二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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復活×脱色×黒バス 蒼空の行く末
日時: 2012/12/11 20:27
名前: 雪雫◇pito (ID: Bhcs08zv)

雪雫と申します
初めての人へ  ようこそいらっしゃいました
数回目の方へ  また来て下さったのですね、心から歓迎いたします

ってことで、はいまたまた新しく始めちゃいました!
今回は本来ならば「社会問題系小説」の方に掲載した方が良い小説だとは思うのですが・・・
主人公が漫画のキャラクターなのでコチラに掲載することにしました。
これから読んで頂くにあたりまして、お読みになった後に不快になられないように、いくつか注意していただきたいことがあります。

1 復活と脱色と黒バスの混合小説になります
2 一応主人公が、ツナになっています
3 ツナが女の子です、というかほぼ成り代わりレベル
4 黒子(黒子のバスケの主人公)も先天的な女の子です、というより先天的な女の子が結構います
  例(ツナ・黒子・スクアーロ・マーモン・入江)
5 オリキャラの双子がいます
6 復活のキャラが九代目・家光・ランボ・イーピン・フゥ太・ヴァリアー以外
  ツナを苛めます
7 序盤は復活メインでツナが記憶と力を取り戻すまで
  中盤が脱色メインでルキアを救出まで
  終盤は藍染を倒すまでとオリジナルになります!
8 中盤からいきなり黒子のバスケのキャラクターである、黒子と火神も出てきます
  桐皇の桜井と秀徳の高尾も・・・
9 山本も死神の一員として中盤から活躍します

上記のどれか1つでも無理な方は、読むのを控えて下さい。
なるべく自重しながらやろうとは思いますが、たまに制御しきれずupすると思われますので御了承ください

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復活×脱色×黒バス  蒼空の行く末 ( No.30 )
日時: 2012/12/11 22:34
名前: 雪雫 ◆vjXFV7qGYA (ID: Bhcs08zv)

     九代目との会話が11月下旬のこと
     年末が近くなってきた12月上旬
     肌寒い朝
     事件は起きた

「・・・どういうつもり」
     上山郁恵に呼び出され、向かった放課後の校庭
「どういうつもり?笑わせないでくださる、貴女がいつまでも継承の権利をお兄様に譲って下さらないからよ」
「九代目の意思で継承者は決まる
 九代目が貴方達に継承すると言っても、リングが認めなければ継承者にはなれない!」
「あら?私のお兄様ならそんなこと余裕ですわ!」
「!?」
「貴女の守護者は皆、お兄様に忠誠を誓って下さいましたし
 私達にも、キチンと‘血’が流れておりますの
 ですから心配はありませんわ」
「そ・・・そんな・・・」
   じゃあ私が信じた友達はもう
「誰も・・・誰もいない」
     私は唇を噛み締めると、制服のポッケに入れてあった“ボンゴレリング”を握り締めた
「もう・・・いいよ」
「(ようやくかしら♪)」
「ボンゴレも皆も・・・もういらない
 最後の最後に・・・迷惑かけてやるんだから!」
     私はリングを取り出すと戸惑うことなく
    バッリーン!
     “大空のリング”を粉々に踏み潰した
「これが私の答えよ!」
「え・・・」
「貴方達に継承させるくらいなら・・・初代に伝えたように
 私が・・・私がボンゴレをぶっ壊す!」
「残念ですわ・・・お兄様」
     上山郁恵の声に、木の影から出てきた上山優介と
「皆・・・・・・」
     信じてた友達と先輩達だった
「なにしやがるダメツナ」
「ザケンナ沢田!」
     容赦なく罵声を浴びせてくる皆
     そんな中・・・
「ツナ・・・」
     唯一、泣きそうな顔を山本だけがしていた
   山本・・・待ってて、今自由にしてあげるから
     私は大きく息を吸うと
「アハ・・・アハハハハ
 アハハハハハハハハハハ!!」
「?どうしたんだよ」
     急に笑いだしてみせた
     ワタシを不信に思った皆は少しずつ、少しずつ後ずさってはなれた
「もうヤダ!なんで?
 最強名乗ることを許されたのはワタシなのに!
 なんでこんなめに合わなきゃイケナイの!!
 言っとくけど!九代目はキミ達のやってることを全て知ってる!!
 そして、九代目はワタシにこう言った!
 ‘自分の未来は自分自身で決めなさい、周りに惑わされてはいけないよ’と!!」
     ほぼ叫ぶように言い放てば‘元’ファミリーは罰が悪そうに外方を向き、
     双子は悔しそうにワタシを見てきた
     そして、山本は・・・
「スクアーロ!」
     ヴァリアーの1人の名前を大きな声で叫んだ
     それにより、XANXUSも近くにいると悟ったワタシは息を深く吸い込むと・・・叫んだ
「ワタシは今この場において宣言する!!
 九代目直属独立暗殺部隊ヴァリアーボス、XANXUSに十代目候補の権利譲渡を此処に約束する!!」
「「「!!?」」」
     ワタシの宣言に皆が固まってる間に・・・
「ツナ!!」
「ちょっ!!山本くん!?」
     山本が上山郁恵の手を振り払いワタシの傍に走ってき
  タン!
「ヴオォォォイ!沢田ぁ、今の話本当かぁ!」
「シシッ♪王子にウソ言ったら針千本のサボテンにすっからな」
「この子が嘘言うわけないじゃん」
「ハッ、ブッ飛んだことを言うじゃねーか沢田綱吉」
     ヴァリアーのメンバーがワタシの前に降りた
「ワタシはもう、一般人に戻りたいの!」
     XANXUSの目を見て言えば、笑うXANXUS
「ブッハハハ、その目気に入った
 護ってやる、そこを動くな」
     XANXUSの言葉に頷いたワタシは隣に立つ山本を見上げた
「ただいま、ツナ」
   良かった・・・
「元の山本だ・・・・」
「あぁ、サンキューツナ」
     涙ぐんで言えば照れ笑いをしながら頭を撫でてくれた
       山本に頭を撫でられた刹那
     いきなりフラッシュバックする映像

