二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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【REBORN日常】Distance【俺の弁当だ!!】
日時: 2013/03/29 22:24
名前: 桜庭 ◆Hy48GP/C2A (ID: uiVbj.y2)
参照: http://www3.hp-ez.com/hp/distance-urabana/

亀更新な北大路きたおおじの駄作小説。
マンガしか読んでないからキャラの特徴はやや掴めていないところもあります。

話が「支離」滅裂だ? 「しり」ません。
・・・あ、スベった。ほらスベった。


・原作のイメージ崩壊が許せない
・ギャグばっか無理 ・荒らし

一つでも当てはまればブラウザの「戻る」をクリック。

【緊急!!】ネタとキャラ募集 >>183


*/オリキャラ募集

投稿にあたって >>16
投稿用紙 >>15
投稿キャラ達( >>26 )


*:お客様/

夜桜様 彩架様 ヴィオラ様
琉架様 葵様 霧火様
†カノン†様 千李様
星礼様 透子様
気まぐれ様 北海逃様
ルイ様 ☆そら☆様
朔良様 プツ男様
エストレア様
愛羅

△載ってなかったら言ってね


*/目次 >>78

*/ハロウィン特別編
「ボスのいない世界」>>69


*頂き物/  

>>136(ユナのイラスト) 村人Aさんより
>>135(ユウのイラスト) 朔さんより

*OP&ED/>>139-140


*/SPECIAL CONTENTS!
 合作 >>181

2011.8.27
桜庭→北大路に改名しました

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Re: 【REBORN日常】Distance【参照3000超】 ( No.218 )
日時: 2013/03/28 18:23
名前: 北大路 ◆Hy48GP/C2A (ID: mYaacdZq)
参照: http://p.tl/FKt8

#SP「気まぐれファミリー、来る!!」
〜一回戦・・・の前に自己紹介だな〜

参加しないと毒盛料理、負ければ毒盛料理。戦って勝つ以外に方法がないので、両チームとも戦うことには納得したが。

「この集団は何かな〜? ランボさんの部下になりたいのかな〜?」

走り回っていたランボが、リボーンの連れてきた集団に興味を示した。牛柄のしっぽ付き全身タイツにアフロヘアー、ハナタレフェイスな5歳児のランボは、何でも気になる感じの、後期心旺盛な時期なのである。

「小説カキコの二次(映像)板で逃走中小説を書いていたり、逃走中が好きだったりする奴らで集まった気まぐれファミリーだ」

説明だけ聞いていると、ただのオフ会のようにしか聞こえなかった。ツナは思わず「もろ一般人じゃん!」と突っ込んでしまっていた。

「聞いて驚くな、メンバーはわかってるだけでも20人以上だ。しかもまだまだ増える可能性もある」

オフ会としての規模で言えば相当なのだが、マフィアのファミリーとして言うと……とても微妙なのである。

「まあいい、自己紹介だ。まずはお前からだ」

リボーンが適当にふると、さっきリボーンと目が合った一番右端にいた男性が、困りながらも喋り始めた。

「気まぐれです、自分がファミリーの真ん中……ボス的なアレです」

長めの短髪にパーカーとジーンズという、地味だけどこの時期に一番いい感じの服装。
しかし獄寺は、「ボス的ポジション」って何だと食ってかかる。

「気まぐれってんだな!! よろしくな!!」

敵のボス的なアレの人に、笑顔で話しかける山本武。彼にとっては、敵がどうとか味方がどうって、そこまで大事じゃないみたい。

「次はお前だ、順番に左へ自己紹介していけ」

いちいち「次お前な」とふっていくのが面倒になったのか、自分で合間とか空気読んでやってくれと言わんばかりの、リボーンの発言だったが、特に皆気にしなかった。

「エストレアです、よろしく」

気まぐれの隣にいた、赤いフレームのメガネをかけたショートヘアの少女が小さくお辞儀をした。ボーイッシュな印象。
黒いタンクトップの上に、イギリスの国旗をモチーフにしたTシャツを来て、クラッシュデニムとショートブーツを合わせたスタイル(Produced by 北大路)。

「夜桜です、お菓子作るのが好きです」

次に自己紹介したのは、黒髪のポニーテールで、並中でも黒曜でもない制服を着ていて、他の人よりも大人びた雰囲気のある少女だった。
お菓子作りが好きとは、相当女子力が高いな……、というツナの予想。

「ゆうやんです、とりあえず負けたくないです!!」

眉が太く凛々しい、これまたパーカーにジーンズ姿の男性、しかもかなりの熱血漢という感じだった。ポイズンクッキングには、相当恐怖感があるのだろうか……。
しかしあれだな、パーカーにジーンズって流行ってるの?

