二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

ぬらりひょんの孫 夢小説
日時: 2011/05/21 21:32
名前: 克哉 (ID: iqzIP66W)

ぬらりひょんの孫を見てて、小説を書きたくなったので、ひとまず。
主人公
如月 天狐 (キサラギ テンコ)女
白い髪に、灰色の瞳で、クールな顔立ち。
性格も、クール。ていうか、クールビューティ?
天狐という妖怪(男)と、皐月狐という妖怪のハーフ(女)の子供。
という訳で、人間の血が三分の一しかない。
学校は行っていないが、外に出れば、友人が居る。しかも大半が男。
昼から、妖怪になる。妖怪になっても、あまり変わらないが、
結構絶倫・・・らしい。
男になったり、女になったり出来る。
彼女いわく、種を作るためらしい。
父と母を食った。小さい頃は、とても可愛らしかったらしい。
酒に酔うと、色気が(ry

主人公説明終了。
落ちるのは猩影君です。

Page:1 2 3 4 5 6



Re: ぬらりひょんの孫 夢小説 ( No.5 )
日時: 2011/05/22 22:34
名前: 克哉 (ID: iqzIP66W)

私は家に帰り、服を探し始める。
別段、何の服でも良いのだが。
だから私は、青の着物を着た。
家には、朧車なんて上等なものは無い。
だから、狐に乗っていく。
「よろしく頼む。空狐【クウコ】」
そういって、首元にしがみつく。今日は、月が綺麗だ。
ビルの上を飛んでいる。
父と母は、家で留守番しとくらしい。
まったく、万年バカップルか。
そして、本家の門の所までつくと、空狐を返した。帰りは、朧車に乗っていく。
本家の門を開き、中に入った。すると、若菜さんが、私の手を引っ張る。
「何ですか?」
「天狐ちゃんに、似合いそうな着物があるの。ね、着てくれないかしら?」
「別に、構いませんよ。」
そういって、着いていく。
そして、部屋に入ると、黒い下地に、椿と蝶の絵が描いてある着物があった。
「うっわ・・・」
「ね、綺麗でしょ?」
「・・・」
言葉が出なかった。
その美しさに。
だから私は、頷くだけにした。
「ね、着てみて頂戴。」
「これ、ですか。」
「えぇ。」
「・・・」
私は、無言で青い着物を脱いだ。
若菜さんが、着付けをしてくれた。
「あと、これ。」
「・・・簪?」
見たのは、櫛の簪と、綺麗な花の形をした簪。
「えぇ。今、着けるわね」
そういって、髪を結い始める。
「できたわ。男になったら、簪は、帯の所に付けて置いて頂戴。」
「は、はい。」
そういって、私は部屋を出た。
歩くのは、さっきの着物より歩きづらい。
だが、そんなことはどうでもよかった。
居間の戸を、座りながら開ける。
すると、がやがや騒いでいた居間が、一瞬にして水を打ったように静かになった。
「・・・お久しぶりです、皆様方。」
そう、頭を下げて、顔を上げた。
皆は、息を呑んでいた。
「狐組、若頭、天狐にございます。」
そういって、背筋を伸ばした。
「今夜、妖怪の、成人。13歳となりました。
これにて、正式に狐組若頭となります。
ですが、如何せん、妖怪任侠としては、まだまだ若輩者。」
また、頭を下げ、顔を上げる。
「その言葉の間違いや、皆様の不快となりますようなことを、するかと思いますが、どうぞ大目に見てくだされば、ありがたきことでございます。」
そして、顔を下げる。
「どうか、よろしくお願いいたします。」
そして、背筋を伸ばして、総大将の所へ歩く。
「総大将、一献いかがでしょうか?」
「おお。頂くとしよう。」
そして、酌をする。
総大将は、私の顔を見て、ニヤリと笑う。
「これからよろしくな、天狐。」
「はい、総大将様。」
そして、総大将は酒を一気に飲み干し、私に杯を持たせ、酒を注いだ。
私はその酒を一気に飲み干した。
「美味しゅうございました。」
そういって、場を離れようとする、が。
「おい、天狐。」
「はい?」
「お前は、ここにおれ。」
「何故です?」
「独占したいからじゃ。」
そういって、肩に手を回す。
すると、狒々様と、牛鬼様が立ち上がった。
「ちょっと手を離せ。総大将。」
「いやじゃ。」
「いや、いいから離せ、総大将。」
「いーやーじゃ。」
「・・・ハァ。またかよ。」
そういって、簪を外す。
そして、帯に挿して、男になる。
「総大将。お遊びは、後でだ。」
そういって、額に唇を落とす。
そして、二人をどけた。
着物は、胸の所をはだけさせた。
「熱いな。つか、もっと酒飲みてぇ。」
「おい、まさか総大将。」
「強い酒飲ましたんじゃ・・・」
「ん?おぉ、そうらしいな。」
あぁ、のどが渇いた。
「おい、首無。」
「は?天狐様、どうかされましたか。」
「酒、もってこい。」
「ダメですよ。」
「・・・」
「あー!分かりました。」
そういって、走っていく。
やっぱ、上目遣いで落とせば軽いもんだな。
そして、狒々様の所に歩いていく
「狒々、ちょっと。」
「何じゃ?」
「あれ、誰だ?」
そういって、指を指す。
そこにいる青年は、自分が指を指されたことに驚いているようだ。
「あぁ、あれは猩影じゃ。わしの息子の。」
「ふーん・・・」
「あ、こら。」
文句を言っているが、無視してやる。
俺は、猩影の、髪を触る。
「何だよ。」
「いや、綺麗だな、って思って。」
「そうか。お前は、親父の嫁候補か?」
「あ?どうして。」
「だって、親父があんたのこと、嫁候補って言ってたから。」
「・・・あの猿め。あの約束おぼえていやがったのか。」
「約束?」
「あぁ、あの・・・あ、首無。」
「はい、お酒です。飲みすぎないでくださいよ?」
徳利と杯を渡される。
だが、俺は、徳利に口を付けて、飲んだ。
少し、口から零れたが、それは拭かない。
そして、全部飲み干す。

