二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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BLEACH 刹那の時間【月】 二十話更新!
日時: 2011/01/16 09:55
名前: 秋空 (ID: y5qheDIH)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=17431

取敢えずクリックして下さった方々は有難う御座います!!

〜目次〜
No1;>>0にプロローグ掲載。
No2:>>1に以前の情報一通り掲載!
No3:>>2に第十二話「地獄のラプソディー Part2」更新
No4:>>4に第十三話「地獄のラプソディー Part3」更新
No5:>>5に第十四話「地獄のラプソディー Part4.魂1つ」更新
No6:>>13に第十五話「新旧六番隊隊長格大激突 Part1」更新
No7:>>17に第十六話 「新旧六番隊隊長格大激突 Part2」更新
No8:>>21に第十七話 「新旧六番隊隊長格大激突 Part3」更新
No9:>>23に第十八話「護廷十三隊へ」更新
No10>>26に第十九話「隊舎巡り Part1」更新
No11>>34に第二十話「隊舎巡り Part2」更新

番外編
No1:>>9に夏樹レオンにインタビュー

〜お客様〜
湯山様・鬼姫様・ゆずき様・風梨様・梨桜様・天蘭様・なさにえる様・雷電様
夢様・凛様・ゆっさー様・ひな様


以上,12名の方々が足跡を残して下さいました^^
本当に有難うございます!



〜注意事項〜
1.誹謗中傷・作品を貶めたり荒しは止して下さい。
2.オリキャラが嫌い作者である秋空の嫌いな方,BLEACHの嫌いな方はご法度です。
3.嫌な表現が入ると思います。嫌いな方は読まないでください。
4.最後になりましたが更新は亀並みに遅いです。お覚悟ください!


プロローグ

心は何処に有るの?

              あぁ,この暖かい鼓動………それが心?


                          分らないよ………分らない!!

じゃぁ,切り裂いて赤い血を見れば心が分るのかなぁ?


アハハハハハハハハハハハハ!!


〜お知らせ〜
フレンドコード(?)の所に違うBLEACHの小説テンプレ貼ったです^^
近道近道★

Page:1 2 3 4 5



Re: BLEACH 刹那の時間【月】 コメ求むです!!!   ( No.21 )
日時: 2010/09/09 12:45
名前: 風 (ID: y5qheDIH)

雷電様

此方こそお久しぶりです^^
応援して下さると言うのは嬉しい事ですよ!!


BLEACH 刹那の時間【月】 第十七話「新旧六番隊隊長格大激突 Part3」

(佐伯マリア視点)


夜____
私は不安に成って目を覚まし眠れないので散歩をしていた。
冷やりと頬を当る風達が気持ち良い。
私の部屋と父の部屋と母の部屋は基本的に離れ離れになっていて
母の部屋と父の部屋の傍の床を通り抜け道なりに進む粗屋敷を一巡できる。

そう設定したのは私の父の遥か先代でそれは恐らくは夜の巡査を簡単に出来るようにするためだろう。
そう,要人の部屋や倉庫など大切な場所を全て同じ廊下で看破できるようにしているのだ。
裏を返せば賊達にも狙われやすいが他にも我が屋敷は多くの他の豪邸にはない仕掛けがあり
未だに蛮族に何かを盗まれたなどと言う事は無い。


誇りだ___
穢れない貴族の歴史としての誇り…周りを見回せば眼福する…
ざわめく木々の涼しげな音,湖面に浮ぶ月の影…贅を尽くした風流じゃないが私は好きだ。


「父上…私はこの家が好きです」


父の部屋の近く…父の最も好きな風景が広がる場所…
夏は蛍が舞い上がりチカチカと命の焔を燃やす場所。
妙な事に父の気配がしない。
父上の気配が無いのだ。
何故だ?
まさか___?


まさか!?


                        マサか,死んデシマっタノカ!?—————


私の脳内に悪い予感が横切り私は一瞬逡巡するも覚悟を決めて勢い良く襖を開く。
すると父上の姿が見当たらない。トイレに行ったとかなら行き会うはずだ。
行き会わないとしても霊圧の残滓を感じれる程度の時間しか離れないだろう。
然し,どういう事だ…全く霊圧を感じない!!
私は茫然自失とした…本当に本当に死んでしまったのか……

「いやっ…やっ!」

ガバァ!

「いけませんぞ…姫君,声を立てては…」

悲鳴を上げようとした瞬間突然後から口に手を当てられ私は声を出せなかった。
手を組まれ動く事も出来ない私。私が悲鳴を上げようとしたことを止めた存在を私は知っている。
だから,私は抵抗をやめた。

「ふむ,賢い判断です」

「宮武…」

私は家臣であり父の病状を最も理解する医者でも有る目の前の老獪に意を決して聞くのだった。

「何ですかな?」
「聞きたい事は分ってるわよね?」
「えぇ,ですが貴女が口に出して言うまでは言う気は有りません」



       ソう,なら言うワ………


                           父上ハ死ンデしまったノ?