「プツ男です、主婦が好きです……ふわぁ」

次の少年は、見た目は一番目立つ人物である。くせっ毛で、黒縁メガネをかけていた。甚平が似合っい、そしてなによりインパクトがデカかい「主婦が好き」発言。

「北海逃です、負けられないので必死に頑張りたいですね……ニヤニヤ」

雰囲気を総合すると、『エヴァ』の碇シンジと『スケットダンス』のスイッチを足して2で割った感じがする。そしてこのニヤっと笑った感じが何とも。
負けられない戦いにちょっとワクワクしているんでしょうかね。


「これで全員だな……」

全員が安いコンパみたいな自己紹介を済ませると、リボーンはツナの方を向いて言った。

「こいつらと戦え。勝てばママンの、……負ければ、ビアンキの弁当だ」

リボーンが言ってた「敗北は詩を意味する」的なことってこういうことか、ツナは強く実感した。一方で、プツ男の目は急に輝きだした。

「ママン……つまり主婦ですか?!」
「ああ」

リボーンが答えた。するとプツ男がいきなり、

「ボンゴレ!! 主婦の弁当は気まぐれファミリーのものだからな!!」

と、宣戦布告をしてしまった。夜桜が「なんてことをしてくれたんだ」と言わんばかりの視線をプツ男に向けていた。

「極限に負けん!! ボンゴレは勝つのだー!!」

プツ男の布告に、了平がシャウトで応えた。もう後戻りできません、逃げられません、隠れられません。

「……じゃあ、決まりだな」

Re: 【REBORN日常】Distance【参照3000超】 ( No.219 )
日時: 2013/03/29 17:36
名前: 北大路 ◆Hy48GP/C2A (ID: mYaacdZq)
参照: http://p.tl/FKt8

#SP「気まぐれファミリー、来る!! その1」

「対戦内容の説明だ」

リボーンが言った。一同食い入るようにリボーンを見つめる。

「宝探しだ」

ほぼ皆やる気になっていたところに告げられた「宝探し」というお題。宝探しというお題に対し、男性陣からは「おもしろそー」という声が上がる。しかし女性陣は、宝探し? という表情になっていた。

「ルールは簡単だ」

まず、ツナがくじを引く。くじに書かれた物を探し、リボーンのもとに持ってくるという、凄く簡単なゲーム。先にをそれ持ってくれば、勝ち。
ちなみに範囲は、並盛中校区から黒曜中校区のみ。

「つまり、みんなで何かを取り合いするわけですか?」

ゆうやんがリボーンに質問をした。リボーンは「その通りだ」と答えた。更にリボーンは続けた。

「ちなみに、ハズレアイテムは『骸の髪のナッポーみたいなとこ』だ」

これを聞いた気まぐれファミリーからは、

「無理だよこんなの」
「こんなん引いたらツナのこと恨むで」
「沢田ー!! 主婦引けよー、主婦」

などと容赦のない罵詈雑言がツナに向かって飛ばされた。

「てめーら!! 10代目に向かってナメた口きいてんじゃねーよ!!」

獄寺が目ざとく反応した。そして案の定、怒鳴りつけた後に、睨む。
気まぐれファミリーは、全員おとなしくなった。

「ま、全てはツナ次第だな」

リボーンがツナ言ったが、ツナは内心、かなりビビっていた。リボーンは、何か箱の様な物を取り出した。くじだ。

「じゃ、とっとと引け」
「う、うん」

ツナは、恐る恐るくじの入った箱に手を突っ込んだ。そして、二つ折りの小さな紙を、箱から取り出した。

「見せてみろ」

ツナはリボーンに、二つ折りのままで紙を渡した。リボーンは紙を開き、中を見た後に「まずまずのお題だな」と言った。

「お題は……」

全員が息をのんだ。リボーンは一呼吸おいてから言った。

「『三浦ハルお手製の屋形船』だが、ハル本人から譲り受けるのは無しだ。ハルに断って持ってくるんじゃねえぞ。買うのも無しだな」

え、なにそれ。誰がともなく呟いた。両ファミリーから質問の声も上がった。

「じゃあこれ、どうやって持ってく」
「スタートだ。さっさと捜してきやがれ」

しかしリボーンは質問の声を遮って、ハリセンで全員をシバいた。ハリセンは、リボーンのペットのレオン(カメレオン)が変形したものだった。

「ひでぶっ」
「わきゃあー」

そして全員、蜘蛛の子を散らすように逃げ、その場を離れていった。

「……気まぐれファミリー……か」

公園に独り残ったリボーンが呟いた。その名を噛みしめるように。

「楽しみじゃねーか」

Re: 【REBORN日常】Distance【参照3000超】 ( No.220 )
日時: 2013/03/29 17:35
名前: 北大路 ◆Hy48GP/C2A (ID: mYaacdZq)
参照: http://p.tl/FKt8

