ダーク・ファンタジー小説
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- 人狼 ゲーム
- 日時: 2021/10/12 19:42
- 名前: なっちゃん (ID: wxZ0SJGK)
「ただいまより、人狼ゲームを始めます!」
そんな能天気な声が響いた時、役職を見て、絶句した。
- Re: 人狼 ゲーム ( No.7 )
- 日時: 2021/10/17 16:27
- 名前: なっちゃん (ID: wxZ0SJGK)
3日目
いつもの会場に集まり、イスに座るとまた悪夢が始まる。
『それでは、話し合い、スタート!』
すると、昨日私が選んだはずの心音さんは、イスに座っていた。
「今日の犠牲者、騎士に護られたっぽい?」
当事者の心音さんは静かに呟く。
良かった…騎士まだ生きてたんだ。
「とりあえず占いきこっか。」
奏太さんが言うと愛瀬さんは不安そうに口を開く。
「奏太が黒」
みんなが息を呑む。
やっぱり愛瀬さんは、嘘をついている。
言われたまま人を喰べているのは、私なのに。
「俺は死んでもいいよ。でも、絶対に市民に勝って欲しい。俺の死は、無駄にしないで欲しい。」
愛瀬さんは泣きそうになるのを堪えている。
自分のせいで、何もしてない奏太さんが死ぬかもしれないから。
お互いに呼び捨てにしてることから、2人は知り合いなんだろうな。
『それでは、つりたい人を選んでください。』
また、そのときはやってきた。
投票の時、私はある決断をした。
- Re: 人狼 ゲーム ( No.8 )
- 日時: 2021/10/19 21:30
- 名前: なっちゃん (ID: wxZ0SJGK)
私が決めたこと、それは絶対に勝ち抜くって言うこと。
優斗さんは最初、私が人狼だと分かっていて人狼だと嘘のCOをした。
次に奏太さんが自ら自分が怪しいと断言し、死ぬ覚悟を決めている。
私は、ここまで生きているのだ。
2人の死を、無駄にしたくないから。
絶対に。
だから私は、勝たなくちゃいけない。
優斗さんに限っては、私が人狼だと分かっていて嘘をついた。
私を、守ってくれた。
奏太さんは市民に勝って欲しいと言っていた。
でも私が奏太さんの死を無駄にしないただ1つの方法は、勝つことだけだ。
絶対に勝つ。
私は、固く決意した。
- Re: 人狼 ゲーム ( No.9 )
- 日時: 2021/10/23 12:14
- 名前: なっちゃん (ID: wxZ0SJGK)
『今日の犠牲者は、奏太さんです。』
愛瀬さんの占いを信じたみんなは、奏太さんに入れたらしい。
私の勝ちは、もう決まっている。
今日、奏太さんが死ねば、私は夜人を噛めばいい。
そしたら市民1対人狼1で私の勝ちだ。
もし噛む人が騎士に護られたとしても、愛瀬さんの嘘がバレて愛瀬さんがつられるだろう。
このゲーム、私の勝ちだ。
- Re: 人狼 ゲーム ( No.10 )
- 日時: 2021/10/24 20:20
- 名前: なっちゃん (ID: wxZ0SJGK)
4日目
私は思った。
奏太さんは白だ。
でも愛瀬さんの嘘の占いでは黒と言われた。
つまり、奏太さんがつられた時点でゲームが終わっていないことを、心音さんが怪しまなかったのは何故…
このゲーム、なにかがおかしい。
そんな違和感を抱えたまま、最後の日が来た。
『それでは、話し合い、スタート!』
「ねえ待ってよ。」
アナウンスと同時に、心音さんの震えた声が聞こえる。
「愛瀬さん。どう言うこと?奏太さんが黒なんじゃないの…?」
引きつった顔で声を出す心音さんに愛瀬さんはなにも言わない。
目を細めて、微笑んでいるようにも見えるその顔は、全てを、自分の死をも諦めたような表情だった。
「はっきり言ってよ!」
「私は白だよ?」
愛瀬さんのささやかな抵抗も、パニック状態の心音さんの耳には入っていなくて、
やっぱり、仕方のないことなんだと実感する。
「私はこれ以上、人に死んで欲しくないんだって。」
弱々しく心音さんがそう吐き捨てると、愛瀬さんが私の方を向く。
「優乃さん。ずっと黙ってるけど、どうして?本当は優乃さんが人狼なんじゃないの?」
やっぱり。人間って愚かだ。死の間際って、落ち着かなくて。
優斗さんみたく、静かに自分の死を受け入れられる人なんて滅多にいない。
私も、その中のひとりだ。
「違う。愛瀬さん、自分の立場分かってる?嘘の占いしといて、人のこと疑えないよ。」
愛瀬さんが息を呑む。
その顔を見て気づいた。
言ってしまったんだ。
私は、人を死まで追い詰めたんだ。
あんな過ちは、二度と犯さないと決めたのに。
- Re: 人狼 ゲーム ( No.11 )
- 日時: 2021/10/25 22:30
- 名前: なっちゃん (ID: wxZ0SJGK)
身勝手ながら、この小説は未完結で終わらせていただきます。
読んでくれた方ありがとうございました。