二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- モンスターハンター 嵐の厄災
- 日時: 2011/10/13 16:36
- 名前: 雷電 (ID: J0PYpSvm)
お知らせ
オリキャラ募集は一度締め切らせていただきます。
投稿して下さった
風さん、パーセンターさん、テポドンさん
ありがとうございました!
登場人物
セイバー・アレンダ(19)
武器 バスチオンバスター
防具 ボロスSシリーズ
ユクモ村唯一のスラッシュアックス使い。
料理は破滅的にド下手。
レオ・リラント(19)
武器 飛竜刀【双炎】
防具 アシラSシリーズ
セイバーの幼馴染の太刀使い。
こちらは、料理が上手い。
ユーラ・カテフィス(20)
武器 スパイラルヒート改
防具 ラングロSシリーズ
上位ハンターのランス使い。
腕前は一流、そして年上のおねぇさん。
イリア・ヘルメーラ(23)【風さん投稿】
武器 ダーティーリボルバー
防具 ネブラSシリーズ
気品な振る舞いを見せる弓使いの女性。
面倒見のいいお嬢様。
フロリス・ムー(19)【パーセンターさん投稿】
武器 ボルトペッカー
防具 ペッコUシリーズ
弱冠19歳で弟子を持つ剣斧使い。
訓練所の教官と関係があるとか?
ネオ・ラムラガ(25)【テポドンさん投稿】
武器 ギザミヘッドアクス
防具 ギザミSシリーズ
遠い地方から来たハンマー使いのハンター
女好きという一面で周囲から軽く見られがち
- Re: モンスターハンター 嵐の厄災 ( No.13 )
- 日時: 2011/09/29 12:26
- 名前: 雷電 (ID: J0PYpSvm)
第5章 「戦いの前に」
(出発は明日か・・・)
集浴場にてイリア達と解散したセイバーは自宅の居間で
念入りにボロスSシリーズとバスチオンバスターの点検をしていた。
相手はこの村に在住のイリアとフロリスでさえ初めての相手だ。
想定外の自体は予測しておこうとセイバーは思っていた。
「おーい、セイバー!」
外から自分を呼ぶ声がした。
その声にはふと久しい感じがした。
玄関の扉を開けるとそこにいたのは・・・
「え、ユーラなのか?」
「やっほー!」
そこにいたのはロックラックにて同じ猟団に所属していた女ハンターのユーラだった。
ユクモ村に彼女も来る事になっていたが、ハンターランクを誤魔化して
狩猟に行ったため、同行できなかったのだ。
「随分と遅かったじゃないか?」
「ちゃんとハンターランクはみたして来たわよ!」
フフン、と得意げに胸を張る彼女にセイバーは少し苦笑した。
纏っている装備は砂漠や火山に生息する牙獣種のモンスター、赤甲獣ラングロトラの素材を使った
ラングロSシリーズと呼ばれる防具。
武器は同じく火山に生息し、ロックラックでも多くのハンターを苦しめた強敵。
炎戈竜アグナコトルのクチバシを利用したランス スパイラルヒート改だ。
「すっかり上位ハンターって感じだな。」
腕を組んだセイバーはまるでライバルを挑発するように言った。
腰に手を当て、ユーラもセイバーに火花を散らした。
するとそこに・・・
「あら、セイバー。お取り込み中かしら?」
特徴的な金色の髪をなびかせながら近づいてきたのはイリアだ。
だが、彼女はネブラSシリーズではなく旅人の様な外見のユクモノシリーズだ。
「やぁ、イリア。ネブラSはどうした?」
イリアは工房の方を指差した。
「相手は未知の存在ですから、装飾品で少し強化してもらうよう頼んできたわ。」
「そうだったのか」
やはりイリアも自分と同じ考えみたいだった。
「ねぇ、彼女は誰?」
ユーラが耳当てをする。
どうやら、先ほどの会話が気になるらしい。
「ああ、紹介するよ。彼女は・・・」
「イリア・ヘルメーラ。以後お見知りおきを。」
「あ、私。ユーラ・カテフィスです!」
緊張しているユーラに見えないようセイバーは吹いてしまった。
イリアは肩をすくめ「そんなに緊張なさらず」と行った。
今度はユーラの方に一人の青年がやってきた。
「やぁ、ユーラ。あれ?知り合いかな?」
優しい喋り方の青年だった。
彼の纏っている防具、武器には見覚えがなかったが
肩や膝から飛び出ている鋭い刃の様な部分から、甲殻種の防具だと思った。
「ええ、同じ猟団のハンターよ。」
「セイバー・アレンダだ。よろしく。」
「ネオ・ラムラガ。よろしく頼むよ。」
ネオと名乗った青年が手を差し伸べてきた。
友好的な印象の彼の手を握ってがっちりと握手をした。
「あら、礼儀正しいのね、私はイリア・・・」
イリアが自分も自己紹介をしようとした時だった
ネオはセイバーの手を素早く離し、イリアの手を握った。
「イリアさん。いい名前です・・・。」
「あ、えっ?」
あんぐりとその状況を見ていることしかできないセイバーだが
突然、並々ならぬ、そして馴染みのある覇気がセイバーの背をなぞる。
「!!ッ」
まさかと思ったセイバーは目をつむった。
「今夜、僕と食事でも・・・・おぶぅ!」
その会話はユーラがネオの腹部に見舞った正拳で終わった。
「ぐふぅ」と声を上げ、崩れ落ちるネオを引っ張っていくユーラ。
そして不敵な微笑みを浮かべて
「じゃぁね!」
と言ってその場から去って行った。
「彼女、何使い?」
「ら、ランス使ってる・・・」
「ハンマー使った方がいいんじゃないかしら?」
「は、ははは。それ同感」
苦笑いを浮かべるセイバーと真面目に考えるイリア
2人はしばらく、この場で突っ立っていた。
- Re: モンスターハンター 嵐の厄災 ( No.14 )
- 日時: 2011/10/04 20:03
- 名前: テポドン (ID: hg1Gx/0a)
オリキャラ採用ありがとうございます!
