二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 【多彩な】春色音色【短編集】
- 日時: 2011/02/19 13:32
- 名前: 氷橙風 ◆aeqBHN6isk (ID: yjS9W/Zh)
◆ 御挨拶!
どうも初めまして、またはこんにちは、小六女子の氷橙風です。
このスレは稲妻とボカロの短編集……だったのですが、衝動に負けてしまい東方も書いています。HAHAHA!(
多彩とか言ってますが妄想色一色です。どぎついです。ちょ、待ってください帰らないで。
暇つぶしにでも御観覧していただければ幸いです!
◆ お知らせ!
・リク募集中です(夢リクは受け付けておりません)。用紙は>>169です。また、誕生日など記念日の時はお申し付けくだされば短編を書かせていただきます。
・参照5000突破、有難う御座います! これからも頑張ります!
・スレタイ変えますた。はるいろねいろ。
◆ あってんしょん
・荒らし暴言中傷パクリ目的の方はれっつ電源クリック。
・読むつもりならば眼科の予約は絶対。目薬の用意はできましたか?
・源s原作ほぼ関係ない。サッカーしてないし歌歌ってない。
◆ お客様!
・空梨逢さん
・癒玖刃さん
・海刀さん
・日奈さん
・まぁちゃんさん
・烈人さん
・千夜歌さん
・鮫さん
・カエルさん
・いぶ дさん
・Reinaさん
・吉瀬 来駕さん
・ほげほげさん
・春風さん
・紅花さん
・月蝶さん
・ルナさん
・レモンティーさん
・フィオナさん
・パンドラさん
◆ メニュー
【イナズマイレブン】
01 闇夜に溶け込む鬼ごっこ【シリアスホラー】>>3
02 昨日も今日も明日もずっと【ほのぼの】>>9
03 あら、甘い? この気持ちもね。【ほのぼの/ちょい恋愛】>>13
04 翼を失い力の海に溺れた鳥が、今日も鳴く【シリアス】>>15
05 思い出が、純白の雪につつまれる【微甘?】>>22
06 ちょっぴり混ざった紅と蒼【甘/ギャグ風味】>>31
07 遠くで静かに呟く少女【甘】>>37
08 まっしろふわふわ、僕の大切なお友達【ほのぼの/幼少期パロ】>>41
09 罰ゲームの力は絶対【ギャグ/性転換】>>52
10 暑いからこうするの【ほのぼの/微甘】>>56
11 消えた自分の存在意義は【シリアス】>>72
12 ぶらっくがーるずとーく【ギャグ/キャラ崩壊】>>78
13 歪んだ蝋燭に灯を燈す【ヤンデレ】>>84
14 彼の飢えは満たされない【ヤンデレ】>>91
15 ある日の帝国にて。【ほのぼの】>>114
16 ぼくとキミ。【幼少期パロ】>>131
17 セピア色のその言葉【16絡み/ほのぼの?】>>144
18 その微笑みに、壊れてしまって。【???】>>148
19 無垢な彼女と純正な彼【???】>>156
20 拒絶と切望【一応1000記念/シリアス】>>184
21 華やかな微笑みに【姫パロ/女化】>>262
22 赤い煌きはどこに?(そこにあって欲しいんです、)【姫パロ第二弾】>>285
23 消滅塗抹夢想郷【シリアス/意味不】>>304
24 嘘だらけの境界線【ヤンデレ】>>405
25 灰色の微笑【シリアス/真帝】>>421
26 永久の壊廃(どこまでも朽ち果てろ、)【けんかっぷる】>>508
27 永遠に欲求(いつまでも愛してる、)【上続き】>>509
28 こわれたとけい【意味不明/ヒロ玲】>>510
29 黒白シンメトリカル【意味不明/しのふど】>>546
30 だいっきらいのはさみ【ヤンデレアン/どろどろ】>>549