Re: ぬらりひょんの孫 夢小説 ( No.6 )
日時: 2011/05/22 23:15
名前: 克哉 (ID: iqzIP66W)

「首無。もっとくれ。」
「ダメです。」
「チッそれなら、昔のお前の恥ずかしいことを「今すぐ持ってきます」
最初からそうすればいいんだ。
そうして、壁に寄りかかる。
唇に残った酒を、管狐が舐めとる。
「おいおい、管狐・・・何してんだよ。」
そうして、管狐を指で遊ぶ。
「あ、天!」
「ん・・・馬頭か。」
「綺麗だね。その格好。」
「褒めても何も出ないぞ・・・?」
「別に。」
そういって、唇を舐められる。
「酒の味がする。」
「当たり前だ。さっき飲んだんだから。」
「つか、色っぽい。」
そういって、首元に顔を近づける。
ちくりと痛みが走る。
「おい、痕付けんな、ばか。」
「ひどっ。」
そういいあっていると、首無が来た。
「はい。これ以上飲まないでください。マジで。心配しますから。」
「ハッ、己の体くらい自分で守れる。」
「そうですか。」
そういって、離れる。
私はまた、徳利に口を付けて飲み始めた。
「ぷはっ・・・あー・・・」
飲み終えて、うなだれて、女の体になった。
「うわっ、天狐、酔ったね?」
「フフ、猩影〜」
そういって、後ろから抱きつく。
「うわっ、何する・・・」
「ヘヘ、い〜じゃ〜ん」
「酒臭い。」
「だって、酒飲んだんだから、当たり前じゃん。」
「ちょ、離れようぜ。」
「やだ。」
「だって、あの人たちの視線が・・・」
「うっさいなぁ。」
そうして、離れて、狒々様の胡坐の上に座る
「あー・・・あんま、喧嘩しないでよ。」
「無理。」
「だってさ。あたし牛鬼様は好きだけど、お父さんと同じ好きだよ。」
「はっ!?」
「残念じゃったの。」
「・・・でもさ、総大将、おじいちゃんじゃん。だから、無理。」
「ひどいのう。これでもまだまだ若いんじゃぞ?」
そういって、昔の姿に戻る。
「うわっ、若いね。格好良い。」
「じゃろ。」
「でも、奥さんが天国で怒ってるよ。」
「ぐ。」
「狒々様もさ。」
「悪いが、大猿組は、一夫多妻じゃ。」
「へぇ。狐と同じだね。」
「ほう。」
「一夫多妻ってところが。あともうひとつあるよ。一妻多夫。」
「・・・」
「狒々様、いやでしょ。」
「うぬ。」
そういったあと、私は外に出た。
そして、屋根の上に上がって、寝そべった。
「大体さ、私は満たされれば良いのに。」
そう、つぶやいて。
「ほぉ。満月の夜に狐とはな。」
「なんだよ、若頭。」
リクオが来た。
まぁ、妖怪の方だが。
「久しぶりだな。」
「あぁ。」
「お前、そういう格好で寝そべるのやめろ。」
「無理。」
「襲われるぞ。」
そういって、唇にキスを落とされる。
「ん・・・うるさいぞ。もう一人客人が来たようだ。」
「客人?」
屋根が軋んだ。
「猩影か。」
夜のリクオは、振り向いた。
私は、何をするわけでもなく、ただ空を見ていた。
「若。総大将が呼んでます。」
「あ?チッ、仕方ねぇな。」
そういって、夜は降りた。
猩影は、ジロリと私を見た。
「若と、付き合ってんの?」
首を傾げて問う。
「別に?」
「じゃあ、何でキスしてたんだよ。」
「は?・・・ただの挨拶だ。」
私は考えて、その言葉を出した。
「ただの挨拶か。ならさ、」
そういって、顎を掴まれて、キスをされる。
「これも、その挨拶?」
「あぁ。挨拶だ。」
