二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

悪ノ物語 〜大罪の器〜 【VOCALOID】
日時: 2011/06/25 09:16
名前: サイラ (ID: 0LEStScZ)

大罪の器シリーズをさっき動画で見てきました。
いやぁ〜すごいなー。
めちゃめちゃ長くなっちゃうと思いますけど
よろしくお願いします。

Page:1 2 3



Re: 悪ノ物語 〜大罪の器〜 【VOCALOID】 ( No.3 )
日時: 2011/06/27 17:57
名前: サイラ (ID: 0LEStScZ)

     第1章 置き去り月夜抄




        真赤な果実は大きくなった

  
        真赤な果実は双子の兄弟

    
        真赤な果実は密かに悟った


        自分と母は、実の家族ではないのだと----------




「イヴ、あれからもう14年だ」


「ええ、でも、あの子たちは私たちの子だわ!間違いなくそうよ。

だってとても似てるじゃない…」



「だから言ってるだろ?僕たちの子はもういないんだ。

君もその目で見たんだろ。あの悲劇を…」



「…でも、だって」



「還してあげよう?」



「え?」



「今度の晩に…返そうよ。森へ」


「そんな…だって熊が「神聖エルド神がいるだろ?」


「…!」



「きっと、エルド様が守ってくれる…」








---
----
-----




「母さんお早う!」



「おはようルナ」



「おはよ。父さん」



「おはようライ」



 いつもの世界、いつもの光景、とても清々しい朝



 母さんたちは、今日、僕と姉を森へ連れて行って


 くれるらしい・・・。

    
 
 神様をお参りするみたいなんだ。


 母さんと父さんは朝から準備をしていた。


 僕も準備しないと…。


 僕は懐にあるものを忍ばせた。


 もしもの事態に備えて…。



「ねぇ、母さん!今日は森へ連れて行ってくれるんでしょ?


 初めてよね!神様が住んでいる樹をお参りするんでしょ?」



「えぇ、そうよ?」



     ルナは気づいていない。


     もともと鈍感なルナが気付いてるなんて思えないけど


     この後どうなるのかもわかってないんだろうな


          

Re: 悪ノ物語 〜大罪の器〜 【VOCALOID】 ( No.4 )
日時: 2011/06/27 18:51
名前: サイラ (ID: 0LEStScZ)

       〜森の奥〜 ライside




「……」

 
  ルナと僕はエルドの樹の下身を寄せ合って


  ぼんやりしていた。


「泣かないのね、ライ」


「ルナこそ」


  僕らは父さんと母さんに森の奥に置き去りにされた。


  なんとなく…いや、本当はもっと前からこういうことになるって


  わかってた。どうしてか、そんな気がしてた。


  どうしてこんな目に合わなきゃいけないのか

  
  考える余裕なんてないしね。


「…泣かないわよ。だって…さっきから…」

  
  ルナは頬を真っ赤にして、ふてくされた様にそっぽを向いた。


  なんだ。ルナもわかってたんだ。


  朝はあれだけ無邪気に騒いでたのに。


「何よその目は」


「え、いやぁ…そう言ってる割に涙目だなぁって…」

  
  きっと本当は泣きたいんだろう。


  でも、ルナは強がりなんだ。きっと…


「あたしたち…捨てられたね」


「え?」


「きっと、母さんは…イブ・ムーンリットはあたしたちを捨てたのよ」


ルナはまだ気づいてないのだろうか


  あの人の事…


「ルナは…イブ・ムーンリットを本当の母親だと思うの?」


   そうルナに言った。

   
   「馬鹿にするな」なんて言われるかもしれない。


「ど…いうこと?」


「やっぱり気づいてないかったか。あの人は…イブは…」



   ------本当の母親じゃないんだよ------


「うそ…」


「本当だよ?あの人は僕らを誘拐したんだ。


 この、エルドの根元に寝ていた僕らを…」



「・・・の?」



   ルナの顔は一瞬で鬼のような顔に変った。


   憎らしいものを踏みつけてるみたいな


   悪意に満ちてる顔・・・。


   










「全部うそだったっていうの?」



             

Re: 悪ノ物語 〜大罪の器〜 【VOCALOID】 ( No.5 )
日時: 2011/06/28 17:56
名前: サイラ (ID: 0LEStScZ)



    僕らは何を考えているんだろう


    とても恐ろしいことだってことはわかる

   
「いいの?ルナ・・・」



「いーのッ!取りあえず歩くよ!」


     僕らはどこへ続いているかもわからない



     広い道を歩き出した。


     一歩一歩・・・。



「ライ・・・それ、何?」


「えー?あ、これ」


    
  僕はあるものをとりだした。ガラスの小瓶だ


     
  僕は知っていた。月明かりの晩に月に向かってこの小瓶を


   
  差し出すと、ガラスの小瓶がピカピカ光って


  
  夜道を照らしてくれること・・・。



  とても、きれいだ。何の役にも立たないと思ってたけど


   
  思わぬところで救われたな・・・。持ってきてよかった。


  僕はルナの手を取ると、道を歩き始めた。


  多分、この森に行き止まりはないから…どこかに出るはず


「ライ、帰りたい?」


「まさか」


「だよね…でも、もし家に帰ったら何する?」


「んー」



   ああ、ルナはきっと僕の答えに期待してるんだろうな。


   帰りたいなら言えばいいのに。


   なのに、言わないのはまぁ…ルナの事情なんだろう。


   ルナは優しいからなぁ…。



「あ…」



     僕は立ち止まってしまった。


「あ…」



     ルナも立ち止った。



    そこには小さな小屋があった。




    そう…これはきっと






     魔女の家------

Re: 悪ノ物語 〜大罪の器〜 【VOCALOID】 ( No.6 )
日時: 2011/06/30 23:20
名前: サイラ (ID: 0LEStScZ)

   …母さんは暖炉の中で灰になった。


   僕らの手で倒したんだ。


「これで…晴れて…復讐を終えて…それに…自由の身…」


   息切れしながらルナは言った。


  でも、安心しながらも僕らはまだ終わりではないことはすぐに


   わかった。見ると暖炉の中に煌めく霧が浮かんできた。


   ああ…わかった…これは「始まりの罪」だ…。


   イブ・ムーンリットの中にあった「原罪」を


   彼女を殺したことで僕らが世界に解き放った…。


「あたしたちがしていたことは間違っていたのかな…」


「それはない…」


  と…僕は信じたい…。


  霧から不思議なものが浮かんだ


  髪の毛の綺麗な一人の女とそれに寄り添う男


  僕らのかつての父と母…。


  大罪を生み出す霧は…いろんなものを生み出した…。


「花」を
「種」を
「石」を
「泉」を
「風」を
「土」を
「森」を

 ああ…世界よまわれ…


  僕らの手で大罪を7つに分けた



  この忌まわしき大罪を…



  清めてよ------





Re: 悪ノ物語 〜大罪の器〜 【VOCALOID】 ( No.7 )
日時: 2011/07/01 18:21
名前: サイラ (ID: 0LEStScZ)

悪ノ荒らしのサイラデース!あはははははははははははははははははははははははははははははっははははははは!


Page:1 2 3