二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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■━━紫弓【銀魂】━━■
日時: 2010/01/06 19:24
名前: 帽子屋 ◆8ylehYWRbg (ID: vtamjoJM)
参照:        ———もう会えない   逢わない   サヨナラ

参照があっという間に300を超えました( ´・ω・)
本当に有難う御座います!
これからも紫弓を宜しくお願いします。


とりあえずシリアス書きなぐりたい( ´・ω・)
どうも、初めまして帽子屋です( ´・ω・)

誰か友達になりましょう( ´・ω・)


以前書いていた小説のリメイクです!
腐りきっていますよ! あっは!(


■━━・・・目次
>>0 挨拶やいろいろ
>>1 登場人物紹介
>>2 創始
>>3- 紫弓
>>4 技術説明・用語説明
>>16 紫弓想曲
>>40 新年、参照200超え祝い企画
>>51 参照300超え祝い企画

■━━…話目次
>>3 壱.山崎、頑張る
>>5 弐.稜弥の理想
>>6 参.ねこちゃんがいい
>>7 四.自分勝手すぎる我等が副首領
>>8 伍.おてんば紫娘
>>9 六.面倒な戦闘
>>10 七.高杉、ヒーローになる
>>11 八.稜弥様大好き
>>17 番外.沖田の決意
>>18 九.稜弥風邪っぴき
>>25 拾.高杉、看病する
>>27 拾壱.江戸で見つけた藍色
>>28 拾弐.欲しいモノが出来た
>>29 拾参.任務内容が不服すぎる
>>31 拾四.ツンデレ泉菟初登場
>>34 拾伍.銀時、居る?
>>35 拾六.稜弥のプライド
>>36 拾七.目的現る
>>39 拾八.油断なんてするもんじゃないよ
>>41 拾九.連れてこられた
>>45 弐拾.キレる紫 散る藍色
>>49 弐壱.攘夷最強の気持ち

■━━・・・説明
当スレッドは、銀魂二次夢小説を取り扱っております。
オリジナルキャラクターが中心で、ほぼ高杉さんの妹が活躍するという設定です。
原作沿い、オリジナル、なんでもやります( ´・ω・)

■━━・・・注意
恋愛、流血表現が当たり前になるかもです( ´・ω・)
恋愛の相手はまだ考えていません( ´・ω・)
キャラ壊れもあるかもしれません。

その他、帽子屋が嫌い
    銀魂が嫌い
    男なんです

なんて方々は観覧を慎んでください。

勿論、荒らしやチェーンメール貼りは堅く禁じます。
作者の性格がチキンなんで、中傷コメントは禁止です( ´・ω・)

━━━━━


それでは、規則が守れる方だけ、小説をお楽しみ下さいw



( ´・ω・)>>0は後後いろいろと付け加えていく予定なんですw




■━━・・・お客様一覧
━紫陽花様
━麻奈様
━空雪【そらゆき】様
━梨栖様
━フルーツ様
━椿薔薇様
━琥奈美様
━光素.聖忌様

消えた紫弓スレにコメント下さった方々もカウントしております( ´・ω・)
来てくださり有難う御座いました!

それではどうぞー( ´・ω・)

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Re: ■━━紫弓【銀魂】━━■ ( No.7 )
日時: 2009/12/16 21:21
名前: 帽子屋 ◆8ylehYWRbg (ID: vtamjoJM)
参照:          ( ´・ω・)無様 燃え滓    はたから見てみりゃ 君の事「綺麗」と

■━━・・・四

『やーまーざーきー!! 聞いてよー!! 俺会議室追い出されてー………、って、あれ?』

山崎の部屋の扉を、ノックもせずガラァッと開けた半ば涙目の稜弥。

しかし、そこはもぬけのから。
辺りは山崎の影も形も見えず、ただシンとしていた。

『なんだアイツ、どっかに行ったのか……?』

今日は俺が呼ぶまで部屋にいろ、と言ったのに。
稜弥は少しイラッとくるが、頭を振ってその思考を掻っ消した。
稜弥は戸を閉め、ボウッとしたまま歩き出した。
そうだ、俺一人で真選組を潰しに行こうかな。
そんな馬鹿げた事考えて。


