二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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牧場物語 ふたごの村
日時: 2011/06/13 19:36
名前: 柊 (ID: .jBkwSyl)

はじめまして!柊です!
見てくれて有難うございます^^
ふたご村大好きなので書きたいと思います
コメント沢山書いてくれると嬉しさ2倍です!
個人的にはアーシュが大好きな柊でした!


——お客様——

ポケモン大好きっ子さん
黒兎さん

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Re: 牧場物語 ふたごの村 ( No.1 )
日時: 2011/06/04 14:44
名前: 柊 (ID: .jBkwSyl)

暗くて深い闇の中、誰かの声が聞こえた——


それが何を言っているのか、誰なのかは解らなかった。
だから私は、その声がする方をただ見つめているだけだった。


ふと、後ろからあの声が聞こえた。
今までよりも、はっきりとした声。
私は振り返ってみた。

「……ラジカセ……?」

そこにあったのは、一台の古いラジカセ。
どうやらこれから声が聞こえていたみたい。

「……あれ?」

そこで私は、あることに気付いた。
ラジカセの中には、音を出すのに必要不可欠なカセットが入っていなかった。
CDも入れられるようになっていたけど、それさえも入っていなかった。

『…………』
『…………!』

空のラジカセから、ノイズだらけの声が聞こえる。
私はよく耳を澄ましてみた。

『…………ぃ』
『……サ…………!』
『目……開けて……』

目……開けて……?目を開けてってこと?
私はさらに耳を傾けてみた。

『サ……ッ!』
『お願……!起き……よ……!!』
『……ト』
『……サト!』


「……ト」
「……きて……っ!」


「サトッ!!」


そこで少女は目を覚ました。
視界に見覚えの無い天井が飛び込んでくる。
少女はすぐにここはベッドの上だという事を理解した。

「サト!」

右側で声が聞こえた。
少し顔を動かすと……
そこには4人の男女がいた——

「あ……」
そこで少女は初めて声を出し、上半身を起こす。
すると、ウェーブのかかった長い髪の少女が急に抱きついてきた。

「よかった……!ホンマにもう起きひんかと……っ」
ふんわりとしたいい香りの髪の毛が顔に当たる。
少女の体を包む彼女の肩は……小刻みに震えていた。
「ちょっとラズベリー、『もう起きないかと』っていうのは大げさよ」
と、赤い服の少女が笑った。
それを聞いて、隣にいた茶色の帽子の少年が言った。
「え?でも『もし目を覚まさなかったら……』とか言ってカミルに抱きついて大泣きしてたのは誰だっけ?」
「「……ア、アーシュ……ッ!」」
そう言って、赤い服の少女と紫の帽子を被った少年はアーシュと呼ばれる少年を睨んだ。……二人とも顔が真っ赤だった。


——アレ?


「そんな事ゆーたら、アーシュやて同じやろ?『サトが落ちた』ゆーたら、慌てて牛の背中叩いたやん」
長い髪の少女は目をゴシゴシと擦り、体を剥がした。
アーシュは「あれは……!」と口ごもると、先ほどの2人のように真っ赤になった。


そんな光景を見ながら、少女はある「違和感」を覚えていた。

——何ダロウ。

周りが遠く感じる。
4人が話しているのを見て、何か不安になる。
頭の中が軽い。
意識はハッキリしているのに、気が遠くなりそうになる。

——ソモソモ……ココハドコ?

目の前に広がるのは、記憶に無い場所。
木造住宅で、1人で暮らすには丁度いい広さ。
そう、とても立派な家だった。
「…………」


——何モ ワカラナイ。


「あの……」
「ん?どうしたの?どこか痛むところでもある?」
赤い服の少女が笑顔で覗き込んだ。
その言葉に、少女は首を横に振った。
「いえ、大丈夫です。それよりも……」



「皆さん……誰ですか?」



少女はある「違和感」を覚えていた。

周りが遠く感じる。

4人が話しているのを見て、何か不安になる。

頭の中が軽い。

意識はハッキリしているのに、気が遠くなりそうになる。

そして——


自分は、何も憶えていない——

Re: 牧場物語 ふたごの村 ( No.2 )
日時: 2011/06/05 11:35
名前: 柊 (ID: .jBkwSyl)


「皆さん……誰ですか?」


——第2話 失った時間——


「……貴女の名前は?」
医者のチヒロは少女——サトにそう尋ねた。
返答は……「わかりません」。……誰もが予想していた言葉だった。
チヒロは込み上げてくる悲しみを抑えつつ、サトに質問を続ける。
「誕生日は?」「家族は?」「年齢は?」「出身は?」「好きなものは?」など、彼女自身のことについて尋ねてみた。
しかし、サトは「わからない」というだけだった。

「……じゃあ……最後の質問です」
チヒロはそう言うと、一瞬躊躇ったかのようにも見えたが、やがて決意し、大きく息を吸って、吐いた。


「……貴女は……ボクやここに居る人や……村の皆さんのことを、憶えていますか……?」



この場にいるサト以外の全員が息を飲んだ。

まるで時間が止まったかのような重苦しい沈黙が流れる。

壁にかかった時計の秒針のカチカチという音すら耳に入らない。

1分、2分、3分……と時は過ぎていく。

やがて長針と短針が重なり——ボーンという12回の低い音が鳴り響いた。
それを合図にでもしたように、ベッドの上の彼女はゆっくりと答えた。


「ごめんなさい」


それはほんの「謝罪」の言葉であったが——ここにいる全員には「わからない」と聞こえた。
そのとき、ハッキリと理解した。

この少女は本当に全てを忘れてしまい……

この前までの、当たり前で楽しかった時間を失ってしまったと——

Re: 牧場物語 ふたごの村 ( No.3 )
日時: 2011/06/05 12:55
名前: ポケモン大好きっ子 ◆u3cfqUzBz6 (ID: 60TA9nBF)
参照: http://www3.atpaint.jp/kakiko/src/1306504371895.png

おぉぉぉぉぉぉ!すごい!あと、はじめまして!わたしもふたごの村もってます!いまはアーシュと子に恵まれてます!うはうは♪


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