闘時
自分を含む味方全員の【 STR 】【 VIT 】【 AGI 】の値を
戦闘終了時まで3倍にする。
*職種・【 勇者 】【 聖騎士 】【 暗黒騎士 】【 傭兵 】【 軍師 】【 盗賊 】【 海賊 】
【 密猟者 】【 トレジャーハンター 】【 賭博人 】【 悪徳商人 】の敵と対峙した時、
戦闘終了時まで自分の【 VIT 】【 INT 】【 MND 】の数値を5倍にする。
〇 闇に染まりし者 『パッシブスキル 』
属性:闇
消費MP:-
*自分が使用する属性・【 闇 】の攻撃技の威力が5倍になる。
*夜間に行われる戦闘、暗い場所での戦闘で、自分の【 STR 】と【 VIT 】の数値を
戦闘終了時まで5倍にする。
*状態異常・【 呪い 】【 畏怖 】【 即死 】を受け付けなくなる。
*【 荒野 】【 廃墟 】【 墓地 】での戦闘で、自分の【 STR 】と【 VIT 】、【 AGI 】の数値を
戦闘終了時まで5倍にする。
*種族・【 妖精 】【 天使 】の敵と対峙した時、自分の【 STR 】と【 VIT 】の数値を
戦闘終了時まで5倍にする。
*職種・【 勇者 】【 聖騎士 】【 聖職者 】【 白魔導士 】の敵と対峙した時、
自分の【 STR 】と【 VIT 】の数値を戦闘終了時まで5倍にする。
*属性・【 光 】の敵と対峙した時、自分の【 STR 】と【 VIT 】の数値を
戦闘終了時まで5倍にする。
〇 Absolute zero 『 魔法攻撃スキル 』
属性:氷
消費MP:5
攻撃威力:7500
攻撃範囲:SS++
射程距離:G ~ SS++
*敵1体を中心に猛吹雪を発生させる。
周囲に居る複数の敵も同時に巻き込むことができ、中心に居る敵と同じ威力
7500のダメージを巻き込んだ全ての敵に与える。
*この攻撃を受けてHPが0になった敵を100%、HPが0にならなかった敵を
50%の確率で状態異常・【 凍結 】にする。
*種族・【 モンスター 】【 ドラゴン 】の敵に対し、ダメージを与えつつ
【 AGI 】の値を5段階下降させる。
〇 Perfect Cure 『 回復魔法スキル 』
属性:光
消費MP:5
攻撃威力:-
攻撃範囲:-
射程距離:G ~ SS++
*HPが0になっていない自分、または味方・他人単体のHPを全回復させる。
*自分、または味方が受けてしまった状態異常・デバフ効果を全て解除する。
「(女性の場合、スリーサイズが赤裸々に表記されるのか……シルヴィア、すげぇスタイル良いな……)」
「主様……どうされました?」
「えっ!?あっ、あぁ……いや、へっ……へぇ。シルヴィア、弓や魔法の才以外にも、軍略系に
長けてるみたいだな。」
「どうでしょう?自分ではあまり実感がないですね……」
「まぁ、俺も正直偉そうなこと言える立場じゃないんだけど……こればっかりは、数をこなせとしか
言えないかな。」
「そうですね……とにかく、この先『 軍 』を動かすかどうかは置いておくにしても、引き続き
知識だけは身に着けていこうと思います。」
「うん。頼りにしてる。」
「はいっ!」ニコッ
「あと……この世界の弓って、思ってたより小さいんだな。俺が前に居た世界の弓は、それの
倍くらいのデカさはあったぞ。」
「この弓の倍くらいの大きさ?……御冗談を。そのような大きな弓が、戦闘で役に立つとは思えません。」
「うん。俺もそう思う。まぁ、俺の国では武術……修練の一環として使用していてさ。動き回らず、
いかに的の真ん中を狙うか……武術と共に精神面の強化みたいな感じで使われていたからな。」
「なるほど。戦闘で使用するわけではないのですね。」
それでも、何時代かまでは忘れたけど、昔はそのデカい弓で戦争をしていたそうなんだよなぁ……
