二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- ジョ−カ−の国のアリス
- 日時: 2011/12/27 12:40
- 名前: 隼子 (ID: f4Q8EoDG)
- 参照: http://pasusitai
- 小説の書き方とかよくわからないですが頑張ります。 
 コメントは大歓迎です!質問とかあったら言ってください。分かる範囲で答えます。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36
- Re: ジョ−カ−の国のアリス ( No.105 )
- 日時: 2012/03/12 12:26
- 名前: 隼子 (ID: nqSvsNCW)
- 参照: http://pasusitai
- 第十二話「夏祭り」 
 最近、私は仕事を張り切りすぎている。仕事をしている時間は、余計なことや、嫌なことを全て忘れられるから。
 (でもそれは、逃げているだけ・・・)
 余計なことや、嫌なことを考えないようにすることは、ただ現実から逃げているだけだ。
 (でも、嫌なことって・・・・・・)
 私にとって嫌なこととは何だろう。
 (監獄に迷い込んでしまうこと?それとも・・・・)
 元の世界に姉を置いて行ってしまったことだろうか。あんなにも私を愛してくれた人を裏切るなんて、私は最低だ。
 そんな風に自分を責めながら散歩している。
 「アリス、どうしたの?そんな顔して」
 俯いて歩く私の隣に、白い靴で、ピンクと黒のストライプの靴下をはいた人が一緒に歩いている。
 俯いている顔を上げれば、ピンクの頭から生えている猫耳に目が留まる。
 「ボリス!?何でここにいるの?」
 「うん?あんたを探していたんだよ!今遊園地では『夏祭り』やってるんだけど、あんたも来ない?って、誘いに来たんだよ」
 「え、別にいいけど・・・わ!!?」
 ボリスが私の手を引く。
 「良いなら行こうぜ!!きっとあんたも楽しめる!だからそんな顔しないで」
 「う、うん」
 私たちは、ジョ−カ−に季節を変えてもらい、夏真っ只中の遊園地へと向かった。遊園地に着くと、とても蒸し暑い空気が漂っている。人が沢山いるせいかもしれないが、私の服装が悪いからかもしれない。
 「ボリス、あの服何ていう服なの?」
 「あれ?あれは浴衣といって、夏ならではの服だよ。生地が薄くて涼しいんだよ?」
 私達以外の人のほとんどが浴衣を着ている。とても涼しそうだ。
 「良いわね、その『浴衣』っていう服。とても涼しそう」
 「そうだね。でもこのファ−だけは外せない!」
 「そ・・・そう」
 ボリスは暑くてもピンクでモコモコしたファ−を外したがらない。愛着がわいたにしてもこんなに暑いのによく着けていられると感心してしまう。
 (ある意味で凄いわね)
 そうして二人で夜店のあたりを歩いていると、屋台の中でアイスを売っているゴ−ランドの姿が見えた。
 「ゴ−ランド!」
 「アリス!?置いてかないでよ----!」
 私がゴ−ランドのもとへ駆け寄ると、ボリスが「待って!」と、付いてくる。ゴ−ランドは私に気づいたように顔を上げる。
 ゴ−ランド「よぉ、また来てくれたんだな。元気にしていたか?」
 「ええ。何だか久しぶりね」
 前に会ったのは何十時間帯前だっただろうか。私が城を飛び出してぺ−タ−から逃げてきた時以来だ。
 ゴ−ランド「そういえばあんた、浴衣着てないな。暑くないか?」
 「暑いわ、とても・・・」
 そう答えると、ゴ−ランドはにこっと笑った。
 ゴ−ランド「そうか。それなら、今から出す浴衣の中で、好きなのを一着プレゼントするぜ!」
 そう言って彼は指を鳴らす。
 パチ!
