二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】
日時: 2010/07/19 14:58
名前: ターフ (ID: 8keOW9sU)
参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)

どうも、初めての人は初めまして。
知っている人はこんにちは。
ターフと言います。
あまりにも戦国BASARAが好きになってしまい、このような始末になりましたがコメをくれる人は幸いです;
どれ位いけるか分かりませんが、応援してくれる皆様は応援をくれたら嬉しいです。(^−^:)
まずは主人公設定から。

主人公設定
名前「神楽 葵」(かぐら あおい)

性別「女」(いつもは男装している)

性格「あまり戦が好きでない、冷静、時々良いやつに笑顔を見せる、少し無口」

容姿「結構髪が長い(真田みたいな感じ)、瞳の色はきれいな紫」

その他「幼い頃(幼名は奏牙)、真田との約束の記憶がないが、伊達政宗の従妹であり、元親や慶次・佐助とは幼馴染。方向音痴のため、すぐ見えなくなる。一人自称は「僕」で異名は「奥州の白虎」である。」

武器「青龍扇(せいりゅうおうぎ)&2本の十字槍」

サンプルボイス:
「・・・・政宗?」
「僕は奥州の白虎・・・・神楽葵だ」
「僕は・・・・何かを失ったんだ・・・・」
「・・・・ありがとう」

        
       ☆只今のターフ☆
  1.小説にいる[ ](製作して無くても)

  2.雑談などに今いる[ ]

  3.デジタルでキャラを書いている[ ]

  4.今、用事でいない[○]

  5.今、勉強中なのでいない[ ]

  6.今、お休み中♪(お休み前)[ ]

★〜設定・歌詞など掲示板〜★
主人公設定 >>0
忍設定 >>6 ←修正しました;
☆「オマケ」の主人公紹介★ >>163
☆「トリップ少女設定」☆ >>584
織田軍・新キャラ設定 >>791
予告 >>31
「流セイ」の歌詞 >>48
葵ちゃんのイメージソング♪(ソフィアsに書いてもらいました!!) >>220
★アンケート☆>>444
「ソラのハテ」の歌詞 >>504
「誓い〜No My Past〜」の歌詞 >>765

☆〜お知らせ掲示板〜☆
★お知らせ★ >>57
☆お知らせ2☆←重大発表!! >>81
☆お知らせ3☆ >>87
★お知らせ4★ >>159
☆お知らせ5☆←主人公の絵を描いてもらいました!! >>183
☆お知らせ6☆←ツカサ君を描いてもらいました!! >>226
★お知らせ7★←「オマケ劇場」の主人公を描いてもらいました! >>418
☆お知らせ8☆←重大発表2!! >>426
☆お知らせ9☆ >>502
★お知らせ10★ >>508
☆お知らせ11☆←祝★1000の絵を聖架から描いてくれました! >>529
☆お知らせ12☆ >>561
★お知らせ13★←葵ちゃん&ツカサ君を描いてもらいました! >>572
☆お知らせ14☆←咲ちゃんを描いてもらいました!(初☆デジタル絵!) >>627
☆お知らせ15☆←デジタルで葵ちゃんを僕が描いてみた!(終了!)>>651
★お知らせ16★←デジタル第二弾!今回は咲ちゃん!(終了!2)>>663
☆お知らせ17☆←デジタル第三弾!今回は幸村!(終了!3)>>729
☆お知らせ18☆←重大発表3!!>>732
★お知らせ19★←重大発表4!!>>737
☆お知らせ20☆←デジタル第4弾!今回は政宗!(終了!4)>>761
☆お知らせ21☆←重大発表5!!>>767
★お知らせ22★←「BASARAラジオッティ」出演者募集!!>>773
☆お知らせ23☆←大重大発表!!>>778
☆お知らせ24☆←重大発表6!!>>812
★お知らせ25★←デジタル第5弾!今回はお祝いの絵で佐助!>>815
☆お知らせ26☆←ブログ始めたよ☆>>835
☆お知らせ27☆←影斗を書いてもらいました☆(久しぶりのアナログ〜♪)
★お知らせ28←重大×100発表!!>>864

