二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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絶対可憐チルドレン
日時: 2011/01/24 20:09
名前: 玖織 ◆Kqe55SnH8A (ID: 7aD9kMEJ)

どうもw
毎度の玖織ですww

絶対可憐チルドレン書いてた真澄から受け継ぎました(ぇ
完結して欲しいそうなのでww
オリキャラもかなりいるな…と途方にくれながらやっていきます(∀)!!

【注意】
・玖織嫌い
・我荒らしだぞーい
・文体変わるのまじ嫌  の人、今すぐUターン

・この小説は受け継ぎです
・いままでコメントしていた方は、俺と初対面です


【お客様・オリキャラ】
紅s    >>4霧崎來羅
アオイs  >>6木之本飛鳥
みちる君s >>9黒井ケン
綾那〜s  >>12平野真央
夜琉s   >>12煤美弥星華
柚莉s   >>60芳野琴美
カエルs  >>62音羽弥生   

【プロローグ】
#1>>1 #2>>2
【霧崎來羅編】【完結】
#1>>3 #2>>4 #3>>5 #4>>6 #5>>7 #6>>8 #7>>9 #8>>10 #9>>11 #10>>12
#11>>13 #12>>14 #13>>15 #14>>16 #15>>17
【木之本飛鳥編】
#1>>18 #2>>19 #3>>20 #4>>21 #5>>22 #6>>23 #7>>24 #8>>25 #9>>26 #10>>28
 
受け継ぎなので,文体変わります
それから絶対可憐チルドレン古いなんて言わないでn(マテ
飛鳥編、#10からの受け継ぎですww

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Re: 絶対可憐チルドレン ( No.15 )
日時: 2011/01/15 12:25
名前: 玖織 ◆Kqe55SnH8A (ID: 7aD9kMEJ)

          *

「あたし,あなた…ううん。薫ちゃんの事,好きになっちゃうわ!!」
 輝くような笑顔に比例するかのように輝きを増す來羅の右手。その手から発せられる真紅の光は,墜落寸前の飛行機を難無く支える。その力は,薫に,高レベルエスパーがいる喜びと,まだ,完全な仲間ではないエスパーに対する
恐怖という感情を植えつけた。

 ×飛行機内部× 
「薫…!!」
 機内では,能力未知数の高レベルエスパーと薫を2人きりにしていまった後悔の表情を顔に浮かべて外の様子を伺う。心配のためか震えている皆本の両手を紫穂,葵が握った。
「心配せんでも,大丈夫や」
「そう,大丈夫よ。薫ちゃんは。私達のリーダーだもん」
「ああ…そうだな…薫なら,大丈夫だ…!」

 薫の右腕を來羅が掴んだ。薫の腕を掴む來羅の左手が,青く光る。
(紫穂と同じ色…透視!?)

「やめろ!!」
 叫びと同時に來羅をつきはなす薫。その顔には困惑と,微かな怒りが浮かんでいた。
「…」
 しばらく黙る來羅。沈黙に耐えられなくなった薫が口を開こうとするが…やめた。
「ハァ…」
 來羅が,いまにも消えてしまいそうなため息をしたからだ。

「そうやって…いつも,いつも普通人に拒否されて…」
 煌々と輝く,來羅の両手。
「違う!! あたしは普通人じゃない,エスパーだよ!?」
「違わない!」
 薫の言葉を否定する來羅。來羅を包む光は,もはや両手だけではなく,來羅の体全体を包もうとしていた。

「來羅ッ!!」
 その異変に気付き,來羅の腕を薫が掴もうとしたが____
「違わないわ!! いつも私の事を否定する…。存在が認められないあたしは,どうすればいいの??…こんな世界…  あたしは嫌よ…」
 今にも消えてしまいそうな來羅の声を聞いたその瞬間,薫の伸ばしかけた腕は止まった。