   『—、なにしてんだよ!おいてくぞ!』
   『さすが異名を持つだけあるな—』
   『たい焼き買いに行こうぜ—!』
   『・・・—届くか?』
   『—!私に菓子の作り方を教えてくれぬか//』
   『—兄!遊んで♪』
   『—兄私も!』
   『全く、ーは一緒にいて飽きないよ』
   『—くん!一緒に行こうよ♪』

     この映像を皮切りに、次々と頭の中に流れだす映像達






   『ハァ?イキナリどうしたんだよ—』
   『また別れたぁ?!おまっ、今度は何日だ?』
   『ふ、2日ぁ?!しかも振ったって・・・いつか殺されるぞ(ため息』
     和風の部屋内で会話する黒崎さんと男の‘ワタシ’
     黒崎さんは苦笑しながらも頭を撫でてる場面
        暗転
   『—兄、肩車してー!』
   『あ、ずるい私もー』
   『—兄がお姉ちゃんだったら良かったのに』
   『家庭的だし歌も上手だもんね♪』
     幼い双子の少女が‘ワタシ’に肩車をせがんできたのを
     軽々とやってあげ、2人の言葉に苦笑する場面
        暗転
   『今度の現世への出張メンバーなんだけど』
   『今回は—に行かせないほうがよくないか』
   『ハァ?理由?ペナルティだよペ、ナ、ル、ティ、イ』
   『全く、キミは無茶ばかりするからね』
   『・・・・・・心配だ』
   『しばらく書類整理で頭を冷やせ』
     黒髪に眼鏡の青年と大柄な青年、白髪の青年と話す‘ワタシ’
     3人に怒られつつも楽しげな会話場面
        暗転
   『—!私の頼みを聞いてくれぬか?
    今度久々の“でーと”を現世でするのだが・・・』
   『そうなのだ!問題はそこなのだ・・・』
   『本当か!!約束だぞ!!』
     黒髪の美人に相談を受ける‘ワタシ’
     コーディネートする約束をした場面
        暗転
   『おーーーい—くーーーん』
   『えっとね、今度の休み、私と変わってくれないかな・・・』
   『ほんと?やったぁ♪』
     蜂蜜色の髪をした美人の頼みを聞く‘ワタシ’
     抱きついてくる美人を苦笑いしながら受けとめる場面
        暗転
   『—、この辺で白系統の小物を扱ってる店しらないか?』
   『もうすぐアイツの誕生日だろ・・・なんか買ってやろうと思ってよ』
   『わ、笑うんじゃねーよ//』
      赤髪の青年と笑い合う‘ワタシ’
      真っ赤な顔した青年をからかう場面








「ツナ?どうした?」
「っ!?」
     山本に肩を揺さ振られ現実に戻ってきた意識
   ウソ・・・なに、今の映像・・・
「全員・・・知ってる・・・」
「ツナ?」
「兄貴・・・遊子・・・夏梨・・・康虎・・・雨竜・・・冬獅朗・・・ルキア・・・織姫・・・恋次・・・」
     映像に出てきた人の名前を呟けば突如ワタシを襲う強烈な頭痛
「う、うぁ・・・あ」
     耐えきれずに四つん這いで悶絶し、ワタシは地面を掻き毟り
「ツナ?!しっかりするのな!!!」
     山本の悲痛な叫びを最後に、ワタシの意識は途切れた




「どうしたんだい黒崎」
「・・・・・・もうすぐ——が覚醒する」
「ようやくかい?」
「あぁ・・・待ってるぞ、——」




      ‘・・・ここは?’
      「Ⅹ世、お前の精神世界だ」
      ‘!?Ⅰ世!!!
       この、花畑が?’
      「ついさっき、七色以上の鎖が縦横無尽に走ってる混沌とした世界から花畑へと変わった」
      ‘・・・・・・私が・・・皆から離れたから?’
      「そうだ」
      ‘じゃあ私にとってやっぱり正しかったんだ・・・・・・’
      「よくリングを破壊したな、Ⅹ世」
      ‘怒らないんですか・・・私は伝統を!!’
      「怒るべき相手はお前の‘元’仲間だ
       お前がリングを破壊しなくとも、あのままだといずれ壊れていた」
      ‘・・・・・・・・・’
      「礼を言おう、Ⅹ世」
      ‘Ⅰ世・・・’
      「それに、もう全て思い出しているんだろう?」
      ‘はい’
      「ならば進め、わたしにお前の道を邪魔する権利は存在してないからな」
      ‘・・・・・・Ⅰ世’
      「最後に頼みごとがある」
      ‘?’
      「新しいリングの精製方を伝えてくれ
       リングを精製する際に血を混ぜる、こうすることにより
       血の提供者及びその血縁者のみが継承出来るリングが完成する」
      ‘必ず・・・伝えます’
      「頼んだぞ・・・これでお別れだ、Ⅹ世
       歩む道は違えど、“全てを飲み込み、包容する”これだけは忘れないでくれ」
      ‘はい・・・ありがとう、おじいちゃん’
      「Esso che non e alla cosa che il modo che le mie passeggiate
       di discendente sono riempite con luce e sono sperate, ed inondo
       (我の子孫が歩む道が光と希望で満ちあふれたものにならんことを)」






