二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- D,Gray-man×NARUTO
- 日時: 2011/01/05 11:14
- 名前: 五月雨 (ID: sMZBR2Q8)
はじめまして、五月雨です。宜しくお願いします。
〈勝手に作った設定〉
・14番目になりつつあるアレン・ウォーカーのことを知ったデイダラが、ペインによる転生術で一回死んでもう一度生き返らせて内にいる14番目を消す、という取引を持ち込む。
・カカシは任務で一時期黒の教団でアレンと共にイノセンス回収に行ったことが何度かある。しかし、ワイズリーの能力で黒の教団にいた頃の記憶を失っているため、現在は木の葉の里にいる。
・暁のデイダラや飛段などのメンバーは幹部で、幹部の下には下っ端である「渚」とよばれる集団がある。人数は少ない。幹部メンバーは渚から自由に自分の部下として側近におくことが出来る。なお、渚で実力をあげ、認められている者は幹部メンバー死後の後釜となっている。
・実力をペインに認めてもらえないと、転生術をかけてもらうことは不可能なので、渚で実力をつけることになる。
〈渚と側近の設定(オリキャラ含む)〉
デイダラ→ツバメ(アレン・ウォーカー)
サソリ →ユズ
イタチ →サン
ペイン →シグレ
- 取引 ( No.1 )
- 日時: 2011/01/05 12:04
- 名前: 五月雨 (ID: sMZBR2Q8)
「14番目を・・・消せるのかッ・・・!?」
アレンはわらにもすがる思いでデイダラの服をつかむ。
「でも・・・どうして・・・どうしてそんなことを・・・」
「その前に内容を聞け、うん。やるかどうかはお前次第だ。まあ、言っちまえば14番目を消す唯一の方法は、お前が死ぬことだ、うん。」
「・・・!僕を殺すってことですか・・・?」
デイダラはアレンの発言を鼻で笑う。
「簡単に言えばそうだが、話を最後まで聞けっての、うん。オイラの所属する暁って組織の中心人物であるペインって奴は転生術が使える。この術をかけてもらえばお前は一度死んで、14番目も消え、そして生き返ることが出来る。そうなればお前はエクソシストのアレン・ウォーカーだ、うん。」
「転・・・生・・・」
あまりしっくりこない。
そしてアレンが一番聞きたい、デイダラがそこまでやる理由もまだ分からない。
「だが、転生術をかけてもらえんのは優秀なメンバーだ、うん。見ず知らずの奴にかける訳が無い。暁の幹部でも難しいくらいだからな、うん。そこで、お前は渚に入って実力を磨いて成果を出すんだ、うん。」
「渚・・・?」
「幹部メンバーの側近だ、うん。人数は少ない。事情で里に帰れない奴とかまあ、実力はそうでもない奴らばっかだけどな、うん。お前はオイラの側近で渚で実力を上げて、幹部メンバーに認めてもらえるほどの成果を出す。そして何らかの事故でお前は死んでオイラが転生術をかけてもらうようにペインに懇願する。そしてお前は転生。これがオイラの提案だ、うん。」
確かに筋は通っているが、どうにも引っかかる。
「・・・どうしてそこまでやるんですか・・・?そんな理由、君には無いはずです・・・」
デイダラの提案には賛成だ。
でも本当にそうなるのか保証はどこにも無い。ましてやデイダラがそこまでやる理由も無い。
「だから、取引だ、つってんだろ、うん。オイラが協力する代わりに、お前のティムキャンピーをくれ、うん。」
「!?ティ、ティム?」
ティムもビクリと反応し、イヤイヤと身体全体で表現する。
「な、なんでティムなんですか!?」
「そのディフォルメが気に入ってるからだ、うん!お前の存在は芸術そのものだ!」
「あんた、芸術は爆発だって言ってたじゃないですかーー!!まさか、ティムを爆発させるつもりですか!?」
「オイラ次第だ、うん。」
ティムはびっくりしてアレンの後ろに隠れる。
「で、でもこれは師匠のっ・・・」
———なあ、アレン。初めて聞くがお前、ティムは好きか?お前に預けると言って渡したが、最初からお前にやるつもりだった。
その師匠は今どこにいるか分からない。
致死量を超えた血をさらして、消えてしまった。
「・・・まあ、くれんのはこの計画が成功してからでいい。それまではお前とオイラの兼用な、うん」
「け、兼用・・・」
やはりティムは納得してないようだ。
「とりあえず、お前はどうなんだ、うん。この計画、やんのか、やんねーのか?」
やる、といえば暁に入ることになる。
———暁はS級犯罪者で構成されている、殺しなら何でもやる犯罪集団だ。暁の手によって、崩壊した里はいくつも確認されている。
カカシの言葉を思い出す。
暁に入れば、罪の無い人を殺さなくちゃならなくなる。
———14番目になったら、お前は大切な人を殺すことになる。
「や・・・やっぱり、僕には無理です・・・。」
「・・・は?」
絶対の自信を持っていたのか、すっとんきょうな声を出す。
「罪の無い人たちを・・・暁に入ったら殺すことになる・・・。僕はそんなこと、できない。そんなのは、14番目と同じことだから・・・」
「あのなぁ、それでも14番目を消すにはこの方法しかねぇの、うん。14番目になって取り返しのつかないほど人を殺すより、暁に入って嫌々人を少しだけ殺すのと、どっちを選ぶんだ、うん?」
「それはっ・・・」
14番目になって自我を、アレン・ウォーカーを失い、人を殺し、伯爵の言いなりになり、世界を滅ぼすことを恐れていた。
でも、暁になることだって、人を殺すには違いない。
「・・・できない、です・・・。僕は・・・」
———護れるのなら、護りたい!!
