二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- BLEACH 刹那の時間【葵】 第十一話更新 コメ求む!!
- 日時: 2011/04/11 21:36
- 名前: 風 (ID: 4.ooa1lg)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=15426
取り合えず新作品です。
此処を覗いて下さった方々感謝です^^
更に書き込みをして下さった心広い方々更に感謝です♪
〜作者状況〜
執筆していない【〇】執筆中【】
申し訳ありませんが執筆中に〇が付いている時は書き込まないで下さい。
&$★更新履歴★$&
>>7 第一章 第一部 第一話更新
>>10 第一章 第一部 第二話更新
>>11 小休止 第一回
>>12 第一章 第一部 第三話更新
>>17 第一章 第一部 最終話更新
>>20 第一章 第二部 第一話更新
>>23 第一章 第二部 第二話更新
>>28 第一章 第二部 第三話更新
>>32 第一章 第二節 第四話更新
>>37 小休止 第二回
>>37 第一章 第二節 最終話更新
>>39 第二章 第一節 第一話&第二章 プロローグ更新
>>39 >>44 小休止 第三回
>>44 第二章 第一節 第二話更新
〜来客して下さった方々〜
天蘭様・ねこうさぎ様・六様・加奈子様・夢様・淡雪様・緋乃椿様・ゆずは様・レッド様・凛寿様
今まで10名のお客様が来客して下さいました。
有難うございます!今後ともご贔屓に♪
=注意=
1.BLEACHが嫌いだと言う方はリターン。
2.オリキャラが多数出ると思います。苦手な方はリターン。
3.私が苦手と言う方はリターン。
4.流血・グロ描写・エロ描写,この掲示板のルールでは禁止されていますが一切手抜きしません。
看過出来ない方はリターン。
5.更新は亀並みかそれ以下(1ヵ月に一回も出来ないかも)です。心の広い方のみどうぞvv
オリキャラ募集要項&オリキャラ作成用紙
〜要項〜
名前【】
性別【】
見た目の年齢【】
身長・体重【】
誕生日【】
血液型【】
容姿【】
性格【】
趣味・特技【】
苦手な物【】
その他備考【】
斬魄刀解号【】(刈れとか射殺せとか)
斬魄刀名【】(漢字と片仮名両方)
斬魄刀能力【】(長くてもOK♪技名とかも出来れば
オリキャラ募集は終了しましたvv
投稿してくださった方々有難う御座います♪
>>主人公データ
名前:榛原翔兵/ハイバラショウヘイ
年齢:26歳
性別:♂
血液型:A型
誕生日:7月22日
身長・体重:186cm
容姿:赤味かかった黒の野性味あるオールバックでサングラス。
グリムジョーの様な美形ヤンキー顔で顔の中心辺りに斜めの切り傷がある。
黒のジャケットを多く着用。
性格:態度が大きく人を馬鹿にした言動が多いが実は情に厚く冷静で仕事が速い。面倒臭がりや。
趣味・特技・好き嫌い:趣味はバスケットやサッカーと言った球技。特技はハッキング(爆
好きな物は辛い物やジャズ音楽等。嫌いな物は甘い物や筋を通さない奴。
その他:死神代行ではないが正規の死神でもない。鬼道の達人だった死神を父に持っていた。
斬魄刀解号:煮え滾れ
〃始解名:劫火
〃卍解名:劫火蒼炎
〃始解能力:自らを中心とした空間に幾つもの炎を灯し爆発させる灯火。
