二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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【デュ.ラ】池袋浪漫【ララ!!】—2章《2》更新—
日時: 2010/05/30 18:35
名前: 箕遠 ◆rOs2KSq2QU (ID: CROAJ4XF)

 —————私は、どれだけのことをすれば、幸せになれたんだろう。



***

 Hey今現在中間試験中なのに勢い余ってマウスを動かした結果がこれだよ!!
 とりあえず注意事項から。

 ・デュラ嫌い
 ・二次嫌い
 ・ネタバレあり
 ・お前の妄想は知りません

 以上。……まぁ最低限のマナーとルールと礼儀は守ってくださいね。
 後、一行レス(「あげ」や「おち」等。)や、荒らし行為に相当するものはおやめください。不快極まりないので。




  *【0章】−【十人十色】 >>3

  *【1章】−【前途多難】

 《1》>>6 《2》>>8 《3》>>12 《4》>>15

  *【2章】− 【合縁奇縁】

 《1》>>18 《2》>>19

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Re: 【デュ.ラ】池袋浪漫【ララ!!】—1章《3》更新— ( No.18 )
日時: 2010/05/29 09:54
名前: 箕遠 ◆rOs2KSq2QU (ID: sHz7gIgP)

【2章】− 【合縁奇縁】



 池袋市内 午後11時半 某コンビに前にて————

 



 「有難うございましたー」
 「あ、どうも」
 
 
 真夜中の闇に負けず、人工的な光を辺りへ撒き散らすコンビニ。中では、暇な客たちがうろうろと何気なしに商品を眺めている。
 そして今、店員に見送られ、幼い顔立ちをした彼は頬をぽりぽりと掻きながら出てきた。……片手にコンビニの商品が入った袋を持って。



    ♂♀




 …………僕って、どうしてこうも店員さんにまでペコペコしちゃうんだろうな……。
 自分に対する嫌悪を感じながら、来良学園の学生である竜ヶ峰帝人は、本日2度目の深いため息をついた。表では普通の男子高校生、裏ではカラーギャングダラーズの創始者でもある彼は、今はその威厳も感じさせないラフな服装で、コンビニの袋片手に夜の道路を歩いていた。
 何故彼はこんな夜中にコンビニから出てきたのだろうか?
 ……風呂から上がってさっぱりした帝人は、冷蔵庫の中に夕飯も何も無いという状況に陥っているということに気付き—————結果、こうして真夜中に外出しているという訳である。


 「それにしても……冷蔵庫の中身も忘れてたなんて、僕そうとう最近疲れてたのかなー……」


 何気なしに呟いたその言葉に、帝人はふと今日までの自分の行動を振り返っていった。
 1週間前から学校では、緑化強化習慣というよく分からない行事が始まり、その為に、クラス委員である帝人ともう1人の女子の委員—————園原杏里と共に、夜遅くまで意味を持たない集計や計画に精を出している。それにより、学校が閉まるぎりぎりまでここ一週間は働きづめの毎日。
 これじゃあ忘れるな、と帝人はもう一度深いため息をついた。

 ぐにゅっ

 
 次の瞬間、足の裏に嫌な感触。まるで、何か柔らかいものを無理矢理踏んづけたような、そんな——————


 「痛ってええええええええええ!!」
 「……あ、ゆーちんが叫んだ」
 「て、テメェ、何してくれとんじゃゴラァ!?」

 
 ふと足元に視線をこらすと、大きな男性の手。それを自分の足が丁寧に踏んでいる。そして顔をあげる。周囲を見渡した。明らかに恐喝と暴力が収入源としていそうな強面の男たち。
 イコール。
 どうやら、自分は地べたで話しこんでいたヤンキーの集団の1人に、危害を加えてしまったらしいという、冷静な判断。


 「ごっ……ごめんなさいいいいいいっ!! あっあのっわわざとじゃっ」
 「わざとじゃなくてもこっちは怪我してんだけどなぁ? どー落とし前つけてくれんだ、ああ?」
 「ああああああのじゃあ、このプリンでも……」
 「なめてんのかゴラァアアアアアアア!!」



