二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- BLEACH 刹那の時間【葵】 第十一話更新 コメ求む!!
- 日時: 2011/04/11 21:36
- 名前: 風 (ID: 4.ooa1lg)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=15426
取り合えず新作品です。
此処を覗いて下さった方々感謝です^^
更に書き込みをして下さった心広い方々更に感謝です♪
〜作者状況〜
執筆していない【〇】執筆中【】
申し訳ありませんが執筆中に〇が付いている時は書き込まないで下さい。
&$★更新履歴★$&
>>7 第一章 第一部 第一話更新
>>10 第一章 第一部 第二話更新
>>11 小休止 第一回
>>12 第一章 第一部 第三話更新
>>17 第一章 第一部 最終話更新
>>20 第一章 第二部 第一話更新
>>23 第一章 第二部 第二話更新
>>28 第一章 第二部 第三話更新
>>32 第一章 第二節 第四話更新
>>37 小休止 第二回
>>37 第一章 第二節 最終話更新
>>39 第二章 第一節 第一話&第二章 プロローグ更新
>>39 >>44 小休止 第三回
>>44 第二章 第一節 第二話更新
〜来客して下さった方々〜
天蘭様・ねこうさぎ様・六様・加奈子様・夢様・淡雪様・緋乃椿様・ゆずは様・レッド様・凛寿様
今まで10名のお客様が来客して下さいました。
有難うございます!今後ともご贔屓に♪
=注意=
1.BLEACHが嫌いだと言う方はリターン。
2.オリキャラが多数出ると思います。苦手な方はリターン。
3.私が苦手と言う方はリターン。
4.流血・グロ描写・エロ描写,この掲示板のルールでは禁止されていますが一切手抜きしません。
看過出来ない方はリターン。
5.更新は亀並みかそれ以下(1ヵ月に一回も出来ないかも)です。心の広い方のみどうぞvv
オリキャラ募集要項&オリキャラ作成用紙
〜要項〜
名前【】
性別【】
見た目の年齢【】
身長・体重【】
誕生日【】
血液型【】
容姿【】
性格【】
趣味・特技【】
苦手な物【】
その他備考【】
斬魄刀解号【】(刈れとか射殺せとか)
斬魄刀名【】(漢字と片仮名両方)
斬魄刀能力【】(長くてもOK♪技名とかも出来れば
オリキャラ募集は終了しましたvv
投稿してくださった方々有難う御座います♪
>>主人公データ
名前:榛原翔兵/ハイバラショウヘイ
年齢:26歳
性別:♂
血液型:A型
誕生日:7月22日
身長・体重:186cm
容姿:赤味かかった黒の野性味あるオールバックでサングラス。
グリムジョーの様な美形ヤンキー顔で顔の中心辺りに斜めの切り傷がある。
黒のジャケットを多く着用。
性格:態度が大きく人を馬鹿にした言動が多いが実は情に厚く冷静で仕事が速い。面倒臭がりや。
趣味・特技・好き嫌い:趣味はバスケットやサッカーと言った球技。特技はハッキング(爆
好きな物は辛い物やジャズ音楽等。嫌いな物は甘い物や筋を通さない奴。
その他:死神代行ではないが正規の死神でもない。鬼道の達人だった死神を父に持っていた。
斬魄刀解号:煮え滾れ
〃始解名:劫火
〃卍解名:劫火蒼炎
〃始解能力:自らを中心とした空間に幾つもの炎を灯し爆発させる灯火。
自らの刃に炎を纏わせ戦う蒼舞(ソウブ)等がある。
〃卍解能力:不明
__________プロローグ
何が正義デ何ガ悪か考えレば考えルホどに分ラナい
ダから人ハ深ク考えル事ヲ放棄すル___
俺ハ其れヲ憎む……何故なラ____奴等ノ悪意を知ッテいるカら
===奴等ノ名は王属特務===
怨む男は赤味掛かった黒のオールバックが特徴的な端正な面持ちを歪ませ復讐を誓う。
Next⇒第一話「王属特務隊長格」へ
- Re: BLEACH 刹那の時間【葵】 第十話更新!コメ求む!! ( No.41 )
- 日時: 2011/04/05 20:30
- 名前: 凛寿 (ID: f/UYm5/w)
- 参照: http://pink/panthar/10gin
コメ&アドバイス本当にありがとうございます!