自らの刃に炎を纏わせ戦う蒼舞(ソウブ)等がある。
〃卍解能力:不明
__________プロローグ
何が正義デ何ガ悪か考えレば考えルホどに分ラナい
ダから人ハ深ク考えル事ヲ放棄すル___
俺ハ其れヲ憎む……何故なラ____奴等ノ悪意を知ッテいるカら
===奴等ノ名は王属特務===
怨む男は赤味掛かった黒のオールバックが特徴的な端正な面持ちを歪ませ復讐を誓う。
Next⇒第一話「王属特務隊長格」へ
- Re: BLEACH 刹那の時間【葵】 オリキャラ募集!! ( No.5 )
- 日時: 2010/06/13 22:15
- 名前: 六 ◆BbBCzwKYiA (ID: GUpLP2U1)
名前「氷雪 朔/ひょうせつ さく」
性別「女」
見た目の年齢「20」
身長、体重「162cm/不明」
誕生日「12/6」
血液型「O型」
容姿「金に近い琥珀色の肩位までの髪を後ろでひとまとめにしている。目は少しくすんだ緋色。殆ど見えていないので、黒縁の眼鏡を掛けているが、それでも輪郭が少しはっきりする程度らしい。」
性格「兎に角自由。何にも縛られずに生きる人(?)。楽天家で、物事をあまり深く考えないがそれでもやる時はやる人。ただそのやる時が非常に少ない。」
趣味、特技「趣味は昼寝と読書。特技は本人曰わく「あんまり考えた事ないけど体術は得意」らしい。」
苦手なもの「頭の堅い人と面倒くさい事」
その他備考「面倒くさい事と空気の読めない人はとことん嫌い。あと自分の事を邪魔する人も嫌い。
嫌いな人は例え目上でも存在を抹消するある意味怖い人。
たまに妙なスイッチが入って急にドSな俺様キャラになる事がある。一人称は僕。」
斬魂刀解号「堕とせ」
斬魂刀名「淵晶/エンショウ(卍解名「深淵輪廻「呪葬」(シンエンリンネ「ジュソウ」)」)」
斬魂刀能力「始解すると自分を中心とする直径15m内の「確率」を全て操る事が出来る。
また、卍解すると黒い大鎌となり、近づいた相手に幻覚を見せる。また、始解の効果範囲が広まり、彼女を中心とする直径35mまでが可能になる。」
……失礼しました。
- Re: BLEACH 刹那の時間【葵】 オリキャラ募集終了 ( No.6 )
- 日時: 2010/06/23 16:12
- 名前: 加奈子 ◆38XBetBZg2 (ID: eCrj8qey)
お久しぶりー♪
相変わらず小説上手いね
これからも頑張って!
また来るよー
- Re: BLEACH 刹那の時間【葵】 コメ求む ( No.7 )
- 日時: 2010/09/12 13:44
- 名前: 風 (ID: XYMBYRGP)
コメント及びオリキャラ下さった方々本当に有難う御座います。
天蘭様へ
書けるかどうかが問題じゃないですねぇ(汗
一つも書ききる気は無いですし(苦笑
翔兵は個人的に自分が書いた数多くのオリキャラの中でも一番好きだったりするんですvv
オリキャラ有難う御座います!
ねこうさぎ様へ
オリキャラ有り難く受け取ります^^
九つの刀全部は出せなそうだなぁ(苦笑
あと1人オリキャラ求めているので宜しくです^^
出来れば50とか60とか行ってる感じのキャラで…
六様へ
Dグレではフィアルテ姉さんを有難う御座います^^
オリキャラ有難う御座います^^
加奈子へ
来てくれて有難う!