                              其れとモ生きて居ルのなラ……



私は目の前の男の存在感・威圧感に押されながらも小さな声で言葉を振り絞って言うのだった。
老人宮武は私の懇願に滅入ったのか頭を抱え言う。

「死んではいません…ただし安心なされよ等と気軽な言葉は言えません」
「どう言う事…父は何処に?」

死んでいないと聞きホッと胸を撫で下ろしたのも束の間,彼は父が死地に向かっている様な物だと教えた。
私は居ても立っても居られなくなり得意の瞬歩で走った。
宮武が本気になれば無論止められたのだろうが宮武自身私に止めて欲しいのだろう…
止めようとはしなかった。

私は走った。
全力疾走した。肺が押し潰れても構わないほどに気持ち良いと思った風が痛い。
壁の様だ。
でも,父が若しかしたら死んでしまうかも知れない…死に目すら見れないかもしれない…
そう思うと苦しさも苦ではなかった………


ザッ…
ガァン!!

「イタッ!!」

全力疾走していた私は突然何かに衝突した。
前方不注意などと言う下らない理由ではない。
目の前に明らかに不可視の壁があるのだ。霊圧すら遮断する結界の様な物。
戦っている舞台はその先だとやうやう理解させる。

恐らくはこの結界を破壊した先で父達は戦っている筈だ。私は思い切り霊圧を爆発させる。
限界ギリギリ魂が擦り切れる直前までの霊圧…一時的にその総量は隊長格と同等になった。



ピシィ…

『もう少しだ』


バキバキ…………

「頼む…持って!私の体!!」



                              ————バリィン!!!


快音を撒き散らして硝子の様に目の前の結界は砕け散った。
時間はそれ程要して居ないが限界直前の力を発したからか私の体は暫く動けそうに無かった。
予想通りだがこんな所でもたついてたくなかった。

ドゴォン
ズドドドォン…


「あの焔は父上の龍迅?」


急がないといけないと思った。
激痛で弛緩する体を無理矢理動かし壁に凭れながら進んだ。
休んでなんてられない…少しでも!
少しでも進むんだ…


======================

(佐伯竜二郎視点)

劫火の中,白哉の奴は平然と立っていた。
目立った外傷はねぇ…変った事といえば貴族様の証が破壊されて無くなってさっぱりしただけだ。
まぁ,幾らなんでも始解の出会い頭の一撃で其処まで喰らうなんて期待はしちゃいないがな…


ドドドドドドドドドドドドド


「散れ千本桜」


カッ…

「そんな玩具が俺に効くかよぉ!!!」


ボッボッボッ…


「焔蓮爆破」


ドドドドドッ!

千本桜は確かに全方位包囲の出来る厄介な攻撃手段では有る。
だが,完璧じゃねぇ…数による霧散による攻撃範囲って事は
それ詰り一つ一つに篭められた霊圧は小せぇって証明!
俺の力の敵じゃねぇ

当然の如く奴の花弁は俺の力の放流に飲み込まれ紙屑の様に消え去った。
だが,当り一面は砂煙が舞う。この期に応じて俺の死角を取る積りだろうが…
1つ言って置いてやる。相手の霊圧を読んで攻撃の起点を見切れない奴なんざ隊長格にいねぇ…
幾らがブランクが有るからと言って其処まで平和ボケしてねぇんだよ!!


スッ!
ガギィン…


「ヨォ…こんばんは」
ボゴォ!!

「ガハァッ!」

俺は奴の姿を霊圧を感じるまでも無く煙に映る薄い影で気付き一撃を止め腹部に回し蹴りを入れる。
白哉の奴は派手に咳込みながら十数m吹飛び近くに有った家々を吹き飛ばす。
霊圧ははっきり有る。恐らく無傷だろう。俺は龍迅の焔を遠慮なく叩きつける。



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


ズガシャァン!!!


「______縛道の八十三『破涯双璧』」


ドッドッドッドッドッドッドッドッドッド


「ホォ,何時の間にかそんな鬼道まで詠唱破棄できるようになったか」



                          _____《卍解》———————

その焔を咄嗟に白哉の野郎は縛道の上位防御術「破涯双璧」で防ぎ卍解する。
燃え上がる焔の中奴の卍解千本桜風厳が姿を現す。刃の葬列…そう呼ばれる力だ。
濛々と湧き上がる砂煙の中僅かに白哉の所作が見える。
どうらら最初から手動で操作するようだ。手動での千本桜の速度は通常の二倍。少々避け辛い。
だが,避ける気も避ける必要も皆無。

「散れ…舞え!」

グワッ!
ブワアァァァァァ…


「紅蓮大瀑布…」


ズゴアァァァァァァァァァ!

「!!!」

ジュアァ…
ドッ


『くっ!全力で防御せねば』

ズドォン!!