『(いや、マジで潰そうかな)』


■━━・・・・・・

「!!?」

山崎は思わず目を見開く。

そんな計画を練っていたのか。
今までの会話から、そんな事は一切感じ取れなかった。
真選組屯所爆破テロ。
大胆すぎる強行、いや、狂行。

こんなのがあの町中にある屯所なんかにされてしまったら、江戸一帯はパニックになる。

「(これは大変な事だ、これは早く、局長に知らせないと・・・)」

山崎は屋根裏からそっと出ようとした。
しかし。
運が悪かったのだろう。
ガタタッと山崎の肘が、ある柱に強めに当たってしまい。
大きく目立つ音が、会議室に鳴り響いた。


「でけェ鼠がいるようだなァ…、ククク」

高杉がそう笑う声が聞こえた。

「……ヤバい」

山崎はそう言うしかなかった。

「曲者だァ!!」

「捕まえろォ!!」
会議室に居た者の大半は、天上に向かって攻撃を繰り出した。
来島は1発、また1発と銃弾をガンガン天上に撃ち続けていた。
山崎は屋根裏の片隅に寄り、何とか事なきを得て居た。
さて、その銃の音や刀が出す音が一気に鳴り止むのは、この一言の2秒後である。

ダダダッと廊下を1人の隊士が走ってきた。


「た、高杉様ァ! 皆さん! 大変です!!」

その顔は青く、冷や汗と思える水滴を額いっぱいに滴らせ、とても重大な事が伺える。


「どうしたんですか、そんなに騒ぎ立てて」

武市が力ある目でその隊士を見つめると、隊士は切れ切れとした息を整えながら言った。


「稜弥様がッ! 稜弥様が、今から真選組を1人で壊滅させに行くって、俺らの言う事なんて気にも留めずに、ついさっき一人で出て行ってしまったんです!!」

さて、先に言ったように、先ほどまで鳴り響いていた騒音は、この一言の2秒後、ピタリと鳴り止んだ。


■━━・・・・・・

Re: ■━━紫弓【銀魂】━━■ ( No.8 )
日時: 2009/12/16 21:22
名前: 帽子屋 ◆8ylehYWRbg (ID: vtamjoJM)
参照:          ( ´・ω・)無様 燃え滓    はたから見てみりゃ 君の事「綺麗」と

■━━・・・伍


ザッ、とアスファルトを鳴らした。
今宵は肌寒く、稜弥は白いマフラーを巻いていたが、それでもまだ寒かった。

『・・・夜に出てくるんじゃなかったなァ、すげェ寒い』

稜弥はボソッと呟いてみるが、もう夜もとっぷりと更け(ふけ)、灯り一つ着いていない状態のこの町。
皆寝静まってるんだろう。

『昼間に出てくるべきだったわコレ、いやでも明日は・・・、あー帰りたい』


〝俺ちょっと真選組に殴りこみ行ってくるわ"

〝ちょ、何言ってんですか稜弥様、駄目に決まってるでしょ!!"

〝何だよテメェ、俺が信用できねェってのか!!"

〝そうじゃなくて、どのみち俺らと行くんですから・・・"

〝お前等と一緒じゃ意味ねーの! 安心しろ、ちゃんと戻ってくるから!"

なんてやり取りがあった為、今から戻るのは何かこう…恥ずかしい?