加奈子も頑張ってね^^
BLEACH 刹那の時間【葵】
第一章
第一節
第一話「王属特務隊長格」
王界
それは戸魂界の更に奥に封印されるような形で存在する空間がある。
勘違いしないで欲しいのは戸魂界の中に存在する空間で有りながら
戸魂界と全く違う空間で有ると言う事だ。
王界は巨大な木造の建築物の様な様相をしている。
窓から外を見回せば木々は遥か空の下に有り建物に雲が掛かる。
王族と王族を護衛する者達のみが此処には存在する。
其の王族を護衛する者達こそが王属直務である。
彼等は常に王の言質に従い動き完璧に速やかに任務を達成する20人の精鋭だ。
彼等精鋭王属特務には幾つかの特許がある。
今まで特許権は殆ど発動された事が無いが以下の通りだ。
一.王との面会を許されたし
二.四十六室の裁定を覆す資格あり
三.各々自らの判断で現世へと赴く事を許す
と言うものだ。
彼等は悪くすれば大いなる反逆や犯罪に利用できるその三つの特許を全て王の為に使う忠義の者達。
そして,何よりも強く聡明だった。
王属特務の長である玄海竜十郎時貞は今,王に召集され王の間で謁見していた。
現護廷十三隊総隊長山本を超える老齢で立派に蓄えられた髯と
長い赤茶色の頭髪が特徴的な山本と比べると優しげな笑みのある老獪だ。
一方,其れを従えるであろう王は彼と比べて若々しく
青のボサボサ頭で堀の深い豪放磊落そうな顔立ちだ。
彼等の会合は終盤に差し掛かっているらしい。
「頼めるか時貞?」
王は時貞に了承するかと確認する。
老獪は思慮深い顔で頷く。
「あい,分った…では,直ちに瀞霊廷に参じましょう」
「お前ならそう言うと思ってたよ…」
「ほっほっほ♪我等は基本的には自由な立場ですが王の勅命だけは破棄できぬ運命ゆえ」
「____まぁ,久し振りの現世と瀞霊廷だろ?楽しんで来いよ」
「えぇ,そうしますとも…本件は決して楽しい物では御座いませんがな」
老人玄海竜十郎時貞は楽しそうに主君たる王相手に飄々と会話をかわし王の居を去った。
玄海竜十郎時貞は己が帯びた大命を遵守すべく自らの信頼する部下達の居へと向かう。
瀞霊廷への連絡を早々に済ませ
1人ではとてもこなせない任務と悟り他の同僚を5人連れて行く体だ。
王属特務は普段,強大すぎる力の為組んで戦ったり一箇所で戦ったりすると力が極端にセーブされる。
故に,相当の事でもない限り多人数行動は行わない。
それが普段は王界から動かないはずの其れが更に多人数で行けば瀞霊廷は混乱する可能性もある。
それすらも持さず早急に行動せねばならない事だ。
「副隊長伊戸部慎三・第三席風破烈祥・第四席篝火刹那・第五席虚空田白蓮…
以上,この精鋭五名で巨悪虎狼衆の殲滅を行う。良いな!!」
「はっ!」
選ばれたのは隊長である自らの一つ下から上位四名,王属特務でも最精鋭と呼べる面々だった。
四人は隊長たる時貞の声に統制の取れた雰囲気で答える。
そして,各々武器や道具の点検の為に直ぐに動き出す。
「ふむ,兵は拙速を尊ぶ…ワシが命令せずともこの迅速さ感服の至りじゃ…」
優秀な部下達の反応を見て時貞は嬉し頼もしい反面,少し自分の立場が無いような気がしていた。
その時だった。彼が自らの部下の出来の良さをしている頃,数分と経っていない。
紫のパキパキに固められた独創的な髪型のサングラスを掛けたワイルドな無精ひげの男。
