ダーク・ファンタジー小説
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- 華
- 日時: 2021/08/19 10:25
- 名前: ダリア (ID: 7TIkZQxU)
ある晴れた日の事だった。
その日はやけに暑くて道端に咲いてる元気な植物でさえしおれて見えた。
私は暑さに苛立ちを覚えながら学校へ向かった。
私の通う学校はごくありふれた公立高校だ。
もちろん、いじめやハブなどもあるが、私は平凡に高校生活を送れている方だと思う。
そこそこに友達もいるし、大きなトラブルなどもない。人生に一度しかない高校生活を充実している。
それもそのはず。
この時はまだ、これから起こる悲劇を想像することすらなかったのだから…。
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~記録~
【閲覧回数】
2021/08/08 閲覧回数 90回突破
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【おしらせ】
題名を【裏切りの華】から【華】に変えました。もしかしたら、今後も題名を変えることがあるかもしれません。ご理解よろしくお願い致します。
僕自身、一気に文を書くのがとても苦手なので、一日の間にコツコツ書いていきます。前回書いた文と変わってしまうことも多々あるのでご理解いただけると有難いです。
また、一応完結させるつもりではあるので楽しみに待っていてくださると嬉しいです。
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ダリアから皆様へ>>01
第一章【壱】>>02
【弐】>>03
【参】>>04
【肆】>>05
【伍】>>06
【陸】>>07
【漆】>>09
- Re: 華 ( No.5 )
- 日時: 2021/08/09 08:46
- 名前: ダリア (ID: 7TIkZQxU)
家に帰る途中、
「アイス…。食べたいな。」
と、思い、コンビニによった。
家までアイスのゴミを持って帰るのがめんどくさかったため、公園でアイスを食べることにした。
公園についた頃、ちょうど空が茜色で綺麗だった。
私はブランコをこぎながらアイスを食べていた。
初めて食べるミルク味のアイスだったが、普通に美味しかった。
リピートしたい味だ。
その時だった。
中学生くらいだろうか。小柄な少年が一人で公園にやってきた。
時刻は7時過ぎくらいだったから、
「この子も寄り道して帰ってるのかな。」
くらいにしか思わなかった。
しかし、その少年は意外にも私に話しかけてきた。
「ねぇねぇ、おねーさん。
今日、全身白くてクネクネしてる奴、見なかった?
あの子、僕のお友達なんだ。
コッチに来た時に迷子になっちゃったみたいでさ。
見たならどこで見たか教えて?」
と、上目づかいな笑顔で聞いてきた。
私はとっさに
「見たよ。でも、君のお友達が何者なのかを教えてくれないと、どこで見たかは教えてあげない。」
と、言ってしまった。我ながらにちょっと意地悪だったと思う。
でも、少年は
「わかった。
教えてあげる。」
「でも、今日はもう僕、家に帰らなきゃいけないから明日でもいい?」
と、言った。
私は
「もちろん!」
と、興奮気味に答えた。
少年は笑顔で
「ありがと。じゃあ、明日の6時半にこの公園で集合ね。
あ。あと、この華を明日まで大切に持ってて。
この華の用途も明日教えるから。」
「じゃあまた明日。」
と、言って去ってしまった。
少年から渡された華は〈ダリア〉だった。
>>06
- Re: 華 ( No.6 )
- 日時: 2021/08/10 16:14
- 名前: ダリア (ID: 7TIkZQxU)
少年から渡されたダリアは綺麗な赤色で傷一つない状態だった。
私はこれはただのダリアではないと思った。
何か意味があるのだと思った。
私はそんなことを思いながらダリアを花瓶に入れ、眠った。
朝起きると少しダリアがしぼんでいる気がした。
急いで水を変えて日の光にあてた。
日の光にあてている間に身支度を済ませ昨日の少年に会いに行く準備をした。
少年との約束の時間まではまだまだある。
その間に学校の課題をやることにした。
少年との約束の時間になった。
私は興奮を抑えながら公園へ向かった。
私の手の中には少ししおれてしまったダリアがあった。
少年は私よりも先に公園へ来ていた。
「お。時間ピッタリ。」