「ん・・・ここは・・・?」
     Ⅰ世との会話が終わった瞬間、目が覚めたワタシ・・・否、オレは周りを見渡した
「・・・?」
   マジでどこだここ
  ガチャッ!!
「あ!ツナ姉目覚めた?」
「フゥ太!」
     豪華なベッドの上で周りを見渡せば
     控えめに開いたドアから顔を覗かせるフゥ太
  パタパタパタ...
「ツナ姉!」
  ボフッ
「おわっ、なんだよフゥ太」
     駆け寄ってきたと思ったらオレの胸の中にダイブしてきたフゥ太
     頭を撫でてやれば頬を膨らませながら文句を言ってきた
「だって!学校から帰ってきてみたらツナ姉倒れたって聞いて・・・
 心配だったんだからね!!」
「ゴメンなフゥ太・・・
 ところでここは?」
「?
 確か九代目の部屋の一つだって」
「・・・・・・・」
   どおりで豪華なわけだよ、てかセンスいいな九代目


     フゥ太を下ろしてベッドから立ち上がろうとして足を床につけた途端
  グラッ
「んなっ!」
  ドタン!!!
     足元がフラつき、床に倒れこんだ
「ツナ姉!!」
「いてて・・・」
  バン!!
     フゥ太が走ってくるのと同時に勢い良く開いたドア
「ヴオォイ!なんの音だ!」
「スクアーロォ?!」
「あ゛?目が覚めたのか沢田」
「は、はい!」
「ちょうどいい!!九代目が呼んでっから連れてくぞぉ!」
「ちょっ!オレ今足に力入らないんですけどぉ!」
「・・・チッ」
   舌打ちされたーーーー!?
     呆然としてるオレとフゥ太にズガズガとスクアーロは近づてき
  ヒョイッ
     オレ達を肩に担ぎ上げた
「大人しくしてろぉ」
「へっ?・・・・って、んなーーーー!!」



  バン!!
「連れてきたぜ九代目ぇ!!」
「おやおや、二人とも目を回してるじゃないか・・・(ため息」
「おおぉ?」
   き゛・・・気持ち悪い゛・・・
「ししっ♪鍛え方たんねーんじゃねーの?」
「ベル、彼女はボクと同じ女の子だよ?」
「そうよ〜?女の子は柔らかい方がいいわ〜ん♪」
「ウゲッ、オカマきもっ」
     スクアーロは目を回してるオレとフゥ太を近くのソファに下ろすと
     近くの長椅子に座った
「さて・・・全員揃ったね?」
「ねぇスク、レヴィは?」
「あぁ、   外に捨ててきた  」
   捨ててきたって何ーーー!?
「(苦笑い)
 綱吉ちゃん、フゥ太くん、大丈夫かい?」
「なん・・・とか
 フゥ太?」
「だい・・・じょうぶ」
     ソファの上で体制を整えるとフゥ太を膝の上に乗せ
     九代目達に向かい合った


「さて・・・綱吉ちゃん、今一度確認するけど・・・
 XANXUSに十代目候補権利譲渡をする気なんだね?」
「はい
 これはオレ・・・黒崎ツナとしての覚悟です」
「? お前、黒崎って名字だったっけ?」
     はっきりと‘黒崎’の姓を名乗れば不思議そうにオレを見る全員
   ‘姫’
     少しだけ真実を伝えることを尻込みすれば内側から聞こえる声
   ‘大丈夫どす、わっちも闇姫もおります’
   ‘そうだぜ主!’
   二人とも・・・そうだよね
     オレは深呼吸をすると、意を決して口を開いた


       オレの前世は・・・この世とあの世の均衡を護る‘死神’
       死神は悪霊とかした魂を浄化、魂葬
       この世を彷徨う魂をあの世へ送るのが役目
       死神は必ず護挺十三隊に所属していて、本部はあの世にある
       あ、死神って言ってもこの世から送られた魂だけじゃなくてあの世で生まれた命もあるんだ
       前世のオレがそれなんだ
       死神になるには専門学校に通って資格がなきゃダメなんだ

       オレの所属は護挺十三隊特別部隊・・・通称‘華の隊’
       ボンゴレでいう・・・CEDEFみたいな部隊かな
       華の隊は基本的に小さい頃からの仲良しで結成されてて・・・
       隊長?・・・隊長はオレの双子の兄が務めてた
       ある時、どのくらい未来になるか分からないけど二つの世界の均衡を壊す
       裏切りと大きな戦いがあるって巫女から言われた
       その言葉を信じて隊のメンバー全員で転生したんだ


「転生したはいいんだけど・・・オレだけ別のところに生まれたんだ」
「他の奴は・・・今どうしてんだ」
「えぇっと・・・兄貴とは連絡が一応とれるんだけど・・・」
「どこに住んでるかまで分かってないんだね?」
「はい」
     九代目達は‘そうか’とだけ呟くと黙った
   ‘主!!’
   どうしたんだよ闇姫
   ‘凄い勢いで虚が一体、こっちに向かってる!!’
   んな!!
     闇姫の言葉に慌てて周りの霊圧を探れば確かに感じる霊圧
「九代目!フゥ太を連れて部屋の廊下側の隅へ避難して下さい!!
 スクアーロ達も!!」
「はぁ?!」
「悪霊が来る!!」
  ドオォォン!!
     オレの叫びとほぼ同時に壊される窓
  グオォォォオオォォン!!
「チィ」
「なに、なにが来たわけ?」
「や〜ね〜、姿が見えないじゃない」
     九代目とフゥ太を護るように武器を構えるヴァリアー
   えぇっと・・・詠唱の言葉、言葉・・・
   ‘姫!来ます’
「あ〜〜〜〜〜!もうっ!!
 ‘宙を舞う光 煌めく色
  君臨者よ 力を持たぬ者に祝福を
  結界の二 白霖’!!」
     適当に思い出した鬼道の詠唱文を叫べば白い光に覆われる部屋
「げっ・・・マジ化け物じゃん・・・」
「あれが悪霊・・・」
     それに応じ、虚が他のみんなにも見えるようになった
   知性を持たないタイプなのかな・・・
   ‘主!なにボーッとしてんだ!やられんぞ!!’
「あいたっ!」
     少し気をとられた隙にオレは虚に捕まった
「いたたた!
 ‘君臨者よ 血肉の仮面・万象・羽搏き・ヒトの名を冠す者よ
  焦熱と争乱 海隔て逆巻き南へと歩を進めよ
  破道の三十一 赤火砲’!!」
     右手の平をオレを掴んでる虚の腕にくっつけ容赦なく破道を放った
  ギャアァァァアァァァアアア!!
   う・・・うるさい!!
     もちろん、虚の腕は耐えきれるはずもなく
     破道があたった部分から焼け落ちた
     上手く地面に着地するとすかさず連続で詠唱を再開した
「‘自壊せよ ロンダニーニの黒犬
  一読し・焼き払い・自ら喉を掻き切るがいい
  縛道の九 撃’
 ‘雷鳴の馬車 糸車の間隙 光もて此を六に別つ
  縛道の六十一 六杖光牢’
 ‘散在する獣の骨 尖塔・紅晶・鋼鉄の車輪
  動けば風 止まれば空 槍打つ音色が虚城に満ちる
  破道の六十三 雷吼炮’!!」
  ドオォォオオオン
「ゲッホ、ゲホゲホ」
     虚を倒すことは出来たが、粉塵が凄く
     オレはしばらくむせこんだ