奴は全ての力を一点に億の刃と自負する千本桜を突撃させる。
俺は易々と業火の放流で全てを焼き払い更に攻撃に転じる。
それに対し奴は完全に全ての力を防御に移さねばならない様だった。
その動作は完全なる隙,攻撃の波動が収まるまでは奴は防御に徹さなけりゃならねぇ…
俺は瞬歩で白哉の後へと移動し「双連蒼火墜』をお見舞いする。


                          ——————双連蒼火墜!!!



ドガァン!


「カハァッ!」

ギュアッ!


「グッ!」


ドッツ!!

「くっ…予想外だぜ……吹っ飛びながらも攻撃するとは前のお前からは考えられねぇ」
「何年経ったと思っている……私が隊長になって!」

ギラッ…

「何時の間にか生きた目をするようになったじゃねぇか」

心底思った。
強い意思を持った目をするようになった物だと……
否,前から気は強ぇし誇りも高かったが何かと余裕ぶっていてその慢心が少ない隙に繋がっていた。
それが今のアイツには無くなった気がした。何でだろう…隊長として充実してきた証拠に感じた。
少しだけ俺はコイツに隊長を任せて良かったと思ったし……
もう,コイツの為とか言うのは野暮だとも思った。その隙が付け込まれ俺は連続で攻撃を受ける。



ガァン…

「腹ががら空きだ!」

ズン!

「かハッ!」
「白雷!!」


ズバァ…


『肩が………」
「もう一発!」

カッ…

パアァァン!

『グッ…脇腹を掠った…」

グラァ…

白雷が二つもヒットし流石に病に冒されていた俺の体はグラついた。
血がポタポタと地面に落ちるのが分るが結婚は夜の暗さで目立たない。
ダメージを受けて揺らぐ俺に一編の迷い無く戦士としての振る舞いを見せる白哉。
正直……死の恐怖とか痛みとかより俺に本気で相対してくれている奴の気概に感謝した。


ズバァ…
「ッ…………アアァァァァアあぁぁぁぁぁぁァァァ!!!!」


                                ____飛焔!!!

ボゴォ!!


「グッ!!」

「へっへへへへっ……容赦なし!遣るようになったじゃねぇか。是なら任せられる」



        ————嬉しいゼ



                          だガ,マダ負けル訳にハ行かネぇヨ————



ギラリ



「その体で!?」
「黙れ…最初から無理してんだ……最後の闘いなら!!」



                   ———卍解—————




                             _______龍迅紅鳳凰!!!!



ドッドッドッドッドッドッドッドッドッド


俺は繊景千本桜景厳詰りは通常の柔な花弁を凝縮させ強力な剣とさせた
白哉の卍解第二形態の一撃を肩を袈裟懸けにくらいながらも其れを最後の攻撃だと
意思証明し奴を俺の焔で吹き飛ばす。そして,俺はアイツに賞賛の念を篭めながら最後の意地を魅せる。


焔が燃え上がり鳳凰の姿を作り霊圧が高く高く付き上がって行く。
空が焦げ白哉が熱で一瞬たじろくと同時に焔の全てが俺へと舞い降り熱が消える。
瞬間,俺から焔の翼が生え上がり卍解が姿を現す。
白哉やマリアにゃ俺の卍解はそんな感じに見えるらしい。
焔の翼からもれる熱気が恐ろしく熱い。俺は持主だから平気だが白哉は相当参っているだろう。

「ヨォ……終わりにしようや」

ゴォ…


                          ____大爆塵!!!



当り一面を龍の姿をした紅蓮の爆裂が飲み込む。
白哉の奴は全力で空へと逃れ全ての繊景を俺へと向けて解き放つ。
俺は其れを笑いながら見つめ次の技に映る。焔の翼を羽ばたかせ焔の羽毛を飛ばす。


ドドドドドドドド…

「砕破塵」


カッ…

全ての繊景を燃やし尽くしてもまだ俺の焔が手数を勝り白哉を捉える。
然し,白哉は全力の霊圧を焔に叩きつけ無傷のようだ。
まぁ,体力は相当消耗したようだが…そして,俺は焔の羽で自由に空を飛びまわり白哉の死角を突く。
白哉は咄嗟に反応できず俺は其れを確認すると炎の奔流を竜巻へと変え叩きつける。
白哉の野郎は其れを何とか回避して落下しながら白雷を放つ。


「炎龍奔塵を回避したか」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ…
「白雷」

カッ!

シュカッ!!


俺はその攻撃を回避しようともせず真正面から突進して行く。
白哉は瞠目し硬直する。その瞬間俺と奴の刃が交わりあう。
俺の炎の衝撃音でその音はかき消されるが俺達は着地するまで空中で切り結び…
そして,地面に落ちて尚,斬り合う。俺は炎の小さな渦を爪から流しながら…

白哉の方は余裕なく凌ぐのが限界だった。奴と俺の間には速度・パワーで確実に差がある。
幾ら俺が疲弊しようが病にかかろうがまだまだ埋まらない差だ。
確かに奴は最高の血統書だが……俺とて戦いに秀でた大貴族の出自だしな。



ガァンギァン!