#SP「気まぐれファミリー、来る!! その2」

AM11:39

並盛公園入り口付近。
気まぐれ、夜桜、山本が、息を切らしながらもベンチに座った(山本は普通だったが)。しばらく息を整えたうち、会話が始まった。

「いやー、やっぱおっかない赤ん坊だな、リボーンって」

気まぐれが言ったら、夜桜も頷いた。

「まさにスパルタだろ? ハハッ」

山本が軽く笑った。なるほど、マンガで見るより爽やかなイケメン、しかも高身長(177cm 『家庭教師ヒットマンREBORN! Vongola77』より)。なんてけしからんのだ、身長を分けろ、と気まぐれは本気で考えていた。
が、ふと気まぐれは思った。コイツ、ボンゴレじゃん。

「てか、山本君、こんな所にいてて……いいんですか?」

夜桜も、そんな感じのことを考えていたのか、気まぐれが言おうとしたことを、代わりに(かどうかは謎だが)言った。

「いいんじゃね? それより、屋形船捜そーぜ!!」

流石は山本、天然ぶりもアニメやマンガで見たまんまだと、夜桜は純粋に感動していた。一方気まぐれは、ランボと雲雀、了平以外なら誰でもいい、ボンゴレファミリーの人、誰か来てくれ、とか考えていた。

そんな気まぐれの気持ちを察したのかは謎だが、見覚えのある銀髪頭が、公園の前を歩いてきた。

「あ、獄寺さーん!!」

気まぐれは、急いで銀髪の人物に駆け寄った。その人物こそ、獄寺隼人だった。救世主現るとは、正にこのことである。

「あぁん?」

案の定、睨んでくる獄寺。しかしその眼差しは、単に不快なだけではないようだ。警戒心を含んだような、そんな目を向けてきた。

「山本さん、預かってるんですが」

気まぐれが言ったら、山本と夜桜が後ろから歩いてきた。

「預かってるってか、今から作戦会議しようというところにいたんで」
「ははっ、そりゃ確かに邪魔だな、悪い悪い」

山本は笑っていたが、獄寺はかなり不機嫌そうだった。

「けっ、どうせならスパイになりゃ良かったのによ」

獄寺は吐き捨てるように言った。そして山本に「行くぞ」と言うと、そのまま二人とも去っていった。山本は去り際に手を振って「またな」と言った。

「で、アイツらの作戦、何か聞いてねーか?」
「いーや、全然」

山本と獄寺が話しているのが聞こえた。獄寺は、割と本気で「スパイになりゃ良かったのに」と思っていたようだった。

ふと、気まぐれがポツリと呟いた。思わず本音が漏れる。

「山本武……けしからん身長だ……、5cmでいい……よこせ、身長」




AM11:39

時同じくして、並盛神社。神社前には、プツ男とエストレア、ゆうやんがいた。

「あ〜、おっかなかったな〜」

プツ男が力無く呟いた。そして、へたへたと地面にしゃがみこんだ。

「あ〜、ねみ〜」

そして、そのまま眠ってしまいかけていたプツ男を……、

「起きてぇー!!」

エストレアの目覚ましビンタが襲う。思わずプツ男は吹っ飛びそうになったが、何とか立て直した。そして「『春眠暁を覚えず』っていう詩、知ってる〜? 春の眠りは明け方を知らないって意味だがぁ」と開き直っていた。