「じゃあ、このキスマークは?」
「犬に噛まれたんだよ。よくあるだろ。」
「へぇ。こんな所に。」
そう、指でなぞられる。少しくすぐったい。
「そうだ。」
すると、首筋にちくりと痛みが走った。しかも、同じところにだ。
「何してる。」
「おや、若。意外に早かったですね。」
「うるせぇ。さっさと離せ。」
殺気を出してそういう。
「イヤですよ。」
「あぁもう、黙れ、二人とも。」
「俺もかよ。」
リクオが言う。
「そうだ。猩影、離せ。」
「はいはい。」
そういって、離してもらった。
「いいか。まず猩影。私は、天狐っていう狐と、皐月狐っていう狐の子供だ。そして、私は男にも女にもなることが出来る。牛鬼様と狒々様と総大将は、私を気に入っていた。特に総大将と狒々様は。」
「親父が!?」
「あのクソジジイ・・・」
「まぁまて。狒々様は、私を嫁に取ろうとした。それだから、私は一回誘拐された。まぁ、総大将のおかげで助かったが。まぁ、親父とお袋は?そんなことは露知らず、いちゃいちゃしてたわけだが。そしてだ。
私は天狐と皐月狐の娘だ。結構な性欲があるわけだ。だから、時々やってた。」
「はい?」
「・・・は!?」
「だから。私は時々やってた。性欲の強いほかの妖怪と。」
「あぁ。そっちか。てっきり親父かと。」
「いや、狒々様とも一回したよ?」
「すいません、親父殴ってきますね。」
「いや、ちょっとまて。一回だから。」
「ジジイとクソ親父とはしてねぇよな?」
「・・・?」
「おい、目を逸らすな。」
「一回だけな。」
「そうか。よし、猩影。一緒にたたっ切って来るか。」
そういって、肩を持って行こうとする二人。
「おい待て。まだ話は終わってないぞ。」
「はいはい。で?」
「それに、私は親父とおふくろも食った。」
「お前、それは近親相姦・・・」
「いや、あいつらが誘ったんだし。ていうか最初の相手あの人たちだし。」
「・・・ちょっと・・・」
「あぁ、悪い。ガキには早すぎたか?」
そういうと、二人は顔を赤らめる。
だが、何も言わない。・・・全く、へたれかよ。
舌打ちして、屋根から飛び降り、河童の池に近づく。
胡瓜をやらなくても、河童は勝手に出てくる。そういう約束だからだ。
「いじめすぎですよ。」
「あ?別に良いだろ。最近、溜まってんだよ。」
「それに、酒飲んでますしね。」
「河童は弱いからな。」
「面目ないです。」
「お前からはプレゼントもらってないな。」
「あげたじゃないですか。」
「フッ、まぁいい。アレで許してやる。さて、もうそろそろ行くか。」
「もうですか。」
「・・・俺に、あいつらを犯せって?」
「そうしてもいいですよ。」
そういって、河童は消える。
「それができれば私も苦労しないっての。」
そう呟いて、居間に戻る。
「狒々様。」
お酒を飲んで上機嫌の狒々様に声をかける。
「何じゃ。まさか・・・」
「そのまさかだよ。」
肩をすくめたように言う
「ハァ。お前とやると頭が痛くなるんじゃ。」
「へぇ。それならやめる?あたし、総大将とでも良いけど。」
挑発するように見つめる。
「何じゃと?許すわけが無かろう。」
そういって、腰を掴まれる。
ほらね、とても独占欲が深い。
私が来たときには、毎回布団がしいてある。
人通りの無い部屋に。
そして私たちは、その部屋に入る。
(全く、これだから)
(狒々様は、優しすぎる。)
((だけどそんなところが好きとは言えない(言えぬ)))