男は,この瀞霊廷に不釣合いな現世で言う一昔前の西部劇のガンマンの様な姿をしていた。
零番隊第三席風破烈祥だった。
「風破か…もう,終ったのか?」
「生憎,俺は何時も闘いと存じてますゆえ用意するものが無くてね?」
「ははは,人生常に闘いか…良きかな♪しかし,その割には主はゆったりしてるのう?」
「ふっ♪楽しんではいますが油断はしてませんよ?」
風破は時貞の問いに飄々とした態度を崩さず自らの持論を論じる。
それに対し戦士らしい良い心構えだと時貞は納得し褒め称えた。
============
時貞から瀞霊廷に王属特務の訪問の知らせが来て数分後の話。
「雀部よ…地獄蝶を使いこの胸を護廷の隊長・副隊長の連綿に通達…」
此処は護廷十三隊中枢一番隊詰所。
古き友人の声を聞き久し振りだと慈しんで居る間もなく
山本は男の声音の緊張を感じ緊急体制を取る。
それに何一つ応えず無言で行動で示す雀部。究極のツートップの形の一つだろう。
彼は事細かに山本の諸作動,受話器から漏れる声を頼りに状況を把握し地獄蝶に内容を記録させる。
〜地獄蝶が各隊ヘ飛び立ッ〜
『緊急事態ナリ。王界ヨリ王属特務数名ガ来訪…視察デハナイ。
緊急任務ノ要請デアル。各隊隊長格及ビ副隊長ハ速ヤカニ隊首室ヘ集マレタシ。』
其れを乗せた蝶がヒラヒラと人通りを避けながら護廷総勢十三部隊の長達の霊圧を探り飛び交う。
その内容は短く然し,護廷上位の者達にとっては緊張を隠せない内容だった。
「ふぅ,参ったねぇ…零番隊が何の用だい?」
「サボろうとしても私が連れて行きますからね?」
「分ってるって七緒ちゃ〜ん,僕は良い子だからサボりなんてしないって♪」
「誰が良い子だか…」
八番隊の総隊長山本の弟子と言っても過言ではない京楽は少々思い腰を上げる。
それを副官の七緒が後押しする雰囲気だ。
「松本,行くぞ…」
「えぇ!?あたしもですかぁ!?」
「当たり前だろう!てめぇ,さっきの報告聞いてたか?隊長及び副官って言ってたろうが!!」
「ぶ〜,そんなの無視したって…」
「あぁ,お前は別に良いだろうなぁ…副官から落とされるだけだから…
俺は十番隊の隊長としての面子に関わるよ…」
「……あぁ!!はいはい,行きますよ…冗談ですって!!」
「そういう冗談は謹んで貰いたいもんだな」
十番隊のツートップ,金髪の美女乱菊と銀髪の天才児日番谷は
立場が逆転しているかの様な遣り取り。
隊長の日番谷が憎まれ口を叩き是以上抵抗したら立場が悪くなるように仕向けて漸く乱菊が動く。
「あ〜ぁ,面倒だ…行くぞやちる」
「アイアイサー♪さっさと終ると良いねぇ?」
「だな…」
剣八とやちるは形式上会議に出るだけで会議の内容などに興味は無いようだ。
唯,強い敵が現れるという雰囲気は剣八自身は感じていて少し口角が釣り上がっていた。
「今,良い所だったのに…全く総隊長殿も良い所で邪魔を差し伸べてくるものだヨ」
「どうなされますかマユリ様?」
「どうもこうも出席するに決まっているだろう薄鈍!私の立場に関わる問題だヨ…
なるべく良い子を演じなければネ?」
マユリはと言えば自らの実験の停止を突きつけられる事を恐れ世間体で隊首会に望む胸だ。
その蝶の言伝は粗同時刻に各隊の上位の面子に届き,
夫々思い思いの反応をして彼等は思い腰を上げて呼び出しに応じる。
ザッ
ザザッ_____
ゾクゾクと隊長達が一番隊隊舎へと到着する。