気休め企画・「BASARAラジオッティ」
♪第一回目 ゲスト:ターフ(OWO) >>34
♪第二回目 ゲスト:伊達政宗(●nー) >>39
♪第三回目 ゲスト:神楽葵(O-O) >>45
♪番外編?!&予告☆ 特別ゲスト:ターフ(OWO) >>52
♪第4回目 ゲスト:真田幸村(>o<) >>66
♪第5回目 ゲスト:オカn(殴☆ 猿飛佐助&片倉小十郎(^言^)・(=q=) >>93
♪第6回目 ゲスト:上杉謙信&武田信玄(^u^)・(ーuー) >>175
♪第7回目 司会:かすが(&ターフ) ゲスト:風神ツカサ (ー口ー怒)・(OWO)・(ー言ー) >>195
♪第8回目 ゲスト:神楽葵 (OuO)>>477
♪第9回目 ゲスト:前田慶次 (・△<)/>>585
♪祝☆第10回目 ゲスト:神楽葵&真田幸村 (OuO) (>△<)/>>719
♪第11回目 ゲスト:長曾我部元親 (・w●)>>792
♪番外編2 ゲスト:不破彩葉&紅冷嘉 (>、<☆)(・A・)
♪番外編3 ゲスト:早瀬希里 (^0^)

☆番外編ミッション掲示板☆
☆番外編1 〜梵天丸の好きな人〜 >>569
☆番外編2 〜空の約束〜 >>576
☆番外編3 〜幼き忍〜 >>583
☆番外編4 〜アニキと鬼が島〜 >>621
☆番外編5 〜もし、葵が武田軍の武将だったら…〜 >>636
☆番外編6 〜団子と桜と…〜 >>751
☆番外編7 〜米沢城を探索です!〜>>760
☆番外編8 〜関係〜>>789
☆特別番外編1(葵が白虎になる前のエピソード編) 【製作中】
第一章 〜雪と白虎、出会う〜>>768
第二章 〜忘れた笑顔〜>>771
第三章 〜心の動き〜>>830
第四章 〜衝撃〜
終章  〜弔いの華、白虎の牙となる〜