 帝人がコンビニの袋を差し出すと同時に激昂するヤンキーたち。馬.鹿にされたと思ったのだろうか、片手に構えた釘バットやパイプを構え始めた。
 ————ー—もしかしたら、自分はこれからボコボコに打ちのめされるのだろうか。
 どんな予測よりも正しいその考えが、帝人の危険察知センサーにいち早く情報を届ける。そこで帝人は、人影も疎らな夜道で助けを呼んだ。


 「ちょっ、すみませんって! だだだからって暴力ってどうなんですか……ってうわあっ!」
 「うるせー! 黙って持ってる金全部出せやコラ」
 「そーそー。そーすりゃ御兄さんたち、何にもしないからさーぁ?」



 緑の装飾を体の一部に施してある男達は、そう言うとなぜか傷だらけである顔を歪めて憎憎しげに呟き始めた。


 「……ってゆーかよぉ、まじ訳分からんねーべ。可愛い女の子……あ、ホラあれだよ。来良学園の制服着た子をお持ち帰りしようとしたのによぉー、何かぶん殴られて終わったしよー……最悪だ今晩」
 「あーそうだよなー……というか俺らをのめした奴、アイツ何だ? ほんの13、14ぐらいのガキじゃなかったか? ……しかも、地味に顔きれーだったしよ」
 「うわっ、タカヤンそんな趣味あったか?」
 「ばーか! なわきゃねーだろが、野郎だぞ野郎!」


 感傷に浸りつつぽつりぽつりと話している男達は、ぎゃあぎゃあと騒ぎ立てたところで、帝人にようやく向き直った。全員が振り返ったせいか、帝人は畏怖を感じずにはいられない。……まぁ、元々臆病なせいでもあるが。


 「……って訳でぇ、俺らぁ、今日はほんっと災厄ばっかなんだわぁ? だからぁ兄ちゃんよぉ、俺らに投資してくんね? マジで」
 「あっあの……遠慮します……すみません……」
 「ふーん、へぇーそー? ……んじゃあタヒねやあっ!」



 男の怒り交じりの声と共に、金属質な音を響かせて、帝人に振りかざされたパイプ。そのパイプは帝人の頭へと半円を描いて減り込もうと——————————

Re: 【デュ.ラ】池袋浪漫【ララ!!】—1章《3》更新— ( No.19 )
日時: 2010/05/30 10:55
名前: 箕遠 ◆rOs2KSq2QU (ID: CROAJ4XF)

  ♂♀

 ————————そこで、男達には見覚えのある、大きなシャベルが姿を現した。
 シャベルは失速せずに、振り下ろそうとされていたパイプと男の額を強かに打ちつけ————そこでようやく失速し、硬質な音を奏でて地面へと落下した。


 「……ってぇ……! って、さっきのシャベルっ!? ということは……さっきのガキも……」
 「ガキガキ煩いですけどね。自分はこれでも高校生ですが何か」
 「テメェ!」

 硬直したままの帝人が微かに視線をコンビニの後ろへとずらすと、そこには帝人の肩ほどの身長の少年が立っていた。右目を隠す顎まで伸びた前髪が、少年を幽霊のように捉えさせる。しかし、前髪に隠された無表情の顔は、恐ろしく綺麗であった。まるで、全てが作り物のような。そんな美しさだ。

 
 「……あ、さっきのヤンキーたちじゃないですか? 何ですか、また脅迫中ですか。今度は男ですか。そっちの趣味ですか。まぁ良いんじゃないですか。世の中には女の首しか愛せない男もいれば、人間という種族そのものを愛すど変態もいますから。だから例え貴方たちがそっちの方で今からその童顔男子高校生を何かしようとしても——————自分は、日常の断片として見ることが可能で」
 「うっせええええええ!! てか違えええええ!! 何だこのく.そガキっ、ぶっ殺.してやるっ」
 「…………あ、れ? 怒っちゃった、な。褒めてるつもりだったんだけど」