俺は悪くないのに、俺が恥ずかしくなるのは嫌だ。
と、意味の分からない考えが頭にボンッと浮かぶ。

気温がどんどんと下っていく中、稜弥は難しい事で頭をいっぱいにしながら、真選組屯所へと歩んでいった。


■━━…

「まったく、おてんばにも程がありますねェ稜弥さんは。まァそこがどこかの猪女と違って可愛いんですけど」

「何言ってんスかロリ先輩、稜弥様はロリっていう程小さくありませんッスよ」

「ロリじゃありませんフェミです、貴女と違って明るく優しいと私は言いたいのですよ。私は蕾だけでなく、開いた花も愛でるのです」

「ていうか、今はそういう問題じゃ無いッス!」

稜弥様どこ行ったんですかー!! とか叫びながら、ドタドタを走り回る隊士達。

とりあえず稜弥様を探せ、と命が出たので、必死になって探している最中である。

埃を立て、床が抜ける程に大きな音を立て、会議室からドンドン出て行く隊士達を見つめながら、上官2人は呟いていた。


「稜弥様、最近悩んでた様で、ずっとイライラしてたッス」

来島は心配そうにうつむきながら呟く。

「そうですねェ、私も何度か甲板に一人で居るのを見ました」

武市は力ある眼を高杉にむけ、言った。

「……」

心配そうな素振りも見せず、ただぷかりと煙管を吹かしている高杉。
しかし。

「晋助様、煙管、逆ッスよ! 逆!」

来島が言ったとおり、煙管が上下反対であった。

口の所から灰が落ち、机が焦げていたのはそっとしておいてあげればいいんじゃないかな。

慌てる素振りもなくそっと煙管の向きをもとに戻した高杉に、来島は少しキュンとしてしまう。

「彼も心配なんですね、稜弥さんの事が」

武市が言う。
来島もそっと高杉に視線を向けるが、ただ高杉はぼうっと窓から外を見ていた。


数分が経ち。

高杉はいきなりすくっと立ち上がり、来島と武市の視線を浴びながら、会議室の入り口へ赴いた。

「ちょっ、晋助様、どこ行くッスか!?」

来島がそう聞くと、数秒間をおいて、高杉は


「………散歩だ」

と冷たく返して、会議室から出て行った。


「皆さん結局稜弥様が大好きなんですねェ。愛されてる花、いいですねェ」

「気持ち悪いッス武市変態」

「変態じゃないです先輩です。私達はどうしますか?」

武市がそう聞くと、来島は0,3秒で返事をした。

「もちろん、稜弥様を探しに行くッス。あ、武市先輩は着いて来なくていいッスから」

「即答ですか。いやはや私も稜弥さんはほっとけないというもの・・・」

来島は怪訝そうな顔をした。
武市はその顔に傷つく。

「駄目ッスよ、先輩はそこの侵入者を見張ってて下さいッス」

来島はビシッと指を指した。
その方向には、縄でぐるぐる巻きにされた山崎の姿が。

「侵入者なんてすっかり忘れてましたよ私」

大きく見開かれた眼は、山崎をジッと見つめた。

「私は行ってくるッスから、先輩宜しくお願いしますッスー」

そう言いながらピューッと風を切るようにサッサと出て行った来島を、武市は恨めしそうに見ていた。


■━━・・・

Re: ■━━紫弓【銀魂】━━■ ( No.9 )
日時: 2009/12/16 21:25
名前: 帽子屋 ◆8ylehYWRbg (ID: vtamjoJM)
参照:          ( ´・ω・)無様 燃え滓    はたから見てみりゃ 君の事「綺麗」と