「おら」
「あ・・・ありがとう、スクアーロ」
     咳も落ち着き、再度席に着いたオレ達
     スクアーロは乱暴にペット飲料水を投げて寄越したから
     慌ててキャッチし、お礼を言った
「・・・ねぇ」
「?」
     それを見ていたマーモンが楽しそうに声をかけてきた
「特別無料で教えてあげるよ!」
「な、なにを・・・」
「それはね!」
   あ、なんか嫌な予感・・・




「じゃあ手配しておくよ」
「ありがとうございます、九代目」
     九代目に頭を下げ、フラフラしながらオレはフゥ太と一緒に部屋へ歩きだした
     マーモンやベル、スクアーロに其々の得意な攻撃法を準備ナシに教わり、オレは疲れ切っていた
「ツナ姉大丈夫?」
     側で見ていたフゥ太はずっとハラハラした様子でオレを見ていたからか
     ずっと心配してくれてる
「大丈夫だよフゥ太
 いきなりでビックリしただけだから」
     ヨシヨシと安心させる為に頭を撫でてあげれば擦り寄ってきたフゥ太に
   あぁ!なんて可愛いんだ
     オレは内心、凄い悶えた
「ツナ姉、武兄のとこ行かなくていいの?」
   あ・・・忘れてた
「フゥ太、1人で戻れるか?」
     フゥ太の目線に合わせるようにしゃがめば
「うん!平気だよ!」
     元気に頷くフゥ太
「じゃあオレ山本の所行くから」
「いってらっしゃいツナ姉!」
     フゥ太の頭をもう一度撫でてオレは山本の所へ歩きだした




   ツナがオレの知らない奴らの名前を口にした・・・
  ギリッ
     割り当てられた部屋でオレは唇を血が出る程噛み締めた
     体んなかをどす黒いモヤモヤしたものが這いずってるような感覚に、オレはイライラしていた
     オレの雰囲気に怯えたらしく、次郎と小次郎は部屋の隅で震えていたが
     生憎、今のオレは二匹のことを構ってやる程余裕がなかった
「クソッ」
  コンコン
     そんな最中、ノックされた扉
   チッ、誰だよ
     イライラしてたオレは勢い良く扉を開けた
  ゴン!!
「あいた!」
「ツナ?!」
「イッテェ〜」
     ノックしたのはツナだったらしく、ツナの顔面に思い切り扉をぶつけてしまった
「大丈夫かツナ」
「気を付けろよな〜(苦笑」
   あ、れ?
     ツナの口調に驚いてると、ツナは苦笑いしながらこう切り出してきた
       「話があるんだ」


「しにがみ?」
「だから、オレはマフィアをやめる」
「え、え?」
   話が読めないのな
   え、やめるって・・・・・・
     ホテルの中庭にあるベンチ
     オレとツナはそこに並んで座っていた
     オレ達の間にあるのは恋人同士特有の甘い雰囲気ではなく
     まるで
   中1ん時に戻ったみたいだ
     仲が良い男女が話してるような雰囲気だ
「ツナ・・・・・・」
「山本、もうオレと付き合わなくていいんだ」
「っ!!?」
   な・・・何言ってるのな
     いきなり言われたことに固まってるオレを見てツナは
「恨んでもいいんだよ山本」
     困ったように笑った

    「オレがあの時ハッキリと断れば良かったんだ
     そうすれば山本をオレに縛り付けなくてすんだのに
     あの時は、恋心なんてちゃんと理解してなかったんだ・・・
     今だって誰かを好きになる感覚が全然解らない
     でも、これだけはハッキリしてるんだ」

     ツナは立ち上がり数歩歩んだ場所でオレを振り返った

    「オレ、山本のこと憧れてた、ううん、今も憧れてる!
     ダメツナだから憧れと好きを勘違いしちゃってたんだ」

     綺麗に笑って本心を言うツナ
   違う、オレは自分の意志でツナの隣にいた
   オレは憧れなんかじゃない!
     ツナの言葉に返答しようとしたが、ツナはそのまま


