二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 薄桜鬼—Dream—
- 日時: 2010/04/10 19:53
- 名前: 慧 ◆7nKhwj2R0I (ID: IIKIwyJA)
どうも、慧です。
ここでは薄桜鬼の「夢」を
連載したいと思います^p^
注意!
※男装主
※薄桜鬼をよくわかってない管理人の文。
※細かいことは気にしないで。
※荒らし・中傷禁止。
オリキャラ設定
【神崎 時雨】かんざき しぐれ
容姿:漆黒の髪に紅色の眼。
それなりに整っている。
理由あって男装。
人見知り、ドライな性格によって
近寄る人は極わずか。
勘違いされやすく、不運の持ち主。
これでも女主人公。
(不定期更新になるかも)
序章>>1
一話>>2 二話>>3
三話>>4
- Re: 薄桜鬼—Dream— ( No.1 )
- 日時: 2010/04/10 11:17
- 名前: 慧 ◆7nKhwj2R0I (ID: M22.tfSC)
*序章*
ある時代、彼らは鬼と呼ばれひっそりと
身を隠して暮らしてきました
—幾千年が過ぎたある時、一人の女鬼が
一族を裏切ったのです。
怒りに狂った一族の長は、人間に心を奪われた
哀れな娘を手にかけたのでした——
女の無残な死体は、桜の木の下に埋められた。
その日からいくら季節が巡ろうとも桜が枯れる
ことはなかった。
【まるで狂い咲きのよう——】
- Re: 薄桜鬼—Dream— ( No.2 )
- 日時: 2010/04/10 10:46
- 名前: 慧 ◆7nKhwj2R0I (ID: M22.tfSC)
第一話
『惨い話だなぁ、なんでこんな本書いたのさ
この将層って人』
手に持った本は、話の内容とは裏腹に
何かを伝えたがっているような気がした
『こんなところで暇を潰している場合ではないか』
重い腰を上げ、着物の裾についた砂埃をはらう。
『しかし・・・こんなことに隠し倉があったとは』
家の床下に古びた部屋があった。
部屋のものは全て死んだ祖父が集めたと思われる。
その証拠に、本の全てには祖父の名が刻まれていた
ふと横を見ると、一冊の本が置き去りにされていた
『なんで棚にしまってないんだ;』
本の題名は
『・・・羅刹』
”羅刹”というよくわからない題名に対して
びっしりと難しい文が書かれていた。
『難しいことは私には似合わん』
そう言うと無造作に”羅刹”と書かれた本を
床に捨てた。
この時はまだ、ただの古びた本にしか
思えなかった。
あの日が来るまでは——
- Re: 薄桜鬼—Dream— ( No.3 )
- 日時: 2010/04/10 11:10
- 名前: 慧 ◆7nKhwj2R0I (ID: M22.tfSC)
第二話
江戸に来て早一ヶ月。
そろそろ働き時かと思い、雇ってくれそうな
店を探していた
『夜に雇ってくれる所の方が給料は高い・・・か。
仕方ない、文句は言っていられないしな』
親の顔も知らず祖父に預けられた私は
こうして稼ぐしか生きていけないのだ。
『本当、不運だな』
夜に女が町を歩き回る訳にもいかないので
袴を着て男装しながら店を見て回る事にした
色事に弱い私は本当にそんな店でやっていけるの
だろうかと不安になった、その時だった——
「おい、小奇麗な兄ちゃんがいるぜ」
「ひゃははっ!本当だな!」
・・・酒に酔っているのか、男は腰に提げていた
刀を抜いた。
『!!』
勿論、こちらも丸腰ではない。
だが剣術など習った事もなかった
ただの見掛け倒しだ。
「おいおい震えてやがるぞ!」
「こんな面白いときにお頭はどこにいっちまった
んだー?」
お頭、という言葉で検討がついた。
こいつらナリは武士の格好だが、ちまたを騒がせ
ている盗賊だ。
なんとかして逃げようと江戸の町を走り回った
奴等は懲りずに追いかけてくる
『は・・・はっ』
段々息があがり苦しくなってきた直後
追いついてきた男に斬りかかられた。
が、衝撃は襲ってこなかった
なぜなら
「が・・、ひっ・・ぅぁぁああ”あ”!!!」
男は悲鳴と共に白髪の青い袴の男に斬られていた