「気持ちは分かりますよ、けど頑張ったら主婦の手料理……ね?」

最近はすっかり髪も伸びてきたゆうやんが、プツ男のやる気を引き出そうとしてみたところ、

「……屋形船、捜しましょう。とりあえず、スリーマンセルで行動しましょう。後、気まぐれや他のみなさんと、コンタクトを密に取りましょう」

まんまと乗せられた……という表現が適切なのかは不明だったが、ものすごくやる気を出した。しかもどういう訳か、いきなり口調が……杉下右京のようになる。

「もしかして……プツ下警部?」

エストレアが言うと、プツ男が「警視庁特命係の、プツ下です」と返した。そしてプツ下警部は、テキパキとテンポ良く話し始めた。

「屋形船は、三浦ハルお手製のものに限るのでしょう。だからといって、偽物やレプリカでは、リボーンに見破られてしまうでしょうからねぇ……」

プツ下警部は、更に続ける。エストレアもゆうやんも、まだ何とか、しっかりと話について来ている。

「三浦ハル本人から譲り受ける……つまり買い受けたり、貰ったりするのは不可ということでしょう?」

プツ下警部が言うと、今回のネックはここですよねーと、ゆうやんが返した。つまり、ハルから許可を貰って持ち出すのはダメってことである、というのがプツ下警部の結論である。

「であるならば、許可を貰わなければ大丈夫でしょう」

プツ下警部は、ドヤ顔でこう言った。言ったが、許可を貰わず持ち出す……それはつまり、

「いや警部、それ窃盗やん、刑事が屋形船を窃盗って、警視庁の不祥事!!」

エストレアが指摘するように、その行為は窃盗、つまり『盗む』ということである。だがプツ下警部は「不祥事だらけの警視庁ですからねえ」と言い出した。

「いや、あの……警部?」

ゆうやんが止めに入ったが、警部は構わず「今更何をしたって国民の警察に関する信頼は……簡単には回復しませんよ」と開き直っていた……というか、全国に30万人くらいいる(らしい)警察官を、たった今、皆敵に回した。

「いやいや、てかそれはダメだと……」

ゆうやんが制止したが、プツ下警部は聞いちゃいなかった。ハルの家まで向かって歩き始めていた。

「いやいやちょっと警部!!」
「あかんって警部!!」

慌てて後を追う2人だったが、既にプツ下警部の姿はどこかへ消えていた。

「取りあえず、自分たちだけでも気まぐれさんと合流しましょうか」
「ですね」

ゆうやんの提案にエストレアが賛成した。ゆうやんは携帯電話で気まぐれに電話をかけた。気まぐれは公園にいるということで、2人は急いで公園に向かった。
その途中で北海逃と出会った2人は、共に気まぐれとの合流を目指し公園まで歩いた。

ちなみに、

「おやぁあ?」

ハルの家に向かったプツ下警部だったが、ハルの家がどこか分からないことに気付いて立ち止まる。そしてなんと、誰も居なかったことにやっと今気付いた。

「どうやら、はぐれてしまったようですねぇ……」

フッと笑うプツ下警部。

「いやちょっとゆうやんさん、エストレアさーんっ!!」

しかし、いきなり不安になったので、慌てて走り出したプツ男なのであった。

Re: 【REBORN日常】Distance【参照3000超】 ( No.221 )
日時: 2013/03/30 22:45
名前: 北大路 ◆Hy48GP/C2A (ID: uiVbj.y2)
参照: http://p.tl/FKt8

#SP「気まぐれファミリー、来る!! その3」

AM11:45

並盛中学校前。無事全員と合流したボンゴレファミリーだったが、5分と立たずにランボと雲雀の姿が見えなくなった。
雲雀は「群れるのは嫌だ」ということで屋上へ、ランボはグラウンドで遊び始めたのだ。

「……とりあえず、バカはほっといて作戦を考えましょう」

こんな状態では何ともならないだろうと判断した獄寺が言った。了平も、「極限に賛成だ」と返す。
まあ確かに、みんなが一つに! とか言ってたら、気まぐれファミリーに先を越されてしまう。そう思ったツナは、早速ボスとしてみんなを仕切り始めた。

