二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 白ノ娘【悪ノシリーズ】 完結
- 日時: 2010/11/21 10:34
- 名前: 夜坂 (ID: L11BZFL.)
- 参照: http://クラリスは好きなキャラ♪
はじめまして&こんにちは
初!悪ノシリーズです!
注意!
・荒らし?出て行けなw
・中傷?やめてくれw
・スレ主嫌い?なら来るなw
以上!
ちなみにキャラの名前は
「悪ノ娘 黄のクロアテュール」
の名前です!
- Re: 白ノ娘【悪ノシリーズ】 ( No.18 )
- 日時: 2010/11/15 16:46
- 名前: 夜坂 (ID: L11BZFL.)
あの子は完全に体調を取り戻し、今は協会で一緒に暮らしている
「クラリスお姉ちゃん、手伝うこと……ない?」
彼女は私のことを”クラリスお姉ちゃん”と呼んでいる。最初のうちは恥ずかしかったが、慣れると可愛いものだ
そういえば、私はあの子の名前を知らないな
「ねぇ…あなたのお名前、確か聞いてなかったわよね。これからあなたのことを呼ぶ為にも教えてくれないかしら」
私は、あの子にそう聞いた。すると彼女は困ったように俯いてしまった
「どうしたの?具合でも悪い?」
私は彼女の顔を覗き込んだ
「あっ…なんでもない。私の…名前…」
もしかして…自分の名前がないとか?
「えっとねぇ……」
「うん」
だけど…知らなかったり、なかったりしたら…こんなに悩まないと思うけど……
「そうだ!リン=ドーチェリアです……」
「そう…じゃあ、リンちゃんって呼べばいいかな?」
「うん……」
私は、少し彼女の様子に違和感を覚えた。そうだ! って言葉。もしかして、今まで自分の名前を忘れてて今思い出したとか?きっとそうね、そうしか考えられないもの
「じゃあ、リンちゃんそろそろ3時よ。おやつ貰いに行きましょうか」
リンちゃんはおやつの時間になると少し悲しそうな顔をする、何故だろうか
「今日はブリオッシュよ。私、ブリオッシュは得意なの」
私が笑顔でリンちゃんの前にブリオッシュを置いた。
「ブリオッシュ……うっ、ううっ…」
「リンちゃん!?」
私、何かしたかしら?突然泣き出してしまった
私はリンちゃんの涙を拭い、話しかけた
「どうしたの?」
リンちゃんは暫らく間をあけていった
「なんでもない…」
「そう…ならいいけど」
リンちゃんはゆっくりと自分の口にブリオッシュを運んだ
「おいしい…」
リンちゃんは涙にぬれた頬を擦りながら言った
「そうよかった」
私はその笑顔に釣られて、笑みを作った
- Re: 白ノ娘【悪ノシリーズ】 ( No.19 )
- 日時: 2010/11/15 21:47
- 名前: リマ (ID: rkc8PnUE)
ハクねえハクねえハクねえ!!
はじめまして!
おもしろいです!
- Re: 白ノ娘【悪ノシリーズ】 ( No.20 )
- 日時: 2010/11/16 16:44
- 名前: 夜坂 (ID: L11BZFL.)
リマさん、コメ有難う御座います^^
- Re: 白ノ娘【悪ノシリーズ】 ( No.21 )
- 日時: 2010/11/19 19:49
- 名前: 夜坂 (ID: L11BZFL.)
今日は最悪な一日だった。だって、アノ子の本当の姿を知ってしまったんだもの……
私は夜、懺悔室へ忘れていた物を取りにいった。電気はついていなくて、月明かりだけが懺悔室に光を送る。
「何処へ置いたのかしら」
そう言いながら懺悔室の戸をあけようとした。すると
「神様、どうか……どうかアレンを……」
これは、リンちゃんの声?どうして……?
「アレンと……一緒にいさせてぇ…」
アレンって、どこかで聞いたことのあるような?
—折角なので名乗っておきましょう、アレン=アヴァドニアです
……! まさかっ!
「私が……悪ノ娘でさえなければっ……!」
悪ノ……娘。まさかリンちゃんがそうだったなんてね
私は、ミカエラの姿を思い出して言った
「彼女の仇をっ……!」
- Re: 白ノ娘【悪ノシリーズ】 ( No.22 )
- 日時: 2010/11/21 10:28
- 名前: 夜坂 (ID: L11BZFL.)
私は、彼女のせいで大切な親友を失った。
もう、たとえ神様が私を見放そうと構わない。
だって、ミカエラを殺された時点でもう見放されているもの
「リンちゃん、今日の八時に一緒に海を見ましょうよ」
私は微笑を作り、言った
「うん!」
元気良く返事をするリンちゃん。私はその姿が醜く思えて仕方がなかった
夜の八時、もうすでにリンちゃんは海辺にいた
「海かぁ。アレンに聞いたおまじない。効くかなぁ」
どんなお願い事をしたのかしらね。だけどそのおまじないも叶いそうにないわよ。だって私が壊すのだものっ!
ここは町外れの小さな港
私はその海の前たたずむ少女に向けて背後からで大きくナイフを振り上げた。
耳を擽るのは緩やかな波の音とナイフを振り上げた音
ごめんね、リンちゃん。私はつまらない人間だから、こんなありきたりな復讐の仕方しか出来ないの
そして、ミカエラ。あなたはこんな仕方は望んでいないと思うわ。こんな私を許して頂戴……
私は振り上げたナイフを小さな少女に向けて……
いつも通りの朝が来た。
「おはよう、クラリスお姉ちゃん」
「あら、リンちゃん早いのね」
昨日、私は彼女を結局は殺せなかったわ
御免ね、ミカエラ。
昨日の晩、彼女を殺そうとした時に私の目の前に現れた少年。
あれは誰だったのかしら?あの亡霊、消えるのが早くてよく見えなかったけど、言った言葉なら覚えてる
——彼女を殺さないでください。お願いです!
そして……彼女を一人にしないで……
あの少年はきっとリンちゃんの事をとても大事に思っていたのね
「ねぇねぇ! 私、クラリスお姉ちゃんから教わったブリオッシュ、作れるようになったよ!」
「本当? じゃあ、今度。私に作ってくれるかな?」
「うんっ!」
「ふふっ、リンちゃんカフェ、オープンだね」
この子を殺さなかったことに後悔はない。
ずっと、死ぬまでこの子といたい気持ちに包まれた
『私はつまらない人間だからこそ
小さな幸せがどんどん降り積もってくる
そのことに今更ながら気付いたの』
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