二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

不思議の国のアリスinイナクロ 無事完結!
日時: 2012/06/03 18:06
名前: 藍紅  ◆jqzZxVcA6Q (ID: kfsDt.o/)
参照: 周りの友達が皆病んでいく

どうもどうも、藍紅です。
またやらかしたんかテメェって人は、そよかぜステップ。

なんでもこいやぁ!って人は、ロストエンジェル。


注意
・この小説は、腐女子(ゲーム廃人)が繰り広げる思いつき超展開である
・ホラーっぽいし、いかにもシリアスだし
・もう思いつき超展開なのでややこしい
・うp主がゆっくり口調である(違う時もあるけど)

耐えきれる人は、ゆっくりしていってね!byうp主


この作品は無事完結致しました。
今までご愛読ありがとうございました。


主に出てくるキャラ

剣城京介/デルタ
→主人公。操られたり闇堕ちしたりと色々面倒なキャラである。
 天馬と仲たがいし、プロトコルオメガに入るも雷門と和解した。
 パラレルワールドでの記憶や、ベータ達と関わっていた記憶は失った。

松風天馬
→準主人公。京介と仲たがいしてしまったことを
 プレッシャーに感じていた場面もあったが、無事彼を救出する事に成功。
 その後も彼との中は良好である。

ベータ
→京介を「デルタ」と称し、操っていた人物。
 作中でも述べたが、いつか彼が雷門に和解してしまうのではないかと
 アルファと一緒に引き留めようとしていた。

アルファ
→京介と一緒にサッカーを消さないかと提案するも、
 断られてしまった為、プロトコルオメガのキャプテンから
 引きずり降ろされてしまった。だがその後もベータと共に
 京介デルタを引き留めようとしていた。

霧野蘭丸
→神童と共にインタラプトを修正した人物。
 剣城を殴り殺してしまったインタラプトを修正し、無かった事にした。
 もちろん彼は霧野に殺された記憶はない。

神童拓人
→霧野と共にインタラプト修正を行った人物。
 その後は霧野と共に雷門に戻っている。
 チェシャに取りつかれていた後遺症はなく、元気にサッカーをしている。
 剣城デルタとの試合で
 彼に傷つけられたが、最後まで諦めず立ち向かっていった。

フェイ・ルーン
→アルファ、ベータと同じ時代から来た人物。
 実際、何者なのか一切不明だった。
 

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33



Re: 不思議の国のアリスinイナクロ ( No.64 )
日時: 2012/05/10 17:31
名前: 藍紅  ◆jqzZxVcA6Q (ID: /N0hBVp7)
参照: 剣城兄弟の運命が可哀想過ぎて涙腺崩壊

ぷぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああ^p^

どうしよう4話やばいうわあああああああああああああああああ(ry
どうしよう京たん可愛いツンデレ発揮うわああああああああああああ(ry
ツンデレェエェエエェエエェエエェエェェエエェェエエ^p^

「兄さん…!待って…行かないで……兄さん!!兄さぁああんっ!!(号泣」

とかになるとか思ってワクワクしてたら違った←


「い、一回だけ…だからな……///」の台詞の後に「勘違いすんなよな…///」
って台詞が聞こえたのはうp主だけではないはず(キリッ←

兄さんイケメン過ぎるやろ……!!//////
なんなのあの凄く素敵で良いお兄ちゃん…!俺もあんなお兄ちゃん欲しい←

そして京介…お前ゲーセンで遊んでる歳やないやろ……
でもそこが可愛い(キリッ←

天馬とのシーンは「あぁ?」から始まり「誰だお前」と
「なんだと…?」と「しつこいんだよ…!」の台詞からの
「サッカーサッカー言うんじゃねぇ…!」で終わる。
この会話からイナゴの一話思いだした奴うp主の同志。

んで、「つるぎぃいいぃいぃいっ!!」って抱きつきに行った天馬と信助が
ドアにぶつかるの予想してた奴うp主と友達になろう。
まさかの京たんのデレに「なん…だと……?」って立ちあがリーヨした奴
うp主の友達な。同志な。
「サッカー部なんだ。当たり前だろ(微笑」とか「…なにやってんだ」
とか
「あぁ、順調に回復している。リハビリもこなしているしな(ニコッ」とかに
「うわああああああああああ京たんかぁえぇえうわあああああああああ!!」
ってやった奴はうp主の血が流れてる←

兄さんが消える時に「消えないで兄さん!!兄さぁああぁああぁああん!!」とか
叫んだ奴もううp主と付き合ってくれ←


結果:剣城兄弟泣けるし萌える

Re: 不思議の国のアリスinイナクロ ( No.65 )
日時: 2012/05/10 19:13
名前: 藍紅  ◆jqzZxVcA6Q (ID: /N0hBVp7)
参照: 剣城兄弟の運命が可哀想過ぎて涙腺崩壊

第三章「藍ノ騎士、死す」


(京介side)


いきなり、霧野先輩が俺に向かって走ってきた。

瞬間、顔面を殴られる。痛い。何で痛い?どうしてこんなにとても痛い?