★本編小説掲示板☆
☆其の壱風 「奥州の白虎」>>1 
★其の弐林 「忍と若い奴」>>7
☆其の参火 「方向音痴知らずの兄」>>12
★其の四山 「今宵は宴、今宵は記憶の渦」>>13
☆其の五日 「幼馴染の名」>>18 ←※佐助視点(?)
★其の六進 「この夜は満月なり」>>22←小十郎視点
☆其の七月 「伊達軍の対応備え」>>24
★其の八歩 「こちらの作戦」>>25
☆其の九文 「忍の約束」>>28
★其の十武 「異名の名を聞き急用なり」>>29
☆其の壱拾壱両 「夢の声は運命を示す」>>35 ←葵・真田の夢話
★其の壱拾弐道 「嫉妬」>>36 ←伊達視点
☆其の壱拾参竜 「雨の涙」>>37
★其の壱拾四頭 「驚きの弧月」>>43
☆其の壱拾五蛇 「消えかけた一部」>>44
★其の壱拾六尾 「記憶喪失?」>>53
☆其の壱拾七百 「昨日の出来事に」>>55
★其の壱拾八花 「朝の会話」>>63
☆其の壱拾九繚 「織田軍の情報」>>67
★其の弐拾乱 「四国の鬼と中国地方の日輪の申し子」>>68
☆其の弐拾壱一 「近くの存在」>>69
★其の弐拾弐致 「修行は厳しいものなり」>>70
☆其の弐拾参団 「織田信長」>>73 
★其の弐拾四結 「朝露と忍」>>76
☆其の弐拾五百 「川中島前の会話」>>86
★其の弐拾六戦 「川中島、運命の始まり」>>96
☆其の弐拾七錬 「夢はこの後何を語る・・・?」>>97
★其の弐拾八磨 「渡り合う双方」>>98
☆其の弐拾九唯 「甲斐の若虎、参る!」>>118
★其の参拾我  「勝者は奥州の白虎か・・・?」>>121
☆其の参拾壱独 「分からない勝敗」>>138
★其の参拾弐尊 「砂浜で・・・」>>149
☆其の参拾参異 「伊達軍、川中島近し」>>152
★其の参拾四口 「答え」>>155
☆其の参拾五同 「激しい合戦、忍の戦い」+「オマケ劇場1」>>164
★其の参拾六音 「気配に気付き、変装」>>165
☆其の参拾七一 「弓兵に混じって参上」>>167
★其の参拾八期 「竜の右目と上杉の忍」>>168
☆其の参拾九一 「甲斐と越後」+「オマケ劇場2」>>169
★其の四拾会 「傷と隙」>>176
☆其の四拾壱獅 「微妙な幻覚」>>177
★其の四拾弐子 「分からない自分」>>186
☆其の四拾参奮 「三軍の撤退予告」>>187
★其の四拾四迅 「森の先・・・」>>188
☆其の四拾五無 「謝罪」>>189
★其の四拾六我 「夢と弁丸」>>190
☆其の四拾七夢 「三日後の目覚め」>>194
★其の四拾八中 「気付くモノ」>>198 ←伊達視点
☆其の四拾九正 「内緒な話」>>199
★其の五拾真 「武士の傷」>>205
☆其の五拾壱正 「謎の声の正体」>>214
★其の五拾弐銘 「知らせざる少しの過去」>>223 ←ツカサ視点
☆其の五拾参一 「ツカサの姉」>>224 ←ツカサ視点
★其の五拾四刀 「安心の笑顔」>>228
☆其の五拾五両 「くしゃみは悪い事の予感」>>249
★其の五拾六断 「連合軍」>>280
☆其の五拾七春 「様子」>>292
★其の五拾八夏 「今川と北条倒し作戦」>>294
☆其の五拾九秋 「軍議、始まる」>>297
★其の六拾冬 「甲斐も動き出す…」>>304
☆其の六拾壱森 「ツカサ、旅に出る」>>316
★其の六拾弐羅 「遅刻のワケ」+「オマケ劇場3」>>327
☆其の六拾参万 「誘拐実行」>>336
★其の六拾四象 「笑顔の戻り」>>363
☆其の六拾五一 「噂と…」>>364
★其の六拾六部 「暇な休養」>>365
☆其の六拾七始 「気になる事」+「オマケ劇場4」>>366
★其の六拾八終 「白虎、誘拐される」>>374
☆其の六拾九奇 「あの“名前”は…」>>384
★其の七拾想 「牢屋」>>387
☆其の七拾壱天 「朝の事件」>>390
★其の七拾弐外 「腹の音」>>391
☆其の七拾参玉 「最北端のおにぎり」>>396
★其の七拾四石 「絞り込んだ真犯人」>>398
☆其の七拾五混 「軽いシュミレーション」>>416
★其の七拾六合 「満月」>>429
☆其の七拾七波 「団子と無言」>>431
★其の七拾八乱 「寒気と気付いたモノ」>>442
☆其の七拾九万 「加賀の友達」>>449
★其の八拾丈 「文」>>454
☆其の八拾壱豪 「もしの話」>>464
★其の八拾弐華 「伊達と武田の今川・北条攻め」>>469
☆其の八拾参絢 「同じ名前のツカサ」>>471
★其の八拾四爛 「光秀vs忍」>>472
☆其の八拾五花 「戸惑い」>>478
★其の八拾六鳥 「忍と友達」>>501
☆其の八拾七風 「戦い、始まり」>>503
★其の八拾八月 「武田軍止め」>>506
☆其の八拾九力 「運命の焦り」>>512
★其の九拾戦 「奇襲」>>513
☆其の九拾壱奮 「伊達の奇襲に今川の慌て」+「オマケ劇場5」>>514
★其の九拾弐闘 「追いつく幸村」>>520
☆其の九拾参断 「小太郎の助け」>>521
★其の九拾四崖 「謎の声の懐かしさ」>>522
☆其の九拾五絶 「馬に乗り、小田原城去る」>>533
★其の九拾六壁 「偽者まぎれ」>>540
☆其の九拾七九 「織田の軍勢近し」>>543
★其の九拾八分 「葵、政宗を追う」>>548
☆其の九拾九九 「霧の先は・・・」>>551
★其の壱百厘 「怖気と間に合い」>>556
☆其の壱百壱質 「魔王の存在」>>575
★其の壱百弐実 「思い出す“何か”」>>577
☆其の壱百参剛 「謎の声の悪趣味、葵の強さ、政宗の拒絶」>>578
★其の壱百四健 「月に誓う…〜記憶を追い続けて〜」>>581
☆其の壱百五泰 「トリップ」>>586
★其の壱百六然 「山賊返し」>>587
☆其の壱百七自 「住み込み」>>614
★其の壱百八若 「好きだった椿」>>620
☆其の壱百九古 「またもやお腹が・・・」+「オマケ劇場6」>>622
★其の壱百壱拾今 「朝の幸せ」>>628
☆其の壱百壱拾壱東 「武器マニア」>>642
★其の壱百壱拾弐西 「葵の凄さ?」>>643
☆其の壱百壱拾参平 「この世界の流れ」>>658
★其の壱百壱拾四成 「言葉の意味」>>659
☆其の壱百壱拾五維 「連合軍話、危ない気配」>>662
★其の壱百壱拾六新 「武器の強度」>>687
☆其の壱百壱拾七一 「記憶は酷いもの」>>688
★其の壱百壱拾八騎 「被る言葉は優しい言葉」>>691
☆其の壱百壱拾九当 「織田信長の妻、濃姫」>>696
★其の壱百弐拾千 「西海の鬼、どうなる?」+「オマケ劇場7」>>700
☆其の壱百弐拾壱百 「ツカサ参戦」>>716
★其の壱百弐拾弐発 「一瞬奥義」>>718
☆其の壱百弐拾参百 「良い情報と言葉の意味」>>738
★其の壱百弐拾四中 「教える日」>>742
☆其の壱百弐拾五東 「従兄妹ではなく実の妹」>>743
★其の壱百弐拾六西 「兄妹は似たもの同士」>>744
☆其の壱百弐拾七南 「花の葵の髪飾り」>>747
★其の壱百弐拾八北 「一日女装はいかが?」>>759
☆其の壱百弐拾九天 「兄の承諾」>>766
★其の壱百参拾空 「その日の夜」>>786
☆其の壱百参拾壱海 「不吉な者」>>790
★其の壱百参拾弐闊 「心配、手紙、接触」+「オマケ劇場8」>>808
☆其の壱百参拾参浅 「デス・サイズVS白虎」>>816
★其の壱百参拾四学 「倒れない忍、夏の初め」>>817
☆其の壱百参拾五非 「白虎、危なかし」>>820
★其の壱百参拾六才 「竹中半兵衛」>>823
☆其の壱百参拾七猪 「迎え」>>840
★其の壱百参拾八突 「開門」>>842
☆其の壱百参拾九猛 「突然の事」>>843
★其の壱百四拾進 「手始め」>>846