       「オレさ、本来の力を取り戻したから並盛を離れる」


     衝撃のことを言った
   え、離れる?
「はなれ・・・・・・る?」
     嘘だと思いたくて出した声は思いの外掠れていた
「死神の仲間と合流しなくちゃイケナイから
 遅くても新学期は向こうでスタートさせる
 早ければ10日には離れる」
「あと7日・・・・・・」
   そんな・・・ヤなのな!離れるなんて許さない!
     オレは必死になってツナを抱き締めた
     ツナは対して驚いた様子もなく、悲しくなった
   あぁ、本当にツナにとってオレは・・・
「山本はどうする?」
「な・・・にが・・・」
「このまま並盛に残るか、オレと来るか」
     腕の中に閉じ込めたツナを見下ろせば
「山本のお父さんがなんて言うかわかんないけど」
     イタズラが成功した小さい子のように得意気に笑うツナ
「オレとしてはこれ以上山本を縛り付けたくないんだけどさ」
  スルリ
     いとも簡単に腕ん中から抜け出したツナは
「オレに山本の未来を邪魔する権利なんてない
 山本に憧れ抱いてるのもあるけど
 罪悪感もあるから尚更山本には自由になって欲しい」
  サアァァァ
     冷たい風がオレ達の間を吹き抜けた
「じゃ、オレ部屋戻るから
 この返事はオレ、もしくは9代目に言ってね」
     そう言って出入口へと駆けていった
   返事なんて、決まってるのな
     オレは緩く笑うとボンゴレのジイさんところへ歩きだした

復活×脱色×黒バス 蒼空の行く末 参照500突破?! ( No.33 )
日時: 2012/12/11 22:35
名前: 雪雫 ◆vjXFV7qGYA (ID: Bhcs08zv)


            翌日・・・・・・
「山本!」
「おはようなのな、ツナ」
     山本がオレと一緒に並盛を離れることにしたと聞いて
     オレは朝早く学校に来て
     教室に行く途中、朝練をしている山本に声をかけた
「おはようじゃないよ!
 山本、本気?!」
   オレと一緒に来るなんて!!
「本気なのな、オレはツナについてくぜ」
     いつになく真剣な表情をする山本に
「お父さんは・・・」
     視線を合わせることが出来ず、悔し紛れに呟けば
「説得した
 自分のやりたいようにやれだって」
     山本はオレの頭を撫でた
     しかもイタズラっぽく‘他の奴にはナイショだぜ’と笑ってみせた
   ナイショって・・・・・・
   お気楽すぎるよ(ため息
「ヤベッ、そろそろ戻んねーと!」
「じゃあ先教室いってるね」
「また後でな〜」
     朝練に戻ってく山本に手を振ってオレも歩きだした
   あ、保健室に行かなきゃ



     それから数日はずっとドタバタしてた
     兄貴達に連絡入れたり、父さんと9代目が兄貴達んとこ行ったり
     新しい制服を採寸したり、新しいリング精製したり
     何か色々な手続きをしたり・・・・・・
「つ・・・疲れた」
     毎日毎日部屋に戻ってきてはベッドに倒れこむを繰り返していた
   ‘な〜う〜’
「ただいま、ナッツ」
     ゴロゴロと擦り寄ってくるナッツをかまいつつ、オレは携帯を開いた
     開いた最新型ケータイの待ち受けは兄貴・夏梨・遊子の写真
   もうすぐ会える・・・・・・
   ‘ナーーーーッ’
     大事なパートナーであるナッツは9代目の計らいにより
     オレと共に来ることが決まってる
     (マーモンの力により、戦闘時以外は猫に見える)
     ナッツを少し構った後、オレは手の甲に目を落とした
   さてと、疲れてるとはいえ鍛練はしないと
     オレはベッドから立ち上がると斬魄刀を出現させ、地下鍛練場へと向かった
   兄貴達に追い付かなきゃ・・・
「足を引っ張ることは・・・許されない」

復活×脱色×黒バス 蒼空の行く末 ( No.34 )
日時: 2012/12/11 22:48
名前: 雪雫 ◆vjXFV7qGYA (ID: Bhcs08zv)

       着々と近づく‘訣別’の時
       血塗られた歴史に新たに惨劇が綴られる
          “12月9日”


「山本、帰ろうか」
「おう!」
     並盛中に来るのも今日で最後
     オレの名前は2日前から“黒崎ツナ”になった
     (周りと担任のビックリ顔に爆笑した)
     母さんともここ2週間会ってない
   まさか父さんが母さんに離婚を迫るなんて考えてなかったな・・・
     (ランボ・イーピン・フゥ太の親権は父さんがとったらしい)
   でもこれで、平和(?)なschoollifeが送れる!
「嬉しそうなのな、ツナ」
「アハハ、だってようやく兄貴達に会えるし
 楽しみだな〜♪」
   遊子達元気にしてるかな

     オレの隣で嬉しそうに笑うツナ
     魂的に兄妹だという奴らに会うのが楽しみらしい
   ちょっと複雑なのな・・・
   ツナのこんな生き生きとした笑顔見れるんだぜ?
   複雑より羨ましいの方か
     不貞腐れて頬を膨らませば
「か、かわいい//」
     なんてツナに言われてしまった
「可愛くないのな、第一男子に可愛いはおかしいのな」
「そうかな〜(笑」
     ツナの眩しい笑顔に
   ・・・まぁいいか
     ほだされてたら
  フワン
「「っ!!?」」
     微かに臭ってきた血の匂い
「ツ」
「シッ」
     ツナは手を耳の後ろに当てると目を閉じた
   なにしてるんだ?
「山本、下がれ」
「へ?」
   下がれって?
     ツナの言う通り二三歩素直に下がれば
     ツナがいきなり足下にあった石を投げた
  ガキィン
     石は襲い掛かってきた奴の剣に当たり砕け散った
     (ちなみにオレが立ってた場所)
     ツナは全く動じることなく襲い掛かってきた奴を蹴り返した
     軽々と吹っ飛んだ誰か
     ツナはある一点を見つめ苦笑いした
「えっと、オレに何か用かな」
     ツナの言葉に出てきたのは・・・
「とぼけないでくださる!貴女のせいで計画がメチャクチャですわ!」
     怒りに震える上山双子と小僧達
   ・・・クラスの奴までいるのな(呆
「計画?何のことかな」
     ツナは怯えるどころか、さっきとは全く違う笑い方を始めた
     ヘラヘラと笑うツナにオレは底知れない恐怖を覚えたのと同時に
   なんつーか・・・幻想的なのな・・・
     美しいとも思った