「ヒャハハハハハッ!!」
斬りつけた白髪の男は狂ったかのように
甲高い声を上げ、笑っていた。
目の前で人が殺され、生暖かい返り血を
浴びてしまった私は呼吸すら忘れた。
「血・・・血だァ」
嬉しそうに笑っている男がこちらを向いた。
視界に捕らえたのは、
私
『ぅわぁぁああ!!』
必死に斬りかかったがそれも虚しく、
振り上げた刀は宙を舞った。
悲鳴すらあげることなく
宙に舞った刀と共に私の身体は地に堕ちた。
最後に見たのは、綺麗な漆黒の髪と男の断末魔
【これぞ不運】
- Re: 薄桜鬼—Dream— ( No.4 )
- 日時: 2010/04/10 12:03
- 名前: 慧 ◆7nKhwj2R0I (ID: M22.tfSC)
第三話
「——・・・、な・・!」
「仕方・・・・、さ。」
ふわふわと視界が揺らめく中、
二人の人間が争っている声が聞こえた
眼を恐る恐る開けると
「おや、起きたかい?」
少し驚いたが、優しそうな声の男性に話しかけられた
何かを話そうとしたが、口に布を巻かれている
らしく、声が出せない。
「すまないね、こんな扱いで・・・今縄を
解くからね」
男の人は手の縄を少し解いてくれた
勿論、口に巻かれた布も。
「口の中のも出しちゃって」
口の中には丸められた布が押し込まれていた
『ふぅ、えーと・・・貴方は』
「ああ私かい?私は井上源三郎というんだ。
新選組の六番組組長をしているんだよ」
新選組・・・!?
「おい源さん!ベラベラと喋ってもらっちゃ
困るぜ」
「今更じゃないですか土方さん。この子僕らが
あの失敗作の隊士殺す所見ちゃってるわけだし?」
「黙ってろ総司!!」
物凄い剣幕で黒髪の眉間に皺を寄せた男が
飄々とした薄ら笑いを浮かべている男に
怒鳴った。
この空気は辛い。
『・・・初めまして、私神崎といいます。』
と、礼儀正しく挨拶をし頭を下げると
薄ら笑いを浮かべた男が爆笑した
「ハハッ普通そこで自己紹介する?変な子だね」
変な子で悪かったな。
この人は笑っているけど、心が笑っていない
冷めたような眼を向けられるのは慣れているが
殺気は収めてもらいたいところだ。
『私、見てません』
「本当に見てないんだな?」
疑るように皺の人が睨む
『・・・みてません』
はぁ、と溜息をついた皺の人
後ろの襖を開けると一人の男の子が荒々しく
腕を掴まれ放り投げられた
「こいつも目撃者だ。だが見ていないの一点張りでな」
”こいつも”ということは既に嘘は見透かされて
いるのだろう
まずい展開だ
『もし見ていたらどうなると言うのですか』
普通は聞いておきたいものだろう
皺の人は重苦しそうに顔をあげ、
「始末する」
少し身体が強張った私を見て、もう一溜息
「ほら、土方さん殺っちゃいましょうよ。
後々面倒になるの僕らでしょ?」
あの言葉を後押しするように簡単に殺そう
と言い放った薄ら男。
どうしたらいいか、内心焦っていた
『殺すなら勝手に殺すといい。
だが貴様らは民を守る新選組ではないのか?
いっそあの化け物のように私達を殺すか——』
冷たい声と眼でそう言いかけた途端私は胸倉を掴まれ
「やめろ原田!」
「あ、おい左之さん!!」
原田という男に殴られた
腕を縛られ受身の取れない私はそのまま畳に
叩きつけられた
殴られたところがじんじんと鈍く痛む
『っ・・・』
これは痛い
「てめぇ!さっきから黙って聞いてりゃ・・
奴等と俺らを一緒にするんじゃねぇ!!」
「左之さんやり過ぎだって!」
小柄な長髪の男の子が私に手を差し伸べる
「悪かったな、でも俺もさっきの言葉気に食わない」
『すいませんつい・・・うえ、口の中切れてる。』
怪訝そうに眉を寄せ顔を顰めると口から血がボタボタ
落ちた。
?、何だろうこの感覚。
なつかしいような、悲しいような
「おい、お前ら部屋行ってろ。
後は局長と俺と山南さんで始末を決める」
渋々といった感じで部屋へぞろぞろと
戻っていく新選組の隊士達。
さっきから気を失っているこの男の子
が気になりながらも、私は二人を鋭利な眼で
見ていた。
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