そうですね、次のお話はそれに気をつけて書きます^^
- Re: BLEACH 刹那の時間【葵】 第十一話執筆中! ( No.44 )
- 日時: 2011/04/11 21:32
- 名前: 風(元:秋空 ◆jU80AwU6/. (ID: 4.ooa1lg)
- 参照: 書き方を大幅に変えました……見易くなったかな??
凛寿様へ
きてくださって有難う御座います^^
お褒めの言葉有難う御座います!
BLEACH 刹那の時間【葵】
小休止:第一回オリジナルキャラクタインタビュー 榛原翔兵編 第二話(全2話)
翔兵「えっ,まだインタビュー続く訳?」
藍染「私もうんざりだよ」
ギン「僕もや」
東仙「はぁ,風を切り殺してやりたい位だよ」
翔兵「スゲェシンクロ率だな……実はあんたら似た者同士?」
藍染「そうかも知れないね?」
東仙「市丸が藍染様と似ている等!?」
ギン「僕はありやと思うで?」
藍染「私もだよ……それにしても君がギンに似て居ると言うのは否定しないのかい?」
ギン「本編でカミングアウトした手前やもんなぁ?」
東仙「貴様……」
翔兵「君等このあれ……の趣旨分るかな?」
藍染「理解しているよ? 君へのインタビューだ」
翔兵「そうですよねぇ? 何で,君等雑ダ〜ン★ してる訳??」
ギン『あかん……目がマジや!!』
東仙「…………君は黒崎一護達と面識が有る様だがこの戦いでは彼等とも戦うと思うが……」
翔兵「最初から想定していた事だよ……まぁ,あいつ等とはそれなりに同じ戦いを経験してきたけど……
正直,俺の思いは揺るがない。立塞がるなら何度でも相手するまでさ……」
ギン「甘いんやねぇ? 殺さへんの?」
翔兵「殺すさ……まぁ,殺す前に一役やって欲しい事が有るんだがね?」
藍染「それは?」
翔兵「それは言わない♪ 今後の展開に大きく関わって来ちゃうからね?」
東仙「風からの口止めかい?」
翔兵「当り……お客様は神様だけどそれ以上に俺たちにとっての神様は作者様さ♪」
ギン「次の質問やけど……織姫ちゃん死んで凄く悲しんどったけど何で生き返らせへんかったん?」
翔兵「生き返らせるには有る程度の時間と労力が必要なの……
それに考えて見たら彼女は俺の復讐の重荷にしかならないんだよね?」
東仙「そう言えるのか? 君は彼女を奪われた事にも憤りを……」
翔兵「感じてるよ? 一応真面目に愛を抱いたものでね? でも其れと是とは話は別……優先順位の問題さ」
藍染「君がそれ程までに彼等を糾弾するのは何故だい? 君は長い時間,一族とは離れて暮らしていた様だね?
ならば,一族との間に有った情も薄れそうな物だが?」
翔兵「あんたには理解出来ないだろうな? 関係の深さってのは関わった時間じゃなくて暮らした時間の密度だろ?」
藍染「いや……分るよ?」
翔兵「どうだか?
東仙「最後の質問をしよう……」
翔兵「何でもござれ♪」
東仙「君の一族のその宝具は一体誰から預かったんだい?」
翔兵「さぁね……霊王から授かったってのが大勢だが?
ギン「それって四大貴族の四楓院家と同じやん?」
翔兵「俺も詳しくは知らないんだ……族長からその事を継承される前に族長が死んだからね」
藍染「成程,では是でインタビューは終わりにしよう?」
翔兵「OK♪
ギン「ほなな〜♪」
東仙「……次は本編で会おう!」
End
BLEACH 刹那の時間【葵】
第二章
第二節
第二話「一輪の花」
榛原翔兵は一人,悠然と満天の星空を見上げながら紛糾する瀞霊廷を歩いていた。体中を針で刺されるかのようなヒリヒリとする感覚が襲う。強大な霊圧たちがぶつかり合っている。
その様に酔い痴れ彼らの勝利を確信しながら歩き続けていると突然,頭の中に映像が流れ込む。フラッシュバック現象の様な物だろう……映像の濁流に翔兵は吐き気を催し立ちくらみ近くに有った建物に横たわる。
記憶の濁流が翔兵の脳内を巡る。脳内の記憶には二人の人物が居た。正面から写される顔で直ぐに一人の正体は分った。他でもない翔兵自身だ。然し,もう一人は分らない。体格からして女だと言う事が分る程度だ。
————ねぇ,榛原隊長〜,お昼何にするぅ?