 すると、机の上に十着の浴衣が奇麗に畳んだ状態で置かれていた。
 ゴ−ランド「さぁ、好きなものを選んでくれよ」
 「え!?いいわよ。こんなに高そうなもの受け取れないわ」
 この前貰ったアイスとは違うのだ。受け取るわけにはいかない。
 ボリス「良いから貰っときなよ。もっと欲があってもいいと思うよ?」
 ゴ−ランド「そうだぜ。あんたは欲が無さすぎる。せっかくこんな暑いところまで来てくれたんだ、友人が快適に過ごせるようにするのは当然のことだろう?」
 「でも・・・・」
 ボリス「素直に貰っとけって。じゃないと、おっさんが可哀想だろ?」
 ゴ−ランド「うんうん・・・・・って、俺はおっさんじゃねえ!!というわけだ、受け取ってくれ」
 「ゴ−ランドがそれでいいなら・・・」
 ここまで言われて受け取らないのは逆に失礼だ。渋々と、机に置いてある浴衣を吟味する。どれも可愛いが、中でも主の色が青紫で、桜の花びらの模様の浴衣に惹かれた。ちょっと大人向けでシンプルなデザインで私好みの服だ。
 ゴ−ランド「それにするのか?」
 浴衣を見ている私に、ゴ−ランドが「やっぱり」という顔で見ている。
 「ええ。本当に有難う、ゴ−ランド」
 ゴ−ランド「良いってことよ!それ着てデ−トして来い」
 「え??」
 (デ−ト??誰と!?)
 ボリス「良いねぇ、それ。デ−トしようぜ、アリス」
 「え!?聞いていないわよ、そんな話!」
 私が聞いていたのは、彼が私を誘いに来て一緒に楽しもうということだけだった。決して、デ−トなどしたくて来たわけではない。
 (そもそも、恋人でもないのに・・・・)
 それなのに鼓動が高鳴る。
 ボリス「あんた、真剣に考えすぎじゃない?デ−トって言っても、猫だぜ、俺」
 「そ、そうだけど・・・・・・まぁ、いいわ。猫だもの」
 もう彼のことは人間だと思わないほうがいい。猫だと思っていれば、それほど意識しにくい。
 (猫、猫、猫、猫、猫、猫、猫、猫、猫、猫、猫っと・・・)
 これだけ繰り返せば猫にしか見えないだろう。まだ少しドキドキするけど、さっきよりおさまった気がする。
 ボリス「そうそう、猫だから。今はそういうことにしといてあげる。」
 「え?何?」
 最後のほうが聞こえなかった。ボリスが何か言ったことは分かるが、その内容がわからない。
 ボリス「いやいや、何も。さぁ、浴衣も決まったことだし、着替えようぜ!」
 そう言いながらボリスが私の手を握り更衣室へと連れて行った。
 -----------------------------------------------------------
 浴衣を着替え終わり、更衣室から出るとボリスが後ろ向きに立っていた。ボリスも浴衣に着替えたらしく、主の色が黒色で、それに赤、青、紫の縦じまの模様が入っている。
 「ボリス、お待たせ」
 「お、凄く似合ってるよ!」
 「有難う。あなたも似合っているわ。でも、やっぱりファ−は着けたままなのね」
 「うん。ファ−は手放せないよ。どんな時でも、あんたと同じ」
 真剣な顔で言われて戸惑ってしまうが、多分いつもの様に愛情表現が過剰なだけなのだろう。
 「はいはい。ねえ、向こうでカキ氷でも食べない?」
 「良いけど、真剣なんだよ!?」
 そうして私たちは、沢山出ている夜店のカキ氷屋のほうへと向かった
 -------------------------------------------------------------
 夜店で遊び始めて一時間帯経った。夕方の時間帯になり、さっきよりは明るくなる。
 私達は食べ物を買って食べたり、金魚すくいにチャレンジしたりして楽しく過ごしていた。
 今は何をしているのかというと、水風船(ヨ−ヨ−)すくいにチャレンジしている。
 「もうちょっと・・・・・・、引っかかった!もう少し」
 紙のひもに括り付けられているフックを、水面の水風船についている輪ゴムの輪っかに引っかけた。そのまま上に引き上げようと試みるが、紙のひもがふやけていて、水風船の重さに耐えきれなくなってしまい、水風船はフックと共に落下してしまった。
 ポチョン・・・・・・・
 「あ〜〜〜〜・・・・・・また落ちたわ」
 これで何度目になるだろうか。全くコツがつかめない。
 的屋「残念ですね。頑張ってください」
 そう言いながら的屋に水風船を渡された。
 (もうやめたほうがいいかしら)
 無駄遣いにもほどがあるというものだ。普段使わない分、今日は張り切って使ってしまい、お財布が少し軽くなってしまった。
 ボリス「そろそろやめとこうぜ?そんなにいっぱい水風船持ってても意味ないだろ」
