二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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破 壊 者 —REBORN—
日時: 2010/07/07 22:19
名前: 冷却 (ID: A2keqJ/o)

クリック有難うございます!


—クラッカー《破壊者》・・・ノッテファミリーの十代目ボスと言われてます。

—クラッカー《破壊者》でありノッテファミリーであり十代目であり中立者の主人公。

—原作は、進む。

ジャンルは嫌われ&甘かったり切なかったり訳判りません・・・。






・目次
第零話 —昔々の夢—
序章 —昔々の少女と少年—
第一話 —開始—
第二話 —預言者の独り言— 《預言者》は預言する
第三話 —邂逅— ありえない再会と出会い。
—登場人物設定— 今更ですが・・・。
第四話 —暗雲— 信用と言う言葉。
—番外編— 〜Ⅰ〜 《プリーモ時代の時。》
第五話 —忘却回路— 忘却された回路。
第六話
第七話
第八話

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Re: 破 壊 者 —REBORN— ( No.1 )
日時: 2010/07/07 14:27
名前: 冷却 (ID: A2keqJ/o)

第零話 —昔々の夢—


—初代、俺は絶望したよ。

コレは昔々のお話。

—俺もお前には絶望した。

黄金の大空は軽蔑の眼差しを少女に贈る。
黒いマントを羽織った少女は、ククッと笑った。

—最後の選択、俺を殺すか、俺を見逃すか。

黄金の大空は、歯軋りをして、拳銃を少女に向けた。


—答えは、一つ。


拳銃の、引き金が引かれた。

弾く音にあわせて、守護者達が入ってくる。
じゅうたんに染み込んだ血が、赤いじゅうたんを更に紅く見せた。

最後に、少女が呟いた言葉は。



—《復讐者》ヴィンディチェ。

Re: 破 壊 者 —REBORN— ( No.2 )
日時: 2010/07/07 15:02
名前: 冷却 (ID: A2keqJ/o)

序章 —昔々の少女と少年—


これは、昔々のお話。


—えっと、終夜君・・・?


少女は、振り向く。


—キミは・・・。

—えっとね、おれ、×××!よろしくね。


少年は笑った。
少女は、何も判らない、といった目で、少年を見ていた。
少年は、少女の事を好意で見る。
少女は言葉をつむぐ。


—なんのよう?

—えとね、俺と一緒に、遊んで欲しいなって!


凄く綺麗な笑顔で、少年は笑う。

少女は、歪んだ灰色の表情で、汚いものを見るような眼で、少年を見ていた。


—・・・砂でお城を作ってるの?

—・・・。


少女は無言でソレを壊す。
完膚なきまでに壊す。


—わたしはね、×××。壊す為に、創造するんだ。

—・・・壊す為に?

—うん。壊す為に。


そう言って、再び作ったものを何度も壊す。
破壊する。
少年はソレを見て、涙を流した。


—なんで、ないてるの。

—砂の、お城さん、痛がってるよ・・・。


そんな事考えたことも無かった少女は、焦る。

少年の表情を、感情を壊してしまった事に。
《破壊者》は、焦った。

—・・・判った。

少女は、もう一度同じ砂のお城を作り、少年を喜ばせた。



ソレが——最初で最後の創造だったかもしれない。

Re: 破 壊 者 —REBORN— ( No.3 )
日時: 2010/07/07 16:15
名前: 冷却 (ID: A2keqJ/o)

第一話 —開始—


「竜崎終夜(りゅうざき しゅうや)です。宜しく」

少年は——何の前触れも無く、現れた。

「終夜の席は——・・・あの、窓側の席だ」

生徒の名前は言わずに、そういった。
俺は顔を歪ませる。

席へと座ると真っ先に一人の少女が、否、女が近寄ってきた。

「宜しくねェVv」
「・・・」
「オイ、テメェ態々姫華さんが挨拶してくれてんだぞ!何か言いやがれ!」
俺は今日の第一声と言ってもいい言葉を発する。
それは、感情が一切こもってない、冷徹な声。

「だから?」

「・・・!」

冷徹で冷淡な声を聞いた生徒は、固まる。

だが、女は——。

「えとぉ、姫華の友達になって欲しいなァVv」
そう言って、手を指し伸ばす。
「・・・」

俺はその言葉を、無視した。





「・・・アレ?」

遅れてきた一人の青年は、驚く。
教室に入っている、一人の転校生に。

顔立ちこそ大人びているが——あのときの少女に、ソックリだったから。

だけどその《少年》は、目の前の状況下を、見下していた。
《彼女》は、決してそんな事を、しなかった。
「・・・」
「あ、沢田!遅刻だぞ!」
「あ、す、スイマセン!」