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Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.742 )
日時: 2010/05/16 10:03
名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 3c0JYUg8)
参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)

葵の言葉に政宗は呆気を取る。
行き成りの話し過ぎるのだ。
ごくりと喉の音を呻らせ、葵に聞いた。
「・・・どういう事だ?」
葵は真っすぐした瞳で政宗を捕らえて言う。
「理由はある。だけど・・・内容は教えられないんだ」
「・・・・・・」
政宗は深く考え込んだ。
内容を知らせないで行き成り甲斐に行くなどありえない。
政宗は首を横に振った。
「駄目だ、内容を教えられない限り納得しないぜ」
葵は少し考えるような素振りをして政宗の表情を見ていた。
「やっぱりね・・・そうだと思って正解だったよ」
「——?」
政宗は意味が分からなく首を少し傾げた。
葵はきりっとした瞳をぶつけ言う。
「少しなら教えとくよ・・・。だけど、これはあくまでの話なんだけどね・・・」
「どう言う事だ?」
「・・・甲斐に行く理由は、僕の幼い頃の記憶を——取り戻せるかもしれないと考えたからだ」
「——!」
政宗は驚き目を見開いた。
葵は少し俯いた感じだったが、決心したような覚悟が伝わっている。
「葵・・・・お前・・・」
政宗は何か少し知っているような言葉を漏らす。
葵は気にしないまま立ち、部屋から出ようとする。
その時、少し振り向いて言った。
「政宗・・・僕は追い続けなきゃいけないんだ・・・。例えそれが・・・・——最悪な結果でもね」
ガラッと勢い良く閉めて出て行った。
だが、すぐさま入って来る者がいた。
そこには、小十郎の姿があった。
「——小十郎・・・!」
「・・・少し、葵様のお話を聞いてしまいました」
深く礼をした後、正座で政宗を見る。
「聞いていたのか・・・・」
さっきの話に少し政宗は不満があったように言う。
小十郎は少しため息を付いて葵がいた場所を見た。
「えぇ、少しだったのですがね・・・。まさか、甲斐に行くとは思いもよりませんがね・・・」
「・・・・俺もだ」
小十郎の言葉に政宗は賛成した。
甲斐に行くという事は、自分自身を変装していかないと敵にバレてしまうのだ。
葵は変装するのは上手いが、バレてしまったら終わりだ。
小十郎は政宗を見て口を開いた。
「——政宗様、そろそろ・・・葵様に教える日が来ているのではありませんか?」
「——!・・・流石は俺の家臣であり、良く知っているな」
冷や汗をかきながら政宗は言った。
そう、小十郎が言ったように葵に教える日が近いのだ。
その内容は・・・・——元々葵は、従妹ではなく政宗の実の妹だと言う事。
政宗は焦るばかりどころか、葵が心配でしょうがないのだ・・・・・・・・・・・・・・・———。