「くっ,このままでは兄に有利な戦場に…」
「もう,なるさ」

ドゴォ!!

「がはぁ」



                         ___大炎戒竜塵乱舞————



       カッ!


                        ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ———

幾本の炎の渦が空を覆う。

俺は俺の卍解の奥義の一つ大炎戒が来る事を察していたのかあせっていた。
まぁ,分るぜ…だがよ,お前の軽い剣を相手にしながらならとうに準備も終ってるのさ。
悪いな…そう,勝利したと安堵した瞬間だった。



グラァ…
『何故だ…何故此処で!?戦いが激しすぎたか?ならとっくに…そうか,大炎戒がいけなかったか!!』



「病が襲ってきたか竜二郎?」
「だったらどうする?」

「手加減はしない…超えさせて貰う。」


スッ!

                                   _____白帝剣!!


全ての白哉の霊圧が一点へと集中していく。
攻撃範囲を手数を捨てて全ての力を一箇所に凝縮した…一対一専用の大技…
俺はそれを迎え撃とうとよろける体を抑えて白哉を見据えるが…その頃には既に奴は懐に居た。


「なっ………」
「是が宿命…戦いとは白黒はっきりせねばならんものだろう…」



ドスゥ…


「そうだな…だったら」


ニタァ___



                   勝つノァ俺様ダロウがあァァァァァ!!!


ズガァン…


奴の言葉は戦士として戦場に立つ者として俺を葬ろうという意思が感じられた。
だったら俺は精根尽きるまで戦うのみ…戦士として…もう,父親をしてられる時間は無いから…
俺の体は白帝剣の一撃を右肩から袈裟懸けに斬られ巨大な傷を負い多大な損傷を受けている。
だが……戦う気力はある。

「鬼神……やはり侮れん」
「侮ってのか餓鬼が!」

ドッドッドッドッドッドッドッド



                            ____鳳凰塵招来!!



「炎の鳥…見た事も無い」
「当然だろ?お前と組む任務じゃ見せる必要も無かった」


白哉にも見せたのことの無い力だ。
今,此処で始めて見せる。俺の事を引退しても今まで補佐してくれた男への最後の徒花だ。
否応無く力は炎の霊圧に吸上げられ俺はその力を発動すれば体が砕けるだろうと悟った。
その時だった…


ドスッ…




                                        刃?




                 誰ノ?


                             あァ,娘よ,何故ダ?



俺は崩れ落ちた。
突然だった…全く気づけなかった事を娘が戦士として才能有きと喜ぶべきか……
悲しむべきか……


刺された瞬間に俺の意思に逆らい卍解は砕け散った。



                                    ∞END∞


NEXT⇒第十八話「護廷十三隊へ」

Re: BLEACH 刹那の時間【月】 コメ求むです!!!   ( No.22 )
日時: 2010/09/18 14:56
名前: なさにえる (ID: foi8YFR4)

やってきました^^

BLEACHは最近全然読んでないからわからないとこあったけど←
↑の戦闘シーンはめっちゃはまった♪
やっぱ風の戦闘シーン好きだゎ

定期的にはこれないけどたまにのぞきにきます^^
D灰もこっちも頑張って☆

Re: BLEACH 刹那の時間【月】 コメ求むです!!!   ( No.23 )
日時: 2010/10/09 16:36
名前: 風 (ID: WDXckvnh)

なさへ
着てくれて有難う^^(無理矢理じゃん?
戦闘シーン結構力入れました^^
佐伯竜二郎…個人的に特別な思いいれの有るキャラですし(苦笑
定期的じゃなくて良いですよ♪
僕も定期的に更新なんて出来ないし(汗


BLEACH 刹那の時間【月】 第十八話「護廷十三隊へ」
(佐伯マリア視点)

息を切らせながら走っていた……
唯,生々しい轟音と霊圧の奔流で体が狂いそうになりながらも父に合いたい…
この戦いを止めて安静にして貰いたい一心で…走った。



                            ソノ先に  見た物ハ—————



既に血塗れで息絶え絶えながら白哉様に止めを刺そうという父上,
苦しそうに喘ぎながら父上は私の見たことも無い力を振う。
圧倒的な霊圧と温度が体中を取り巻く。あの体であの力を撃ったら父は砕ける!!
そう,直感して私は動いた……