————誰も居ないんだ……榛原隊長なんて余所余所しい呼び方は止めろ
記憶の中の女と思しき何者かが翔兵に話しかける。声の高さから女である事は間違えないらしいと翔兵は理解する。問題はその女が翔兵を何と呼んだかだ……耳を疑うが聞き間違えでは無い。
確かに彼女は記憶の中の翔兵に「隊長」と言う敬称を付けていた。翔兵は唖然として思考を一瞬停止させる。
何が起きている……何故,自分は瀞霊廷に居る,何故,隊長服を羽織っている……まるで正規の死神のようではないか……否,まるっきり正規の死神なのだ……全く記憶に無いその記憶。
翔兵は混乱し大声を張上げる。記憶の中の翔兵達にはそんな物聞こえる筈も無く会話を続ける。翔兵にとっては有得ない記憶だ。翔兵の記憶が正しければ翔兵は現世で生まれ現世で育ったのだ。
ならばこの存在は何者だ。自らと同じ声を発し同じ容姿を持つこの男は……そして,何故この記憶が全くの嘘だと思えないのだ……翔兵は言い知れぬ恐怖に襲われていた。
————ねぇ,翔兵……この花どう思う?
————葵か?
————もー!! そうじゃないでしょ鈍チン翔兵!!
————お前らしい花だと……思うぜ?
女性の顔は今もなお,分らない。誰とも知れない女性は花を持っていた。葵の花だ。彼女はそれを記憶の中の翔兵に見せてどうかな? と甘えるような風情で尋ねる。
恐らくは,君の様に綺麗な花だねと言って貰いたかったのだろう彼女は期待する様に口角を上げた。然し,記憶の中の彼は見たままに何も考えず花の名前を口にする。
自分にもこんな所が有るなと記憶の中の彼を否定したがる翔兵は感情移入しそうになる自分に腹立てていた。とうとう,彼女は怒りそうじゃないだろと訴えかける。
其れに対して彼は頭をボリボリと掻き顔を赤らめて一度二度彼女から目を離し彼女の臨む言葉を考え自分なりの言葉で彼女に伝える。
「くぁっ!?」
記憶の中の彼が彼女に言葉を伝えたとほぼ同時に翔兵の体中に何か言い知れぬ衝撃が走る。翔兵は苦悶の表情を浮かべながら呻き,斬魄刀の柄に手を伸ばす。そして,怒りの咆哮を上げ全ての記憶を振り切る気で全力で刃を奮った。
その翔兵の一撃は近くにあった建物を破壊し更に衝撃波によりその先に連なる幾つかの建物も崩落させた。ハァハァと苦しそうに息を吐き翔兵は刀をつっかえ棒にしてフラフラする体を踏み留めさせる。
「……俺が,瀞霊廷に何でいる?」
理解に苦しむ先程の記憶,翔兵はまだ惚ける様な年ではない。然し,妙に懐かしく心に迫る記憶——唯の妄想や想像では無いと言う確証に近い感覚,如何に脳内で否定しても否定し切れる物ではなかった。
自分の記憶が改竄されているのか!? 翔兵は自らの脳内に浮かんだ想像に息を呑む。誰が何の為にその様な事をするのか全く心当たりも無ければ立証も出来ない。彼は力はあると思っていた……然し,この時彼は自らの記憶を確かめる術すらない無力を呪っていた。
しばらくの間,忌々しい記憶に飲み込まれるのを拒否しながら翔兵は深呼吸して息を整える。戦場では平常心と冷静さが大事だと心得ている。心に動揺がある状態で敵と遭遇すれば例えそれが格下でも負ける可能性が往々にして出てくる。
何回か深呼吸してようやく心の波紋が小さくなってきた時だった。翔兵の真上に霊圧が現れる。それなりに大きい手練の霊圧だ。翔兵はすぐさま深呼吸で脱力した体に力を入れ敵の攻撃を避けようと後ろに跳び退る。
ボゴォンと言う衝撃音と共に翔兵が居た場所の地面は陥没し捲れ上がった。その先に居る存在を視認する。赤いザンバラの頭に体中に施された刺青とゴーグルが特徴的な長身の男。知っている男だ。護廷十三隊六番隊副隊長阿散井恋次だ……隊長格以外では数少ない卍解習得者だ。