そんな中,三番隊・五番隊・九番隊は各隊隊長が死亡したため副官1人ずつだった。
「零番隊ねぇ…正直,余り会いたくない存在だな」
「何でですか檜佐木先輩」
「雲の上の人って感じで鼻高々だと嫌だろう?」
「確かに…」
黒髪のボサボサ頭のシャープで精悍な顔立ちのノースリーブの男,
そして,金髪で少し疲れの見える顔立ちの痩せ型の男が揃って歩いている。
2人は黒髪の方が九番隊副隊長檜佐木修兵,そして金髪の方が三番隊副隊長吉良イヅル。
夫々,裏切りの隊長格と呼ばれた隊長達の副官だった存在だ。
彼等はある事件より元より仲が良く然しそのある事件が切欠で利用された被害者でもある。
その面子の中には彼等2人以外に赤髪の野性味溢れる男六番隊副隊長阿散井恋次。
裏切りの隊長格の首謀者五番隊隊長のお淑やかで華奢な女性副官雛森桃が居る。
彼等は今も基本的に一蓮托生で特に阿散井は不器用ながら3人の心の傷のケアを請け負っている。
「2人ともぉ」
其処に桃の声が響く。
2人はすぐさま振り返る。
「雛森か…」
「ひっ雛森君…」
「平常心……そうやって一々ビビッてると雛森も遣り辛いぜ?」
吉良は護廷十三隊に入隊する前,養成学校である霊術院時代から桃の事が好きだ。
最も其の頃から優しくて男を立てるそして可愛らしい彼女はもてていて今もファンクラブが有る。
引っ込み思案なイヅルには前途多難である。
スッ___
「あの…さ,吉良君?」
「何だい…雛森さん…」
「好きなんだったらもっとオープンに付き合って欲しいな」
ピシィ…
雛森の心配りからくる言葉に何故か吉良の脳内は硝子が砕ける音がした。
其れを見た檜佐木は哀れそうな顔を浮かべる。
其の後は無言のまま3人は隊首室へ向かった。
「いやぁ,相変らず威圧感あるなこの扉」
数分の沈黙を破ったのは数年任務経験の長い先輩格の檜佐木だった。
大雑把そうに見えるが場の空気を読む能力に長けた男なのだ。
それに対して吉良も忌憚の無い意見を言う。
「権力には力の誇示が必要なんですよ先輩…」
「流魂街出身の俺には唯の上流階級の金の無駄遣いだけどな…」
「2人とも上様に聞こえたらどうなることか…」
アタフタ
2人の余りにも容赦のない権力に対する蔑みを雛森は必死で宥める。
それに対して2人は誰も聞いて居ないので大丈夫だといった風情だ。
この辺の胆力は吉良も以前より男らしくなった所だろう。
三人が扉の前でジタバタしていると門が厳かに重低音を響かせながら開いた。
その先には自分達以外の隊長格が既に居た。
山本は無言で早く定位置へならべと促す。三人はさすがに反抗でき定位置へと移動する。
「あっ,阿散井君おはよう」
「おう!」
雛森に阿散井と呼ばれた赤髪の刺青をした長身痩躯の男は小さく挨拶する。
トン…
瞬間,山本の杖の音が響く。
「各自,定位置に付いたの?では,王界の者達を交えて会議を始めるとしよう…」
山本の声が厳かに響き渡る。
∞END∞
NEXT⇒第一章 第一節 第二話「榛原翔兵 Part1」へ
- Re: BLEACH 刹那の時間【葵】 コメ求む ( No.9 )
- 日時: 2010/09/13 15:02
- 名前: ねこうさぎ (ID: 3nlxUYGs)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode
うにゃ〜
来たよ〜!!
あれ? 葵じゃなくて月だったっけ・・・?