———絶対に助けますから!信じてください!
———僕は、彼方を見捨てない!
「何かを護るには、何かが犠牲にならなくちゃいけないんだよ、うん。人助けってのは、殺すより難しいことだ。簡単じゃない。それでもお前はエクソシストの道を歩んでいきたいから、戦ってるんだろ?」
「・・・・・」
そうだ。
僕は、誓ったんだ。マナに誓った。
エクソシストとして、伯爵と戦い、右手は人を、左手はアクマを救うことを、僕自身に、マナに、誓った。
「オイラと一緒に、来るか?」
なんだ——答えは——一つしかないじゃないか。
そしてアレンは立ち上がった。
「———やります。絶対に僕は、エクソシストとして、教団に帰るために。」
そしてアレンは歩いていった。
- 序章 ( No.2 )
- 日時: 2011/01/05 12:25
- 名前: 五月雨 (ID: sMZBR2Q8)
チュン、チュン・・・・
いつもと変わらない朝を迎える。
ボーっと窓を見る。
今日が最後の日だ。
「おはようございます。」
リンクが真っ先に声をかけてきてくれた。
と言っても、リンクはアレンの監視役なので毎朝一番に見るのはリンクなのだが。
「おはようございます、リンク。」
アレンもニコ、と笑って挨拶する。
食堂に行けば、ジェリーをはじめファインダーや科学班、エクソシストが挨拶してくれる。
「おはよう、アレン君。」
「オッス、アレン。」
リナリーとラビが挨拶をしてくれた。
「おはようございます、ラビ、リナリー。」
「・・・良かった。」
不意に、ラビがそんなことを言った。
「ああ、いや、その・・・今日、ヤな夢見ちゃってさー、・・・アレンが、遠くへいっちゃう夢・・・。」
「・・・・!」
アレンがうつむく。
今日は、最後の日だから。
「そうかしら?私は、すぐにアレン君に会えるような気がしていたんだけどね。」
「え・・・?」
リナリーがにこっと笑う。
「アレン君と私は、なんだかすぐ会えるようなところにいる気がしてね。あはは、当たり前なのに、あたし何言ってんだろ?」
「リナリー・・・」
心が痛む。
もう———これで会えないのかと思うと。
でも。
「そうですよ、リナリー、ラビ。僕は何があっても、絶対にここに戻ってきますから。・・・だから・・だから、安心してください。」
戻ってくる。
エクソシストとして。アレン・ウォーカーとして。
絶対にここに戻ってくる。
「・・・うん。分かってる。」
「おーーい、アレーーン!食べ終わったら室長室に来てくれ!任務だ!10分でこい!」
リーバーが、廊下で伝えてきた。
ああ、いよいよか。
「任務みたいですね。行って来ます。」
今回の任務は、怪奇現象の起きている町でのイノセンス回収だ。
共に行動するのは、クロウリーだ。
「アレンと任務は久々であるな。」
「そうですね。」
これが最後の任務。
いや。最後になんか、させない。
戻ってくると、そう決めた。
ただ、戻ってくるのに時間がかかるだけ。
とても時間がかかるかもしれないけど、大丈夫。
絶対——絶対戻ってくるから。
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