31 黒と橙のお菓子は甘く【ハロウィン/ほのぼの/エイリア】>>552
32 単純に、手放す。【玲風/紫奔様との共同お題】>>565
33 空色エンプティー【風丸離脱時】>>591
34 彼女は真剣にそう言った【見ない方がいい/残念なことに実話】>>638
35 罠にかかったウサギちゃん【正月だったり/佐久間ウサ耳/キャラ崩壊】>>659
36 それは綺麗な春でした【春不/よーわからんぜよ】>>663
37 題名未定【源+佐/適当/短い/オチなんてない】>>666
38 白雪桃桜【源+佐/やっぱりよくわからない】>>673
【VOCALOID】
01 届かない、あの空みたいに【微悲恋】>5
02 君といるだけで、溶けてしまいそう(メルト一部分)【恋愛】>>12
03 天国? 地獄? 真っ白い灰になりました【学パロ】>>14
04 紅い蝶が夜を舞う【ホラー】>>19
05 なびくの、揺れるの、ひろがるの【誰かの幼少期パロ】>>25
06 渦を巻く、そして君に伝えたい【実話】>>33
07 輝く星へと願いははばたく【恋愛?】>>40
08 電波は虚しく闇に堕ちる【シリアス?】>>46
09 欲望の薔薇は狂気と化した【ホラー】>>54
10 僕の大好きなおねーさん【ほのぼの】>>58
11 わくわくどきどき楽しみですなあ【ほのぼの?】>>77
12 交差する私のココロ【シリアス?】>>81
13 嘘の自己嫌悪だというの?【シリアス?】>>90
14 はっぴーばーすでい【ほのぼの/お祝い】>>105
15 この時間が宝物【恋愛?】>>127
16 これが、日常なんです。【ほのぼの】>>143
17 首なしのお人形【ホラー?】>>147
18 泣イテ、笑ッテ【シリアス?】>>155
19 女三人、人生について語る会【ギャグ】>>161
20 狂愛の伝え方【ヤンデレ】>>178
21 笑顔の君を紅く染めて【ヤンデレ】>>269
22 毒砂糖【スレタイ/ヤンデレ】>>317
23 無慈悲な聖母【意味不明】>>377
24 未知の硝子玉【ほのぼの?】>>395
25 にらめっこ! ほら笑顔になれた、【ほのぼの/幼少期】>>511
【東方】
01 夢見たイノセント【フラン/過去】>>596-597
02 桜風【妖夢/意味不明】>>609-610
03 深愛【アリス/短め】>>612
04 暖時【パチェ+こぁ/ほのぼの?】>>627
05 輝水【大+チル/ほのぼの】>>634
06 命闘【美+咲/ギャグ?】>>637
07 耀気【萃+霊/ほのぼの?】>>641
08 困狐【八雲家/ほのぼの?】>>648
【稲妻リク小説】
01 馬鹿な恋で何が悪い(大好きでもいいでしょう!)【烈人様リク】>>172
02 私とあなたの幸せを【カエル様リク】>>192
03 君の口からでた理由【癒玖刃様リク】>>198
04 彼の辛さを、(私が受け取ることができたら。)【海刀様リク】>>210
05 たまにはお礼も(いいんじゃない?)【空梨逢様リク】>>211
06 恥ずかしさと嬉しさが心の器からあふれそうです。【烈人様リク】>>218
07 林檎とくりーむ(君が大好き)【カエル様リク】>>221
08 甘い囁きとか、(反則でしょう、もう!)【カエル様リク】>>235
09 お前の笑顔が(なんだか遠く感じられた。)【海刀様リク】>>240
10 大暴走でーと(私なんかでよければ、)【空梨逢様リク】>>243
11 言葉もその手もあたたかくて【カエル様リク】>>252
12 まったりのったりゆったり【春風様リク】>>258
