ダーク・ファンタジー小説
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- 世界が終わるまでは
- 日時: 2024/02/29 12:50
- 名前: フライア (ID: 6SeEpuIV)
もし、今日世界が終わるとしたら貴方は何がしたい?
夢を語るだけなら誰にも迷惑にならない。言うだけタダさ。
世界の支配者?大統領になりたい?もしかして神様になりたいとかもいいと思う。
夢なんて自由なんだから、好きに言うのが正解だ。
ただ、あえて私が望むのなら
「明日、が欲しい」
- Re: 世界が終わるまでは ( No.6 )
- 日時: 2024/03/11 12:36
- 名前: フライア (ID: 0vtjcWjJ)
何が起きているのか分からない。
辺りには黒い煙が上がっているし、周りのビルからは炎が上がっている。
車のぶつかる音、人の悲鳴
何が起きているのか分からず後ろに下がって行く。
「始まっちまったな」
彼はそう言いながらため息を吐き。
私の肩を掴んで言った
「いいか。死にたく無いなら俺の言う事を聞け!」
死にたく無いなら?死ぬ??
意味がわからない。
今日はいつも通りの日だったのに?
わからない
何もかもがわからない
「おい!聞いてんのか!」
肩を揺さぶられ我に帰る
「あ、はい!死にたく…ないです」
私はそう答えた。
当たり前だ、死にたい訳ない
「なら、暫く屋上にいるぞ」
そう彼は言った後、外を眺めていた。
私はただ自分の頭が整理できていない為その場に座り込んでしまった。
こんな映画や漫画みたいな事が起こるなんて夢にも思わないだろう
「そういやさ、お前ってホラー映画とかスプラッター映画って得意?」
急に振られた話も私を混乱させるし、まずそんな物好きな人なんて言うのも稀ではないだろうか。
ホラーとかスプラッターなんて怖いもの見たさが勝つだろうし。
「あんまり、好きじゃない…」
「そうか。だけど、今のうちに慣れておけよ」
そう言い彼は手招きをする。
それに釣られるように私は彼の近くにいき、ある物を見てしまった。
「人を食べてる…!?」
- Re: 世界が終わるまでは ( No.7 )
- 日時: 2024/03/12 12:48
- 名前: フライア (ID: WZc7rJV3)
私は吐きたくなる気持ちを抑えフェンスから離れる。
どんどん込み上げる物を耐えれず隅の方で吐き出した。
何が起きているのか…あれはなんなのか
「お前、今朝のニュースみた?」
彼が外を見ながら言う。
「ごめん。見てない…」
まだ口の中に残る異物感のせいで上手く言えない。
何かで口の中を洗いたい
「今朝、ある大学で事故があったんだ」
----それはある学生達がふざけていたせいで発生した事故さ。
よくあるだろ?ファミレスとかコンビニでふざけて写真撮ってSNSに晒す奴等が
そんな感覚だったんだろ。
だけど、奴らはしちまったのさ。
大学では色々な病気やその原因になるかもしれないウイルス等を調べていた。
当然、人体に影響あるものとか無いものも含まれる。
そう、奴等はふざけてそのヤバいものをぶちまけてしまったんだ。
小動物、モルモットと呼ばれる奴を。
そのウイルスがモルモットを経由して広がっているのさ。
「そんな…うそ」
力を無くしそのまま地面に座り込む。
なんでそんなバカな真似をする人のせいで、私達まで危険に晒されないとならないの?
私は関係ない!関係ないのに!!