 彼の言うとおり、こんなにいっぱいの水風船は持っていても使い道がない。
 「ええ、そうなんだけど。取れそうで取れないのって悔しくない?」
 ボリス「え?まぁ、取れそうで取れないのは悔しいけど・・・・・・って、それが理由なの?」
 「う、うん。恥ずかしいけどそれが理由。でも、もうやめとくわ。他の所に行きましょう」
 そう言いながら私達が歩いていると、沢山ある夜店の中の、ある一つの屋台に、何故か沢山の人が集まっている。面白い見せ物でもある雰囲気だ。
 「ねえ、ボリス。あっちに沢山人が集まっている場所があるんだけど。ちょっと見に行ってもいいかしら?」
 ボリス「え?いいけど、あそこ『水風船すくい屋』だぜ?」
 「ええ、わかっているわ。ボリスも行く?」
 ボリス「俺はいいよ。金魚すくいのほう見てるから。」
 「解ったわ。すぐ戻る。」
 そう言って、人が沢山集まっている水風船すくい屋に足を運んだ。
 ちらっと、覗いてみると沢山の人が見ているのは、一人の少年だった。少年はネズミの耳が生えており、主の色が薄いピンクで、青と黄色のチェックの浴衣を身につけている。顔は屋台で買ったと思われるお面で隠されている。
 沢山の人が見ているのは、その少年の手元だった。私もつられて見た。彼が持っているのは水風船を取るための紙のひも。それを彼は私と同じようにして引っかけ、上にあげた。しかし、彼の水風船は落ちなかった。
 客1「わぁ!凄い」
 客2「これで何個目なの?」
 少年「ん〜〜〜とね、さっきのが9個目だったから、これで10個目だよ」
 「え!?あなたそんなに取れたの!私コツがわからなくて取れなかったわ」
 驚いた。私は何回やっても取れなかったのに、この少年は10個も取れたという。私が下手なのもあるかもしれないが、彼は本当に凄い。
 少年「おいでよ。教えてあげる・・・・・あれ?君、もしかしてアリス??」
 そう言いながら、少年は仮面を取る。
 「あなたピアスだったの?気づかなかったわ」
 「俺も仮面でよく見えなかったから君だとは思わなかったよ!まぁいいや、来て!教えてあげる」
 ピアスの隣にしゃがむ。少し緊張するが、気にしないことにする。
 ピアス「コツはね!持っている紙をぬらさないようにすることだよ!」
 「ふむふむ・・・・・・」
 ピアス「見ててね」
 そう言い終えると彼は一番手前にある水風船の輪ゴムの輪にフックをかける。
 ピアス「後は引き上げるだけ。簡単でしょ?」
 そう言って彼は手を上げる。水風船がブランとぶら下がっている。
 「わぁ!本当にそれだけなのね!」
 コツがわかれば簡単だった。あんなにお金を使った自分が馬鹿らしく思える。
 しばらくそうして喋っていると、突然何かを忘れているような気になってきた。
 (何だろう・・・この感じ)
 後で大変なことが起きそうなこの予感は・・・・・
 「ねぇ、アリス、俺のこと忘れていない?」
 私の予感は的中した。
 ドキッとして振り返ったその先は・・・・・。
- Re: ジョ−カ−の国のアリス ( No.106 )
- 日時: 2012/02/16 22:58
- 名前: フルーラ (ID: T0oUPdRb)
- ボリスはやっぱりファーがないとボリスって感じがしませんね! 
 小説読みましたが、続きがすごい気になります。
 今回は時間がないのでこの辺で・・・
 またきますwww
- Re: ジョ−カ−の国のアリス ( No.107 )
- 日時: 2012/02/17 04:30
- 名前: 隼子 (ID: fpEl6qfM)
- 参照: http://pasusitai
- コメント有難うございます! 
 ボリスはやっぱりファ−ですよね!、というわけで今から続き書いていきます。
- Re: ジョ−カ−の国のアリス ( No.108 )
- 日時: 2012/02/18 08:11
- 名前: フルーラ (ID: T0oUPdRb)
- はい! 
 がんばって下さいwww
- Re: ジョ−カ−の国のアリス ( No.109 )
- 日時: 2012/02/18 19:06
- 名前: 隼子 (ID: 9ofUG3IM)
- 参照: http://pasusitai
- こんばんは!隼子です。 
 今やっと終わりましたが、とても中途半端な終わり方だった気がします・・・。
 中途半端が嫌いな方には申し訳ないと思っています。
 読んでくれた方には感謝です!!
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36
この掲示板は過去ログ化されています。