Re: ぬらりひょんの孫 夢小説 ( No.7 )
日時: 2011/05/23 00:23
名前: 克哉 (ID: iqzIP66W)

「ん・・・?」
私は、また朝早く起きた。
少々頭が痛いが、仕方ない。
枕の所においてある青い着物を取る。隣には、狒々様が寝ている。
私は、起こさぬよう、着物を着て、部屋から出た。
朝日がまぶしい。
「・・・よっ」
しだれ桜の太い枝に飛ぶ。
青い着物は、着物というより甚だから、あまり負担にはならない。
「油揚げ食いたい。」
「朝っぱらから、よくんなモン食えるな・・・」
欲望を口から出すと、後ろから声がかかった。
「牛頭か。おはよう。」
「あ?あぁ。それにしてもお前早起きだな。」
「そうしないと、人の時間が無いからな。」
そういって、幹に寄りかかる。
「お前、相変わらず軽そうだよな。ちゃんと食ってるのか?」
「まぁ、一応な。」
「一応かよ。」
そういって、しだれ桜の花が咲いている細い枝を折る。
全く、何してんだか。
「何折ってるんだ。桜の枝は、折っちゃダメだと昔言ったはずだろ。」
「そうだっけか。」
枝を、少し細くしてから、私の髪に刺す。
「・・・何だ。」
「あぁ、すげー似合う。」
「・・・お世辞がうまくなったな。」
「お世辞じゃねーよ。本当のことだ。」
そういって、近づく。
私は、後ろへは下がらない。
頬に手が当てられる。
「本当だ。信じろ。」
「・・・あぁ。」
「なぁ。」
「何だ。」
「抱きしめても良いか?」
「聞かなくて良い。お前がしたいのなら、俺は抵抗はしない。」
「約束、だからか。」
「あぁ。」
牛頭は、頬に当てた手を、首の方へとなぞらせる。
「これ、誰に付けられた?」
キスマークがあるところに、指をなぞらせて、睨む。
「馬頭と猩影。」
「そうか。」
「っ・・・痛い。噛み付くな。」
牛頭は、首元に噛み付く。
「黙ってろ。抵抗しない、んだろ?」
そういって、ほかの所にも噛み付く。
「意地が悪い男だな、牛頭。っん・・・」
「黙れ。来い。」
牛頭が、手を差し出す。
私は、その手に自分の手を重ねる。
すると、牛頭は私の手を引っ張り、自分の胸へと引き寄せた。
「牛頭。」
「あぁ。」
「お前って、独占欲強いよな。」
「知ってる。」
「でも、そこがお前らしいよ。」
そういってやる。
牛頭は、私を離して、幹のほうによる。そして、手招きをする。
私は、その手招きに応えた。
「なぁ。」
「ん?」
「あれ、猿の息子だよな。」
「あぁ、猩影?」
フードを被った背の高い青年が、縁側に座った。
そして、上を見上げた。
すると、口をあけて、ぽかんとしている。
牛頭は、そんな様子の猩影を見て、ニヤリと笑い、私にキスをした。
何度も何度も角度を変え、段々深くなる。
やっと唇を離した瞬間、私は牛頭の胸に頭を寄せる。
「はっ・・・やり過ぎ・・・」
「別に良いだろ?それとも、お前が約束を破る気か?」
「・・・そんなわけ、無いだろ。」
そういって、顔を上げようとするが、牛頭が頭を抑える。
「・・・このままで居ろ。」
「あぁ。」
猩影は、しだれ桜の下に移動した。
「何してんだよ。」
「何って・・・何が。」
「お前ら、付き合ってんの?」
小学生みたいなことを問う。
まぁ、コイツも一応年はかわらなかったっけ。
「別に。付き合ってねーよ。」
「じゃあ何でキスしてたんだよ。」
「別に、したいと思ったからしただけ。」
そう。