 飛行機は,來羅と薫の会話中にも2人に支えられ,堕ちていく。

 機内から,3人の人影が見えた。紫穂・葵。そして皆本。薫はその3人を見て,何かを決意したかのように目を閉じた。
 瞬間,辺りは闇と光に包まれた_____

          *

Re: 絶対可憐チルドレン ( No.16 )
日時: 2011/01/15 12:25
名前: 玖織 ◆Kqe55SnH8A (ID: 7aD9kMEJ)

          *

 光は來羅の赤を包み,闇は赤を際立たせる。
「來羅…」
 光の中に漂う來羅に呼びかける声。薫,そして機体とその中にいた3人の姿は,ない。

「薫ちゃん?」
 声の主,薫の名前をそっと,呟いた。
「來羅。あたし達エスパーは,拒否され続けてきたんだよ? 紫穂だって,葵だって,あたしだって。あたし達を支 持してる,皆本や,局長だって。かぁちゃんや,ねぇちゃんだって」
 だから,何? どうして?…という言葉をのどの奥で呟く。決して,声には出さない。決まっているではないか。 
 “エスパーだから,エスパーを支持するから”
 ただ,それだけのコト。

「でも…」
 薫は消えてしまいそうな声で,そっと,言葉を紡ぐ。
「あたし達は…あたしは,そんな声にも負けないで,バベルの特務エスパーとして,
生きていく…って。皆を守る…って,決めたんだ。だから來羅,あたし達と…」
 言葉が切れ,葵,紫穂の声が重なる。

「生きていこう??」

 ずっと,ずっと待っていたその言葉。
 誰かに言って貰いたかったその言葉。
 目に涙を浮かべて,嬉しそうに頷く。
「薫…ちゃ,ん…」

 光が,消えた______

          *

Re: 絶対可憐チルドレン ( No.17 )
日時: 2011/01/15 12:26
名前: 玖織 ◆Kqe55SnH8A (ID: 7aD9kMEJ)

          *

 頬に,温かい物が伝うのを感じる。気付いたとき,自身がいる場所は空中ではなく,固い地面。
 まだ湧き上がってくるであろうと思い,必死で押しとどめようとしていた普通人に対する憤りは,いつの間にか消え去っていた。
 側には先端がへこみ,右翼が折れた飛行機と3人の少女。そして彼女達を守るように前に立つ青年。

「来ないで」
 無駄のない動きでスッと右手を男…皆本に向けた。一瞬戸惑いを顔に浮かべ立ち止まるが,すぐにまた笑顔になり來羅に向かって来た。

「来ないでって言ってるでしょ! 止まって!!」
 右手が輝く。
「…君は,そんな事をする子じゃな…」
「違うッ!!!」

 皆本の言葉を制し,叫ぶ。
「あたしは…あたしはッ…!!」
 フワ…と,心地よい力が來羅を包んだ。
(念力…?)

「來羅は,ここにいていいんだよ」
「せや!! バベルに来ぃへん?」
「普通人や能力者なんて関係ないの」

「僕たちは,君を歓迎する」

「…ッ!」
 目頭が熱くなる。

「うわっ!!」
 皆本達が吹き飛んだ。來羅が風を起こしたせい。
「…考えておくわ!」

 來羅は飛び立ち,彼女の周りが輝く。
 …涙だったのかもしれない。
 空は蒼く,どこまでも続いていた。


          來羅編 *完*

Re: 絶対可憐チルドレン ( No.18 )
日時: 2011/01/15 13:06
名前: 玖織 ◆Kqe55SnH8A (ID: 7aD9kMEJ)

          *

「あああぁァ…」
 うめき声にも近いため息をつく,赤い髪の少女。
「薫! んな変なため息つくなや」
「だって…來羅と戦ってからまだ3日しかたってないのにぃ…」
 ハァァ…とまた息を吐く。