          ドスッ




                           鈍イ音…感覚………


あぁ,人を刺すと言うのはこう言う感覚か…
初めてだ…あぁ,雪菜も是を感じたんだ…


「父上」

ズルリと刀から滑り落ち地面に平伏す体…
ハァハァと苦しそうな息…
沈黙する白哉様は…恐らく私と父上の会話の暇を待っているのだろう…


「ごめんなさい…」

ガシッ…
「ゴメンじゃねぇよ……有難な」
「何故…」


カラカラと朗らかに笑いながら父は私の頭を無造作にガシガシと撫でた。
子供の頃良くこうして貰った物だ。




     ___良いかマリア?



                お前の漢字ハ真ノ愛と理ダ………




                                理を知リ愛ヲ知ル為に生きロ


うんと健気に答えた。
理はまだ見えない。森羅万象全てを知り本当の愛を知るには遠い。
でも,私はあの時……桜吹雪が屋敷を多い鳥達が合唱するあの時父の愛を知った。

「お前が,俺の死期を悟り俺の暴走を諌めた…」
「私が」

「俺は……幸せだった,お前みたいに心優しい娘を育み…最後にコイツと全力でやりあえた」
「最後だなんて…」


「なぁ…マリア……もう,今直ぐ結婚しろなんて言わない。
真ノ理を見つけて本当の愛を知れ…」


「はい…」
「_____最後に,1つ願いを聞いて貰えるか?」
「なんでしょう?」


弱弱しい声…何時も闊達で豪放な父とは思えない囁く様な…
涙と嗚咽に濁って声がまともに出ない。その私の顔を見てか父は複雑な表情で言う。


「艶嬬には……迷惑ばかり掛けてすまないって言ってたって伝えてくれ…」
「はい」

「あぁ,後…………」



父の声が口篭る。傷みによる物だろうか…否,逡巡している。


              —————結婚指輪無くシタッテの嘘ダ




                            俺の部屋ノ机の中ニ隠シテアル…



「えっ!?」

私は驚愕する。
それは,数百年前子供の頃の私が投げ捨てた父と母の結婚指輪,
鳥に食べられて遠くに行って行方知らずになった物だ。
母も父も細かい事は気にしなくてなくなっても良いと嘯いていたが…
本当は探してた…愛の証だったから……



「探し回ったんだ…奔走して数ヶ月前見付けた。愛の証だったが…恥かしくてな」

「はい,渡します」
「有難う」


私は父の言葉の先を察し余り喋らせない為に応える。
父はそれに対して満面の笑みで応えるのだった。
そんな瞬間,白哉様が私のそばへと寄ってくる。



ガシッ…
「白哉?」

「白哉様…」
「____この女は…護る,誓う」

チュッ…
「あっ!?」

「このツンデレ野郎が…」



白哉様は突然私の細い体に腕を遣り唇を近付かせ耳元で守るという。
その声が意思に漲っていて私は少し安堵する。是から先のことを考えよう。
父は助からないのだから…何時までも涙の海に沈んでいては行けない。



父上………私は______________



=================

(佐伯竜二郎視点)


あぁ,視界が掠れて来た。
血を流し過ぎた。技の反動が卍解の反動が強すぎた。
体中が寒い。

だが,娘の声を聞くと体中の血が沸く様に熱い。
動け___
動いてアイツを抱き締めろ_____


そう奮い立たせては見る物の体は言う事を聞かない。
構造上不可能だからか———
それとも感情とは裏腹に心は冷めているのか?


畜生,白哉の野郎最後に乙な演出だ……
少し妬いちまうじゃねぇか!?
娘を抱かれるのに妬くか……やばいんじゃ無いかって?
俺は………いや,止そう。


まぁ,兎に角この世ともお別れみたいだ




                             サヨナラダ世界_____



俺の愛した家族達よ……出来るならもっと長く居たかった——————

======
(佐伯マリア視点)

骸と成った父上を白哉様は嫌がりもせず私の屋敷へと運んでくれた。
本当なら彼の手を患わせたくは無かったのだけど父ともっと触れて居たかったのだけど…
私には体格の良い父は重すぎて…だって,おんぶしてやっとだった雨宮雪菜の粗二倍ですよ?
私が持ったら落としてしまう……落したら父は父の体は痛むでしょう?
だから……


「有難う御座います白哉様…」
「礼など要らん…私は唯,運びたいから運ぶだけだ…」


「____私,決めました」
「何をだ?」
「貴方の隊に入る」

「歓迎する………」


彼は小さくそう言って沈黙した。
彼の本心は分らなかった。
だが,私にとって父の率いた隊に入隊すると言う大きな目標が出来た気がした。
早く入隊したいと思った……何故だか知らないが其処には父の魂が有る気がしたから


=============
(雨宮雪菜視点)