別に好きなわけじゃない。それは、牛頭も私も同じだと思う。
「何だよ、それ。」
「おかしいか?」
「おかしいに決まってるだろ!」
「おかしくないんだ。こいつにとっては。なぁ、天。」
そう、牛頭が私に問う。
そう、これはおかしくないんだ。
「おかしくないよ。どこがおかしいの?」
「どこがって・・・」
「言えないのに、おかしいなんていうのがおかしいんだよ。」
「・・・」
「私の一族は、好きでもない人とキスしたって、構わないんだ。そこに愛なんて無い。ただ、己の欲望を発散させるだけ。」
「それで、虚しくないのか?」
「・・・何故?」
「愛が無いって、虚しくないのか?」
ムナシイ?
そんなわけ無いじゃん。
「満たされるのに、どうして?」
そういって、私は牛頭から離れる。
そして、猩影君を見上げる。
「昨日、聞いてたでしょ?どうだった?」
その言葉に、彼は顔を赤らめる。
「知ってたよ。ねぇ、どうだった?」
「どうって・・・」
そこからの言葉がつむぎ出せなかったらしい。
だけど、表情から読み取れるのは、悔しいの表情。
「悔しいの?」
「あぁ。悔しい。」
「どうして?」
「親父が、アンタのことを気に入ってたのは分かってた。親父が、あんたを抱いてたのも知った。だけど、認めたくなかった。だけど、昨日聞いて、信じちまって・・・」
「・・・」
「そしたら、急に目の前が真っ暗になって・・・」
「闇を、畏れたのか?弱いね、あんた。」
「なっ・・・」
「言っとくよ。狒々様は私を抱いた。でもね、昨日は私が誘ったんだ」
そういって、頭をなでる。少し背が高かったから、大変だったが、傷ついた顔を見るのはなんとなくイヤだった。
「・・・でも、親父があんたを抱いたのは、本当のことだろ?」
「あぁ。」
「何で親父はアンタを抱いたんだよ。」
「それは本人に聞きなよ。もうすぐ来るから。」
そういうと、床が軋む音がした。
「ほらね。」
そういって、しだれ桜の幹に寄りかかる。
狒々様が、お面を付けてやってくる。
猩影は、狒々様に声をかけた。
「親父。」
「何じゃ、猩影。」
「・・・あの、さ、何で、天狐の姐さんを抱いたんだ?」
姐さんだって。変なの。
「それはの、ワシが天狐を愛してしまったからじゃ。」
「愛した?」
「そうじゃ。ワシはの、天狐を愛しているのじゃ。じゃがの、あ奴は、
ワシのことを愛してはいなかった。」
「・・・」
「じゃから、ワシは天狐にワシのことを愛してもらうために、抱いたんじゃ。」
「そっか。」
「そうじゃ。問いは解けたかの。」
「あぁ。・・・親父。」
「何じゃ?」
「俺、親父に負けねーから。俺も、天狐の姐さん好きになっちまった。」
「・・・はぁ?」
あからさまに、不機嫌そうな声を出す狒々。
私もびっくりしたよ。
「俺、親父に負けねー。絶対、天狐は俺がもらうから。」
「ほう・・・面白いことを言うのう。」
そうやって、笑いあう二人。
後ろに殺気を出してる人がいるんだけど。振り向きたくないわ。
そう思っていると、背後から手が伸びて、幹に手をついた。
そして、キス、された。
「ふっ・・・んぁっ・・ふぅっ・・・」
まさかいきなりとは思わず、息をするのを忘れてたよ。
その声に、二人は振り向いた。
「んっ・・・ハァ」
「ご馳走様。あ、あと。」
そういって、首元をはだけさせる。
「コイツは俺のものだから。」
そういって、しだれ桜の枝に飛び乗った。
桜が舞い散る中に、新しい恋が芽生えたようです。