■━━・・・六


「はーいちょっとちょっとー、ちょっと止まってーお兄さーん」

ピピーッと小さく吹いたその白いホイッスルは、とあるドS少年に口に咥えられていた。

両手を広げて〝STOP"という様なポーズで、歩いてきた稜弥を止めた。

『(……めんどくせェ奴に会っちまったなァ…)』

怪訝そうに顔を顰める稜弥は、笠を目深に被り、沖田の言う事も聞かず、肩にぶつかりながら進もうとした。

今、コイツに用はない。
俺は〝真選組"潰したい。

稜弥の頭の中は、それだけしかなかったから。

粉雪がちらついて来た午後11時。

人っ子一人居ない、車の通りが少ない道路。

真選組が攘夷取締法に基づき、夜間取締りをしていたルートに、稜弥が通ってきたので。

その職務を全うする為に稜弥を止めたのだが。

「…オイオイ、警察の言う事無視たァいい度胸してんじゃねーかィお兄さんよォ」

少々喧嘩腰になるのは頂けないが、沖田は稜弥の肩をガシッと掴んでそう言った。

『黙れ。俺ァ急いでんの。それとも何、もう俺の正体バレてたりして?』

笠を目深に被っているため表情は良く分からないが、密かに笑みを浮かべているのは沖田に分かるはずがなく。
次の瞬間には、稜弥の首元に刀が当たりかけていた。


「その通りだぜィ高杉…、攘夷取締法違反及び武器密輸容疑、ああそれと公務執行妨害、ついでに俺をイライラさせた罪で現行犯逮捕でさァ」

カチャッと沖田の刀が鳴る。

ズラズラと罪名を言っていった後、沖田は刀にグッと力を込めた。

『いやー…、本当ならテメーぶっ倒してさっさと行くとこ行こっかなーと思ってたんだけど…、気が変わったわ』

笠を取り、ブンッとどこかへ投げる稜弥。

『腹立つ顔見んのも今日でしめーにしてやる。お前を倒しても少しは手柄になるよな?』

透き通った紫の眼は、スッと沖田を見据えた。

そして稜弥は、背中の弓入れに入ってる弓を一本取り出した。

「それはあれかい? 俺を殺すって言いてェのかィ?」

笑えねェな、と沖田は真剣な顔つきになる。


次の瞬間。
目にも留まらぬ早すぎる攻防が始まったのである。


■━━・・・

Re: ■━━紫弓【銀魂】━━■ ( No.10 )
日時: 2009/12/16 21:27
名前: 帽子屋 ◆8ylehYWRbg (ID: vtamjoJM)
参照:          ( ´・ω・)無様 燃え滓    はたから見てみりゃ 君の事「綺麗」と

■━━・・・七


≪ガガガガガッッ!!≫

俺が連射した弓は、相手に当たらず虚しくもコンクリートに突き刺さった。

さっきは6発ぐらい当たったんだけど、それでも気にせずに攻めてくるから、相変わらず面倒なモンだよなァ。

そんな悠長な事言える身じゃないんだけどさ、俺も。

アイツ、ていうかまァ沖田がよ。

前と戦った時より、確実に強くなってやがる。

俺になんて手も足も出なかったくせにさ。

『何、少しは修行でもしたかよ!? 大分強くなってんじゃね? 褒めてやってもいーぜ!』

俺は弓を打つ手を止めて、沖田に吹っかけた。

「テメーに褒められても嬉しくねェや!!」

沖田はそう言いながら、凄い速さで俺に斬りかかってきた。

間一髪で避けた俺は、『チッ』と舌打ちをすると、また弓矢を連射し始めた。


守っては攻め、守っては攻めの繰り返しで、なかなか決着がつかねェ。

だんだん弱っていく沖田と、俺。

傷口から噴射した血が、少しずつ積もりつつある雪を赤く染めた。


言い訳に聞こえるかもしれねェが、俺だって人間だ。

しかも、これでも女なんだよ?

攘夷一の戦闘能力だなんだって言われてるけど、そんなの周りの奴等が勝手につけた肩書きだしさ。

体力にも【限界】っつーもんがある。

それはヤツ(沖田)も同じだろうよ。


時間がどんどん過ぎていく中、それと同時に削られていく体力。

2時間半が過ぎた頃には、もう両者共に呼吸が荒くなっていた。

そんでだよ。

グジュッ!! なんて鈍い音がした。
俺の、足から。


『っぐ……、ァ…』

激痛が電流みたいに、俺の中で流れ出した。

左足に刺さった沖田の刀。

まさかのまさかで、俺が始めて負ける様な形になっちまった。

疲れからか瞬発力が衰えたのかな。
後ろに回りこまれてるのに気がつかなかったよ。

寂しく光る電灯。

飛び散る血飛沫。

痛みが俺の脳を蝕んでって、だんだん意識も朦朧としてきた。

がくん、と膝が曲がって、俺は冷たいコンクリートにしゃがみ込む。

ああもう。
何だよ、ちくしょう。
俺かっこ悪いじゃんか。


「しめーだぜィ、高杉…。あばよ」

沖田がニヤりと笑った。
そしてゆっくりと、刀を高く上げた。
ああ、なんか、バチあたった気ィすんだけど。

多分、何かこう、最近自分勝手だったからかな。
逃げたい、けど、足動かねェし?
考えてても仕方が無い。
俺は覚悟を決めて、ギュッと目を瞑った。





……しかし、なかなか衝撃が来ない。
奥でドサッなんて音がしただけだった。


俺はそっと目を開けた。

そこには。





倒れてる沖田が居て




何故かそこにいる兄貴が




ジッと俺を見ていた。







■━━・・・

Re: ■━━紫弓【銀魂】━━■ ( No.11 )
日時: 2009/12/16 21:29
名前: 帽子屋 ◆8ylehYWRbg (ID: vtamjoJM)
参照:          ( ´・ω・)無様 燃え滓    はたから見てみりゃ 君の事「綺麗」と