その存在を視認すると同時に翔兵は安堵の笑い声を上げる。目の前の敵は確かに護廷有数の戦士だが自分の敵ではないと言う確信がある。目の前の男は黒崎一護より遥に実力の劣る男だ。其れに対して榛原は黒崎一護と同等……或いはそれ以上だと自負している。
詰り,恋次の実力をもってして榛原翔兵とは圧倒的な実力差が有ると言う事だ。安堵の感情が次第に翔兵の先程までの怯えと猜疑心を凌駕していく。精神が安定していく。負ける要素は無くなったと翔兵は確信した。恋次を挑発する様な愉悦に歪んだ表情を浮かべて翔兵は阿散井に挨拶をするのだった。
「六番隊副隊長さん御機嫌よう♪ でも,あんたじゃ俺の相手は務まらない……」
「ゴチャゴチャと喧しいんだよおぉぉぉ!!」
挑発する様な挨拶に忌々しげに舌打ちし猪突猛進な性格の恋次は真正面から飛び掛る。切掛る恋次の速度が榛原には止まった様に見える。翔兵は易々と恋次の懐に入り込み恋次の腕を掴み動きを封じ腹に蹴りを入れる。蹴り飛ばされた恋次は左方向へと建物を破壊しながら吹き飛ぶ。
五個目の建物が崩壊した後の所で六個目の建物にぶつかりようやく止まった恋次は戦闘力の大きな開きに戦慄し震える自らの手を見詰る。圧倒的な戦力差……然し,自分の親友である雛森を重症に追い遣った男を恋次は許し難かった。恋次は頭からの出血を気にしながら立上る。
「くはははははははは!! 見付けたぞ兄弟! 俺を覚えているか? 覚えて居ないだろうなあぁぁぁぁ!!」
恋次が立上った瞬間,上空から高らかな笑い声が響き渡る。新手の登場に動揺しながらも恋次は直ぐに相手へと目を向ける。長身痩躯の金髪の容姿端麗な破面が恋次を睥睨している。恋次は悟る。
この男は何らかの自らに対しての復讐心が有るのだと……目の前の男イールフォルトの事など覚えて居ない恋次なりに推測するのだった。
————一方,その頃,現世では瀞霊廷に戦いたい相手が居ない事を知った面々が現世へと到着していた。夫々,探査神経を全開にして自らの獲物を探し走り出す。先陣を切って疾駆するのは,この中で最も高い実力を有する男ノイトラだった。
そのノイトラの後ろを従属官であるテスラが続き,其処から少し離れた位置をグリムジョーの従属官だった男,ディ・ロイが走り他の四名はほぼ,同じ位置で走っていた。
「ドルドーニィ★ 是アンタの戦いたいって相手,前より更に強くなってるっぽいんじゃない?」
「うむ,正直……勝負にならんだろうな」
「って言うかさ……先着様が居るみたいだしね?」
「ぐぅっ……!」
『茶渡安寅……元気そうで何よりだぜ!』
冷静に霊圧の測定をしていた紫掛かった黒の癖毛の美女,チルッチが堀の深い伊達男,ドルドーニに暗に無謀だと仄めかす様な言葉を放つ。ドルドーニは渋面を造りながらも本気になるな……と心に言い聞かせてチルッチの忌憚無い意見に賛同するように首肯し肯定する。
一方,その二人を少し離れた位置から見る癖が昔から有ったアフロの巨漢,ガンテンバインは二人の会話を一瞥して自らの戦い相手が投資に満ち溢れている事を確認して安堵の笑みを浮かべた。
「チッ! 奴等,俺達がこんなに接近しているのに全く動く気配がねぇ……ムカつくぜ!!」
「同感だね……」
「てめぇの同意なんて聞いちゃいねぇよ……」
「だろうな……アンタ人の話聞かねぇし?」
彼等の戦いたい相手達が終結している浦原商店との距離が既に,数十m先に迫っていると言うのに悠然と構える死神達の霊圧を感じノイトラは苛立ち舌打ちする。
腹立つノイトラにディ・ロイが全くだと同意する。そんな彼の同意など求めていないと忌々しげに目を細めてノイトラはディ・ロイを蔑視する。ディ・ロイは相変わらず短絡的だなという風情でノイトラを心の底で馬鹿にしながらノイトラの後ろに居るテスラの表情を見ようと速度を上げる。
「何ですか?」