 首を傾げた少年に、どこが褒めてるんだと突っ込みたくなったのは、決して帝人だけじゃあるまい。……まぁ結局、少年に突っかかっていった男は、ものの3秒後には相手のシャベルによって地に伏せさせられていたのだが。


 「……よいっ、ほっ、せっ、やあっ」

 覇気のない掛け声と共に、どんどん倒していく少年。その姿はまるで、ドミノ倒しを行っていく者のよう。ヤンキーたちに萎縮していた帝人は多少気が緩んだ。
 が——————最後の1人、となったところで——————ヤンキーの1人は、窮鼠猫を噛むという名言を、見事こなした。


 「あっ危ないっ!」
 「……え?」

 帝人が切羽詰った声をあげた時、少年はゆるりと敗者を背に振り返り————そこで目の前に銀色の何かを捕らえた。
 そして、よくその光景を見て、少年は理解する。
 男が落ち着かない足取りで、がむしゃらという風に手にしたサバイバルナイフを一心不乱に振り回しながら、少年にかかっていったということを。


 「うわあっ!?」
 「…………ってっ……」


 彼の手に弱弱しく握られているサバイバルナイフは—————手元を離れ、奪い屋である少年の腕を深く切り裂いた。

 ぽたぽたと赤い雫が地面を濡らす。じわじわと赤に染まっていくパーカーを虚ろな瞳で見つつ、少年は切り裂かれた腕を気にせず、シャベルを振るった。
 がしゃり。
 そんな呆気ない音と共に、同じ人物に2回倒されたヤンキーたち。ヤンキーたちはコンビニの前で仲良く意識をなくして昏倒した。


 「……血が、抜けてる……」
 「えっあっあのっ大丈夫君!?」


 ぼたぼたと腕から出血している少年に駆け寄る帝人。少年は滴る血をぼーっと眺めている。どうやら血が頭に巡らないらしい。


 「あ、あの、良かったら僕のうちにでも!」
 「んーいやー別に結構……うおっ」


 帝人が寄ってきたのを遮って歩みだそうとすると、少年はふらりと前かがみにうずくまってしまった。うずくまった少年の体を抱いて、帝人は命令口調で厳しく言った。


 「駄目だよっ! こんな血が出てたら家に帰ってる間に倒れちゃうだろ! 貧血どころじゃすまないよ!? 僕のうちはすぐそこだから、黙って来て。手当てぐらいは僕も出来るから」
 「うぃ? あー……うん……ありがとございます……てて……」


 こうして、帝人と《奪い屋》である少年は、何の縁かは知らないが、出会ってしまった訳で。
 ……この出会いは、これから始まる池袋のとある物語に、大きく関わっていくこととなる—————

Re: 【デュ.ラ】池袋浪漫【ララ!!】—2章《2》更新— ( No.20 )
日時: 2010/05/29 10:24
名前: 箕遠 ◆rOs2KSq2QU (ID: sHz7gIgP)
参照: http://xfs.jp/pPEkU

試し

Re: 【デュ.ラ】池袋浪漫【ララ!!】—2章《2》更新— ( No.21 )
日時: 2010/05/29 20:08
名前: 樹 (ID: I7JGXvEN)
参照: http://renrinmiku.blog70.fc2.com/


えっと、久しぶりです。また来ました!

デュラララの電撃文庫の書き方と似てて読みやすいです!
内容も面白いですし、奪い屋さんカッコいいです^^
これからも頑張ってください!

Re: 【デュ.ラ】池袋浪漫【ララ!!】—2章《2》更新— ( No.22 )
日時: 2010/05/30 11:00
名前: 箕遠 ◆rOs2KSq2QU (ID: CROAJ4XF)
参照: http://xfs.jp/pPEkU

>>21

■樹様


ごふっ!
に、2度目のコメントをしてくださる方が居てくださったなんて……! 有難うございます、久しぶりのコメントでテンションあがります。

成田先生と似ている……最高の褒め言葉有難うございます。成田先生の足元にも及ばない駄文を褒めていただいて凄く凄く凄く嬉しいです!
奪い屋の詳細については、今後どんどん明かしていくつもりです^^

コメント有難うございました!


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