Re: ぬらりひょんの孫 夢小説 ( No.8 )
日時: 2011/05/23 23:37
名前: 克哉 (ID: iqzIP66W)

「・・・あーあ。」
そういって、幹に寄りかかる。
「朝帰りか・・・ま、しゃーなしだな。牛頭!」
「あ?」
「ちょっと付き合え。」
「何で俺が・・・」
そういいながらも降りてくる。
「買い物しに行く。・・・飯、作ってやるよ。」
「なら、付き合う。」
そういって、私の後ろをついてくる。
「あ、朧車。」
「まだ有ったのか。」
「私の分も残してくれるなんて、幹部の奴らも良い奴じゃないか。」
「それは、お前の親父が幹部だからな。」
「ほう。そうだったかな?」
そういって、朧車に乗る。
ゆっくりと動く朧車。
私たちはその中で何をするわけでもなく、最近の話をすることにした。
「最近、土地神が消えていってるんだよな・・・」
「へぇ。こっちは、変な狸野郎が来てたぜ。」
「狸・・・四国の奴らかよ。」
「あぁ。らしいな。」
「私、狸は好きなんだよな。親父と違って。」
「狐と狸か・・・化け比べできるんじゃねぇか?」
そう笑いあう。
「化け比べなら、狐のほうが勝つに決まってるだろう?」
「どうだかな?」
そうやって話し合っていると、朧車が止まった。着いたようだ。
「さて、と。」
そういって、飛び降りる。
結構な差があるが、木の葉を操ってクッションを作った。
もちろん牛頭の分もだ。
「痛くないか?」
「あぁ、もちろん。」
そういって、私たちは家に入る。
家の中には、誰もいない。
全員寝てしまっているようだ
「さて、服でも着替えるか。」
そういって、クローゼットの中から服を取り出す。
シャツとジーンズだけにした。
「さて、行くぞ。」
「はいはい。」
町へと出かける。
すると、男が私に声をかける。
「よっ天狐ちゃん?」
「あぁ。タクじゃないか。」
「遊ぼうぜ?」
「あぁ、悪い。今日は友人とデートなんでな。」
「えぇ〜!?」
「じゃあな。」
手を軽く振って、その場から離れる。
男からした異臭が鼻につく。
きっと、ドラッグか何かだろう。
私は牛頭の左手と自分の右手を結んだ。
「・・・ったく。」
「何だ?イヤなら別に離しても良いが。」
「別に、イヤじゃねーよ。」
「そうか。あ。可愛いな、これ。」
そういって、手に取るのは可愛い犬のキーホルダー。
「ふーん。じゃ、俺はこれにするかな。」
牛頭が手に取ったのは、花を持つ狐のキーホルダー。
「お前には可愛すぎると思うけどな。」
そういって、お金を払う。
「うるせぇ。」
そして、キーホルダーを携帯に付ける。
すると、携帯に着信が入る。
「・・・ハァ。」
そうため息をついて携帯を閉じると、牛頭が携帯をとろうとする。
「誰だよ。」
「猩影だ。」
「あぁ、あの猿の息子か。」
そういって、携帯を取って、会話ができるようにしてくれた。
全く面倒なことを。
「はい。天狐ですけどー?」
「あ、俺猩影です。」
「分かってるよ。で?何の用?」
「あのさ、今、暇?」
「いや?今牛頭とデート中。」
「へぇ。邪魔したな。」
「声がうれしそうに聞こえるんだが?バカ猿。」
牛頭に携帯を取られる。
「うっさいですよ、このバカ牛。」
「んだと!?」
「やりますか?」
「あー・・・もう、面倒なことすんじゃねーよ!」
そういって、携帯を取り返す。
「喧嘩ならあとでしろ。」
「はいはい。」
「分かりましたよ。」
「ハァ。じゃな。」
そういって、携帯を切る。
「あー・・・」
「・・・」
「喧嘩してぇんだろ。んじゃ、さっさと戻るか。」
そうして、振り返ったとき。
目が、合ってしまった。
「やぁ。キミは、天狐だね。」
「・・・あんた、誰?どうせ、狸だろうけど。」
「はは、よく分かったね。聡明かつ美しい君の、力がほしい。」
「へぇ。お世辞がうまいじゃないか。なぁ、牛頭。」
「・・・」
「おいおい、殺気出しまくりじゃねーの。」
「ちょっと静かにしな、犬神。ところで、引き受けてくれるのかな?」
「・・・さあね?狐は狸が嫌いなんだ。」
「ふふ、交渉決裂かな?」
そう、狸は笑う。
いけすかない笑みだと思った。
「牛頭、帰ろう。飯作ってやる。だから、爪を出そうとするな。」
「チッ・・・」
「おや、君たちは恋人同士なのかい?」
狸は、私を指差す。
私は、その指に噛み付いた。
「・・・不味い。」
「痛いなぁ。ていうか、不味いって言うのは酷いよ?」
「不味いモンは不味い。ついでに、私たちは恋人同士じゃない。」
「へぇ。それなら、ここを支配した暁には君をもらってもいいかな?」
「・・・お前らにここが支配できるなら、な。」
「ふ、じゃあね。また近いうちに会えるよ。」
そういって、犬神もろとも消え去った。
「・・・さて、帰るか。」
手をつなぐ牛頭の手の力が、少し強くなった気がした——

