二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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学園アリス —記憶の在処—
日時: 2010/11/24 17:20
名前: 時計屋 (ID: klLmhm9D)

はじめまして。
時計屋と言う者です。

学園アリスの小説をちょこちょこ読んでいて、書きたくなりました。

よろしくお願いします。






オリキャラ

 木錠李麻(きじょうりお)
  年齢 11歳
  性格 人見知り
  アリス 言霊のアリス
  備考 五歳の時、親にZに売られ、それ以来レオの元で育つ。人間自体が好きでなく、近しい人としか関わらない。レオと蜜柑と彼方に懐いている。
 
 彼方(かなた)
  年齢 12歳 
  性格 冷静沈着
  アリス 創造のアリス
  備考 生まれて直ぐ捨てられ、ボスに拾われる。
その為、似たような境遇の李麻と共にいる。レオのことは、好きではないが信頼している。

 国元日下(くにもとくさか)
  年齢 15歳
  性格 お気楽
  アリス 光のアリス
  備考 李麻・彼方・蜜柑の兄役であり、リーダー。面倒見もよく信頼されている。


(その他色々増えるかもしれません。)

それでは、スタートです。

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Re: 学園アリス —記憶の在処— ( No.68 )
日時: 2010/12/19 13:51
名前: あやのん ◆ZnBI2EKkq. (ID: AOFOtxu7)

おぉ!さいしゅうわか!

Re: 学園アリス —記憶の在処— ( No.69 )
日時: 2010/12/19 16:04
名前: あやのん ◆u4eXEPqmlc (ID: g1CGXsHm)
参照: http://www.doumori.com/design/index.php

>>68はDSiですのでトリップが違います

Re: 学園アリス —記憶の在処— ( No.70 )
日時: 2010/12/19 18:22
名前: 時計屋 (ID: klLmhm9D)

最終話 —おかえりとただいま—

もし アリスがなかったら

こんなに苦しむ事はなかった こんなに辛い思いをする事はなかった

こんなに 愛しいものに逢う事はなかった

悲しい事もあった 泣きたくなる夜もあった
けど アリスを持っていたから アリスを持って産まれたから 
君に逢う事が出来た こんな気持ちを知る事が出来た
これから先 どんな事があっても
この力を恨む事はない
君と僕を繋いでくれる力なのだから


彼方と日下が去り学園に日常が戻ろうとしていた。
A組には、鳴海達により箝口令が敷かれ、蜜柑は人質にされていたことになり彼方や日下の事も事情を知らない一般人扱いにされ、一先ずは騒動に関与していた事は伏せられる形に落ち着き李麻の事は生徒達に隠す事になった。
当初李麻の扱いに反対していた蜜柑も、混乱を避けるためと言われ渋々従う事となり事件は幕を閉じた。


「これで・・・・終わったんやね・・・・。」
「あぁ。」

蜜柑が帰ってきた夜から蜜柑は棗の部屋に泊まっている。その事については鳴海も流架も、あの蛍ですら反対はしなかった。二年間も離れ離れになっていた恋人を引き離す事など誰もしないだろと棗は考えていたが蛍が お願い と言っただけで引き下がったのは予想外で少し驚いた。

「もう、お前が戦う事もない・・・・。」
「・・・・うちはまた守られてばっかりや・・・・・李麻にも棗にも蛍達にも迷惑掛けて心配させて・・・うちは何もできんかった・・・・・。」
「蜜柑・・・・・。」

辛そうに顔を歪ませる蜜柑の瞳から大粒の涙が流れる。止まらない蜜柑の涙に棗は蜜柑を抱きしめた。

「俺は・・・・お前を守ると約束した。」
「なつ・・・・め・・・・・。」
「Zにお前が連れて行かれた時、何も出来なかった。守ると言っていたのに何も・・・・。」
「それは!!!棗が悪いんとちゃう!!!うちが・・・うちの力が足りなかっただけや。」

抱きしめられていた体を離し、真っ直ぐ棗の目を見る。紅のそれが優しくなるのが分かった。

「俺も蜜柑に守られていた。お前の存在が在ったから今まで生きてこられたんだ。守られているのはお前だけじゃないし、今回の事も迷惑なんて思っていない。」
「ほん・・・ま・・・・?・・・・棗は・・・・うちのこと・・・・嫌いにならへんの・・・・?」
「なるわけ無いだろ?」
「・・・うん・・・ごめん・・・・・。」

恥ずかしそうに顔を赤くしながら項垂れる蜜柑に棗は愛おしさが増し、その口を己ので塞ぐ。優しく繰り返される口づけに蜜柑も瞳を閉じ受け入れた。
行為が終わる頃には蜜柑の頬は赤く染まり、目も潤んでいる。それに棗が微笑むと、蜜柑は顔を隠すように棗へともたれ掛かり、棗は再度抱きしめ頭を撫でる。
静かだが優しい時間が二人を包んだ。


「・・・・なぁ、棗・・・・・。」

沈黙を破る蜜柑の声に棗は撫でる手を止め、顔を覗き込んだ。

「・・・李麻は・・・・幸せだったんかなぁ・・・・」

切なそうに微笑む蜜柑に棗は消えてしまいそうな位の儚さを感じ、抱きしめる力を強めた。

「さぁな・・・お前はどう思うんだ・・・?」
「・・・・うちは・・・・分からん・・・・。」
「幸せは自分が決めるもんだろ?そいつは辛そうだったのか?」
「・・・ううん・・・・最期まで笑っとった。」
「なら、幸せだったんだろ・・・・。」