「想像通りの顔してるぜ……良い従者だ」
「……お褒め頂き光栄です」
「人間……できてるねぇ♪」
テスラは目の前に顔を上げた人物の目的を理解していながらも努めて棘の有る突き放す様な言い方をする。其れに対してディ・ロイはテスラの主をけなされた苛立ちを堪える表情をマジマジと見詰る。
そして,グリムジョーをけなされた時の同士,シャウロンの表情を思い出してテスラを賞賛する。従者として主を侮蔑されて怒りを感じないのは可笑しい……然し,それを正面に出すべきでも無い。
テスラの表情からはノイトラを馬鹿にされた怒りは汲み取れるが表面化しては居なかった。感情的なディ・ロイはそれを出来ない。そんなディ・ロイの賛嘆の言葉にテスラは静かに礼を言った。
「セロでもぶちかましゃぁやる気になるんじゃねぇか?」
「悪くねぇ……テスラ,てめぇもやれ」
「はい……ノイトラ様」
仏頂面のノイトラを覗き込みディ・ロイは派手好きのノイトラなら乗ってくるだろうと考えある提案をする。それは悠長に構えていると酷い目に合うと教えてやろう……と言う意味だった。
それに対しノイトラは満更でもなさそうに口角を上げて了承する。そして,二人で撃っても面白くないだろうと考えたのかテスラにお前も撃てと命じる。テスラは何を言うでもなくセロの準備をする。
————セロ!!
「セロか————」
「やる気満々じゃねぇか♪」
「剣ちゃんもね★」
霊圧を超圧縮して光線にして発射する破面の奥義の一つであるセロ,唯でさえ強力なそれが三つ重なり合い強烈な光が夜の帳を照らす。敵側の強襲を感知した死神達は各々,臨戦態勢に入る。そんな中,唯一人,剣八は舌なめずりして心底楽しそうな表情を浮かべていた。
地面を揺るがす鳴動と共に黄金の閃光が世界を覆う姿が藍染達には視認で来た。ノイトラ達より数十秒遅れて到着した面々だ。藍染の後ろを翔兵に監視を任されたアーロニーロが歩く。
「やれやれ,祭り染みて来たなぁ……人の死ぬ祭りは最高だぜ♪」
「君は相変わらず趣味が悪いな……まぁ,元々,他人の能力を拝借する様な寄生虫だったか?」
「何トデモ言ウト良イヨ狼親父」
霊圧の奔流を感じ取ったアーロニーロは水槽内でゴボゴボと音を鳴らしながら息をして歪んだ表情で楽しそうに言う。対象を食う事により対象の力を手にする事に出来るアーロニーロにとって自らが殺しをせずとも無抵抗の死体がそこかしこに転がる戦場は天国の様な物だ。
そんなアーロニーロの本性を知っている藍染は忌々しげな表情で寄生虫とアーロニーロを軽蔑し全否定の様相だ。それに対してアーロニーロの別人格が君にだけは言われたくないと反論する。それを口火とするように突然,アーロニーロは刀剣解放して体中から水泡を放つ。
それに対し何のつもりだと藍染は訝りながらも斬魄刀を抜刀する。藍染が抜刀すると同時にアーロニーロは手を指揮棒のように振り宙に浮く泡の数々を自在に操る。
全ての攻撃を易々と高い機動力と反射神経で回避し業とらしくその程度かと藍染は小首を傾げてみせる。それに対してアーロニーロは冷静な表情で指を鳴らす。
指を鳴らすと同時に全ての水泡が爆発し飛散する。藍染はそれすらも避けようと思えば避けれたがこの水疱の正体が何なのか確かめる為に業と被弾する。藍染とアーロニーロの実力差は圧倒的だ。アーロニーロの半端な攻撃など藍染には聞かないという厳然とした事実がある。
水滴が当った部分がジュゥッと音を立てて溶けて行くのを藍染は理解する。強酸性の液体だと言う事を藍染は理解する。然し,藍染が分析している間にアーロニーロは次の行動に移っていた。
「セロを連発出来るのがスタークだけだと思うなよ!!」
「前モ言ッタヨ?」
「黙れ!」