Re: ぬらりひょんの孫 夢小説 ( No.9 )
日時: 2011/05/25 07:59
名前: 克哉 (ID: iqzIP66W)

「・・・おい?」
「黙ってろ。」
うちに帰ってきて、ひっぱられて、布団の上に投げ出された。
「・・・飯、食う前に私を食うとか?」
「よく分かってるじゃねぇか。」
そういって、服を脱がしにかかる。
「あぁ・・・もう・・・あぁ・・・」
「何か文句でもあるのか?」
「・・・ない。」
「ならいいか。」
そして、行為を進める。
毎回、牛頭は優しく抱く。
壊れることを恐れているのだろう。
だが、それくらいじゃぶっ壊れない。
狒々様だって、図体はでかいくせに私の体を労わっちゃくれない。
まぁ、牛頭が恐れている理由はもう一つあるんだろうけど。
「・・・何、考えてんだよ」
牛頭が睨む。
髪の毛が体に当たって少しくすぐったい。
「別の男のことだ。」
そういってやる。本当のことなんだから、嫉妬されても困る。
そもそも、私が他の男に抱かれていることも知っているのに、今更?
「・・・余裕、なんだな。」
「お前と、違ってな。」
そうして、腰がいっそう強く打ち付けられる。
抱かれるのは構わないが、痕を残されるのは嫌いだ。
私は、まだ誰のものにもなる必要がないのだから。
そんなことを考えていたが、一気に快楽のそこに沈み、その考えは吹っ飛んだ。
そして、私が達する。
中に出すなといつも言っている。
子供が出来るのはイヤだ。
ましてや、これ以上子供が増えるのも困る。
牛頭は、いつもどおりに中から取り出して、欲を吐き出す。
そして、服を着る。
汗でびっしょりなのに、よく着れるものだ。
私は、羽織を着るだけにして、浴場へと向かう。
少し低めの嬌声が聞こえる。
多分、母だろう。
そう思いながら、羽織を脱ぎ捨て、浴場の中に入る。
案の定、母と父が欲を発散していた。
父が、私に気がついたようで、母に耳打ちする。
母の頬が赤くなったから、大方、
「娘が見ているのに恥ずかしくないのか」
とでも言われたのだろう。
浴場の奥に行き、風呂に入る。
ゆっくりとしていると、少年が入ってくる。
「麻狐。どうした?」
「いや?お母さんと一緒に入りたかっただけだよ?」
「あぁ、悪い。」
「それにしても、お父さんたち、相変わらずだよね?」
「仕方ないな。」
麻狐は、私の子だ。
父に抱かれたときに出来た子で、ちゃんと妹同様に可愛がっている。
「さて、私は上がるか。」
「えぇ〜!?」
「友人を待たせているんだ。お前も、早くその耳を直せ。」
「は〜い。」
そういって、風呂から上がる。
母と父の欲は発散されたようだ。
「すこしくらい、声の調整はしてください。」
そう注意して、体の雫を拭いて、寝巻きを着て台所に立つ。
台所に立つと、牛頭が私の髪を触る。
「馬頭たちに怒られるかもしれないなぁ・・・」
「大丈夫だろ。」
「それもそうか。」
「それより、もうすぐ出来るから、皿出せ、皿。」
「命令すんじゃねーよ。」
とか何とかブツブツ言っても、従ってくれるからうれしい。
「ありがと。」
料理を皿に盛り付けて、居間まで運んでもらった。