     周りを武器を持ったクラスの連中に囲まれてるのに
     (オレもツナと一緒にいるから囲まれてるけど)
     あたかも、自分の方が有利だとでも言いたげな悠然とした振舞
     (なんかさり気に護られてるオレ)
     ちらつき始めた雪が、それを一層際立たせていた
     (正直寒い)

「ツナ、九代目に何を吹き込みやがった」
「リボーン、生徒のこと疑うのかよ
 まぁ、言いたいことは判るよ?」
「・・・・」
「   ‘九代目と連絡が取れない理由’   」
「!!?
 “Blood・of・Vongola”、か」
「まさか」
     小僧の言葉を笑い飛ばしたツナは残酷なことを言い放った
「九代目、リボーンに失望したって言ってたよ」
「オレへの暴力が原因だってさ」
「最強とはもう呼べないって」
「オレと山本は自分の進みたい道に進めって」
     ツナの言葉に思わず振り返れば
     オレを見上げてニッコリ笑うツナ
「ツナ、本当なのな?」
「本当だよ、昨日九代目から直接言われたんだ」
     綺麗な笑みを浮かべたままツナは・・・
「あぁ、そろそろ時間かな?」
     そう呟くとポケットからナイフを取り出し
「なんにつ」
    ザシュッ
    パタ、パタタ
     左手首を切った
     結構勢い良く滴る血
「ヒッ!」
「イ、イヤァ!」
     上がる悲鳴、逃げ出す奴等
「こんぐらいで逃げ出すようじゃ、オレを傷つけるのはムリだよ」
     左手首から血を滴らせながら微笑むツナ
     さすがの小僧達も一歩後ろに後ずさった
「ツ、ツナ!止血!」
「必要ないよ、だってオレこれぐらいじゃ出血した内に入らないから」
     ツナはそう言ってオレの手をとり踵を返した
     (右手で掴んでくれた)
「帰ろう、山本
 家まで送ってくよ」
「あ・・・・・・」
     引っ張られるように歩きだした刹那

       飛び掛かってきた上山優介
       気付いて純白の刀を取り出すツナ
       視界の端で銃を構える小僧
  キン!
     ツナが刀で上山優介の攻撃を防いだのと同時に
  パン!
     響く銃声
     焼けるような熱さと痛みを帯びる胸
     徐々に暗くなってく目の前
     微かに聞こえたツナの酷く困惑した声
     最後に記憶しているのは、自身の体は地面に叩きつけられた時の衝撃

「やま・・・も・・・と?」
     銃声に振り向いたオレの目に飛び込んできたのは
     リボーンの驚いた顔
     傾く山本
  ドサッ
     倒れた山本の体から広がる鮮やかな紅
   嘘だろ!?
「山本!!!!」
     慌てて駆け寄り、うつ伏せに倒れた体を仰向けにすれば
     紅く染まるオレの制服
     なりふり構わずオレは山本の体を抱き起こした
     その際、脅しの為に切った手首からの血が山本の血と混じり
     歪な模様を描いていた
   血が、血が止まらない
     抱き起こした時、既に山本に意識はなく
     その事実がオレを尚更パニックにさせた
   止血なんてオレ、出来ないよ!
   でもこのままじゃ山本が死んじゃう!
「ツナ、何の音だ」
「父さん・・・」
     パニック状態になってると聞こえた父さんの声
     迎えを頼んでた父さんが部下を連れて走ってきたのを見て
     冷静になったオレは慌てて叫んだ
「山本がリボーンに撃たれた!
 ヤバいかもしれない!!」
「っ!!?」
     父さんもことの重大さに気が付いたらしく
「医療班を呼ぶんだ!急げ!」
     慌ただしく指揮し始めた
     その間、オレに出来ることはというと
   山本、死なないで・・・!
     山本の体を抱きしめ、祈ることだけだった
     雪はいつの間にか雨へと変わっていた


復活×脱色×黒バス 蒼空の行く末 ( No.35 )
日時: 2012/12/11 22:59
名前: 雪雫 ◆vjXFV7qGYA (ID: Bhcs08zv)



     降りしきる雨
「・・・・・・」
     今日、山本が死んだ
     医療班がついた時には既に息を引き取った
     オレは人目も憚らず声が枯れるほど泣き叫んだ
「・・・・・・」
  ジャラッ
     片腕を持ち上げれば目に写る腕に絡み付いた鎖
     山本が死んだ直後からオレの体に絡み付いた“因果の鎖”
   ・・・山本
     山本の魂魄はまだ見えないものの
     微かに感じる霊圧から山本だとわかる
  パシャン
     水の跳ねる音に顔をあげれば
「風邪ひくきか、黒崎」
「XANXUS・・・」
     不機嫌そうなXANXUSがオレの前に立った
「カス共の処分はジジイが決めるそうだ」
「そっか・・・」
     XANXUSの言葉に再びうつむけば途切れる雨
「?」
     不思議に思い顔をあげれば
     XANXUSは黙ってオレに傘を差し掛けていた
「戻るぞ」
「・・・・・・」
     XANXUSの隣に立ち、オレは歩きだした





     目を覚ましたオレが最初に思ったのは
   なんでオレ浮いてんだ?
     地面から3m程のところに浮かぶオレ
     両足も透けていて見えない
   あぁ、オレ死んだのか
     一人で納得していると
    グイッ
『おわっ!!』
     いきなり胸から伸びてる鎖が引っ張られ
     オレは前のめりになった


「あ、来た来た」
『ツナ・・・?』
     自分の体に巻き付いた“因果の鎖”を試しに引っ張ってみたら
     山本がフラフラと引きずられてきた
「山本、疑問に思うことはあると思うけど
 取り敢えずついてきて
『え、ちょっ』
     山本が慌ててるのを気にせず“因果の鎖”を掴んだままオレは歩き出した