■━━・・・八


『な、なんッ、あ、兄貴、何で…』

俺はガタガタと震える人差し指で兄貴を指しながら、開いた口が塞がらなくなっていた。

「……チッ、馬鹿げた事しやがって…」

兄貴の舌打ちが大きく響いて聞こえて、俺はちょっと傷ついた。

そんで、兄貴は俺に歩み寄ってきた。

や、やべェ。
殺されるかも、俺。
若しくは、大きく頭叩かれるかも。

でも、俺の予想は大きく外れて、兄貴は何にも言わずに手を差し伸べてくれた。



「おら、けーるぞ」


振り続ける雪とは反比例して、兄貴の手は、不思議とあったかかった。

■━━



「稜弥ざばァァァァァアア!!」

「俺らじんぱい(心配)じだんでずよォォ、グズッ、どご行っでだんでずがァァァ!!」

船に足を引きずりながらも、頑張って帰ってきた稜弥を待っていたのは、涙と鼻水で顔をグシャグシャにした鬼兵隊隊士10人程だった。

医務室で足の治療を受けている最中、ダダダンッと波のように隊士達が流れ込んできたのである。医務室に。

『ちょ、お前等、なんちゅー顔してんだよ!』

稜弥は隊士達の顔を見るなり、とても驚いた様子で言った。

ときどき、足の治療の際に起きる痛みに顔を歪めているが。

『お前等、いつも俺に手ぇ焼いてるみてェだからよ。俺、頑張って功績上げてさ、お前等に見直してもらおーとさー……』

『ま、ちょっと俺が強い事知ってもらいたいのもあるんだけど』と稜弥は後付た。

だんだん小さくなる声。

今回、稜弥は新しく出来た部下にカッコいいとこ見せたいのと、
鬼兵隊隊士達に自分が活躍できる、とても強い、という事を知ってもらいたいのとで、こんな騒動を起こしたのだが。

その稜弥の言葉を聴いた瞬間、隊士達はまたブワッと涙を流す。


「何言ってんすか馬鹿稜弥様ァァ!」

『馬鹿ってなんだよ!』


「稜弥様が強いのは、俺らが一番良く知ってるんですよ!!」

「それに、見直すどころか、鬼兵隊隊士全員、稜弥様の事尊敬してますって!!」

隊士達は口々にそう言った。

それを聞いた稜弥も、少し目に涙が溜まる。

『そ、そうだったのかお前等…、おお、そうだな、もう心配かけさせねェからな! 安心しろよ!』

お前達ー! 稜弥様ー! とそんな掛け合いをし始める。
はたから見てみれば阿呆の集団であるが、稜弥は以前には見せなかった最高の笑顔を、皆に振りまいていた。
とても過激派攘夷集団とは思えない、平和的な図であったのである。






治療受け終わったあと、俺は武市とまた子に説教された。

「おてんばで可愛いのは良いですが、少々副首領としての自覚を持って…」

「そうッスよ稜弥様、もう心配したんスから」

俺はさすがに反省した。

この2人に言われたら、もう頭上がんなくなっちゃうよ、もう。

あの後から兄貴に会ってないけど、2人が言ってた。

兄貴も凄い心配してたって。

あとで、兄貴ん所に酒でも持って飲もうかな。




関係ないけど、俺の部下だった山崎? だったか。
アイツは真選組だったらしい。

でも、そんなに哀しくない。
武市が逃がしたって言ってたから、死んでないと思うし。

何より、あんなのよりもっといい部下が俺に居たんだよ。


つかもう名前も忘れそうだし。


いい部下に恵まれて、俺ァ幸せだな!

さて、仕事でもすっかな。


■━━・・・


━━オマケ


「山崎ィ…、任務失敗たァ何事じゃゴルァァァア!!!」

「うぎゃァァァ!! ちょっ、ふくちょっ、刀はっ、刀は止めてェェエエ!!!」


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