少年は腕時計を見てそう言った。
私は早く白い奴について知りたかったため少し少年を急かし
「早く白い奴について教えてほしいの。お願い。」
と、言った。
しかし少年は依然と落ち着いていて
「まあまあ、そんな興奮しないでよ。
ちゃんと教えるから。
教える前に一つ。
どうしておねーさんはその白い奴?っていうのについて知りたいの?」
と、言ってきた。
「私の友達が白い奴に怯えてたの。私も白い奴を見た。でも、私と私の友達しか見えていなかった。それに今も白い奴が頭から離れてくれないのっ!!」
私は初めて胸の内を話した。
白い奴を見たあの日から、目をつぶるたびに白い奴が頭に浮かんでくる。
恐怖もあったが好奇心もあったため、そこまで恐れてはいないはずだったが、少年の顔を見ると、よくわからない恐怖心が湧き上がっていた。
少年はずっと落ち着いている様子で淡々と説明していった。
「そうか。分かった。
まず一つ言えるのは、君が見た白い僕の友達は、普通の人には見えないこと。そして、普通の人には危害を加えないこと。これだけは言える。
おねーさんの友達が怯えていたのは、単に怖かっただけなのか、なにか悪いことをしたのか。の二択。
どっちなのか心あたりある?」
「心当たり…。
そういえば、圭のお兄さんが数日前に亡くなった。って。
普通なら悲しむはずなのに喜んでた…。」
圭はお兄さんが亡くなったのにお葬式にも出ていないようだし、
「あー。やっとアイツ死んだわw
ガチうるさくて毎日アイツが死ねばいいのに。って、祈ってたもんw」
って、言ってた。お兄さんがどんな人かは知らないけれど、流石に言い過ぎでは。と、思った覚えがある。
少年は
「なるほど。
では、きっとアイツのせいですね。
人の汚い夢や欲を好み、その夢や欲を叶え、さらに叶えた相手を自身の家畜とする
【ガノア】。
僕はそう呼んでいます。
きっとガノアがおねーさんのお友達の「兄が死ねばいいのに」という願いを叶えたのでしょう。
僕の友達はちょうど最近僕の所に来ました。なので多分、僕の友達は君の友達のお兄さんです。」
少年は意味の分からないことを淡々と言った。全身白いやつが私と圭にしか見えていない時点でかなり意味が分からないことなのだが、少年の言っていることはもっと意味不明だった。
>>07
- Re: 華 ( No.7 )
- 日時: 2021/08/19 10:24
- 名前: ダリア (ID: 7TIkZQxU)
【陸】
少年の意味の分からない発言を連続で聞いたころから、白い奴への好奇心は少年が何者なのかという好奇心へと変わりかけていた。
「ねぇ、そういえば君の名前はなんて言うの?
それに、このダリアの用途は何?
キミは一体何者なの?」
私はもうずっと興奮していた。
少年はそれを見通していたかのように言ってきた。
「順番に話すからちょっと待って。
まず、僕の名前は…。
とりあえず【ダリア】とでも言っておこうかな。
君が僕の本名をしる権利はないからね。
あ…。間違えた。おねーさんだった。
まっ、いいや。気にしないで。
えーと。次は、ああ、華の用途ね。
その華には僕のおまじないがかかってる。
君の身を守るおまじない。
僕の友達が見つかる前におねーさんに死なれたら困るしね。」
少年の目は少し、ほんの少しだけ私を見下しているように見えた。
>>09
- Re: 華 ( No.8 )
- 日時: 2021/08/19 10:23
- 名前: ダリア (ID: 7TIkZQxU)
しばらく投稿できなくてごめんなさい。
ここ最近、精神的に安定しておらず書ける状態ではありませんでした。
今はとても安定しています。
これからもコツコツ投稿していこうと思います。
温かい目で見守ってくれればな。と、思います。
よろしくお願いします。
- Re: 華 ( No.9 )
- 日時: 2021/08/19 11:00
- 名前: ダリア (ID: 7TIkZQxU)
【漆】
少年、いや、ダリア君の言動はもっと訳が分からなくなっていった。
私にダリア君の本当の名前を知る権利はない?
私がもっている華に私の身を守るおまじないがかかってる?
意味が分からない。
私がポケ~っとした顔をしていると、大人びた雰囲気を醸し出したダリア君が言った。
「理解ができないのも分かる。
ただ、今から僕の言うことを信じられないなら余計理解ができなくなる。
僕の言うことを信じられる?」
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