親父たちは、もう済ませたらしく、二人だけで食べることになった。
「残したら、牛鬼様の所待っていけよ?お前だけ食べたと知っちゃ、私が怒られるからな。」
「・・・ついでに抱かれるから・・・だろ?」
「あぁ。あの人は、言葉攻めがうまいんだよ。アレも、年の功なのか?」
とため息を吐きながら、料理を口に運ぶ。
「お前、馬頭に抱かれたことはあるのか?」
「・・・どうだっけ?覚えてねーけど、一回はしたんじゃないか?」
「へー。馬頭もかわいそうだな。」
「お前が馬頭をかわいそうだなんていうとはな。明日は雨が降るか。」
食事を食べ終えて、料理を箱につめる。
そして、牛頭に渡す。
「さっさと帰りな。空狐が機嫌を悪くするだろ?」
「流石、お前の息子だな。」
「俺の自慢の息子だ。ほら、さっさといきな。空狐、無事に送り届けたら褒美をやるぞ。」
その言葉を空狐の耳元で囁いて、背中を見届けた。
「もう少しぐらい置いておいたって良いじゃない?」
「そんなことをしたら、貴方が食べるつもりでしょう?母上。」
男の姿でいる母を一喝した。
「あら、失礼ね?娘のものを、私がとると思って?」
「えぇ。思っていますよ、母上。」
そういって、母を押し倒す
「おい、俺の妻を寝取るとは良い度胸じゃねーか?」
「へぇ?父上は、私を抱いたのにそういう事を言えるんですね。
その神経が信じられませんよ。」
母の着物をはだけさせる。
もう結構な年だというのに、肉体のしなやかさは残っているらしい。
「また子供作る気なの?」
「まだまだ作れるでしょう、貴方なら。」
「あら、嬉しい事言ってくれるじゃない」
「お前は作らないのか?」
「私には、あの二人で十分です。それより、あんまり麻狐を抱くのはやめてください。腰痛めてましたよ?まだ9歳なのに。」
「お前は8歳で慣れてたじゃないか。」
「・・・空狐が嫉妬しますよ?」
「おぉ、それは怖い。なら、母を抱くのは良いだろう?」
そういって、私の着物に手をかける。
「私はこれ以上子供を作るのはイヤです。自分の体で作るのは、ですけど。」
「ほう。ならば、私の妻で子を成せ。私が許可する。」
「言われなくとも、そのつもりです。母も、女の体に戻ってくれたようですから、いいんでしょう?」
「ふふ、いいわよ?ただし、今度は男の子が良いわね。」
「いいですけど、気絶しないでくださいね?」
そして、行為を始めた。
甘い息が耳にかかり、くすぐったく感じる。
だが、母は、そんな事にも気づかない。多分、もう限界なのだろう。
腰を強く打ち付けて、達させる。そして、欲を体内に放出する。
全て放出させた痕、己自身を引き抜いて、母を見る。
「零さないでくださいよ?またするのは無理です。」
「言われなくてもそうしてるでしょう?」
そして、戯れのように笑いあって、私は自分の部屋へ戻る。
空狐が戻ってきたようだから、油揚げを皿に置いておく。
ご褒美と書いた紙を添えて。
もうすぐ朝がやってくる。
今日の夜、何か嫌なことが起きるだろう。きっと、そうだ。


Page:1 2 3 4 5 6



この掲示板は過去ログ化されています。