イメージ通りです!
ナルガ亜種の狩猟も楽しみです!
- Re: モンスターハンター 嵐の厄災 ( No.15 )
- 日時: 2011/10/12 17:12
- 名前: 雷電 (ID: J0PYpSvm)
(あの日、俺の相棒は・・・・)
一人の少年が、一人の少女を抱きしめて泣いていた。
その少女はすでに冷たくなっており、事切れていた。
「すまない。間に合わなくて・・・」
少年の叫び声が孤島に響き渡った
そして、辺りにも倒れたハンターがいた。
彼らもまた既に息はしていない。
そこに、一匹の【太陽】が天空から降りてきた。
「・・・」
静かに立ち上がり背負っている武器太刀に手をかける。
低く構えて、そのまま【太陽】に向かって走り出した。
「うぉおおぉぉぉぉぉおお!」
「ギャァアアァァアアーーーッ!!」
お互いの雄叫びが交差する。
少年は太刀を抜き【輝く太陽の脚】を斬りつけた。
二度振り下ろし、突き、気刃斬りを放った。
牽制の斬撃を見舞って、一気に振り下ろす。
そして、大きく一歩踏み出し、大きく横に薙ぎ払った。
その惰性を使って回転して武器を鞘に納める。
「ギャオァァァーーーー!?」
立て続けに放った斬撃は【太陽の翼爪】を砕いた。
空かさず体制を立て直し、追撃を狙う少年だが・・・
「ギュオアァァァァァァァァーーーーー!!」
渾身の咆哮を目の前で喰らった少年は思わず耳を塞いでしまった。
そして、その場から飛び退く【太陽】は同時に火球を吐きだした。
火球は少年の目も前で炸裂した。
「ぐあぁぁああぁ!」
大爆発した炎の中から少年が吹き飛ばされた。
その体は地面に叩きつけられを二度三度転がった。
それでも、立ち上がる少年。
「まだだ。お前だけは・・・・」
か細い声を上げて周囲を見渡したが・・・・
【太陽】の姿はその場にはなかった。
再びその姿を見た時には、もう遅かった。
飛び上がった【太陽】は少年にとどめの一撃を喰らわせた。
急降下して、前脚の爪で少年を斬り付けた。
ほんの僅かな時間の出来事だった。
倒れた少年の姿を見て【太陽】は・・・・
勝利の咆哮を上げ、大空へと飛び去って行った。
「待ちやがれ・・・」
悲鳴を上げる身体に鞭を打って立ち上がる。
呼吸をするのもやっとの状態
突然、口から血が噴き出しそのまま、大の字に倒れこんだ。
重い頭をもたげて、激痛の走る腹部を見ると
纏っている防具が砕け散り、血まみれ地肌が露わになっていた。
傷口からの出血が止まらない。
徐々に激痛が、感覚が無くなっていく。
自分の体から何かが抜けていくような感覚と共に寒さを感じる。
(俺もここで死ぬのか・・・?)
そう心の中で思い、無くなっていく意識に逆らわず目を閉じた。
すると、冷たくなった手に温かい感触が伝わってくる。
残った力で目を開けると、うっすらと人がいる事がわかった。
誰かが手を握っている。
その手の主が顔を近づけてくる。
すると、失われたはずの体温が戻ってくる、体中に行き交う。
ぼやけた視界は戻らなかったが、声だけが聞こえる。
女の子の声が・・・・
ふと気が付いた時には周囲に人の姿はなかった。
倒れた仲間達は、拠点にしていた場所にいた。
モンスターの被害を受けないように移動させてくれたのだろう。
(いったい誰が?)
