二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 【オリキャラ】13’s memory【合作】
- 日時: 2012/06/29 21:18
- 名前: 藤桜 (ID: ylDPAVSi)
はじめましての方、お久しぶりですの方、藤桜です
今回は初音ミクの「13’s memory」を甘味みずのさんと合作することにありました
最低限のルール、チェンメや荒らし以外は大歓迎です!
では、みずのさん、挨拶お願いします
- Re: 【オリキャラ】13’s memory【合作】 ( No.5 )
- 日時: 2012/06/29 22:55
- 名前: 藤桜 (ID: ylDPAVSi)
本日は、分厚い雲が空を覆っておりました。
今にも雨の降り出しそうな天気です、予報では曇りでしたが…予報はあくまでも予測にすぎません、降ってしまう可能性も高いでしょう。
本日は外に出るお仕事もありませんし、特に問題も感じませんが。
ああ、本日の書類のお天気の欄を、雨に書き直す必要がでてしまう…くらいですか…
廊下を歩けば、いっそ耳障りなくらいに靴音が響きます
事務室に入ると、先客がいらっしゃいました
最近、よく一緒に事務をやらせていただいております方です。
「こんにちは、イジュさま」
いつも通りに自然な笑みを形作ってご挨拶致します。
イジュさま、というのはこの方のお名前です
「こんにちは、と言える時間ではありません」
彼は表情を変えることなく仰います
彼は別に、機嫌が悪いとかではありません、ただ、なんというか…とても機械的な方なのです。
もっと相応しい表現などいくらてもあるでしょうが、あえて一番端的な表現を使用させていただきます。
「そうですね。でも─…こんな昼も夜もない電灯の下では、すべて同じに思えます」
言った言葉には、さした意味などなく、ただ思ったことを述べただけでした。
ここ最近は、この建物から出ておりません、ずっと白熱灯の下にいると…加えて、少々不規則な生活パターンなので、時間感覚が狂う一方です。
別に、それを悪いとは感じません、然るべき任務の際に支障をきたさければ、それで
「そうですか」
イジュさまは、やはり能面のように表情を崩されません。
しかし、お顔の色が優れない気がいたします。人間、不規則な生活を送れば、少しくらいは問題を来すものです。
ですが、彼には別段異常は見られないので、特に言うことはありませんでした。
ふと、イジュさまの机に目が行きました。
そこには、写真を貼られた書類が何枚か
「新しくなっ配属される方ですか?」
伺うと、イジュさまは書類に目を移し「はい」と答えました。
「拝見しても?」
問えば、イジュさまはただ黙って書類を差し出して来ます。
私はとりあえずこれから共に仕事をするであろう方々に目を通しました。
「ルト…さま」
私の目を引いたのは、そんなお名前の17歳の少女でした。
- Re: 【オリキャラ】13’s memory【合作】 ( No.6 )
- 日時: 2012/06/30 12:01
- 名前: 甘味みずの (ID: b9FZOMBf)
机に散らばったままの書類、そのうちのいくつかを手渡した。
彼女は数枚の資料、新しく配属される方のプロフィールを確認する。丁寧で、繊細な手つきで。
僕としては仕事を共にする人間がどんな人であろうと仕事さえこなしてくれればいいと思っているので大して読み込みもしなかったが、シェールさん(彼女の名前だったはず)は違う。ひとりひとり見て行きながら、たぶん今まで通り同じように笑顔で接するんだろう。僕には、よく解らないけど。
すこしすると、一枚の資料のところで彼女の書類を捲る指の動きが止ま
った。
「ルト…さま」
彼女の口から、呟きのように漏れたのはその資料の中の女性の名前。
たしか、と記憶を探る。軽く見た程度なのではっきり覚えていないが、軍という単語とはかけ離れていると思うくらい平々凡々、そこまで強い印象を持てない少女だった気がする。
身体能力は平均的、知能は平均より少し劣るくらいで、たぶん一番必要人数の多い単純作業に回されるだろうとのことだった。
「どうかしたのですか?」
つい、質問をしてしまう。
不必要な質疑だった、と内心で思った。でも、彼女がこんな風な表情をするのは珍しい。
「あぁ、いいえ。なんでもありませんよ。」
彼女はまたいつも通りに微笑んで見せた。
僕は少し引っかかる感じがした。珍しいのもあるが、どこか別の根拠で、苛立ちに似た何かを覚えたような。それでも、僕の表情筋は動かない。
「そうですか」
そして、彼女はまたさっきのように書類を捲ると、読み終えたのか僕に手渡した。それを受け取ると、残りの書類もまとめて整頓する。これは確認したのち返却しなくてはならないので、バインダーに挟んで脇に置いておいた。
そして彼女は、「では」と丁寧に一礼すると、自分の机に歩いて行く。
僕は彼女が離れた後、もう一度「ルト」と言う少女の資料を捲った。
僕が判断すべきじゃないことかもしれないが、何処をどう見ても「普通の女の子」だ。何に目を引いたのだろう。
疑問を抱きつつも、僕は資料を置いて事務仕事にもどった。
- Re: 【オリキャラ】13’s memory【合作】 ( No.7 )
- 日時: 2012/06/30 13:27