けどまぁ別に、シルヴィアに言うことでもないか。
「あっ、そうだ!シルヴィア、里を去る時、弓は作ったけど、矢を用意できなかったんだよな?」
「え……えぇ、追手から逃げ切った後、ゆっくり作ろうかと思いまして……」
「っていうか、【 森林の先駆者 】のスキル効果で、シルヴィアが森を移動してる時は完全に
認識されてないみたいなのに……あの連中は、何を頼りにシルヴィアを追ってたんだ?」
「里周辺の樹木は焼け落ちて、【 森 】として認識されていなかったのでしょう。私が焼けた荒地から
森へ向かって走るところを追われて、森に入ってからは……勘でしょうね。」
「勘かぁ……まぁ、連中の話はどうでもよくて。」
俺は【 創造 】のスキルを発動し、矢を100本纏めた束と、矢筒を出現させる。
「これだけあれば戦えるか?」
「えっ!?こんなに……矢筒まで、よろしいのですか?」
「まぁ、1から矢を作るのも大変だろうし、今の俺達に人間の町で矢束を買う金も無いからな。それに
『 俺にできることがあれば、可能な範囲でだけど力になることを約束する 』って、言ったもんな。」
「主様……ありがとうございます!」
シルヴィアは矢筒に詰められるだけの矢を詰めた後、残りの矢は随時補充ということで
【 アイテムボックス 】に収納した。
「それと……軍略が高いみたいだし、今後何かの役に立つと思うから、俺が持っている【 超解析 】の
スキルをシルヴィアにも持っていて欲しいんだけど……人から人へ、人から動物やモンスターへって感じで
スキルの贈与みたいなことは可能なのか?」
「えっと……どうでしょう?私もやったことがありませんので……」
『それについては、私が説明しましょう。』
シルヴィアと話していると、俺の脳内に転生の神様のダンディな声が響いてきた。
「主様?」
「今、俺をこの世界に転生してくれた神様から、念話……で良いのかな?いや、神託?とにかく
神様が語り掛けてきてる。スキル贈与について説明してくださるそうだ。」
『せっかくですし、エルフの彼女にも私の声が聞こえるようにしておきましょうか。』
「……っ!私にも聞こえます。この方が、主様をこの世界へ転生してくださった神様なのですね。」
シルヴィアもいきなりのことで一瞬驚いていたが、割とすんなり神様の声を受け入れたようだ。
『さて……結論から言いますと、スキルの贈与は可能です。今回は悠耶くんがシルヴィアさんに送り
共有したいとのことですので、早速ですが悠耶くん。【 超解析 】のスキルを指で触れてください。』
「わかった。」
転生の神様に言われた通り、【 超解析 】のスキル名に触れると
『 【 超解析 】を仲間に贈与しますか? 』というメッセージと、『 はい 』『 いいえ 』の
選択肢が表示された。
『そこで、『 はい 』を選択してください。』
「いや、さすがにそこは説明していただかなくても、解りますよ!」
選択肢の『 はい 』を選ぶと、俺の手元に紙を巻いた……スクロールと呼ばれる物が出現した。
『悠耶くん。それをシルヴィアさんに手渡してください。そして、シルヴィアさんがそのスクロールを開けば
贈与完了となります。』
「わかりました。」
俺からスクロールを受け取り、開いたシルヴィアの身体を、淡い緑色の光が包み込んだ。
「……!本当です!【 精巧な射撃 】と【 森林の先駆者 】との間に、新しく【 超解析 】が
増えています!」
どうやら、ステータスに表示されるスキルは、入手した順番というワケではないらしい。
「へぇ。意外と簡単なんだな。」
『ただし、制約としてスキル贈与は1人1日1回となっています。』
「つまり、主様から私へは本日はもう送れませんが、私から主様へは1回だけ送れるということですね?
