二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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鏡音三大悲劇
日時: 2010/03/01 16:46
名前: 蒼希 (ID: ouG7SBqg)

鏡音三大悲劇の1つ1つを小説にしていきます^^
下手ですがよろしくお願いします。

予定では、

1Proof of life、soundless voice

2囚人、紙飛行機

3悪ノ娘、悪ノ召使

の順で書いていきたいと思ってます。



蒼希

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Re: 鏡音三大悲劇 ( No.4 )
日時: 2010/03/01 20:10
名前: 蒼希 (ID: ouG7SBqg)


「雪が降ってるよ。リン。」

答えてくれないと分かってても話しかける。

聞こえてないと分かってても。

僕にはこれぐらいのことしかできない。

苦しいって言ってくれよ。寂しいって言ってくれよ

迎えに行くよ。どこへも。

行かないで。置いてかないで。


あぁ、リンは降り積もる雪のようだ。

いつ消えるか分からない。怖い。

でも、僕はそんな君を抱きしめることしかできない。

ごめんね。


お願いだ。もう1度だけ君の声が聴きたい。

もう1度だけでいい。僕の名前を読んでくれ。

お願いだ・・・・・。








あぁ、もうこの世界は灰色だ。

時間が止まっている。

あの日から。

止まっているのに、雪だけがそっと

降り注いでくる。




リンの体が弱くなっていく。

戻ってこない。あの綺麗なリンの声。

もうリンはあの綺麗な声で話すことはないのか?

歌うことはないのか?

僕が変わってあげることも許されない。

僕の声を聴いてよ。また笑ってよ。

涙はもうでない。キミノコトトカセナイ

もしできるなら、僕の声を奪い去って

愛しい人、リンに与えてください。

リンが居ない世界に残されることなんて考えられない。

朽ち果ててしまうよ・・・・。





Re: 鏡音三大悲劇 ( No.5 )
日時: 2010/03/01 20:50
名前: 蒼希 (ID: ouG7SBqg)

私は寂しくないよ。

もう、耳は聞こえないけど

温かく抱きしめてくれる。

その指先から『アイシテル』

伝わってくるよ。

最後は、悲しい歌にはしたくないな。

最後だけ、最後だけは歌っていたい、あなたと一緒に。

優しい歌を。


儚い命は天に登ってしまう。

いくら手を伸ばしても僕には手が届かない。

「いかないでくれ!」

叫んでも届かない。

僕を一人にしないでくれ。

解けていく雪の白に染まる。

「行かないで!」

届かない・・・・。

何も残らない・・・。

魂さえも。

ナニモカモ。


最後にあなたに捧げたい。惜別の歌を—

最後に伝えたいよ

アリガトウ





完。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

1日で終わっちゃいました。

リン視点とレン視点がごちゃ混ぜでスイマセン・・。

次は囚人と紙飛行機です。





Re: 鏡音三大悲劇 ( No.6 )
日時: 2010/03/03 17:55
名前: 蒼希 (ID: ouG7SBqg)


僕は罪を犯した。

その事実には変わりはない。

僕は、人を信じることができなくなった。

誰も僕の言うことを信じてはくれない。

こんな人生早く終わればいいのに—






そんなときだった。彼女と出会ったのは。

可愛らしい笑顔で僕に微笑んだ。

そして、こう言った

「こんにちわ」

僕に話しかけてくれた人は彼女が初めてだった。

僕は嬉しかった。だけど僕にはある決意があった。

一言もしゃべらない—・・・。

僕はここに来た時、そう決めていた。

僕の言ってたことを信じるまで・・・・。

彼女は少し不思議そうな顔をした。

『話さないの?』そういってるようだった。

僕は近くにあった紙に『こんにちは』と

その一言だけを書いて、紙飛行機を折り、

塀の向こうに飛ばした。

その紙を見た彼女はとても嬉しそうな顔になった


Re: 鏡音三大悲劇 ( No.7 )
日時: 2010/03/04 20:22
名前: 蒼希 (ID: ouG7SBqg)


そこから彼女とのやり取りが始まった。

紙飛行機の。

毎日毎日、紙飛行機は増えていった。

多分。彼女は僕の声を聞きたかったと思う。

でも、そこには触れないで居てくれる彼女の優しさがとても嬉しかった。



















———————————————————

(リン視点)


毎日毎日・・・・病院生活はもう嫌だ。

ある日、ふと思った

パパの仕事場の近くへ行ってみよう・・・。

パパは仕事のことは何も教えてくれない。

何をしているのかも。どんな仕事なのかも。

だから私が確かめに行く。

それがきっかけだった。

だいたいの場所は分かっていた。

病院を抜け出し、パパの仕事場に行った

そこで一人の少年とであった・・・・。

その少年はこちらに背を向けて座り込んでいた。

高い高い塀の中で。

一目で分かった。

この子は囚人だと—

Re: 鏡音三大悲劇 ( No.8 )
日時: 2010/03/07 14:04
名前: 蒼希 (ID: ouG7SBqg)

その少年は私と同じくらいの歳であることは大体分かった。

私は立ち止まってしまっていたが、歩き出した。

足音に気がついたのか少年はこっちを見た。

そして、私はまた立ち止まってしまった。

その少年は静かに私を見ていた。

私は咄嗟に「こんにちわ」

そう言っていた。

少年は少し戸惑ったような表情を見せ、

紙に何かを書き、それを紙飛行機にして飛ばした。

飛んできた紙飛行機を拾い上げ、中を見てみると

『こんにちわ』

そう書かれていた。

私は何故か嬉しくなった。


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