     ツナ曰く、オレの今の状況は幽霊らしく
     霊力という力が高くない限り、他の人にオレは見えないらしい
     しかもオレはもとから霊力が高いらしく、悪霊に狙われやすいらしい
   ツナは狙われないのか?
     疑問をぶつければ、さも当たり前だとでめ言いたげに
     「主に狙われるのは幽霊だ」
     言い切られてしまった
「あ、そうだ
 山本は霊力が高いからすぐ真央霊術院に入学出来るよ」
『シンオウレイジュツイン?』
「(見事なまでにカタカナ発音(苦笑)
 死神になる為に通う学校なんだ」
『ウ゛ッ』
   あの世行っても学校あるのな〜(泣
     冷や汗をかいていると
    ピトッ
     ツナがいきなりオレの額に手を当てた
『つ、』
「入学試験があるはずだから、合格出来るようにしてあげる」
     ツナがニコリと微笑んだ途端に
    ドックン
     流れ込んでくる知識
『ッ!!ハァッ、ハァッ、ハァ』
     頭を抱え、蹲れば
「あ〜、やっぱ少しキャリーオーバー起こしたか」
     ツナは苦笑し、頬を掻いた
『分かってるならなんで!』
     オレの問いにツナは
「基礎知識は渡したから
 絶対大丈夫」
     ニッコリとそう言って満足気に歩きだした


     山本を連れて、予め結界を張ってある部屋に足を踏み入れたオレ
「約束通り連れてきたよ」
     オレはそれだけ言うと“因果の鎖”から手を離し
     山本の側から離れた
   オレが近くにいたら、話しにくいもんね
     近くの壁に寄りかかったら近づいてきたXANXUS
「?」


「Perdoni scarto se Lei e buono
 (いいのか、カス共を許して)」
「Sebbene licenza esso come per nulla・・・Perche io gia non ho niente per fare con me
 (許すもなにも・・・オレにはもう関係ないから)」
「Non si importa
 (どうでも良い)」
「Kana che diviene cosi?
 (そうなるかな?)」
「・・・Un nipote
 (・・・おい)」
「E.?
 (ん?)」
「Se il potere e necessario, dice e lo presta
 (力が必要なら言え、貸してやる)」
「Dice seriamente?
 (マジで言ってるの?)」
「Io penso naturale, io per essere chi e sentirsi sgradevole
 (当たり前だ、オレを誰だと思ってやがる)」
「・・・Grazie
 (・・・ありがとう)」
「Non ha bisogno dell'etichetta
 (礼はイラネー)」


     XANXUSと話していると、フヨフヨと山本が近づいてきた
「山本、もういいの?」
『おう!ありがとうな、ツナ』
「ううん」
     山本がニコニコと笑ってるのをみて、オレは取り敢えずホッとした
『なぁ、ツナってスクアーロに剣術習ってるのか?』
「うん、一応ね・・・」
   かなりついてくのにギリギリだけど・・・
『だったらあの世にくんだろ?
 そん時オレと一対一、やってくれよな!』
「オレで良ければ」
     山本がニコニコと笑ってる後ろで燃え上がった青い死ぬ気の炎
   こ・・・この色は・・・(汗
「う゛おぉぉぉぉぉい!!
 刀小僧ぉ!!なんなら今稽古をつけてやろうかぁ!?」
『え!遠慮するのな!!』
「遠慮すんじゃねぇ!!」
     スクアーロがイキイキと剣を構えて山本に近づいてきた
     そんなスクアーロに山本は大慌てでオレの後ろに隠れてきた
「あぁもう!
 山本、言い残したことないね?」
『お、おぅ』
     変な空気を壊す為にオレは斬魄刀を出現させた
「なら魂葬するから前に来て!!」



『コンソウ・・・ってなんなのな?』
「魂葬、迷える魂を尸魂界に送る儀式みたいなものかな
 尸魂界ってのはあの世のことで・・・
          理由はどうあれ、殺人をした魂は行けない世界
 殺人を犯した魂は輪廻から外され、地獄に落ちる」
     黒崎はそう言って純白の刀をオレ達に向けた
「ただし、死神が望めば地獄に落ちるけど再び輪廻に戻れる」
「もしかして、キミはそれをボク達に?」
「ご名答」
     黒崎はニヤリと笑うとカスに向き直った
「つーことで、山本
 魂葬するから目を閉じて?」
『おう』
     カスが目を閉じると黒崎は刀の柄尻をカスの額に押し当てた
    ポンッ
「‘迷える魂よ どうか無事に尸魂界へついておくれ’」
   ?なんだ、歌か?
「‘白き蝶の導きについて行け’」
     黒崎が言葉を紡ぎ終えるとカスの体がいきなり光だし
「うっ」
「!!?」
     ビックリしたらしいカス鮫がくっついてきた




     山本を尸魂界へ魂葬し終えたオレは一気に疲れが押し寄せ
「フゥ・・・」
     その場に座り込んだ
「おい」
「ん?」
     XANXUSに声をかけられたからソッチに顔を向ければ
「・・・・・・」
     スクアーロにくっつかれてほのかに赤くなってるXANXUSが
   えっと?この状況は一体・・・
「このまま行くのか?」
「え、あっ・・・うん
 約束通り、もう出発する」
     XANXUSとスクアーロの目をしっかりとみて答えれば
「ブハッ、あのカス共の驚く顔が見ものだな!!」
     大笑いし始めたXANXUSとスクアーロに苦笑いした


     オレは山本のお父さんの前に移動した
「ツナちゃん」
「スイマセンでした!!」
「いいんだ、武と最後にああして話せたからな」
     山本のお父さんはオレの事を責めることなく、オレの頭を撫でてくれた
「ツナちゃんが気に病むことはない
 武だってツナちゃんのことを護れて良かったって言ってたからな」
「!!」
   山本・・・ありがとう