そして、日を跨げば主様も再び同じことができると。」
『はい。その通りです。今後新たに得るスキルも同じようにしてやり取りできますから、共有したい
スキルがあれば、同じ手順で共有してくださいね。』
「ありがとう、神様。ちゃんと覚えておくよ。」
『では、本日の講義はここまでです。悠耶くん、シルヴィアさんと共に、そちらでの生活を
楽しんでくださいね。』
「はい。存分に楽しませてもらいますよ。」
転生の神様との通話、終了。
「優しい神様ですね。しかし……神様に優しくしていただける、暗黒騎士とダークエルフって……
どうなのでしょう?」
「ま……まぁ、他の連中に話さなければ、バレないことだし!今後、神様に相談するときは、こういう
人目の無い場所でしねぇとな。」
「えぇ、そうですね。」
「さてと……いろいろ確認を終えたところで……どうしよっか?」
「そうですね……主様の【 創造 】のスキルでどの程度のことができるか、まだ判別できていませんし
とりあえずは近くの人間の町を訪れてみて、そこで今後どうするかを決めていきませんか?」
「確かに……よし!シルヴィアの提案を採用。ちょっと近くの町を探してみようか。」
「はいっ!」ニコッ
***
しばらくシルヴィアと雑談しながら歩いていると、周囲の茂みが揺れ動き、ゲームでよく見る
緑色の肌のゴブリン達が数十匹現れた。
「ゴブリンか……ちょうどいい。町へ持って行く土産の数を増やすとするか。」
「あら?私のように仲間にしないのですか?」
「シルヴィア。俺にだって選ぶ権利があると思うんだ……何より、意思を疎通させるより前に武器を構えて
『 今から襲います! 』って姿勢を示しているような奴等に、勧誘が通用すると思うか?」
「確かに……仮に仲間にして、部隊を編成させたとしても、主様の指示を聞かないような雑兵は
必要ありませんね。」
「決まりだな。さてと……突っ込む前に、【 超解析 】!」
「あっ!私も、早速使わせていただきますね。」
2人で【 超解析 】を発動し、敵対しているゴブリンのステータスを覗き見る。
【 ゴブリン A 】 Lv・19
種族・モンスター
年齢・-
性別・♂
移動ユニット・【 歩 】
属性・闇
【 使用武器 】
〇 短剣
【 ステータス 】
HP・150
MP・0
【 STR 】・70
【 VIT 】・50
【 INT 】・10
【 MND 】・10
【 DEX 】・5
【 AGI 】・40
【 スキル 】
-
「えっ!?モンスターの強さというのは、この程度なのですか!?私と主様のステータスの前では……
霞んで見えますね。」
「まぁ、その分安全に倒せるってワケだ。たぶん、他のゴブリンも似たり寄ったりの
ステータスなんだろうな。流石に、群れのボスだけは、もう少し強いのかもしれねぇけど。」
「えぇ。そうですね。」
「それじゃ……いくぞ!連中には俺達の経験値と素材になってもらう。シルヴィア……俺の背中、
お前に預ける!」
「はいっ!お任せください!」
俺はツヴァイハンダーを構えて先行し、横に一閃に振って前方に居たゴブリン達を数体纏めて薙ぎ払う。
そのまま吹っ飛ぶゴブリン、ツヴァイハンダーの刃の部分が当たって真っ二つになったゴブリンを
横目に武器を構え直し、次の襲撃に備える。
1度に複数の仲間が吹っ飛んだ光景を目の当たりにし、やや怯んだゴブリンが居る中、俺から見て
右側面から1匹のゴブリンが勢い良く跳びだして来た。
それを合図にしたかのように、目の前にいた2匹のゴブリンが棍棒を振りかざして突っ込んできた。
俺はとっさに裏拳で殴ろうとしたが、それよりも先に俺の後方に居るシルヴィアが放った矢が、
側面から跳びかかって来たゴブリンの左側面のこめかみに寸分狂わず突き刺さり、