- Re: BLEACH 刹那の時間【葵】 コメ求む ( No.10 )
- 日時: 2010/10/06 19:45
- 名前: 風 (ID: NTBCloh9)
ねこうさぎへ
出来れば月が嬉しかったぁ(汗
いやぁ,こっち来てくれても嬉しいですよ^^
BLEACH 刹那の時間【葵】
第一章
第一節
第ニ話「榛原翔兵 Part1」
山本が杖を鳴らすと同時に山本の後の扉が開く。
瞬間,扉によって鎖されていた凄まじい霊圧の奔流が流れ込む。
副官クラス達は尻込みして後へと立ち退く。その中で草鹿や恋次・檜佐木は余り揺らいでいない。
隊長格候補の副隊長と言う位置付けの面々だ。
ザッ
ザッ
ザッ
ザッ
ザッ
足音が少しずつ近付いて行き王属特務の面々の全容が少しずつ見えてくる。
中央に赤髪の老獪,玄海竜十郎時貞,
そしてその左に第三席風破烈祥,独創的な髪型の無精ひげの男だ。
右側には副隊長である伊戸部慎三。
黒の長髪で赤と銀のオッドアイの鋭い瞳とノースリーブが特徴的な冷静そうな男だ。
左端に五席の虚空田白蓮。
体が名前を体現したような容姿で色白で空ろな青い瞳,透明感のある黒髪の若者だ。
そして,最後に右端に四席の篝火刹那。
今回,護廷に招来した王属特務で唯一の女性だ。長い金髪で色っぽい顔立ちのグラマラスな美女だ。
乱菊が少し対抗意識を顕にしているのはこの際無視しておこう。
「松本…変に挑発するな…」
「エェ〜!?あたしあの女に興味…」
「王属特務を敵に回す必要はねぇよ」
『ぶぅ〜…其れ位で根に持つ様な奴が王属特務にいるかっての?』
矢張り全く無視する訳には行かず日番谷が明らかに牽制する様な挑発的な霊圧を流す乱菊を窘める。
王属特務は特務機関だ。命令あらば護廷の一部隊くらい壊す事も出来る。
もし相手が感情的な策士だったらすぐさま気に喰わない所が有った壊そうとなるだろう。
確かに今までにその様な前例は無いしその様な輩が王属特務等大層な役職につける筈は無いだろうが
人は何処で足を踏み外すか分らないし瀞霊廷の過去は隠蔽と嘘で塗れていると
日番谷は草冠との戦いで知っている。無論,乱菊も清濁併せ呑んだ大人だ。了解しているだろう。
少し愚痴を言いながらも彼女は口を尖らせソッポを向き霊圧を引っ込めた。
『あの女……面白そうね』
当の霊圧を向けられた乱菊の言うとおり本人は不快感など全く持たず友達意識すら持っていたが。
そんな彼女の長である竜十郎が山本と目を合わせる。山本は竹馬の共に少し目を細める。
「久し振りじゃのう山本…」
「あぁ,彼是四百年ぶりかの…あの時は二人で三日三晩飲み明かした♪」
「えぇ〜!?僕達が隊長やってる頃に有ってたのかい山爺?」
「それがあってたんじゃよぉ京楽ぅ♪」
「僕は七百年あってないんだけど…」
「京楽……お前だけ除者か」
「えっ,浮竹は会ったのかい…」
コクリ
山本と玄海の言葉に京楽が突っ掛かってくる。四百年前といえば彼が隊長になり三百年経ったころだ。
副隊長だった時期を三百年暮らしその間に何度も彼とは友好が有り好々爺然とした優しさと
賢さ,風流を理解する心に絆されすぐさま和解し年の離れた飲み友達となった。
良く自制が効かなくなり病弱な浮竹も捲込み浮竹が血を吐き出すまで呑んだ物だ。
浮竹としては眩暈がするほど思い出したくない記憶だ。
ゴッ____
「失礼致しました…隊長が,ご無礼を働き」
「七緒」
『京楽………何時になっても副官の尻に敷かれるなお前は』
バキィ
「静粛に……上様のご膳ですよ!」
『真面目じゃのぉ』
久し振りの再開が実はもっと前に行われている筈だった事に気付き,喚く京楽。
最初はそれは仕方ないと思っていたが浮竹の介入により更に煩さを増した馬鹿を七緒は