 薫のため息の原因は一時間前の事となるのだが。


『あーーー!! 暇だぁぁぁ』
『あら,いい事じゃない? 任務が無いって』
 紫穂は嬉しそうに言う…いや,言いかけた。
『…でも,そろそろ猟奇的殺人事件とか起こらないかしら?(ニヤリ)』
『ひいッ!! 怖っっ!』
 薫と葵の声が重なる。

 と,その時。

『最低』
『!?』

 背後から急に聞こえた声に反応する。
『任務をおもしろ半分でこなすなんて。…バカなの?』
 目の前にいる少女が淡々と吐き捨てる。短い黒髪と,それに映える真紅の瞳。整った顔には,微かな笑みさえ浮かんでいない。

『あなた…誰?』
 紫穂が問い掛ける。
『答えなさ…きゃッ!!』
 重ねて問う紫穂の言葉の語尾が揺らぎ,微かな悲鳴へと変わった。
『やァ! チルドレンの諸君!!』
 局長が現れ,紫穂の腕を引いたからだ。

『あ…局長』
 以外にも口を開いたのは紅い目をもつ少女だった。
『…失礼しま,す』
 最後まで言い終わらないまま,踵を返し,立ち去ろうとしたのだが。

『ッ!』
『おっと,失礼。大丈夫かい?』
 いきなり角から現れた皆本にぶつかった。ペコリ,と一礼して足早に立ち去る少女を見やってから,薫達は局長と皆本を睨む。

『…誰!? 今の!!』
 3人に詰め寄られ,仕方なく…といった顔で,ため息をついた。

『あー…今のはだネ…新しい,特務エスパーだヨ。名を,木之本飛鳥クンと言ってネ』
 あごの辺りをボリボリと掻き,気まずそうに言葉を紡いだ。

『…彼女の指揮官は…皆本君だ。 …もちろん,キミ達と掛け持ちでネ』
『ええぇぇぇぇぇぇーーー!?』

 …それが,一時間前のことである。
 もちろん,この後皆本はチルドレンによって事の全てを白状させられるのだが。

          *

Re: 絶対可憐チルドレン ( No.19 )
日時: 2011/01/15 13:08
名前: 玖織 ◆Kqe55SnH8A (ID: 7aD9kMEJ)

          *

 …時は,今に戻る。
「くっそォォ…あいつ…」
「まぁ,しゃぁないやん? うちらがLv7って知らんのちゃうん?」
 片目を閉じ,あきれたように肩をすくめる葵の横で,紫穂が口を開いた。

「君達,ちょっといいかい?」
「皆本…!!」
 突如現れた皆本がチルドレンに声をかけた。
「みぃなぁもぉとぉぉぉーー!!」
「うわっ!!」

 先刻の怒りを薫が代表して皆本にぶつける。
「念動ぅぅぅ…怒りの鉄槌!!!!」
 言下に,真紅の輝きが皆本を襲い,彼は壁に叩きつけられ…なかった。突如として現れた先ほどの少女が薫の眼前に踊りこみ,真紅の瞳で睨みつけたからだ。
「させないっ」
「!?」
 彼女は身体を捻り,回し蹴りを放った。

「ッ!!」
 いち早く反応した葵が両者の間に皆本を挟んだ。(なんて事を!!)
「うわっ!!」
「皆本さん!?」
 飛鳥と名乗る少女は,皆本の首に当たる寸前で逆の足を振り上げバク宙する。そのまま2度3度バク転をし,薫達と間合いを取る。
「苛立ちを主任に,しかもESPを使ってぶつけるなんて…ありえない」
 乱れた服と髪を整え,口を開いた。
「てめ・・・!!」
「やめろ,薫」
 皆本は薫を制し,飛鳥に近づいた。

「えー…。改めて紹介するよ」
 コホン,と咳をしてから,この子は———と続ける。
「新しい特務エスパーの木之本飛鳥。Lv7のサイコキノとサイコメトリー。…君たちの後輩だ。これから合同任務  も増えると思う。仲良くな!!」

 薫達の嫌そうな顔と,3人を睨む飛鳥に皆本は気づかなかった。

          *


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