幾つもの強大な霊圧を放つ光弾が藍染の視界に入る。彼等の会話から分析するに全てがセロ級の破壊力を有するに違いないと藍染は推断する。然し,藍染は顔色一つ変えない。
「その透かした態度が気に食わないんだよおぉぉぉぉ!!!」
アーロニーロは全く表情を変えない藍染に憤慨し下克上した甲斐が無いだろうとばかりに咆哮する。全てのセロが藍染へと向かう。それも唯,真っ直ぐではない。矢張り,あの水泡には意味が有った。霧散した水泡が鏡の役割をしているのか其れに当るごとに複雑に乱反射し逃場を覆い尽くしていく。
だが,それでも藍染は動じない。回避する資格すら無い詰らない攻撃だと藍染が判断したのだ。アーロニーロはそれを理解できず透かした表情で死んで行けと高笑いする。その高笑いが恐怖に歪んだ表情に直ぐ変る事を理解する事も無く……
「ひゃっはははははははっははははっ! 最高だあぁぁぁぁ……様ぁねえぜ♪」
ドッ……大音量を発し藍染に命中したと思いアーロニーロは高慢な声を張上げ続ける。積年の恨みを晴らせて余程嬉しかったのだろう……然し,現実は違う。強大な爆発により出来た紅い炎の固まりに突然,一つの線が開かれる。その先には所々多少汚れている程度の藍染の姿が有った。
「嘘ダ……」
「畜生! 何でだ……何で黒埼一護みたいな餓鬼が殺せるのに俺が!!」
「君如きが黒崎一護と同等だと思うかい? 思い上がるなギリアン」
「ご……とき…………だとおぉぉぉぉぉ!!?」
唖然とするアーロニーロは猛り狂う。何で,生を受けて高々二十年の戦闘経験も少ない子供に負けた男に負けるのだと怒号する。然し,藍染は逆上せ上がるなとばかりにアーロニーロを斬捨てた。
地面へと落下していくアーロニーロを塵でも見詰るような冷たい目付きで睥睨する。落下したのを確認すると正面へと向き直る。
その目の前には嘗ての上司……ベレー帽を小粋に被る歯並びの良い男,平子真子が居た。藍染は見苦しい所を見せて済まないと冷然と会釈する。それに対し真子は,まさかまた藍染と戦う様な好機が訪れるとはと嬉々とした表情で切掛る。
「らしくないな……君らしくない。私に単騎で立ち向かうとは愚かな」
「是……な〜んや?」
『刃? 私の体を貫通する刃!? 斬魄刀??』
藍染は始解もせず猛然と切掛ってくる平子に訝りながら彼の剣を防ぎ探りを入れる。その瞬間,不快な音がする。その音と共に激痛が走る。平子の言葉に従うままに藍染は痛みの走る箇所を見る。
其処には,斬魄刀が有った。何時の間に後ろを取られたのだ……刃の方向を確認して逡巡する。恐らく胸を突いたのは一撃必殺の場所である頭部には防御壁が施されているのを知っているからだろう。
「お前だけが完全催眠を持っとると思うんやあらへんで?」
「成程,副鬼道長は流石だね? だが……手緩い」
「何っ!?」
喘ぐ藍染に氷の様な冷たい視線を浴びせ真子は言う。自分の専売特許だと思っていた力で命を奪われる気分はどうだと。それに対し藍染は痛みで汗を流しならも言葉は冷静だ。
即座にこの力を真子の仲間である右昭田鉢弦の術と見抜き賞賛する。出来た技だと賞賛はするが爪が甘い……藍染は平子達をそう,評価する。平子はその言葉に怪訝そうに眉根を引き攣らせる。
「是……な〜んだ?」
「何……やと?」
「三文芝居に引っかかってくれて有難よ何処かの誰かさん?」
『あの戦いは完全催眠……』
その時だった。突然,平子真子の背中に激痛が走る。一箇所ではない数箇所を何かによって貫通された。刺された瞬間は見えなかった物がはっきりと視認出来る。
痛みを堪え藍染を見詰ると藍染は鏡花水月を解放していたと言う事を理解できる。藍染は業とらしく開号を口にして催眠を解いたのだ。そう,先程の元部下との戦いは全てこの為の前振り。