その後すぐにシルヴィアは2本の矢を番え、素早く同時に放たれた2本の矢は、俺の前方から迫って来ていた
2匹のゴブリンの眉間に、それぞれ1本ずつ突き刺さった。
シルヴィアの矢を受けた3匹のゴブリン達が、俺に攻撃する直前でドサッと音を立てて地面の上に落ちる。
「動く獲物の、狙った場所に確実に命中させる……それも、2本同時に……凄い技術だな。純粋に
感心するよ、シルヴィア。」
「ありがとうございます!主様のツヴァイハンダーも素晴らしい切れ味と攻撃範囲を有していますね。
そこに主様の力と技術が加わり……うふふ。頼りになります。」
互いに相手の武を称賛していると、『 このままでは、やられる! 』と思ったゴブリン達が
逆上した様子で手に持つ武器を振り上げて襲い掛かって来た。
「勢い任せの強行か……悪いが、俺の後ろには守るべき仲間が居る。俺より後ろへは行かせねえぞ!」
「主様……」
「シルヴィア、できるだけ大きく下がれ!」
「はいっ!」
俺はツヴァイハンダーを構え、シルヴィアがバックステップで更に後方へ移動したのを確認してから
右足を軸にその場で回転斬りを繰り出し、迫って来て範囲内に入ったゴブリン達を薙ぎ払った。
短い断末魔、絶叫を上げて迫って来ていたゴブリン達が大きな放物線を描きながら大きく吹っ飛んでいく。
ドサッ、ドサッと音を立てて落ちてくる仲間を目の当たりにし、生き残ったゴブリン達が撤退を試みる。
「ん?何だ?もう逃げる気なのか?」
「撤退なんて許しません……凍てつきながら、私達に戦いを挑んだことを後悔しなさい!
【 Absolute Zero 】!!」
ふっとシルヴィアの方を見ると、いつの間にか足下に水色の魔方陣を展開しており、彼女が右手を
かざしたと同時に物凄い冷気が俺の傍を吹き抜け
更に前方に居たゴブリン達の周囲で吹雪となって、轟音を鳴り響かせながら物凄い勢いで渦巻き……
冷気が掻き消えると、そこには氷像になってピクリとも動かなくなったゴブリン達の姿があった。
「さぁどうぞ、主様。あとは斬り砕くだけの簡単なお仕事です。」
「お……おう。」
シルヴィアに言われた通り俺はツヴァイハンダーで氷漬けにされたゴブリン達にとどめを刺し、
先に倒したゴブリン達の物も含め、ある程度の素材を回収した。
「……よし。こんなモンかな。」
「お疲れ様です、主様。」
「いや、シルヴィアも……本当にありがとう、凄く助かったよ。やっぱり後方から援護してくれる
存在が居るっていうのは良いなぁ。」
「うふふ。ありがとうございます。」
「それにしても……」
【 Absolute zero 】という技は、俺が生前遊んでいたゲームにも出ていたから存在は知っていた。
確か、『 絶対零度 』って意味の氷属性の上級魔法だったはず……
「シルヴィア。さっきの魔法は……この世界のエルフは皆使えるのか?」
「いいえ。昨日お話しした禁断の書の、偶然【 Absolute zero 】のページを読んで使用できるように
なりました。おそらくですが、森……植物と共に生きるエルフ達にとって、森の植物を枯らす、
燃やして力を奪うような内容の魔法が記されていたため、あの魔導書を『 禁断の書 』という扱いを
していたのかもしれません。」
「なるほどな。」
ゲームでいうまだまだ旅の序盤でこんな強力な魔法を放ちつつ
巧みな弓の技術で後方から支援してくれる仲間……
「本当に……ただツヴァイハンダーを振り回している俺より、ずっと頼りになる。これからもずっと
頼りにさせてもらうよ、シルヴィア。
「はいっ!お任せください。」ニコッ
「よしっ!それじゃあ、狩りの標的を変えて……もっと、どんな奴等が相手でも対応できる様、連携の
特訓をしておこうか。」
「そうですね。主様と私との絆の連携、より密にしていきましょう!」