13 理解不能フラグ(無理矢理な理解でいいよね、)【烈人様リク】>>214
14 目線は逸らして言葉はまっすぐ【ルナ様リク】>>284
15 懐かしくて暖かくて(大好きだった、そうだよね)【春風様リク】>>301
16 綻びが融ける。【カエル様リク】>>311
17 久しぶりの太陽(それは、)【海刀様リク】>>316
18 純白郵便屋【宮園紫奔様リク】>>320>>329
19 ちいさいけど、ずっといっしょ。【春風様リク】
20 大切なのは、【ルナ様リク】>>365
21 反則的強引可愛さ【紅花様リク】>>373
22 いたずらっ子と泣き虫少年【紅花様リク】>>383
23 水中夢【フィオナ様リク】>>388
24 点滅パラノイア【パンドラ様リク】>>389>>390
25 報われないとある少年【紅花様リク】>>418
26 甘くも苦くもない君(でもたまには?)【海刀様リク】>>425
27 そんなことしか言えない(届くのかな、)【春風様リク】>>431
28 ケーキよりも大好き、(ホントはね)【紅花様リク】>>446
29 祝福は風に乗り【友への誕編】>>461
30 視線の先には恋情融解!【紫奔様リク】>>464>>465
31 無意識に零れおちた。【海刀様リク】>>476
32 返す言葉は、【誕編】>>498
33 渡すものと渡されるもの【春風様リク】>>518-519
34 命の陰に約束【鏡音瑞様リク】>>522
35 雨雲エキサイト【紅花様リク】>>528-529
36 意味と必要と正しさと【海刀様リク】>>537
37 君の笑顔が暖かい【紫奔様リク】>>562
38 ワガママとプレゼント【カエル様誕編】>>585-586
39 君の××はまた今度【桃李様誕編】>>622-623-624
ではでは、はじまったりしなかったりしたりしなかったりします。
◇ スレッド作成日
2010.7/11(日)
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143
- *宮園紫奔様リク2 ( No.699 )
- 日時: 2011/02/14 18:55
- 名前: 氷橙風 ◆inazumaCHw (ID: yjS9W/Zh)
「まあまあ、早く二人きりにさせてあげましょ? じゃないとできることもできなくなるじゃない」
「はいちょっと待ったー!! できることってもうちょっと具体的に言ってみろてめぇ!」
「え? それはまあ……ねえ?」
にやにやを続けながら顔を見合わせる三人。このままずっと会話を続けていたら精神を保てないような気がして、ぐいっと外に押し出す。ドアの向こう側から不満そうな声が聞こえてくるけど気にしない!
ブーイングを無視しながらぱんぱんと手を払って、布団の所まで戻る。すると、
「……ミザ」
茂人が少しだけ目を開けて、こちらを見ていた。やば、起こしちゃったのかな……。
「あ……えぇと、ごめん! あいつらがうるさくて! ほら、寝てた方がいいんじゃない? ね!」
「うるさかったのは主にミザだと思うけど……」
「そんなのつっこまなくていいから、寝てってば!」
実は正直男子と話すのは苦手だ。目が合うだけで気絶しそうなほど。いくら茂人のことが好きだといっても、いやむしろだからこそあまり接していたくはない。というわけで早く寝て欲しいんだけど、茂人は結構体力が回復してきたのか、喋るのをやめなかった。
「……ミザが看病してくれてたんだよね?」
「ま、まあ……」
看病といえる看病はしてないけど、まあ看てはいました。よね?