- 名前: 藤桜 (ID: ylDPAVSi)
- 参照: htt http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=24011
なんとなく、その少女が気になったのです。
容姿も、能力も、どんな側面で見ても普通そのもの、そんな方が、何故軍に入るのか、と
無論、軍というものは何人いても足りないようなものなので、人員は多いに越したことはありません。
いつもならさして気にすることではありません。
「どうかしたのですか?」
私が一人の資料ばかり見ていたのに疑問を感じたのか、イジュさまに尋ねられてしまいました。
「あぁ、いえ、なんでもありません」
とっさにいつも通りの微笑を作って答えました
なんでもない、というのは少し語弊があります、ですが、この少女が気になる理由を説明するのは困難なので、はぐらかしました
「そうですか」
きっと納得してはいないのでしょう、しかし、私の感情など彼にとっては深く気にする必要などないので、彼はあっさりと引き下がってくださいました。
「では」
彼に資料を返すと、いつも通りに一礼をとって踵を返します。
無論、そんな些末な所作といえど気を抜いたりは致しません。
私は自分の机にもどり、自分の書類を完成させることにしました。
窓を見るといつの間にか雨。
完成した書類の天気の欄の「曇り」を二重線で消し、となりに「雨」と訂正を入れました。
そうだ、これを出すついでに上司の方に少しだけ我が儘を言って見ましょう。
『ルトさまと宿舎で同室にしてくださいと』
- Re: 【オリキャラ】13’s memory【合作】 ( No.8 )
- 日時: 2012/06/30 14:20
- 名前: 甘味みずの (ID: b9FZOMBf)
さて、と。時計を見て、もう3時間も経過したことに気づき、溜息。最近は時間感覚も危うくなってきている。腕時計が手放せなくなってきた。
書類をまとめ、統計データを印刷。それらを上層部に提出すべく、僕は席を立つ。とりあえずこれで一段落だ。終わったわけではないけど、あとで少し読書の時間を貰おう。それくらいの時間の余裕はある筈。
長い廊下を歩いていると、前のほうから人。
…なんというのか、偶然と言うのは重なるもので。
「あ、こ、こんにちはっ」
青みのかったボブショート、どんぐり眼の幼さの残る顔立ちの少女。どこをどう見ても平々凡々なその出で立ち。
「こんにちは、ルトさん」
表情を変えることなく応答。
彼女が、ルト。
屈託のない明るい、シェールさんとは質の違った笑顔を浮かべ、彼女はこちらに向かって歩いてくる。そしてボクの書類の束に目を向ける訊いてきた。
「イジュさん、仕事ですか?」
「はい。」
「なんか、イジュさんっていっつも仕事してますよねー」
「必要な事務をこなしているだけです」
「あ、なんかすみません・・・」
僕の仏頂面(自覚はないが、よく指摘される)を見て勘違いしたのか、頭を下げる彼女。
「いえ、問題ありません、ところで、貴女は…」
「あぁ、私、挨拶しに来たんですよ、同室になった人に。」
「同室?」
早速、というか、少し違和感を覚えた。こんなに早く同室者が決まるのは珍しい。僕が考えていると、彼女はとても明るい笑みをつくって言った。
「はい、シェールちゃんっていう子です!」
違和感が明確な疑心に変わった。
- Re: 【オリキャラ】13’s memory【合作】 ( No.9 )
- 日時: 2012/06/30 15:13
- 名前: 藤桜 (ID: ylDPAVSi)
上司の方に我が儘を言ったら、意外にもすんなりと受け入れられました。
上司曰わく、「部屋割りを考える手間が省けた」とのことです。
本日提出の書類はおよそ終わりましたが、まだ提出期限の来ていない書類や、明日の仕事の準備などをするために事務室で机に向かっております。
途中、イジュさまが書類を提出に退室なさいました。
それをちらりと見やりまたお仕事。
それからすぐ、扉の開く音がしました
入ってきたのは私もり少し年上の少女、容姿は資料で見たので知っていました。
先ほど、上司に同室にして欲しいと頼んだ方です。
「あの…シェールちゃん、で、合ってますよね?」
彼女は此方へ歩み寄るとそう伺われました
「はい、貴女は、ルトさまですね?本日より同室となります、どうぞお見知り置きを」
儀礼的に挨拶をして右手を差し出しました。
「こちらこそ、よろしくね、シェールちゃん」
ルトさまは私の手を握り、そう仰られました。
底抜けに明るくて、屈託のない笑顔です。
彼女は私の机に目を向けました
「えっ…もしかして、これ、全部シェールちゃんの仕事?」
机の上には、書類を積み重ねておりましたが、それは、私にとっては「もしかして」などと言うほどの量には感じませんでした
「はい…そうですが」
「大変だね、何が手伝おうか?」
ああ、きっと世間一般ではこの量は、私の年齢には不相応なのですね。
「いえ、大丈夫ですよ、お気になさらず」
これは私の仕事なので、私がやるのは当然ですし、資料で見た限り、ルトさまに手伝われてはむしろ進行が遅れてしまいます。
無論、そんなことは口に出しませんが
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