◇◇◇
その後も遭遇したモンスター達を討伐し続け、結局その日は森の外に出ることができず
森でキャンプをしながら1夜を過ごし
日が昇ってから森を抜け、補正されている道を……時計が無いからどれだけ歩いたかは判らないが、それなりの時間を歩き、俺達は大きな町の関所前に到着した。
石造りの関所の門の上方には『 アルガス 』という、おそらくこの町の名前であろう文字が刻まれている。
「とりあえず……鎧はこのままに、兜だけは脱いでおこうかな。」
「そうですね。おそらく大丈夫かとは思いますが……こちらに対する検問の兵の心証が、少しでも
良くなるかもしれませんし。」
アルガスという町に用事のある他の人達の列に並び、俺達の番になって検問で自分達のステータスを
見せ……特に問題無く、新規で通行証を発行してもらい、無事に2人で町に入ることができた。
「……何か、思いの外簡単に関所を通過できて、拍子抜けしちまったな。」
「もしかしたら、過去に私達のような……暗黒騎士やダークエルフのような存在が出入りしたことがあり、
そのせいで寛容になっているのでしょうか?」
「まぁ、何にせよ、今の俺達にはありがたい話だ。検問を容易に通過できるなら、今後はこの町を
最寄にするのも良いかもしれないな。」
「うふふ。そうですね。」
俺とシルヴィアは門の所に居た衛兵に此処に来た目的を話し
『 モンスターの素材なら、ギルドが買い取ってくれる 』という話と場所を教えてもらい
町の外れにある、それなりに規模のデカい建物のギルドを訪れた。
中に入り、モンスターの素材の買取りを依頼して待つこと数十分……
銅貨が500枚、銀貨が700枚、金貨も700枚で買い取ってもらえた。
何でも、俺とシルヴィアが持って来た素材の中にレアな物があったらしく、この価格になったそうだ。
正直、俺はこの世界のお金のことは全く分からないので、シルヴィアにお金の価値について
訊いてみると、『 エルフの里では物々交換が基本で、お金を使ったことがない 』とのことだったので
受付嬢さんに訊いてみると、俺達を怪しむことなく親切丁寧に教えてくれた。
受付嬢さんによると
銅貨1枚=100円
銀貨1枚=1000円
金貨1枚=10000円
の価値があるらしい。
「といことは現在、7750000円持ってることになるのか……やべぇよ、高校3年生が所持していい
金額じゃねえってコレ……シルヴィア、頼む。お金の管理はお前に任せても良いかな?俺はちょっと……
銀貨が5枚くらいになるまで、怖くて財布を持てそうにない。」
「? はい、わかりました。責任をもって管理させていただきます。」
「よろしく。でもさ……豪遊するつもりは無いけど、それだけあると大抵の物は買えそうだな。」
「そうですね。今は食料や水以外、特に急ぎで必要な物はないので、とりあえず、このまま貯蓄して
おきますが。」
用事が済み、冒険者ギルドを出て、門が見える商店街まで戻って来ると……ちょうど、跳ね橋が
持ち上げられ、巨大な板で門が塞がれたところだった。
時刻は判らないが、空を見る限り現在は夕刻。
この世界でも太陽は西へと沈み……空が橙色になり、そのまま商店街をオレンジ色に照らす。
どうやら本日の営業はこれで終了。町に入る予定だった者は門の付近で野営の準備を始め
内側に居る俺達は宿屋や飲食店などで、明日の朝、跳ね橋が下ろされるのを待つことになる。
「…………ゆっくりしすぎたかな?」
「まぁ、この町に到着した時には既にお昼を過ぎていましたし……仕方ありません。森へ行くのは
明日にしましょう。」
「それしかねえよな……今からでも空いてる宿屋があればいいんだけど。」
こうして、俺達は朝日が昇るまでの数時間、このアルガスの町で過ごすことにした。