少年の手には、所持していなかったはずのかじられた跡のあるげどく草と紅い石の付いた腕輪が握られていた。
「・・・セイバー?」
声をかけられ、意識を取り戻す。
「どうした?ぼうっとして。」と隣にいるレオに言われる。
ナルガクルガ亜種の討伐に向かう荷車のなかで寝てしまったらしい。
「私の話、聞いていました?」
「あ・・・すまん。」
聞いていなかった。
自分は何かを見ていたという気がした。
何かを思い出していた。
はっきりとは思いだせない。
「まぁ、初見の相手だ。緊張するだろう。」
フロリスの指摘は外れてはいなかった。
今回の相手は、以前戦ったことのあるモンスターの亜種。
生態や動き、攻撃方法までも違う可能性が少なからずあるからだ。
「いや、今のところは緊張はしていないさ。」
そう答えたものの、何故かセイバーの心臓は高鳴ったままだ。
不思議な違和感を感じつつ、彼らは緑迅竜の待つ渓流へと足を踏み入れて行った。
- Re: モンスターハンター 嵐の厄災 ( No.16 )
- 日時: 2011/10/22 15:59
- 名前: 雷電 (ID: J0PYpSvm)
第6章 「渓流の暗殺者」
早朝に村を出たが、目的地である渓流に着いた時には
すでに太陽が空高く上っている頃になってしまった。
ユクモ村の外れにある渓流。
目の前には青々と生い茂る緑の海。
尖った山々を包む緑は、まるで蓑の様にも見える。
野鳥の鳴き声と緑の匂い、澄んだ空気は今からの出来事への緊張を和らげてくれる。
拠点に到着すると、レオは伸びをした。
その拠点は屋根の様にせり出した岩の下にある空間にあった。
毛皮で出来た絨毯の敷かれた寝床、近くにはかまどがあり
そこにイリアが火を焚いていた。
雨風は凌げるし、目の前には絶景、そして美味と感じられる空気がある
だが、セイバーはここに暮らすとしたら、あまり長居はしたくなかった。
支給用のボックスから4人は地図を取り出す。
ギルドからの支給品はまだ届いてない。
「さて、はじめるか!」
フロリスが肩を回し、イリアはポーチの中身を確認、レオは首を鳴らした。
拠点から少し歩くとエリア1に出た。
棚の様に重なった岩を表面を冷たい水が伝っていく。
そこには野生のガーグァが3羽いた。
4人は再び歩き出す。
今度は開けた場所に出た。
野草が生える地面をたどると、古い倒木の様な住居があった。
「なんだ?凄く古いな・・・」
セイバーがそれに触ると苔と僅かな水滴がボロスSアームに付いた。
見るからに古いが、相当な年月が経っているであろう。
「昔、ユクモ村はこの辺りにも点在していたらしいのです。」
「じゃあ、これは昔の村の跡ってわけか。」
「じゃあ此処で頼むぜ、レオ。」
「了解!」
セイバーの指示に答えたレオはポーチから小さなビンの取りだす。
それを一息で飲み干して、目を閉じる。
「見つけた。すぐ近くにいる。」
「よし、向かおうぜ。」
レオが飲んだのは千里眼の薬。
飲むと第六感が研ぎ澄まされ、大きな気配を感じる事が出来る
ドンドルマやロックラックでも珍しい薬だった。
向かったのはエリア5と呼ばれる場所。
目の前には緑色の何かがいた。
原始的な四股で歩む巨体。
腕にはブレード状の翼、その尾には強力な威力で知られる棘。
全身を覆う体毛は知っている黒とは違い緑色で恐らく保護色に
なっているのであろう。
「あれがナルガクルガ亜種・・・。」
息を殺して観察していたセイバーが言う。
相手はこちらの事は気づいていない。
不意打ちをするには背を向けている今しかないが・・・
ナルガクルガ亜種は翼を広げて飛び立とうとしていた。
「マズイ、まだペイントしていない!」
「そうはさせるか!」
飛び立つ直前のナルガクルガ亜種の後ろ脚にレオが
飛竜刀【双炎】を抜き放って斬りかかった。
ようやくこちらの存在に気づいたのか飛び立つ方向を変えて着地する
「ギャオアァァァーーーー!!」
威嚇の雄叫びを上げるナルガクルガ亜種の後ろ脚を狙うレオ。
それに続いてセイバーとフロリスも加勢する。
「私がペイントします!その間に攻撃を!」
そう言ってイリアはダーティーリボルバーにペイントビンの装填する。
そして、弦を引き絞り矢を放った。