アーロニーロを伏兵として使う為にアーロニーロが死んだと視認させる為だったのだ。藍染は真子達が霊圧を術により消して自らに接近している事に現世に到着して即座に気付いた。そして,アーロニーロと口裏合わせして戦いを繰り広げた。
「くっそ……」
「人を騙すと言う事は相手を理解し相手を把握することから始まります……私はこの力を手にした瞬間から常に其れを行ってきました。詐称の技術で貴方達が私に及ぶ筈が無い。
君達は自分で敵わぬ土俵に立ってしまったのだ……敬愛なる平子隊長。貴方が,こんな愚かだとは思っていませんでした」
絶望に顔を引き攣らせ堕ちて行く嘗ての上司を冷めた目付きで藍染は見詰る。聡く勘の鋭い平子真子と言う男を藍染は多少なりとも尊敬はしていた。
然し,尊敬した男は最後は私怨に飲込まれ勝てぬ土俵に自ら踏み入る愚か者と化した。悲嘆するに十分なその事実に藍染の彼への敬愛は露ほども無くなった。
「榛原翔兵……君に一輪の花を捧げよう……さらばだアランカルもどき諸君」
————地面へと落ちる寸前の所で藍染は全てのヴァイザードを切裂いた……
切裂かれた平子達は大量の血を噴出させながら地面へと落ちる前に絶命した。この面々を榛原に新たなる戦力として捧げようと藍染は言うのだった。
その時,藍染が負傷している事を千載一遇の好機と認識したアーロニーロが動き出す。自らの体を周りの風景と同化させ姿を眩ませ藍染の後ろをつく。然し,アーロニーロは想像していなかった。
「おや……君は運が無いね?」
「なっ……何だコリャアァァァァ!!?」
「君の狙った其処は我々にとっての最大の死角だ。そんな所に何の防壁も施さない程,私は無用心では無いよ」
「畜生……」
ガキィン……鉄と鉄がぶつかり合う様な澄んだ音が響き渡る。アーロニーロは一瞬,何が起ったのか理解できず動きを止める。そして,藍染の死角を覆う様に張り巡らされている障壁を見て息を呑む。
奇襲は失敗だと悟る。うろたえ能力の制御を忘れ姿を見せるアーロニーロを出来の悪い部下だと言う様に嘆かわしそうな表情で藍染は見詰め,自分の上司を全く理解していないとは愚かにも程があると冷笑する。
結局はアーロニーロはその後,振り向き様に一瞬にして藍染に斬捨てられ真っ二つになり息を引き取った。そんなアーロニーロの死骸を煩わしく思ったのが藍染は破道でアーロニーロの死体を消し去った。
∞END∞
NEXT⇒第二章 第一部 第三話「Roling Ster」
- Re: BLEACH 刹那の時間【葵】 第十一話更新 コメ求む!! ( No.45 )
- 日時: 2011/04/12 17:36
- 名前: 來夢 ◆4ih38MZOIM (ID: nWdgpISF)
- 参照: http://x49.peps.jp/nina339?id ほむぺです*
お久しぶりです
前にBLEACHの小説を書いていた魅愛です((←
覚えていてくれたら光栄です((
茶渡の名前の漢字間違ってますよー((
更新ガンバです♪応援してます←
- Re: BLEACH 刹那の時間【葵】 第十一話更新 コメ求む!! ( No.46 )
- 日時: 2011/04/12 20:34
- 名前: 凛寿 (ID: f/UYm5/w)
- 参照: http://pink/panthar/10gin
コメありがとうございます(*´∀`*)
ん〜
小説ってむずかしいです
がんばります♪
- Re: BLEACH 刹那の時間【葵】 第十一話更新 コメ求む!! ( No.47 )
- 日時: 2011/08/20 22:44
- 名前: 風(元:秋空 ◆jU80AwU6/. (ID: COM.pgX6)
上げです(コメ下さった方々申し訳ありません)
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