「だからよ、生きたいなら俺に協力しろ!」
彼は真っ直ぐ手を伸ばして来た。
考える必要もない、生きたいなら彼に付くしかない。
私は彼の手を握った。
- Re: 世界が終わるまでは ( No.8 )
- 日時: 2024/03/14 15:43
- 名前: フライア (ID: BLmVP1GO)
生き残りたいとは言ったものの、どうすればいいのだろう。
彼は先程集めたバットなどを整頓したり食料を並べて悩んでいる様だ。
「おい、あっと…奏だったか?ちょっと頼みがあるんだが」
「あ、はい。なんでしょうか」
彼が言うには教室に戻り自分のバックと彼のバックを持ってきて欲しいと言う事だった。
「だが注意しろ。モタモタしてる暇はもう無いんだからな」
そう言いながらフェンスの外を指差す。
感染した人達が次々に学校に入り込んで来る
止めようとした教師が次々に襲われて行く
「ああなりたく無いなら急げ!ガラスなんて簡単に破って来るぞ!」
私は急いで階段を降りて自分達の教室に向かう
校舎内は大混乱になっており、人をかき分ける様に進んで行く。
なんとか教室に着いた時には数人しか部屋にはいなかった。
恐らく恐怖で逃げ出したのだろう。
「奏!!」
そう呼ばれ、声のした方を見ると心配した顔をしている椿が徐々にその顔を崩し泣き出してしまった。
「奏ー!無事でよかったよぉ」
椿は抱きついて泣いている
子供を撫でる様に頭に手を置く。
ふっと冷静になって周りを見ると
男子が3人女子が椿をいれて2人と本当に少なかった。
「ね、ねえ。他のみんなは?」
私がそう聞くと面倒くさそうに不良グループにいつもいる。
[大竹 強(おおたけ つよし)]が喋り出した。
「腰抜け共は全員逃げちまったよ。なっさけねー奴らだよな!」
大竹君はゲラゲラ笑っているが、周りはただ不安そうな顔をしていた。
とりあえず私は今現在の状況を教えてついて来て欲しい事をお願いすると3人はこちらにつき。
残りは大竹君についていくらしい。
- Re: 世界が終わるまでは ( No.9 )
- 日時: 2024/03/18 19:50
- 名前: フライア (ID: quQfBDMh)
私は呼びかけに答えてくれたメンバーを屋上に案内した。
まだ学校内は混乱している様子だ
次第に色々な場所から悲鳴の様なものも聞こえ出して来た。
「隼人君、連れて来たよ」
私がそう言うと隼人君がゆっくりこっちを見て。
何かを考えた後
「思ったより少ないけど、ちょっとお前らにやって欲しい事がある」
そう言うと紙を地面に置いて
「今、学校内はどう言う状況だ?」
隼人君がそう聞いた後学校の現在の状態をメモしたりしている。
私達はここに来るまでの事や、教室内であった事を全て話した。
彼はそれを聞きながら難しい顔をしながらメモを取って行く
そして彼はペンを置き一息ついた後。
「まだ学校内が安全な内にやるべき事をやるぞ」
と言い紙を見せながら説明を始めた。
まずはバリケードの設置
机や椅子を均等に積み重ね、ロープで固定すればある程度バリケード代わりになるらしい。
次に武器になりそうな物を片っ端から集めて欲しいらしい。
私は隼人君は何をするの?と聞いた
「俺か?俺はまあ、保健室とか行けなかった所に行くかな」
- Re: 世界が終わるまでは ( No.10 )
- 日時: 2024/04/02 13:50
- 名前: フライア (ID: kaDNG7L3)
隼人君と別行動をし始めて早30分は経過した。
屋上には多くの生徒や教師が集まり身を寄せている
中には絶望で頭を抱えている者や、積極的に行動する者、奴等を見て笑っているもの様々だった。
だが、多くの人が屋上に来たと言う事は問題がある。
手元にある食料だけじゃ全てに配れない事だ…
「ねえ、奏。隼人君遅くない?大丈夫かな」
確かに遅い。
彼は保健室に行くと言っていたが、既に奴等はホールに侵入しようとガラスを破壊しようとしている。
更にドンドン外からも集まって来ている。
どう考えても1階を探索するのはもう危険だ。
私は意を決め、彼を探すことにした。
見つけたらすぐ戻ればいいし、危険になったら走って逃げればいい。
深呼吸した後に椿に
「私が隼人君を見つけて来るから!バックとか守っててね!」
そう言い、背後からの静止を無視して屋上から階段を降りて行った。
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