「自分から?」
「へ? 自分から、って?」
「……だから、自分から俺の看病しようと……した?」
目を逸らしていても、茂人が自分の方をじっと見ているのがなんとなくわかる。恥ずかしい……というような感覚に包まれながら、茂人の言葉の意味を理解しようとして、理解した途端答えることができなくなってしまった。
自分から……では、ないよね。マネージャーだから、って皆に言われて、いやでもやっぱり皆は冷やかすためにそんなことを言ってたから……で、自分は喜んでやってるのか……喜んで……まあ、確かに嬉しいけど……だ、だけど、男子が死ぬほど苦手な自分が甘ーいことをできるわけないんだから、できればあんまりやりたくないというか……でも……。
ずっと黙ってぐだぐだと考えている自分に呆れたのかな。茂人が軽く溜息をつくと、ようやく目を閉じてくれた。
「ま、いいよ。ミザがそんな性格だってのはわかってるし、だからこそ——」
「え?」
「なんでもない。おやすみ」
わけがわからないまま、ああうん、なんていう適当な返事をしてしまった。いやでもこれでいいのか。そうだよね、あんまり話していたくはないから……ほ、ほんとは話してたいけど……。
ぐるぐるといろんなことを思い出しながら考えていると、すーすーという心地よい寝息が聞こえてきた。うん、ほんとに寝ついたようだ。それにこの感じだったら、だいぶ良くなってきてるっぽいし。
一安心して、お茶でも飲もうかと立つ。と、タオルを変えるのをすっかり忘れていたことに気付き、慌ててしゃがんでタオルを手に取る。……ぐっしょりしてるなあ……。
お茶がある台所に行くため、部屋の外に出た。ついでにタオルもなんとかしてこよう。
**
冷たいお茶か温かいお茶か迷った末、温かい方を選んだ自分。今度は正座をしながら、ずー、とお茶をすする。
すやすやと寝ている茂人を見下ろしながら、台所のゴミ箱にあった板チョコの包み紙を思いだした。あれを材料にして、女子達は愛情たっぷりチョコをつくったんだろうなあ。
そうだよねー、今日はバレンタインデーなんだよなー。さっき穂香も言ってたし。杏とか、あのツンデレを存分に発揮しながら晴矢に渡すんだろう。今年は上手くいくだろうか。
なんて考えてたら、『人の恋を心配するより自分の恋を考えなさい』って穂香に言われそうかも。うるさいなまったく。そもそも自分は、杏と晴矢とは違って立派な片想いなんだし……。
「……つーか看病とかいうフラグびっしびしなイベント、フツー立場逆じゃね」
ぽつりと呟いてみる。
立場が逆なのは嬉しいのか悲しいのかどうでもいいのか、自分でもよくわからないけど。
でも、とにかく茂人と一緒にいられて自分は嬉しいんだろうな……。
男子とはできれば関わりたくない。それは茂人に対しても同じだけど、関わりたくないけど楽しい。矛盾ありありだけど。
チョコとか……渡す勇気なんてない。どうせ一時の気の迷いだったんだ、って後々こんな恥ずかしい想いは捨ててしまいたい。だけど今自分は、茂人のこと大好きだから。
深呼吸を繰り返す。上下に動く心臓の鼓動が、だんだん高まっている。
チョコを渡す勇気も告白する勇気もないけど、これぐらいは許されるよね。誰に、って誰かに。
頬のあたりが熱いのを感じながら、おそるおそる手を伸ばした。茂人の、細い手に。
今までにはないような温かさを手の平に感じながら、ぎゅっと目を瞑って。くらくらしてきた意識の中で、小さく口を動かした。
「だいすき、です」
- *空屡様リク ( No.700 )
- 日時: 2011/02/14 18:56
- 名前: 氷橙風 ◆inazumaCHw (ID: yjS9W/Zh)
「……ごめん、俺、好きな人いるから」
ぶらぶらと校庭を歩いていると、そんな声が聞こえてきた。
びくっとして校舎の方を見ると、うなだれて去っていく女子と、……風丸さんがいる。
つまり……あの女子の告白を断ったところ、てことなんだろうか。あれ、私が見てもよかったの?
去っていった女子に同情しながら、改めて思いなおす。
やっぱり今日はバレンタインですよね……。
**
風丸さんは私の先輩で、優しい人でかっこよくて、走るのも速いし凄く素敵で、あ、好きだってことバレました? まあこんだけべた褒めしてれば当然か、って私誰に向かってそんなこと言ってるの?