不器用に自分を励まそうとしてくれる棗に蜜柑は思わず笑いを漏らした。それを見て不機嫌になる棗にまた可笑しくなってしまう。

「あっ、そうや。」
「ん?」
「棗、ただいま!!!!」

面食らったように見開かれた棗の目は、蜜柑が微笑むと次第に優しくなる。

「・・・おかえり・・・蜜柑・・・・。」

棗が耳元で囁くととても嬉しそうな蜜柑の笑顔が返ってきた。



満月の夜。彼方は重い体を引きずり森の中を迷走していた。
覚悟はしていたつもりだった。組織を裏切ればどうなるか事位知っていたし、その原因である自身の行動も後悔はしていない。

「日下のやつ・・・・逃げられたかな・・・・。」

追われているのが自分だけなら問題は無かったのだが、日下も標的になってしまったならば話は別で。気に食わない事も多かったが、それ以上に彼方は日下を尊敬していた。どんな事があっても屈託無く笑う彼を。闇の中でも卑屈にならず、前を見続ける彼を。
その長所は彼方にはなかったものだ。

「へへへ・・・・死ななきゃ良いか・・・・。」

彼ならば生き延びてくれる。そう確信出来るからこそ彼方は心配も焦りもしなくてすむ。
突然目の前が開け、泉が現れた。敵の気配もなく、落ち着くには最適の場所であった。気にもたれ掛かりながら座ると、月の光が差し込んだ。照らされた泉は反射し輝く。

「そー言えばこんなの好きだったな李麻の奴。」

何度目かの任務の時夜中の森で見つけた湖を月の光が照らし、幻想的な空間を演出していたことがあった。彼方にとっては何の感情も湧かないその風景を、李麻は大好きだと感動していた。彼方は李麻とまた来ようと約束したのを思い出した。

「結局。二度目は無かったけどね・・・・。」

また行く前に李麻はZに殺され、彼方もまた消されようとしていた。

「李麻・・・・逢えるかな・・・・?」

彼方はこんな状況の時まで李麻を想ってしまう自分に苦笑してしまう。
死ぬ間際李麻が残した約束をこんなに速く果たせるとは想っていなかった。

「精一杯・・・・・生きるつもりだったんだけどな・・・・・・。」

死ぬ事に恐怖は感じられない。李麻は約束を守ってくれるから。
それでも少し躊躇ってしまうのは、この世界に心残りがあるからだろうと彼方は独り微笑む。

「最期の夜が・・・李麻の好きな・・・・満月なんて・・・・・神様も粋な事してくれるねぇ・・・・・・。」

彼方は意識が薄れていくのを感じた。力が無くなる前に月に手を伸ばす。

「李・・・・麻・・・・逢いに・・・・約束を・・・・果たしに・・・行くょ・・・・・。」

墜ちた手は草が優しく受け止めた。


気が付くと彼方は白い門の前に立っていた。
あれほど受けた傷は痕すら見えず、痛みもない。不思議に門を見つめるとゆっくりと開いた。向こうからは花の香りと草木の香りがする。足を踏み入れ、辺りを見渡している彼方の目が、一点に吸い寄せられる。

「彼方。」

そこには、白いワンピースを纏った李麻の姿があった。微笑みながら彼方の名を呼ぶのは間違いなく李麻で。彼方は駆け出すし李麻の目の前で止まった。

「少し早過ぎたかも・・・。」
「李麻に逢いたかったんだ・・・。」

困ったように微笑む李麻を彼方は力一杯抱きしめると、変わらない彼女の香がする。

「ただいま・・・・李麻・・・・。」
「おかえりなさい、彼方。」

抱き合う二人を草花が優しく見守っていた・・・。


エピローグへ

Re: 学園アリス —記憶の在処— ( No.71 )
日時: 2010/12/19 18:11
名前: あやのん ◆u4eXEPqmlc (ID: g1CGXsHm)
参照: http://www.doumori.com/design/index.php

おっ、終わった・・・つか日下は?

Re: 学園アリス —記憶の在処— ( No.72 )
日時: 2010/12/19 18:21
名前: 時計屋 (ID: klLmhm9D)

エピローグ

全ての出会いは必然によって創り出される

全ての思い出もまたしかり

記憶もまた必然の集まりである

必然によって創られた思い出を積み重ね 記憶となるのだから

けれど 記憶に残らぬ思い出は無と等しい

記憶も思い出もなければ人は滅びる者だ

気をつけねばならぬ

尊き記憶が無となれば それはもう人ではないのだから






ねぇ もし神様がいたら 幸せを願えるかな?
たくさんじゃなくて良いの。
たった一つの幸せを大切にできれば・・・・
それだけで満たされるほどの幸せが在れば・・・・
暗い闇の中でも恐れる事はないでしょ?

ねぇ 神様
一欠片でも良い 幸せを下さい
それが在れば大切な人が共にいてくれるなら
それが 希望に繋がると信じているから・・・・・





おわり



終わりました。長かったです。色々詰め込んで最後らへんはてんぱってましたが、何とか終わりました!!!!
あやのんさん 無幻様 シオン様 あんりちゃんさん リラ様 萌衣様 そして、本作品を少しでも見てくださった方々。本当にありがとうございました!!!!
特にあやのんさんには色々助けて貰ってありがとうです!!!!

記憶の在処は終わりとなりますが、新しくまた作品を書こうと思っているので、これからも宜しくお願いします。
本当にありがとうございました。


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