あの波乱の一年目から早いものであたし達は六回生まで漕ぎ着いていた。
あの後,大きな問題も無く…今でも一回生の頃の事が語り草だ。


「レオン……皆生延びたよ今迄…今迄レオンの事忘れた事無かった」

「なぁ…夏樹よ…我々は是から新たなる門出だ。祝福してくれ…そして,見守って出来るなら導いてくれ」
「何時までも忘れないで貴方の所には来るから」


夏樹の墓,毎月一回は純星達を集めて此処に集まってお祈りと現況報告する。
勿論,夏樹は霊子共に消え去ってこの世にはもう居ないけど………其処に居る気がして。
今は冬,3月…私達は全員護廷十三隊入りを確定させたわ。
中でも,主席の滝口君は最も早い受講日の8月中旬地点で八番隊入りを決定させていた。
八番隊といえば風流と伊達を好むお洒落で陽気だけどキメ細かい隊長格でも特に強い男京楽さんの隊だ。
私はといえば当然,九番隊…詰り滝口君とはお隣って事だね?
東仙隊長とは少し話したのだけど凄く見識が高くて平和の為に戦っている人…
それで居て優しくて当然仕事熱心で…頭も回るし悪い所の方が見付らなかった位だわ♪
そして,純星は十三番隊で影崎君は三番隊…影崎君の三番隊は凄く分る気がするけど…
ギン2世が来て副官の吉良さんは大変そう♪
マリアは六番隊一筋で三回も落とされたけど……何故かマリアに対しての評価だけが厳しかったらしい。
今月になってようやく合格した————


そう言う訳で詰り皆合格したから目出度い門出の日としてあたし達は此処に集った。
あぁ………父や母も此処に居るなら祝って欲しいなぁ,そんな事を思うとほろりと涙が毀れる。

「どうした?目にゴミでも入ったか?」


馬鹿が的外れな事を言ってくる。
そいつは気を利かせた積りで手にハンカチを持っていたがあたしは其れを払い飛ばしてやった。
その時のアイツの顔……本当,虐められた小動物みたいで面白かった…


「ちょっ!?お前…酷くねぇ…」
「純星はこんな扱いで良いのよ♪」

「僕もそう思う」
「私もですわ……滝口さんは?」
「私は…………それが純星だと思うな」




「お前等集団いじめか…」


なんとも情けない声で言う気の小さい巨漢に影崎君達は罵倒《?》を浴びせる。
純星は孤立無援の様相で涙を流す。結構,純で涙脆いコイツを虐めるのは私達の楽しみだ。
案外,コイツが居るから気楽だという面も有った…



           〜兎に角私達ハ此処迄来れタヨ…是からモ頑張ルから…〜


あたし達は新たなる道を歩み始めるという意思を刻み付ける為に一歩前へと進んだ。
其処に___


「よぉ,合格おめでとう」
「あっ!修兵!!」


「————お前等と仕事できるのが楽しみだぜ!」


其処に現れたのは檜佐木さんだった。
あたし達にたったそれだけの事を言う為に休憩時間隊舎を出て言いに来たらしい。
その様を見てマリアは「良い人ですわね」と1人ゴチていた。




============

(檜佐木修兵視点)


冬も終わり新しい季節が巡ってきた。
1年のボンボンドもと同時に新たなる隊士達が門戸を開いてくる。

「是から大変だな…」
「えぇ,檜佐木さん………彼等は辛い経験をしすぎてきましたから…護廷に入ったら幸有らん事を」


「そうだな……いや,有るさ絶対」


俺は吉良と一緒にその新人達を一望できる場所で黄昏ていた。
新たなる隊士となる奴等は皆,心に傷を負った連中だ…
そんな奴等にまた絶望の火の粉が降り立って欲しくないと俺は願った…
そして,強い言葉で希望が注ぎ降りて来る事を誓った。
俺が……希望になろうと………誓った。


タン…

あぁ,俺の隊の正門に新たなる隊士が……雪菜,お前と一緒に同じ職場で働ける事を……
心から感謝する。



「そろそろ,行かないとな…」
「そうですねぇ,新人さんに挨拶しないと…」


そう言葉をかわして二人は夫々の籍する隊へと戻るのだった。




                                ∞END∞


NEXT⇒第十九話「隊舎周り Part1」



      

Re: BLEACH 刹那の時間【月】 十八話更新! ( No.24 )
日時: 2010/10/15 11:54
名前: ひな ◆92z/OIsnuc (ID: seUpyUpS)

今日は!
きましたー!
長い・・・・
すんません。
ながっということで・・・
全部よめません・・・・

Re: BLEACH 刹那の時間【月】 十八話更新! ( No.26 )
日時: 2010/11/28 12:08
名前: 風 (ID: eCrj8qey)

ひな様へ
着て下さり有難う御座いました^^
長くて申し訳有りません!!

BLEACH 刹那の時間【月】 第十九話「隊舎巡り Part1」
(檜佐木修兵視点)

雪菜の奴が俺達の隊に入隊して早6ヶ月。
何度かの虚との戦闘や演習なども経験して…随分と此処での生活にも慣れてきた様に見える。
あいつもそろそろ他の隊舎を巡って視野を延ばしても良いんじゃねぇかと考える。
護廷隊新人隊士は普通,二年から三年位は他隊との行き来を頻繁に行わない。
だから,一年目で通過儀礼として全部隊を1日位で回りどんな感覚なのか肌で感じるという物がある。
本当は,其れをやらせるには遅い位で……隊長や三席の熊田なんかには甘やかし過ぎだって言われた。