もうグダグダすぎて混沌地帯と化してきた思考回路を一旦ぶった切る。落ち着こう。落ち着いてパズルでもやろう。はい深呼吸、すーはー。
えーっと、だから私は何が言いたいのかっていうと、
風丸さんって、やっぱモテるんだよなあ……。
てことで。そんで、さっきの言葉を思い出す。ああ、風丸さん好きな人いるんだ。
この時点で玉砕。なんかもう気分的に。告白する気も失せました、いや最初からなかったけどなんてつっこまないうんもう一回落ち着こう。
そもそも風丸さんに好きな人がいようがいまいが関係ない。私は……憧れだけで終わらすから。そ、そりゃ入学当初から……憧れで……大好きだけど……でも、告白なんて無謀なことしません。……『できない』んじゃなくて、『しない』。そう、しないだけ!
だからいい。今日はバレンタインだけど、恋する乙女のバレンタインだけど、私には関係ありません。玉砕して気まずくなるより、こうやって密かに想ってる方が全然まし。それでオーケー、
「おい、疾永?」
って風丸さん!? 噂をすれば影が差すって脳内噂も範囲だったの?
じゃなくて……そうだ、今部活中か。休憩中か。もし今水飲んでたら吹きだしてるとこだった。考え事でよかった。
なんて思いながら、慌てて笑顔をつくって返事をする。
「ごめんなさい、ちょっと考え事してて……何でしょうか?」
「いや……なんかこう、泣きそうな顔してたから……」
「えっ!? な、泣きそう……なんて、そ、そんなことっ!」
思わず声が上擦った。泣きそう……? わ、私そんな顔してた? ……して……たのかな……。そう、なんだろうな……。
「悩み事でもあるのか? いや、ないならいいんだけどさ」
「だ、大丈夫ですよ! その……テストのことが心配でっ」
貴方のことで悩んでましたとか言えるわけない。
必死に言い訳すると、風丸さんはどうやら納得したようだった。
「じゃあ俺が教えようか? 一応、疾永より一年上だしな」
いやでもそれは困る。
「だ、大丈夫です。友達に聞くので……風丸さんに迷惑かけられませんからっ」
ほんとは嬉しいけど……今日風丸さんと一緒にいたら、また泣きそうな顔しちゃうかもしれない。
あんなこと考えてたけど、やっぱり憧れだけじゃ……。
「そんなこと言わずに、」
「でも風丸さん、好きな人いるんでしょう」
「え」
——って何喋っちゃってんの私!?
ダメだ、さっき聞いたことはなかったことにしようって思ってたのに! 何本人の前で言っちゃってんの!
慌てて取り消そうと風丸さんの方を見たら、驚いたような困ったような微妙な表情をしていた。あわわ、迷惑かけらんないとか言ったくせに……!
「ご、ごめんなさい! さっき……その、告白されてるとこ見ちゃって、それで!」
びくびくしながらとにかく頭を下げる。風丸さんは優しいから許してくれるだろうけど、でも絶対変な奴って思われちゃうよ……。
「い、いや……別にいいんだけど……その、好きな人っていうのは……」
目を泳がす風丸さん。もー、ほんとに私馬鹿じゃないか! 好きな人の名前を私なんかの前で言えるわけないし! 困るよね戸惑うよね、うわああ…………。
申し訳なさで一杯で、あんまり顔を見られない。どうしよう。私のせいだ。は、早くこの話題を打ち切らなきゃ、
「……だから、お前……だよ」
「そうですよね私のせいなんです! さっき言ったことは忘れてください!」
「へ、……え、疾永……?」
さらに戸惑っているようで、うわあ私さっきからおかしいよ! ほ、ほんとに落ち着かなきゃ! ああもう、風丸さんの近くにはやっぱりいられないよ!
「あああの、ちょっと木野さんに話すことがあるのでっ」
「は……」
言い訳(二回目)をして逃げる時にちらりと見えた風丸さんの顔は、凄く凄く微妙な表情だった。ああ、ほんっとにごめんなさい!