拳と言う力で捻じ伏せる。本来なら彼は七緒の拳程度後を向いていても交わせるがかわさない。
理由は明快で彼は彼女の拳の痛みを楽しんでいる…コミュニケーションだと思っている。
その惚気具合を浮竹は勘違いし京楽よりの時貞は七緒の真面目さに少し眩暈を覚えるのだった。
「京楽隊長…」
「狛村君?」
「堅苦しい話は早々に切り上げ積もる話は後にすれば良いだろう」
「そうだね…」
スッ…
本当ならかわせる攻撃をかわしもしないと嘆息交じりの七緒だ。
その七緒を他所に七緒よりは多少なりとも柔らかい隣の隊長格狛村が正論を言う。
彼は網笠を深く被り微笑して首肯した。
そして,玄海竜十郎時貞の口から事の次第が発せられる。
「王よリの通達ハ虎狼衆の掃討成リ…」
それに対して王属特務とも通ずる上級隊長格京楽・浮竹・卯の花は反応する。
虎狼衆とは確か特殊な力を持った強力な死神の反抗勢力だった筈だ。
彼等は数年前に人知れず王属特務により全力の元に抹消された筈だ。
「待ってくれ」
「どうした…浮竹十四郎」
「虎狼衆は全滅した筈では………」
「あぁ,辛かった…苦渋を呑んで辛酸を流して斬って伏せた物だ。王の為にな」
叛乱分子として数百年の長きより栄えてきた彼等は危険で王は昔から葬ろうと思っていた。
其れが,遂に数年前壊滅に追い遣る明確な理由が生まれ軍事介入し苦戦の元討伐したのだ。
老若男女問わず善人悪人問わず行われた殺戮で心を鎖した隊士も居るほどだったと言う。
討伐は五ヶ月にも及び現世の日本全土を駆逐しつくした。然し,唯一人生き残りが居たのだ。
「生き残りが1人居たのよ………その彼は族長の血統書で霊圧を結界で完全に遮断され外国に居た」
「詰りは………そのたった一人の人を殺すために」
「違うんだなお嬢ちゃん…それがソイツは類希なるカリスマ性と特殊能力で戦力を整えた。」
____新生虎狼衆ヲね
雛森の一人を殺すために組織全てを動かすなんて忍びないと言う声に篝火が応える。
そう,詰り時貞達は現世自体には此処最近来ていたのだ。戸魂界には顔を出していなかったが…
因みに護廷隊と提携する理由は戦力としても大きいがそれ以上に,
十二番隊隊長にして科学・物理・力学等理科的知識の第一人者マユリの追跡力を期待してだ。
「読めたヨ…詰り君達はそいつ等を見つけ包囲する為に我々を指揮すると言う訳かネ?」
「その通り♪」
「相変らず軽々しい雌だヨ」
「雌…だと」
「隊長〜,落ち着いて(汗」
「………おやおや,ジェンダーのお姉様がお怒りの様だネ。此処は引っ込むとするヨ」
マユリの言葉に突拍子もない怒りの篭った声で肯定する篝火。
周りの王属特務の面々も少し嫌気が有るのか様なリアクションを取る。
その後のマユリの言葉に月経が近付いていてイライラしている砕蜂が喰いかかる。
大前田が止めようと介入するがその前に聡明なマユリは逃げの一手を打つのだった。
それに対し後で小さくネムが親指を立てていた入りする。
「詰りは結局は人殺しって事か」
「人を助ける筈の組織なんだがな」
「悪いね…俺達の不手際で」
プライドや沽券に関わるという風情の檜佐木と日番谷に風破が謝罪の念を篭めて言う。
最もだと言う風情で……風破達も元は護廷に所属していたのだからその気持ちは分るだろう。
そもそも出来ることなら人の命は奪いたくない物だ。何よりも尊い掛け値無いだ……
その後も会話は続きどの様な連携をするかどの隊は何処を守護するカなどを討論して会議は終った。
そして,各々通常業務に戻る。京楽と浮竹は玄海の元へと行き酒でも呑もうと進める。
作戦の実行は敵を補足する時間を考慮して四日後となった。
一方,玄海は十三番隊の雨絃堂で京楽たちと晩酌を楽しんでいた。
「いやぁ,相変らず強いねぇ♪」
「主ものう」
ゴッゴッゴッ…