其の壱百弐拾四中 教える日

Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.743 )
日時: 2010/05/16 10:50
名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 3c0JYUg8)
参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)

葵は無言で荷物作りをしていた。
従兄である政宗には許可を得なきゃいけないのだが、そんなしている場合ではない。
行き成り甲斐へ行くと言ったのはあの謎の声が昨日の晩に言ったのだ。
“甲斐に行けば、思い出すものがあるかもしれない”と・・・・。
葵はこの頃、甲斐に行った事があるような感じはしていた。
幼い頃の友達、弁丸も甲斐の国の者かもしれないと思ったのだ。
「・・・・弁丸」
この名前を言うと何故か葵は恋しくなった。
心が和むと言うか、何故か温まる・・・・。
葵はスッと瞼を閉じた。
心臓の音は一段と少し早くなった。
この気持ちはまだ葵は知らない。
ゆっくり瞼を上げ、途中だった荷物作りを再開する。
政宗には黙っているが、本当は今日の静かな晩に甲斐に行く。
もう時間は無い。
その時・・・・・・・・・・・・・・・・・・———。
「——葵様、小十郎です」
「——!」
自分の部屋の前に小十郎の影が写る。
何か察知して来たか、あるいは・・・——自分を止めに来たか。
葵は少し荷物を隠し小十郎に言う。
「・・・入って良いよ、小十郎」
「はっ、失礼いたします」
スッと音があるか無いかのように小十郎が入ってきた。
葵は少し冷や汗をたらして小十郎の用件を聞く。
「・・・何か用?小十郎」
「えぇ、少し長話しの用ですけどね」
「・・・・長話し?」
おやっと葵は思った。
小十郎は自分を止めに来たのではない。
それは小十郎の態度で分かった。
「・・・話して」
葵はそう言って小十郎の前に正座をして見た。
小十郎は少し咳払いをしてから言う。
「コホン・・・。では、少し長いお話ですが葵様・・・・——貴方は時々、従兄妹ではないと思った事はありませんか?」
「・・・は?」
葵は思わず小十郎を凝視した。
政宗と葵は従兄妹だと幼い頃から言っていた小十郎だが今日に限って“従兄妹ではないと思った事は無いか?”と言ってきた。
葵は少し引きつった笑顔で言う。
「小十郎・・・冗談な事言わないでよ。僕と政宗は幼い頃から従兄妹だったでしょ・・・?」
「えぇ、そうでしたね」
・・・・・“そうでしたね”って・・・小十郎は、何が言いたいの・・・?——。
一瞬、その言葉に疑問が走る。
小十郎はやれやれというような顔をした後、真剣になった。
「葵様が言っている事は確かにそうでした。・・・しかし、葵様は政宗様の・・・・——従妹ではありません」
「——っ!・・・・どう言う事?」
葵は冷静になって言うが、言葉が震えていた。
葵は動揺と不安が走り、思考停止になった。
従兄妹ではないとすると、赤の他人かそれとも何かの選択肢になる。
言葉が震えているのに小十郎は気が付く。
葵は小十郎が気が付くとは思ってもいない為、口を開く。
「・・・政宗の従兄妹じゃないなら・・僕は、なんなのさ・・・!」
「・・・・葵様」
なだめようとするが、葵は怒りが来ていた。
「政宗は・・・!政宗は・・・優しい従兄妹で僕の事を心配してくれる唯一の大切な人・・・。だけど、従兄妹じゃないなら・・・僕は・・・・僕は・・・!」
ガリッと下唇を噛む。
血の味が口の中にジワッと広がるが、葵はもう気にしてられなかった。
小十郎は見ていられなく即座に言う。
「葵様、落ち着いてくだされっ!・・・葵様は赤の他人ではありませぬ」
ピクンとその言葉に反応した。
「え・・・・・?」
小十郎は怒りが止まったのを見て、ゆっくり口調で話す。
「政宗様が十六歳の時に遡ります。葵様が調度良く、部屋に閉じ篭っていた時でした」
「——!」
葵はその時を思い返した。
あの時は、自分の父や母がいなくなり自分だけ何故か城へと戻っていたのだ。
父や母はもう帰って来ないのに、深く傷ついて篭っていたその頃は複雑でしょうがなかった。
笑顔も忘れ、政宗の事も考えず深く後悔したあの頃。
葵はあの頃を思い出すと自分を恨んでしまう為、そっけない言葉で返す。
「・・・忘れたよ、その頃なんて」
小十郎は葵少しきつく見たが葵は小十郎の目に合わせなかった。
「・・・そうですか、まぁ過ぎた事など覚えているはずがありませんよね」
「・・・・・・・・・」
自分が嘘を付いたのに小十郎は葵の事を思って言ってくれた。
小十郎は続きを話す。
「まず、本題に戻しますね。・・・その頃、政宗様が葵様を心配していらした頃に——ある本があったのです」
「ある・・・本?」
「えぇ、今は政宗様が大事に保管をしていますけれども」
付け加えて小十郎は言った。
そう言えばと思い葵は少し前に事を思い出す。
少し前、政宗の部屋をあさっていた所に古ぼけた本があった。
捨てようと思ったが政宗に見つかられてしまい挙句にその本の事まで怒られたのだ。
「その本は・・・・——この伊達家の跡継ぎ名簿だったのです」
「——!・・・跡継ぎ・・名簿」
そう呟くと小十郎は頷いた。
葵はその事を聞いて気が付く。
小十郎に少し驚いた顔をして見た。
小十郎は葵が気が付いたのを見てまた頷いた。
「それじゃあ・・・・僕は!」
「・・・そうです、葵様は政宗様の——実の妹君になります」
その言葉を聞いた葵は何故か分からないが部屋を飛び出して行った・・・・・・・・・・・・・・———。