放った矢は、ナルガクルガ亜種の肩口に命中した。
辺りに特有の匂いと色が立ち込める。
「よっしゃ!行くぞ!」
「おう!」
セイバーがバスチオンバスターを掴み、スライドさせて斬る。
そのまま上に向かってひっくり返すように斬る、振り下ろす。
フロリスもまた同様に切り上げて、ボルトペッカーを腕の腕力で振り回す。
「グギャア!」
短い声を上げたナルガクルガ亜種は丸太の様な尾を振りまわす。
3人はそれを回避する。
尾が直撃した樹木がへし折れる、当たったらタダじゃすまない。
「うぉりやぁぁ!」
再び攻撃するべく、セイバーはバスチオンバスターを真っ直ぐに突き入れた。
素早くレバーを引き斧モードから剣モードへと変形させる。
背中から飛び込む様に斬り、袈裟掛けに払う。
剣モードの利点は素早い攻撃が出来る。
「せいっ!」
「はぁああぁ!」
負けじとフロリスとレオも斬りつける。
接近して斬る3人に当たらぬ様にイリアも矢を放つ。
じっくりとは狙わず、その瞬間で攻撃している。
的確な位置に命中する矢。
彼女の命中精度に、斬り込みながらセイバーは舌を巻いた。
「離れて下さい!」
イリアの声に3人はナルガクルガ亜種から同時に離れる。
引き絞ったダーティーリボルバーを上に掲げて放つ。
それは弓ハンターの切り札とも呼べる『曲射』だった。
曲射で放たれた矢は、重力に逆らわずに落ちていき、その真下には
ナルガクルガ亜種の姿。
背中に矢が直撃した。
そこから火の塊が炸裂する。
ダーティーリボルバーの曲射は爆裂型と言い、落下地点で爆発する仕組みになっている。
「ガァァアァァーーー!?」
曲射が効いたのかナルガクルガ亜種は後退する。
悲鳴を上げた、怯んだのだ。
今までとは違うメンバーでの初の狩猟だが、彼らは抜群の連携をみせる
だが、野生の理はそう上手くはいかなかった。
飛び移るように跳躍するナルガクルガ亜種。
その眼には紅く眼光が尾を引いている。
ナルガクルガ亜種が怒り状態になったのだ。
「ギュアァァァァーーーー!」
咆哮を上げるナルガクルガ亜種。
そして、その眼前にはセイバーの姿。
「やべっ!」
思ったそこで吹き飛ばされる。
体を捻って受身をするが、地面を滑った。
「さすがに一筋縄とは行けないな」
- Re: モンスターハンター 嵐の厄災 ( No.17 )
- 日時: 2011/11/20 09:17
- 名前: 雷電 (ID: J0PYpSvm)
第7章 「紅蓮の一閃」
「大丈夫か!?」
怒り狂うナルガクルガ亜種を斬りつけるフロリスが声を上げる。
攻撃はボロスSメイルの脇を掠めた程度だったが、痛みはあった。
フロリスの言葉に頷くセイバー。
彼に届いたかは分からなかったが、自分も加勢するために立ち上がりバスチオンバスターを
しっかりと握り構え直す。
跳躍した巨体が彼の眼の前に着地する。
セイバーはナルガクルガ亜種との距離を一気に詰めた。
「てやぁぁぁああーーー!」
雄叫びを上げバスチオンバスターを振り下ろす。
体力は問題ないと認識したため、回復薬は飲んではいなかった。
だが、その認識から致命傷を受けるハンターも少なくはない。
それでもセイバーはバスチオンバスターをカチ上げ、振り回す。
「ったく、無茶しやがる!」
呆れたようにレオは苦笑し、セイバーに加勢する。
飛竜刀【双炎】で斬り付けて、前方を払うように後退し上がら斬る。
太刀使いにとっては基本の動きだった。
「よし、今なら・・・!」
再びナルガクルガ亜種に向かって斬撃を放つ。
初撃は大きく袈裟掛けに払う、そのままもう一撃突きを入れ
さっきとは逆に斬る、そして距離を測るように腕の力で
二度牽制し、最後に全体重を乗せて振り下ろす。
「くらえぇぇーーー!」
レオは大きく一歩を踏み出し、身体を捻る。
その勢いで前方に大きく薙ぎ払う。
気刃大回転切りと呼ばれる太刀使いの奥義だ。
レオの剣から紅蓮の炎がナルガクルガ亜種の表皮を焼く。
「どうだ!」
「レオッ!」
イリアがレオに後退を指示する。
セイバーとフロリスはすでに行動していた為、慌ててレオも
イリアに続いて後退した。
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