「とりあえず、屋形船って結構目立つから、あまり探すのに時間がかかたりはしなさそうだよね」

屋形船は、ハルが着ぐるみのように身につけていることのほうが多い。今回探すものも、おそらくそれであろう。問題は探しにくさではない。

「一体どうやってリボーンさんのもとに運ぶかだな」

獄寺も指摘するように、今回はそこがネックなのである。

「売ってもらう、買う、貰う、借りる……三浦に断って持って来れないんだな」

獄寺が言おうとしたことを、山本が先に言う。すると獄寺が軽く山本を睨む。

「つまり、断り無く持ってくればいいってことでしょう、10代目!!」

ここまでの発想は、プツ下警部とほぼ一緒である。アイデアはいい線を行ってるのだろうけど……。

「いや、それって泥棒じゃない?」
「極限に犯罪だぞ、タコヘッド!!」

ツナと了平がほぼ同時でツッコんだ。ツナはともかく、了平にツッコまれるって……。

「泥棒は……犯罪……」

クロームにもツッコまれてしまい、獄寺はちょっとショックを受けた。

しかしいきなり、「オレひらめいたんだけどさ」と高身長の爽やかイケメンな山本が言った。

「実はさ……、…………は………………で……………………なんじゃね?」

山本は声をひそめて言った。周りにいたファミリー全員の表情が明るくなった。なるほどそうかもね、という声が上がった。

「じゃあ、オレとお兄さん、山本と獄寺くん、雲雀さんは単独で屋形船探して。クローム、ランボのこと任せていい?」

まともにボスらしい指示を出したツナは、了平と共に学校の敷地を去る。他の2人組も、何処へともなく学校をあとにした。



ヒント:そもそも屋形船って……



AM11:46

並盛公園のブランコ周辺。プツ男除く気まぐれファミリー全員が揃っていた。今の段階で気まぐれファミリーは、ボンゴレに一歩先を行かれている。

「盗みは嫌ですし、でも三浦さんに話しかけるのもアレじゃないですか?」

特に公園に人もいないということもあってか、夜桜はブランコに乗っていた。そしてゆっくりブランコを漕ぎながら、夜桜が言った。

「初対面だし無理ですよね? それに盗みとかやったら自分、北海『盗』って名乗らないと」

いつの間にか夜桜の右隣りのブランコに乗っていた北海逃が答えた。エストレアが「今のうまいやん」と褒め返した。
褒められて嬉しそうに笑った北海逃は、さらに「仮に話しかけられたとしても、断って持ってきたんじゃダメなんでしょう?」と尋ねた。

「そうですよね、でも多分何か方法があると思うんですよ」

夜桜の左隣りのブランコに乗っていたゆうやんが言った。いい年した人達が揃いも揃って何やってんだ、誰もいないからいいけど。

「でもどないしよ、三浦ハルって人が持っとるか分からんし」

エストレアも、ゆうやんの左隣りの空いているブランコに乗った。公園内ある4つのブランコを、現在彼らが占領しているわけである。ほんといい年して何やってんだアンタら……とは気まぐれの弁。

「もしかして、もうハルさんの手元に屋形船無いとか?」

夜桜が何気なく言ったのだが、もしかするとありえるかもしれない! という感じがしなくもなかった一同は、その線を当たってみることにした。



AM11:51

ファミリーの人たちとはぐれてしまい、迷子になっていたプツ男。今現在は、並盛商店街にいた。
携帯のバッテリー切れるわ、お昼前なので主婦の姿もあまりないわ、お腹は空いてくるわで、かなり限界が近かったプツ男。

「日差しあったか〜い……」

ウトウトしながら適当にそこらへんを歩いていたプツ男。いつの間にやら町の外れにある、小さな公民館の前に着いていた。

「いざ出発♪ 我らの船よ〜♪」
「大海が我らを呼んでいる♪ いざ参らん♪ 遥かなる大海へ〜♪」

何か歌声のようなものが聞こえてきた。公民館の入口の扉は解放されていて、「見学自由 劇団並盛」と張り紙されていた。
しかしプツ男は、その下にもう一つ張り紙があったのを見逃さなかった。そこには、

『ママさん劇団設立しました。参加はコチラから⇒「劇団並盛 ママさん」で検索してね♪』

とあった。ママさん劇団とはつまり、「子持ちの既婚女性(=主婦)」が集う劇団……、プツ男にとっては、最高の劇団である。プツ男の理性が軽くぶっ飛んでしまった。
しかし……、あのポイズンクッキングをお見舞いされるのは……。逃げたと思われるのは嫌だったので、下に置いてあったチラシを一枚頂いて帰るだけにした。

チラシを見る限りでは、本日12時から約30分ほど、並盛公園近くの多目的ホールで本番があるということらしい。演目は「いざ参らん、母なる海よ」とのこと。
あと9分くらいだったが、時計が手元になかったプツ男には、そんなことは分からない。プツ男はとぼとぼと、来た道を戻っていった。

「争奪終わったら……見学させてもらおうかな」



ヒント:海へ参らんとす……

Re: 【REBORN日常】Distance【俺の弁当だ!!】 ( No.222 )
日時: 2013/03/30 21:15
名前: 朔良 (ID: 2IhC5/Vi)

 やっぱり面白い!!
 もうあれですね。北大路さん中毒ですね。
 
 この小説ないと生きていけない感じです(@_@;)


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