俺は担任にしかられ、おずおずと席に座った。





隣の席には笹川と呼ばれる少女。

俺はその少女に話しかける事にした。
「ねぇ、」
「オイ竜崎!ソイツと喋っても無駄だぜ!」
俺はその怒鳴りつけた少年を睨む。

「俺の会話に、文句つけるな」

「・・・ッ!」

俺は再び少女に向き合った。
「・・・下の名前は?」
「・・・京、子・・・」
「・・・京子、俺はお前に用事がある。放課後、屋上に来い」
「そ、ソイツは、姫華を苛めた奴だぞ!?」
「・・・また、俺の会話に割り込んできたな貴様」
今度は冷徹な視線を送ってやった。

「ちなみに言えば、笹川京子が屋上来る間にリンチにしたやつ、十倍に返してやる」

「(こわっ・・・!)」

俺はそう言って、教室を去って行った。





「・・・」

俺は無言で少年を見ていた。

《貴様》呼ばわりに、《俺様》。

やはり、あの、《少女》ではない・・・。

俺は落胆した様に肩を落とす。

「ツナぁ・・・姫華ァ、少し怖かったよぉ」
「あ、だ、大丈夫?」

俺は、姫華ちゃんに焦りながら落ち着かせた。



—気付かない少年と。

—全てを知る一人の少女。

—真実の針は進み始める。

Re: 破 壊 者 —REBORN— ( No.4 )
日時: 2010/07/07 16:34
名前: 冷却 (ID: A2keqJ/o)

2、


放課後。
屋上で俺が待っていると、笹川京子が現れた。

「あ、あの・・・」

俺は、やはり冷酷な眼差しで答える。

「俺はこの学校を壊しに来た」

「!?」
「壊しにきたといっても、《現状》をだけどな」
俺はそう言って、笹川の眼を見る。
怯えた眼。
「《現状》・・・?」
「これ以上は言えないが——本当の事を教えて欲しい」
笹川は俯いて黙ってしまった。

「・・・信じてくれる・・・?」
「俺は別に情報が欲しいだけだ。信じるも何もない」
「・・・実は」


三ヶ月前——姫上姫華が転校して来た。


それ以来、笹川は彼女にいじめを受けてきたらしい。

イジメと言っても——《偽善》の《ピエロ》の様な行為で。

周りを騙して。

「そうか、」
「・・・竜崎さん、も、気をつけたほうが、いいと思う・・・」
「・・・」
「だって、竜崎さん。凄く、姫華ちゃんに見られてたから・・・」
「・・・その事なら別に心配はいらない。それより、貴様は貴様の心配をしろ」
「・・・うん」
笹川は、俯いた表情で屋上を出て行った。
俺は、携帯電話を取り出す。

「・・・オイ、×××」

電話の向こう側は、相変わらず黙ったままだ。
俺は構わず言葉を出す。

「情報が欲しい。後で——俺の、パソコンに送っておいて欲しい」

電話の向こう側は、只黙ったまま、ブチリ、と切断される。


—コレは、承ったと言う事だ。


俺は、携帯電話をポケットに戻して屋上を後にした。

Re: 破 壊 者 —REBORN— ( No.5 )
日時: 2010/07/07 16:55
名前: 冷却 (ID: A2keqJ/o)

3、

体育館裏・・・。

「ゲホッゴホッ」

吐血をする。

ソレを汚そうに他の生徒が引いた。
「うわっ汚ェ・・・」
「ハッ!もう行こうぜ」
生徒達は去って行った。
私は虚ろな眼で空を見上げる。
綺麗な夕焼けだった。

だけど、今は——自分の眼には、モノクロの空にしか見えなかった。

「・・・」


—ガサッ


「だ、誰・・・」
「・・・フゥン、イジメってこういう感じなんだ」
そう言って現れたのは、竜崎さんだった。
どうでもいいように、私を見て体育館倉庫を見た。
「最近のイジメは・・・本当レベルが上がってるな」
「あ、え・・・」
私は竜崎さんが何を言っているのか判らなくて、動揺する。
竜崎さんは、屈んで私の視線に合わせた。
「いっ・・・」
竜崎さんは、私の傷に手を触れて包むようにする。


—なんだか、安心する。


「・・・」

スッと竜崎さんが手を引いた。

そこには——。

「傷が・・・」
「一種の手品だと思え」
完全に傷が塞がっていた。
竜崎さんは、立ち上がって去るように歩いていた。
「あ、あの」
「・・・」
竜崎さんが振り向いた。

「有難う!」

すると竜崎さんは、驚いたように眼を見開き、珍しく動揺した。

そして、何も言わず、去って行った。





「有難う!」

—ありがとう。

「・・・」
思い出したくない、心の傷がうずく。
俺は頭を振って、空を見上げた。
暗くなり始めていた。
俺は早足で、家に帰る。
「・・・ん」
パソコンを立ち上げ、メールを見た。


—情報が届いていた。


俺は、不敵に笑う。


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