     泣きかけてると頭の上に何か違和感
「泣くと目腫れちゃうよ」
「マーモン!!」
     見上げればオレの頭に乗ってるマーモン(ほとんど重さを感じない)
「ししっ♪コレ、王子と姫からの餞別な♪」
「えっ!!」
     ベルとマーモンから渡された大小2つの箱
「小さい方がボクからで大きいのがベルからだから」
「2人とも・・・ありがとう」
「また遊ぼうね」
     マーモンがギュッっと抱きついて来たから
「うん!もちろん!」
     オレも抱きしめかえした
「おい」
「?」
     マーモンを抱きしめたまま振り向けば
    ギュ・・・
     スクアーロも抱きしめてくれた
「(なにこれ、滅茶苦茶目の保養になるんだけど)」  ←ベル
「・・・(可愛い)」 ←XANXUS
「が・・・頑張れよ//」
「スクアーロ達もね
 なるべく近状報告はするようにするから」
「絶対だよ!」
「忘れんじゃねえぞ」
「うん!」

復活×脱色×黒バス 蒼空の行く末 参照500突破?! ( No.36 )
日時: 2012/12/18 18:05
名前: 雪雫 ◆vjXFV7qGYA (ID: Bhcs08zv)



     今日、オレの愛娘はオレのもとを離れ、新しい地に旅立つ
「忘れ物はないか?ツナ」
「うん、必要なものは既に送ってあるし
 貴重品も全部持ったから」
「そうか・・・」
「じゃあ、そろそろ行くね」
     ツナはキャリーを持つとオレと向き合った
「父さん、今まで育ててくれてありがとう
 ランボやイーピン、フゥ太のことお願いね?」
「任せろ!
 ただ、定期的に連絡はくれよ?アイツ等が寂しがるからな」
「分かってるよ」
     ニコニコと笑うツナにオレは内心罪悪感でいっぱいだった
   今までたいしてツナのことをかまってやれなかった
   本当にツナには申し訳ないことばかりしてた
     等など、あげればキリがないくらいに
「(なんか父さん思い悩んでるし(苦笑)
 オレ、父さんの子供に産まれてよかったよ
 父さんのこと大好きだから!」
「ツナ・・・」
「これで永遠の別れじゃないんだから、また5人で食事とかに行こう」
「あぁ」
     ツナは笑ってオレに手を振り、歩き出した
   ツナ・・・幸せになれよ
   ランボ達はオレが頑張って幸せにするからよ








    こうしてオレは並盛を離れ、兄貴達のいる空座町へと旅立った
    九代目曰く、オレが消えたことに気づいたファミリーは慌てふためいたらしい
    内心オレは‘ザマーミロ’と思った





  そういえば・・・ベルとマーモンになに貰ったんだろ?
    空座町へと向かう道の最中、偶然見かけたマジバに立ち寄り
    2人から貰ったプレゼントを開封してみることにした

ν「おまたせいたしました、ハンバーガーとアイスティーです」
    店員からトレーを受け取り、適当な位置に座った
   ガサガサ・・・
  まず大きい方から・・・って
「どっちも対しておおきさ変わんないんですけど・・・」
    ため息を吐きつつ、(どちらかというと)大きい箱を取り出した
   シュルッ
    リボンを解いて開いてみれば・・・
「人形?」
    箱一杯に詰まった皆を模った人形が
  これは・・・XANXUSかな?
  とするとこっちの4つはスクアーロ・ベル・マーモン・ルッスかな
  あ、バジルくんもある!
  ?・・・あ、ラルとコロネロだ!
  父さんとランボ達のもある!
    皆の人形を引っ張りだして眺めていると歪み出す視界
「ッ!」
    咄嗟に拭えばかすかに濡れる指先
  皆・・・
「ゴメンなさい・・・ゴメンなさい・・・」
    人形を抱きしめれば
   カサッ
「?」
    人形の間から小さな紙が出てきた
       “Superi avanti il modo di uno dove io credei!!
        (自分の信じた道を進みやがれぇ!!)
        Di principi non preoccupi♪
        (王子達の心配すんな♪)
        Perche io presto il potere per Lei anytime
        (キミの為ならいつでも力は貸すから)
        L'addestri bene
        (ちゃんと訓練するのよ)
        Perche io lo proteggo gratuitamente, si senta sollevato
        (無償で護ってやるから安心しろ)”
    ヴァリアーの皆からの手紙にオレの視界はもう一度歪んだ
「・・・有難う」
    オレは人形をしまい直すともう一つの箱を取り出した
  訓練って・・・なんのことだろ?
   パカッ
    疑問に思いつつ蓋を開ければ・・・
「・・・」
   パタン
    チラッと見えた銀色と黒
  見間違い・・・じゃないよな・・・
    もう一度開けてみれば
        ベルと同じタイプのナイフ×??本
        特殊な形状の銃×2丁
        綺麗なデザインのリング
    が入っていた
       “Un regalo di addio da principi♪
        (王子達からの餞別♪)
        Perche una pistola e la cosa che un capo La lascio lo faccia con ordine speciale per Lei
        (銃はボスがお前の為に特注で造らせてたもんだから)
        Propriamente lo maneggi?
        (ちゃんと使いこなせよ?)
        Anche se e. ed un dopo anello, perche un principe non sa bene, o
        (あ、あとリングなんだけど、王子もよくしらねーから)
        Ma lo porta perche e il presente da un capo
        (ただそれもボスからの贈り物だから身につけとけよ)”
    かなり特徴的な文章を読んだオレは苦笑した
「(苦笑)なるほどね」
    手紙にかいてあった通りリングを指につけ他の武器をしまうと
    食べ終わったトレーを持ち、立ち上がった


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