其の壱百弐拾五東 従兄妹ではなく実の妹

Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.744 )
日時: 2010/05/16 10:50
名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 3c0JYUg8)
参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)

「葵様・・・・・」
小十郎は葵が出て行ったのを見て呟いた。
従兄妹ではなく実の妹・・・・・・・・———。
本当は前に教えたい事情だったが、教えられない理由がある。
それは、葵の両親に言われていた理由・・・・・・・・・・———。
小十郎はその理由を知ってながら政宗と葵は従兄妹だと言っていた。
「やはり・・・・傷つきますね・・・;」
自分が今言った事を少し小十郎は後悔した。
だが、そうしてはいられない。
「後は何とか頼みましたよ・・・・——政宗様」
「——・・・チッ、俺がいたのに気が付いていたのか」
天井から政宗は降りてきた。
葵が荷物作りをしようとする雰囲気をか持ち出していた為、政宗は小十郎に真実を伝えるよう指示したのだ。
まぁ、小十郎は政宗が天井にいるとは知らなかったがそれは後にする。
「私の役目は此処で終わりですよ、少し違う展開ですけどね;」
「・・・・・まぁな、後は俺がやる」
小十郎は苦笑して頷く。
政宗はすぐさま葵の後を追った・・・・・・・・・・・・・———。

