二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 牧場物語 ふたごの村
- 日時: 2011/06/13 19:36
- 名前: 柊 (ID: .jBkwSyl)
はじめまして!柊です!
見てくれて有難うございます^^
ふたご村大好きなので書きたいと思います
コメント沢山書いてくれると嬉しさ2倍です!
個人的にはアーシュが大好きな柊でした!
——お客様——
ポケモン大好きっ子さん
黒兎さん
- Re: 牧場物語 ふたごの村 ( No.4 )
- 日時: 2011/06/05 13:17
- 名前: 柊 (ID: .jBkwSyl)
——第三話 『幸せな日々』——
あのお医者さんが帰ったあと、私は皆について訊いてみた。
赤い服を着た、笑顔が素敵な人はリアさん。「プティ・ハワード」というカフェでデザートを作っているらしい。
長い髪で、なまりがある人はラズベリーさん。馬が好きで、「シェ・グラニー」という馬屋で馬のお世話をしているという。
茶色の帽子を被っているのはアーシュさん。動物が好きで、「ジェシュ・アニマリー」という動物やで、妹と牛や羊などのお世話をしているらしい。
そして紫の帽子を被っているのはカミルさん。リアさんの家に居候していて、「カミル・フルーフ」という花屋を経営しているという。
皆のことを聞いていると、「私は何なのだろう」という疑問がふくらんだ。だから訊いてみた。
「サトは3ヶ月くらい前、このブルーベル村にやってきたんだ」
「キミはこの村で牧場主をやっているんだよ」
牧場主……か……。
確かこの村は動物を飼うのが盛んだってラズベリーさんが言ってたっけ……。
この部屋にも猫と子犬がいるけど……可愛いな。……あ、ここって私の家だっけ。
動物たちと生活かぁ……。楽しそうだな……。
「……サト?何ニヤニヤしてるの?」
「え……?」
そう言われて、私はハッとなる。
リアさんの言う通り、私は少し笑っていた。……何か妄想して笑ってるおじさんみたいで気持ち悪い……。
「あはは!本当にキミは面白い人だね!」
そう言って、アーシュさんは笑った。
「ホンマに、記憶が無くても、サトは変わらへんな!」
続けて、ラズベリーさんも笑う。
気がつくと、皆が笑っていた。
「ただの冗談を本気にしたり、平気な顔して無視に素手で触ったり、子供たちが川で危ないことをしないように嘘の伝説を教えたり……いつ見ても飽きないよ」
……あれ?おかしいな。カミルさんの言葉がなんか痛い……。
「あと、私が料理に失敗したときに、『さぁ早くおいしそうなさくらんぼパイになりなさい』って失敗作に言っていたわ」
「えぇっ!?私ってそんなに変わった人だったんですか?」
そう言うと、皆は口をそろえてうんと頷いた。
うわ……何かショックだ……。
このはな村付近の川にすむ「コッシー」って……。何か恥ずかしい……。
「あはは……私って、本当に何やってんでしょうかね……ははは」
自然と笑いが込み上げてきた。
「ははは」と私が笑うと、皆も笑った。
そして、「楽しい」という感情と共に——私は「私」を「憎む」という感情が込み上げてくるのを感じた。
どうして、こんなに楽しくて幸せな日々を、「私」は忘れてしまったのか。
馬鹿。「私」の馬鹿。大馬鹿者。
全て思い出したら、絶対に忘れないような日々を過ごしてやる。
そう、とても幸せな日々を——
- Re: 牧場物語 ふたごの村 ( No.5 )
- 日時: 2011/06/05 13:21
- 名前: 柊 (ID: .jBkwSyl)
ポケモン大好きっ子さん>>>
コメント感謝です!
すごくないですよwwめっちゃクズですww
お子様まで居るんですか!いいなぁ……私まだ買ってから1ヶ月も経ってないんです……
何かあまりプレイしないで絵ばっか描いてたりww
……そういえば最近、アーサト描かなくなったなぁ……(遠い目)
- Re: 牧場物語 ふたごの村 ( No.6 )
- 日時: 2011/06/05 13:23
- 名前: ポケモン大好きっ子 ◆u3cfqUzBz6 (ID: 60TA9nBF)
- 参照: http://www3.atpaint.jp/kakiko/src/1306504371895.png
サトがんばれ〜!