**
部活が終わって、帰る時間になった。なるべく風丸さんの方を見ないようにしてそそくさと退散する。あ、明日になったら普通に話せるだろうか? 今日のうちに忘れられるといいなあ……。
「……おい、疾永!」
なんて思ってるとまたあの例の諺が! 風丸さんの声だよね……?
無視するわけもいかず、おそるおそる振り向く。
すると、迷っているような思いつめているような、そんな赤い瞳で、風丸さんがこっちを見ていた。
真剣な表情で、足が一歩も動かなくなる。……かっこよすぎる。反則だ。
でも何を言われるんだろうって、やっぱりびくびくしたまま返事をした。
「あの……な、」
私の腕を掴もうとしたんだろうか。一瞬手を出して、だけどすぐに引っ込める。何を迷っているんだろう。
風丸さんが、しっかりとこちらを見た。何に迷って、何を決めたの? 妙な鼓動を感じながら、次の言葉を待つ。
「……きょ、今日一緒に帰らないか」 
……え、あ……。
一気に鼓動が元通りになる、というかふぬけた。風丸さんは、失敗した、というようなばつが悪そうな顔をしている。
風丸さんは恥ずかしがり屋なのかな。一緒に帰るぐらい、ぱっと誘っちゃえばいいのにな。まあ私も人のこと言えないけど。
鼓動が安定し始める。さっきまで不安定だった何かが穏やかになった気がする。
風丸さんと一緒にいられるのは、やっぱり嬉しいよ。
深呼吸して、笑顔で言ってみた。
「勿論です!」
風丸さんは、今日の中で一番嬉しそうだった。
- Re: 【多彩な】白雪桃桜【BTリク募集中】 ( No.701 )
- 日時: 2011/02/14 19:26
- 名前: 氷橙風 ◆inazumaCHw (ID: yjS9W/Zh)
ぜー……ぜー……ぜー……
す、すみません!まず謝ります。
実は書いてあったワードがちょっとおかしくなって、カエル様のがちょっとアーッなことになりまして……明日には投稿できると思うんですが……ごめんなさい!ほんとにごめんなさい!どうか待っていただけないでしょうかorz
では、それぞれの短編の言い訳を……
と、いうか全部題名なしでほんとすみませんorz もう……ほんとに……なんか……すみません…………
>桃李様リク
超gdgd、無駄に長い、よくわからないという最悪な短編。茉莉沙と絡ませてほしいとの事だったので絡ませてみましたが、gdgd感が強まっただけでした^^いや笑い事じゃない^^
源田の甘って妄想はよくするくせに一回も書いたことなかったのでなんかあれでした。葵ちゃんが、というより全てがgdgdになってる今すぐデリートしたい短編でしたが、いかがでしょうか?
あまりご希望に添えられなく、申し訳御座いませんでした。スライディング土下座して謝りたいです。
つーか敬語めんどくせぇ!(タヒ えっと、これからもよろしくねりーちゃん!愛してる!なのに吐きそうな仕上がりの短編でごめんなさい!愛してるよー!!(バーン
>紫奔様リク
はい、これも二つになりました^^あはははは^^笑ってる場合じゃないんですけど^^
なんというかもう、夏月ちゃんが可哀想ですね。キャラ崩壊で。私のせいですねすみません。
プロミ女子をだしました!あーこの子達可愛い^p^ 夏月ちゃんとヒートの仲をうまく書けなかったんですけど、どう……でしょう……?
一人で告白した後、かあぁっと赤面して「なにやってんだ自分」っていってる夏月ちゃんをその告白込みでほんとは見てたヒートとかだったらなとか勝手に妄想してました俺タヒね^^
ほんっっっとうにすみませんでした。
これからも宜しくお願いします!愛してるよ世界一愛してる!うごやり始めたら是非夫になっていただきたいなとか思ってまsパーン では!
>空屡様リク
投稿順番おかしいだろ……って気付いたのは今です。リクしてくださった順に投稿するのが普通だろなんだ俺^^ ごめんね! マジで!