「そんなの知ってるっての……」
「どうかしたんですか?檜佐木副隊長?」

ジ〜…

「どっどうもしてねぇ!!いや,えっと…そろそろ雪菜の奴にも隊舎巡りをってな」
「………遅すぎ!!副隊長ってばあの子に甘くし過ぎです!彼女は甘やかさなくても大丈夫なのに〜…」

「分ってるんだが……まぁ,良いだろう!やる気になったんだから!!」
「まぁ,そうですね___しっかし,雪菜ちゃんはどの隊が気に入るかな?」

「___九番隊ラブで有って欲しいがな」
「それは当然ですね★」

突然話しかけてきた声の主,無論知ってる。
雪菜と同じで今年俺達の隊に入隊し女隊士……楢崎陵って女だ。
雪菜とは同じクラス…詰りコイツもエリートって事だ。
だからかアイツの事は控え目ながらも良く見ていたらしくて……
陵の言う事には一々其の通りだと深々と嘆息する。
そんな陵との会話を終えて俺はアイツの私室へと向かう。
今日はアイツは非番で…今は昼休みだ。

ガラガラ…

「居るかぁ雪菜?」
「いっいな〜ぃ(汗」


「丸分りだ…」

何しに来たんですかと御飯粒を口に付けながら飯食いながら雪菜は問う。
俺は事のあらましを告げあいつに明日も連休で有ると言う事の受諾をする。
奴は,「はぁ…」と1つ息を吐いて去って行く俺を見詰めていた。


==============

(雨宮雪菜視点)

今更になって隊舎巡りかぁ…
多分,何も言って無かったって事は檜佐木さんが他隊の人等にアポとってあるんだよね?
兎に角,一番隊から順に回ってみようか…
うん,一番の親友の佐伯さんと純星の隊は最後のデザートに…って純星の隊元々最後か…


ムクッ____
「朝十時……良い時間♪」



護廷は意外と広い敷地です。
各隊事に温泉施設や遊戯施設なども設けていて…あたし達新人なんては道を覚えるだけで一苦労。
だから隊舎巡りってのは他隊の様子を知るだけじゃなくて道を少しでも覚えるという意味もある。

「うわぁ,地図見ながらでも迷いそ」


そんな事を思いながら歩いている。
地図の通りに一番隊の隊長室を目指す。

「でっかい扉…」

ギギィ…
「来る頃じゃと思っていたぞ…お主が雨宮雪菜じゃな?」
「あ……はっはい!」
「何じゃ?もっとハキハキと返事をせい!」


扉が開き其処には1人の老獪なる人物。
護廷十三隊の個性豊かな隊長格を纏める豪胆な人物だ。
あたしは彼の巨大な霊圧に少々気圧されて苦笑いしながら返事をした。
其れが少し目に映ったのか…私は早速説教を受けた…
幸先悪いなとか思いながら言われるままに隊首室に入る。

「ふむ,ワシの淹れた茶はどうかの?」
「美味しいです♪湯加減も良くて味も適度で…流石は文化人としても名高い山本総隊長ですね」
「嬉しい言葉じゃのう……して,一番隊はどうかの?」


「_____少しあたし如きには…」
「そうか————じゃが主とて護廷に入隊したエリートじゃよ…そう,卑下するでない」
「有難う御座います」


意外なほどに好々爺然としていて泰然自若とした彼の精神を理解する。
だが,あたしには一番隊は少し無理そうだという本音……
総隊長のお言葉は嬉しかったが矢張り…
一番隊の様に何事も客観的に見て迅速にこなすと言うのは鈍感で鈍いあたしには難しいだろう。
そんな事を思いながら彼の淹れるお茶を後二杯ほど飲んであたしは一番隊を後にした。


_______

二番隊詰所前___

あたしは二番隊の隊長職務室へと向かっていた。
隊士の立ち話から察するに副隊長の大前田さんは有給を取り
自分の経営する宝石店の切盛りをしているらしい。


「君は____」

ビクゥ

後から突然声が聞こえ驚く。
低めの抑揚に掛ける女性の声だ……


「悪いな驚かせてしまって…今日隊舎巡りする事になった子だな。」
「はい,砕蜂隊長…」


務めて冷静にあたしは砕蜂隊長の名を呼んだ。
砕蜂隊長には一回生の頃,命を救われたことがある。
あの忌々しいザエルアポロと言う男……そして,悲しみの雨…夏樹さん____
彼女も覚えているのだろうか?其の疑問は直ぐに解消した…

「辛かったな雨宮雪菜……友の命を斬る,意図せずしてお前は斬った」
「覚えていてくださったのですか?」
「忘れられないさ………忘れられる筈が無い。だが,二番隊はそんな仕事ばかりだ。
だから……二番隊は来るな…」

「助言有難う御座います」
「____三番隊,行って良いぞ。積もる話も少しはしたいが……な」


フッ


彼女は覚えていてくれたのだ。
そして,あたしが斬りたくて斬った訳でも意図して斬った訳でもない事も見通してた。
敵わない…東仙隊長と言い彼女と言い総隊長と言い本当に隊長達は独立独歩に見えて聡明だ。
最後の助言が重くて————
慮りの言葉が優しくて…