- Re: 牧場物語 ふたごの村 ( No.7 )
- 日時: 2011/06/06 06:25
- 名前: 柊 (ID: .jBkwSyl)
——第4話 いつも通りの日常——
「ん……しょ……っと」
サトは立ち止まって一息ついた。たった今、牛を小屋の外へ出したのだ。
牛のモゥは柵の中を嬉しそうに駆け回っている。
「あはは、可愛いなぁ」
それを見て、サトは思わず笑みがこぼれた。
サトが目覚めて、1日が経った。
「少し休んだ方がいい」とチヒロや皆には言われたが、1日でも早く動物の世話などをしたかった為、今日から仕事に戻ったのだ。
——私って、本当に動物が好きなんだな……。
そんなことを考えながら、サトは鶏のコッコを撫でた。
温かくてやわらかい感覚が、手から全身へと伝わる。
その感覚が堪らなく、サトは思い切り手を動かした。
そこで、「ニャー」という愛らしい鳴き声が聞こえた。猫のニィだった。コッコの放牧の手伝いをしに来たのだ。
「ニィ、有難う」
サトはコッコをニィの背中にそっと乗せると、ぽんぽんと優しく頭を叩いた。
「……さてと」
サトは勢い良く立ち上がり、背伸びをした。
今日はブルーベル村の中を回って、このはな村へ行こうと考えていた。
初めてこの村にやってきたつもりで、今日は皆と接していくことに決めたのだ。
「……よし、行こう!」
サトは小屋を後にした。
「やぁ、サト。どう、調子は?」
そう訊ねたのはアーシュだった。
たった今、動物の世話に向かうところだったらしい。
「おはようございます、アーシュさん。大丈夫ですよ。むしろ楽しいです!」
「いや、牧場じゃなくてさ……」
アーシュは体調のことを気にかけていたようだった。……勿論、記憶の事も。
そんなことには気付かぬまま、サトはただ首を傾げるばかりだった。
「……いや、楽しんでもらえたなら良いんだ。変な事言ってゴ——」
「あぁ〜!サトさんだ〜!」
アーシュの言葉を、幼い少女の声が遮った。
振り返ると、そこにはとても可愛らしい少女が立っていた。
「サトさん、大丈夫?頭打ったって、お兄ちゃんから聞いたよ!」
——お兄ちゃん……?
——あぁ、そうか。この子がアーシュさんの妹さんか。
サトは少女と目線を合わせるため、屈み込んだ。
「えへへ、私って、ちょっと変わってるから、『妖精さん』を採ろうとして橋から手を滑らせちゃったんだよ。だけど全然平気。ほら、こんなに元気だからね!心配してくれて有難う」
そう笑いながら、サトは少女の頭を優しく撫でた。
「本当に?……よかった!」
「……さて、そろそろ小屋に行かないと……シェリル、行こうか」
「うん!サトさん、またね!」
そう言って、2人は手を振った。彼女も「バイバイ」と手を振り返した。
——『妖精さんを採ろうとして橋から手を滑らせた』……か。
——本当だったら、かなりの変人ね。
フフ、と笑いながら、サトは村を回っていた。
- Re: 牧場物語 ふたごの村 ( No.8 )
- 日時: 2011/06/08 17:21
- 名前: 柊 (ID: .jBkwSyl)
——第5話 川の伝説——
これは、とても昔のお話。
ある所に、2つ並んだ村がありました。
一方の村はブルーベル村。もう一方はこのはな村です。
この2つの村はとても仲が良く、お互いの村をトンネルで行き来していました。
しかし、ある日のこと。些細なことで村長同士が喧嘩をしてしまいました。
それを見て、山の神様は怒り、トンネルを岩で塞いでしまいました。
それ以来、この2つの村は今までのことが嘘だったかのように仲が悪くなり、特に村長同士は顔を見合わせるだけで喧嘩をしました。
トンネルが塞がってしまうと、お互いの村へ行き来する交通手段は、山を越えるしかありません。なので、村人たちは仕方なく山道を通りました。
とても険しい山道を通るのはとても大変です。
そんなある日のこと。このはな村付近の山道の橋から子供が転落し、川に落ちてしまいました。
その子供はブルーベル村在住の子で、このはな村の仲の良い子供と一緒に遊んでいたところ、ふざけて橋から落ちてしまったのです。
何とかその子供は、近くを通った大人に救出されましたが、その時にはもう遅く、その子は助かりませんでした。
そのこの身体には、藻が沢山絡み付いていました。
子供の死後、ブルーベル村の人たちはとても悲しみました。そして、誰かがこんなことを言い出したのです。「このはな村のあの子供が橋から突き落としたのではないか」と——
子供は違うと言いました。子供だけではなく、村の人全員でそう言いました。
それでも、ブルーベル村の人たちが信じてくれた事は、一度もありませんでした。
そしてある年の秋、その子供は帰らぬ人となりました——
あの子と同じく、橋から転落し、川で溺れ死んでいました。
身体にはあの時と同様、沢山の藻が絡み付いていました。
そして奇妙なことに、子供の首、手足首には、幾つかの手の痕が生々しく残っていました。
このことから、2つの村ではこう囁かれました。
「あの子供がこの子を引き込んだのだ」と——
それからも度々、この橋から人が転落することがありました。
助かった人もいましたが、助からなかった人も中にはいました。
亡くなった人の首や手足首には、いくつもの手の痕が残っていました。
そして今でも、人が転落する度に言われています。
「あの子供がまた引き込んだんだ」と——
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