これは最初は「お、gdgdにならなくてすむか?」って思ってたんだけど結局gdgdになりました^p^私が書くものは全てgdgdになりますね^^
これは風丸さんが攻めですかね。どこまでも鈍感な彩華ちゃんになりました。なんでだろう。
まったくほのぼのしてないです。全てがよくわからないです。ほんと。どの短編も。
結局一緒に帰ることしかできなくて、でもそれが幸せなんだ! ていうほのぼの感をだしたかったんですけどね(・ω・`)ショボーン
これからもよろしくね!あとあんな市販の一粒20円程度のアーモンドチョコですみませんでしたorz
はい……カエのん、ちょっと待っててね。絶対、投稿するから!待ってて……ください……!
うるせ——!!うごの事情もあんだよ——!!恋想拡大チョコレイホリックで頑張ってミクリン描いてんだよバカヤロ——!!(まずタヒのう^^
リアルとカキコとうごメモの両立なんてできるか——!三権分立じゃねェんだよ!つか三権分立ってなんだよ!政治意味わかんねェよ!とりあえず落ち着けよ俺!早くメモ描けよぉぉぉおおおもうほんとすみませんでした今の私はおかしいです!
意地でも三権分立したるわ!使い方間違ってるだろうけど!テストなんてどうでもいい!PVもつくりながら小説だって書いてやるバカヤロ——!!
結果:三権分立は私には無理だった。
というか参照5000突破しとるやん。後できちんとお礼言おう。
- Re: 【多彩な】白雪桃桜【BT!】 ( No.702 )
- 日時: 2011/02/14 21:13
- 名前: 海穹 ◆EZarcElGGo (ID: 5VHpYoUr)
お久しぶり!ふー!!
あれ?こいつ誰だと思った?
カエルだよカエル。あの両生類だよww
名前変えたんだよね!海穹(みそら)になった!呼び方はまた適当に決めてね!
リク?
大丈夫大丈夫!
私の中ではバレンタインは2月14日から2月16日までだからwww
14日は先生が警戒していて友達に渡せないww
15日日にやっとクラスの友達に渡す、16日に部活の友達に渡すwww
はい合計3日www
だから全然大丈夫だぜ!!
頑張ってね!
- *海穹様リク ( No.703 )
- 日時: 2011/02/15 18:01
- 名前: 氷橙風 ◆inazumaCHw (ID: yjS9W/Zh)
- 参照: 両想いってことで、付き合ってる的な設定なんですけど……
「おーっ、すげえ!」
「さすが月城。料理はお手の物だな」
「月城さん、私も食べていいですかっ?」
口々に私を褒める声があがって、嬉しいけど少し恥ずかしくなってくる。そんなに凄くなんかないのに……。
なんでこんなことになっているのかというと、それは私がつくったチョコレートケーキが原因だ。いや、原因……なんていうような悪いことじゃないんだけど……。
今日はバレンタインデー。女子が好きな男子にチョコを贈る日。まあ、最近は本命より義理の方が全チョコの割合でいったら多い気がする。なんて野暮だろうか。でも現に、今ここにあるたくさんのケーキは義理といえるものであって。ぎ、義理じゃなくて感謝の気持ち……だけど……。いや本命じゃないんだからやっぱり義理なんだよねとかああそんなことはどうでもいいか。
さすがにイナズマジャパン全員分のをつくるのは時間がかかったけど、でもそれだけ感謝の気持ちは込めてある。チームメイトとして、いつも一緒に頑張ってきてる仲間だもの。
「お、おい壁山! それ俺のだぞ!」
「美味しいからつい……悪かったッス……」
「ふざけんな! 返せー!」
すると、そんな声が聞こえてきた。
駄々っ子のように壁山君のお腹を叩く木暮君をたしなめ、にっこりと微笑んでみせる。
「まだ少し残ってるから、心配しないで。ね?」
微笑みが効いたのか、叩くのをやめて大人しくなる木暮君。代わりに嬉しそうな表情になった。と同時に、壁山君も。