☆****☆

「父上・・・・母上・・・。僕は・・・——」
葵は知らぬまま、母が好きだった椿の木の下にいた。
優しくしてくれた父と母・・・・・・・・・・———。
それは本当の両親ではない・・・・・・・・・・———。
そう思ってしまうと葵はドッと涙が溢れ出た。
「なんで・・・・泣いているのさ、自分」
ゴシゴシと手でやっても止まらなかった。
政宗の実の妹と言われたのは正直嬉しいが、両親を否定するような感じで嫌だった。
止まらない涙にはその思いがあった。
するとそこへ・・・・・・・・・・・・・・・———。
「——・・・葵」
「——!」
葵は振り向きもしなかったが誰だかすぐに分かった。
従兄妹という枠ではなく兄という枠にいる・・・・・・・・・・・——政宗本人。
政宗の足音が近くの所まで聞こえた。
「・・・・何の用?・・・政宗」
「・・・・・小十郎から教えてもらったんだろ?」
「——!・・・・・・」
葵は政宗を一つも見ないでジッとした。
何故だか従兄妹として大切な人として見て近くにいた政宗が急に・・・・・・・・・——遠い存在のような人となっていた。
「・・・・何が言いたいの?」
「・・・葵、黙っててごめんな」
「——!」
フワッと優しく包まれた感じのように葵は政宗に抱きしめられた。
政宗の隻眼には少し後悔の色が見えたような気がした。
「俺も・・・俺も本当は従兄妹だと思いたかった。だが、あの本を見てしまった・・・。最初は驚いてしまったが嬉しかった。だが、葵に直接言うとshock受けてしまいそうで怖かった・・・。だから、あんな形になってしまったのは・・・・俺のせいだ」
「・・・・政宗」
「俺を恨んでも良い。・・・だが、俺は恨まれてもお前が——好きだ。例え兄妹でもそんなの関係ない。俺はお前をいつまでも・・・愛し続ける」
囁いたように言った後、ギュッと少し強く抱きしめる。
葵の涙は何故かそこでピタッと止まった。
いつまでも隣でいつまでも一緒にいた従兄妹として過ごしてきた日々・・・・・・・・・———。
それはもう今日で終わりになる。
「・・・・政宗、顔上げてよ」
「・・・・・・・・・・」
少し泣きそうな顔がそこに合ったのに少し葵は辛かったが苦笑して言う。
「そこまでの覚悟があったなら・・・先に言ってほしかったよ」
「——!・・・葵」
「・・・・ありがとう。・・・教えてくれて」
政宗の気持ちを受け取った葵は思わず笑顔になった。
政宗はいつも見てきた笑顔よりも・・・・その笑顔に惹かれた。
「・・・戻ろうか、政——」
葵は言葉を切らした。
いや、切らしたわけではない。
喋れないのだ・・・——政宗の唇の重なりによって。
「ん・・・・」
葵の吐息が間から漏れる。
そして、政宗から離れた。
一瞬、葵は何があったのか気が付かない。
「・・・・政宗?」
政宗は自分がやった行動し赤面した。
「So sorry、俺のした事が・・・!/////」
ツカツカと政宗は早歩きで先に戻って行った。
一人残った葵は唇に手を当てる。
さっきの感触を思い出し、何があったのか悟って少し赤くなった。
「・・・さっきのは接吻だよ、ね?///」
初めての「Kiss」は政宗が持って行ったのに、葵はなんだか恥ずかしくてしょうがなかった・・・・・・・・・・・・・・・———。

其の壱百弐拾六西 兄妹は似たもの同士

Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.745 )
日時: 2010/05/16 11:06
名前: 愛姫 (ID: p8.Ij.U2)

妹だったなんて!
本人は辛いだろうけど…羨ましいな葵!←

しかも実のお兄さまとキスなんていけないじゃないの!←←

読み応えがあるっていうか。。。展開が面白かったっていうか。。。
なんて言えばいいのかわからないけど、今回は面白かったよー^^!

Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.746 )
日時: 2010/05/16 11:15
名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 3c0JYUg8)
参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)

愛姫>行き成りの急展開書いちゃった♪(何嬉しそうにしてるんだこのやろう!)
まぁ、従兄妹じゃなく妹だったって言うビックリ話は考えていたんだよ。←

しかも・・・筆頭、やってしまったよ。(遠い目)
ま、やっちゃったものはしょうがいないよね;←←

まさかのビックリ話の本編だけど、読んでくれてありがとうw


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