________

三番隊隊舎___

あたしは影崎君に隊舎に行くなり直ぐに遭遇して隊長職務室へと案内された。
狐の様な何時も笑みを絶やさない隊長,銀髪の面長かつシャープな顔が中々にイケメンorz

「うひゃぁ,話には聞いとったけど美人さんやなぁ♪」
「でしょでしょ?」

「兄弟みたいですね」
「よう,言われるわぁ…僕影崎君みたぁに黒くないのに」


「誰がその口を言いますか?」
「僕や?」
「アンタの黒さは護廷一でしょう?」

「護廷一は吉良やって♪」
「あぁ〜,吉良副隊長は暗いですもんねぇ♪」


『滅茶苦茶吉良先輩貶されてるし…』


それにしても霊術院に居た時に良く影崎は市丸隊長Jrだねとか言ってたけど…
マジでジュニアって感じがする絵面で笑いが漏れる。
そんな中吉良先輩がモロ馬鹿にされていて笑いが噴出しそうになる。
ヤバイ……幸薄そうだもん吉良副隊長(笑

そんな中,影崎君が私を見る。


「所で雪菜は何か言う事無いの?」
「あたしが喋れないほどマシンガントークしてたの影崎じゃん!?」
「そうだけど…」

「う〜ン,僕も吉良副隊長虐めやりたい♪」


「えぇ,趣味してる君,気に入ったで♪」


あたしの中のドS心が影崎君と市丸隊長とリンクして思わず口に出てしまった言葉。
それに対して隊長ってば……ヤバイ,この人のプレイは危険な香がする____
私この人の前ではマゾになりそorz


楽しく談笑して三番隊は入っても良いかなとか思い隊長職務室を出る。
其処にはガタガタと震える吉良副隊長が居た。


「あっ……あっ,雨宮君」
「あっ,吉良副隊長今日も素敵なお顔ですね?」


「____そんな」


石化した様に吉良副隊長は硬直してしまいました……
あぁ,楽しいナァ隊舎巡り____
そんな風情であたしは四番隊へと歩を進めるのだった。



___________

四番隊隊舎___

医薬品の匂いが発ち込める職場を想像していたけど意外と清潔感のある印象でビックリ!
ひっきりなしに廊下を怪我人を搬送する人達が走っていて
改めて護廷の任務の危険度を理解する。


「あぁ,あれは助からないだろうなぁ流石に___」

十一番隊の隊士らしい…その人は胴体から下を切断されていた。
多分,虚か何かの鋭い爪などでやられたのだろう。
そう言う凄惨な傷を見て冷静にそんな事を考えれる自分に染まってきたのだなと感じる。
其処に___

「それはどうか分らんよ……死神とは案外死ねない物だ」
「伊江村三席……」
「君が,雨宮君だね?写真で見た通りの美人だ……」

「はぁ,ご多忙な所すみません」
「何,卯の花隊長は何時もご多忙なお方だよ」

後から現れた伊江村三席…彼の言葉は気楽そうだがその内情と彼の心労を表していた。
あたしもそれなりに治癒霊力は使えるし実際四番隊は志望の二番目だった。
そんな今となっては過去の事を思い出しながら伊江村さんの先導の下を着いていく。


「此処が卯の花隊長の居だよ」
「はぁ,清楚な部屋ですね?」


「では,卯の花隊長を呼んでくるから少し待っていてくれ」


清楚で綺麗な人となりの表れた部屋…あたしはそんな部屋のソファに座らせてもらった。
先導してくれた伊江村三席は卯の花隊長を呼びに瞬歩で去っていった。
その時____


「あっ,お茶淹れました…飲んで下さい」
「あっ,はい…えっと虎徹副隊長有難う御座います」


「いえいえ,山本総隊長のお茶と比べると不味いかもですけど…どうか不満とかは…」

ゴクッ___
「玉露………大好きです♪」
「あっ……あぁぁぁぁぁぁぁ!!!ヤバイ……」

「?」

「勇音—————」


ドドドドドドドド

「え?」


勇音副隊長があたしに律儀にもお茶を淹れてくださった。
搬送されてくる死神の数を見るに彼女にも仕事が回ってきそうな物なのに…
律儀で真面目な隊風を感じ取れた。
玉露___甘くて美味しいあたしの大好きなお茶の味,思わず名前を口にすると…
勇音さんの表情が汗まみれに変わる。
何,何なの!?少し焦りを感じた後後から巨大な霊圧が……

「私の玉露を…」


あぁ,四番隊隊長古株…卯の花烈………影の帝王と呼ばれる所以を私は見た気がする。


「怖い……」

勇音さんへの言葉での体罰が恐ろしすぎて私はタジタジだった………
トラウマ確定(涙




                             ∞END∞


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