「ゴホゴホッ…俺はもう駄目だ」
「達者でのう」
「……死ぬわけではないです玄海殿」
「所でさぁ,お爺ちゃん。」
「なんじゃい?」
「その新生虎狼衆を立てた奴ってのは何て名前なんだい?」
適度に良いが回り浮竹がフェードアウトした最高のタイミングで京楽は問いかける。
無論,玄海が名前を知っていると踏んでの事だ。
名前も知らぬ相手を殺すのは寝覚めが悪い。
玄海は黙り込む。
知ってはいるのだがその名前が余程口にしたくないのか…
「口にしたくないなら良いんだよ?」
「いや…」
京楽が慮るが竜十郎は其れを拒否し言うと宣言する。
====================
3年前___
男は絶望の淵に居た。
自分が外国で生活している間に自らの一族は壊滅していたのだ。
見事なまでの壊滅…現世でも謎の一族集団怪死として彼の一族が死んだ後も語り継がれていた。
「何故だ」
グッと血が出るほどに男は拳を握り締める。
そして唇を噛み締め目から涙を潤ませる。深い悲しみの矛先は死神へと行った。
誰一人の魂魄とも会わない。
戸魂界に一族が所有する穿開門で調査に行っても見たが誰一人にも会わない。
地獄に送られよう物なら世界の空気の鳴動で察知できる筈だ。
本当にこの世から完全に消えたのだ。この幾重にも重なる有象無象の世界から魂が…
理由は1つ…死神は王族は自ら達の存在の危険性を危惧している。
「正義とは有無を言わさない大量虐殺を赦すのか!!?」
唯1つ遺品として残った刀。
自らの姉が持っていた斬魄刀,其れに思念を同調させ一部始終を見る。
姉恋香の斬魄刀のみが有する特殊能力「神写し」。
それは全ての一族と思念を同調させ全ての一族の最後を焼き付ける目の様なもの。
不遇の死を見る為に姉は嗚咽し悲しんでいた。
大粒の涙をポタポタ流し帰ってこないと悔やんでいた。
姉上モ殺されタノダ————
殺した犯人は直ぐに理解できた。
王族の直属の護衛集団,王属特務だ。
恐らくは自らの崇拝する王の悪行を気付かず見てみぬ振りをしているだろう
護廷十三隊___矢張り気ニ喰わない———
彼は
絶望と
嫉妬と
憤怒と
喪失感とで頭ガ真っ白になっタ
そして,最後に姉の死ぬ姿を見る。
「ねぇ,もし私の剣を握っているのなら弟よ。私達の事は忘れてコッソリと普通に生きなさい。
優しい良い奥さんをもって家族を作って緩やかに老衰して幸せに逝きなさい…私の願いです」
「姉上………俺ァ,そんなに大人じゃ有りません…俺は一族を忘れる事は!」
____出来ない!!!!!
男は心の中で世界に轟くほどの大絶叫をする。
この瞬間男の心の中にはどす黒い復讐の嵐が吹き荒れ男はその復讐の為に全人生を捧げた。
力を知力を権力を財力をどの様な悪意に満ちた方法も使い全てに渇望した。
カラン
「最後に復讐は魔道に落ちます…私は貴方が復讐に燃え人の姿をした怪物になることが怖い」
決意と共に手の力が緩み落ちた斬魄刀は恋香の最後の言葉を継げる。
然し,その声は男に届く事は無い。
この言葉を男に伝える事を最後の役割と設定されていたその斬魄刀は男の笑いの中に消えていった。
音も立てず緩やかに…
___________
戸魂界
雨絃堂に緩やかな静寂が降りる。
老人は小さくのろのろと口を動かし名を告げる。
京楽はそれに耳を傾ける。
男の名は榛原翔兵ジャ————
京楽の目が瞠目する。
其れは虎狼衆最大派閥の一族の中でも一握りしか語れない特殊な名だ。
代々,虎狼衆は特殊で一族の長となる者の名を榛原翔兵と言い長の名を榛原翔英と言う。
詰りは次代の長を取り逃がしたという事になるのだった。
∞END∞
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