「ほんとッスか! じゃあおかわ——「お前はもうダメだろ!」
「まあまあ……二人ともついてきて」
「木暮君と違って月城さんは優しいッス〜」
「うるせー! ったく、優しすぎるっつの!」
納得いかない、というようにツンケンした口調で木暮君が文句を言ってるけど、まあ……そのうちなおるよね。
残りのケーキを置いてある所まで行こうとするついでに、ちらりと彼の方を見る。どうやら全部食べてくれたみたいで、安心と嬉しさでなんとなく心があったかくなった。
**
夕食が終わって、皆がそれぞれ自由にすごし始める。
秋ちゃん達と後片付けの手伝いをした後、一回深呼吸をして目的地まで足を進めた。
「……有人」
ドアを軽くノックすると、数秒後ドアが開いた。
仮眠をとっていたのか、ゴーグルを外している。きっといつもならつけてからドアを開けたんだろうけど、眠気で少し頭が回っていないのか——それとも、相手が私だから外したままだったのか。有人は前者みたいな間違いはしない、きっと。じゃあ……、
それ以上考えると妙に恥ずかしくて、一旦思考をストップさせた。
「入っていい?」
「ああ」
短い返事の後、わざわざ私が入るのを待っててくれる有人。こういうささやかな心配りをさすがだなあと感じながら、こんなところが——有人を好きな理由の一つなんだろう、と改めて思う。
椅子に座るよう促され、座ろうとしたところで気付いた。
「これだと有人が座るところがないけど」
「俺は立ってればいいだろう」
「そんなの変だよ。じゃあ、私がベッドに座らせてもらう。だから有人は椅子ね」
返事を待たずにベッドに腰掛ける。強引かもしれないけど一人が座って一人が立つなんておかしいでしょう、やっぱり。
数秒迷うような視線でこっちを見た後、渋々という感じで納得してくれた。うん、これでいい。
「で、用はなんだ?」
用がなきゃ来ちゃいけないの? なんていう言葉を言って困らせてみようかと一瞬思ったけど、私にはほんとに用があるのだからそんなことを言ってる暇はない。それは今度やってみよう。
後ろに隠しておいた小さな箱を差し出して、にっこりと笑ってみる。
「……それは?」
未確認物体を見るような目で箱を見る……いや、観察する有人。ちょっと、男子中学生の反応としてはおかしくない? まあ……そんなところが好き……なわけでもあるけど……。
「チョコレートに決まってるでしょう?」
「……チョコなら、さっき貰ったぞ」
「あれは感謝の気持ち。こっちは、」
少し勿体つけて言ってみる。
「だいすき、っていう気持ち」
すると有人は数秒無反応でいた後、遅れすぎな反応で少し頬を赤くした。可愛い……っていったら、失礼かな?
「ば……っ、まあ、……受け取って……やろう」
「……別に、貰わなくてもいいんだよ?」
「あ」
あやふやな返事をする有人の手から、意地悪ですっと箱を抜き取る。一瞬驚き、どうすればいいのかわからない、といったいつもにはない表情を見せる有人。なんだか凄く悪いことをしているような気がして、慌てて返した。
「冗談よ、冗談。ね、早く食べてよ」
「……あ、ああ」
もごもごと言ってもぐもぐと食べる。あ、やっぱり可愛い。
そんなことを思いながら、食べ終わった有人の顔をじっとのぞきこんだ。
一瞬びくっとし、戸惑うような表情を見せる有人を見てると、何かが胸の奥に湧き上がってくるのを感じる。
それは……それは、
「有人。おいしい?」
「ま……まあ、な」
「……そう、よかった」
きっと、そうなんだ。
いや、絶対に——。
「ねえ有人、」
私ね、
「有人の前だと、本当の笑顔になれるんだよ」
チョコのように甘い笑顔を、いつか見せてあげるんだから。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143
この掲示板は過去ログ化されています。