霧野先輩だから?怒り狂った霧野先輩だから?




あぁ、何が痛い。





「神童をやったのはお前か」

怒りに満ちた目と声で言われ、俺は正直に答えて全てを受け入れようとした。


「キャプテンをやったのは、俺です」


そう答えると、霧野先輩はもう一発俺を殴り付ける。


痛い。あぁ、痛い。とても痛い。どうしてこんなにとても痛い?

何が痛い?何で痛い?ドウシテコンナニトテモ痛イ?



霧野先輩が俺を投げつけた。

壁に激突して、俺の体が軋む。



あぁ、痛い。とても痛い。どうしてこんなにとても痛い?


きっかけは自分だったんだ。



霧野先輩の心に傷をつけてしまったんだ。

黙っていれば気付かれない。やってしまった者にしか分からない。




そんなの、理不尽…極まりないよ。



誰か、俺の痛みと苦しみを知って………。








そう言っても、俺には誰も味方が居ない。


兄さんは…どうだか。

天馬には拒絶された。

霧野先輩には殴られた。





【あぁ、京介。君の周りは敵ばっかりだな。】


俺の中の、もう一人の「俺」が言う。
そうだな、俺の周りには敵ばっかりだ。


【じゃあ、人を自分の中に取りこんで……夢を作らせればいいんだよ】


もう一人の俺が言う。
それじゃだめだ。天馬達の自由を奪う事など出来ない。


【なんでだよ?天馬はお前の事が好きなんだぜ?どうしてだよ?】


天馬が、望むのは「俺を拒絶し否定する事」だからだ。


【俺はそうは思わない。天馬は、京介を否定したんじゃない。
  拒絶したことを否定したんだ。……とんだ勘違いだな。】

それで済めば、俺もこんなに悩むことなんてない。


【そうだろうな。だって、お前は…「俺」は天馬を愛してるんだからな。
  好きな奴に拒絶された気持ち、痛いほどよく伝わってくる。
 お前の、天馬への気持ち。愛。好いてる気持ち。
  さっき、天馬がお前に泣きついたのも、京介の傍が一番安心するからだと
 思うんだけど?俺の言ってること、どこか間違ってるか?】


あぁ、俺は天馬を愛してる。
俺だけのものにしてしまいたいほど、愛している。
俺の傍が安心する場所、か。デタラメ言うんじゃねぇ。

俺は、アイツに拒絶された。


それで、アイツに愛されてるって思えると思うか?心の底から?愛されていると?

無理だな。笑わせる。

【お前はどうしたいって言うんだよ】


死んでしまいたい。ここに生きている意味が分からない。

あぁ、何が痛い。何で痛い。どうしてこんなにとても痛い。



【何を痛がってるんだよ】

何が痛いんだろうな。今、ここに醜く生きてる情けない自分が痛いのか。

あぁ、何が痛い。何で痛い。どうしてこんなにとても痛い。




【勝手にしろ。…だけどさ、天馬には想いを伝えろよ。
  お前の最期に、ピッタリだ。お前のお姫様に告白して散る。
 騎士として立派だぜ?ま、せいぜい頑張れよ。】




姫に告って散る、か。それも悪くない。

でも、どうせなら怒り狂った霧野先輩に殴り殺される方がいいのかもしれない。



俺の運命は、誰かによって止められる。




ゆっくりと、重たい瞼を開ける。


目の前には号泣する天馬、それと兄さん。
そして、正気になったキャプテンと泣いている霧野先輩だ。

体を起こそうとすると強烈な痛みが走る。




痛い…あぁ、これが「痛い」……。






「きょー、すけ……きょーすけぇ……ひっく…」


天馬が、俺の名前を呼びながら泣いている。

俺は、激痛が走る腕を無理矢理動かし、天馬を腕の中に収めた。
天馬の体が震える。天馬の腕が俺の体に回る。


あぁ、心地いい。


天馬、大好きだ。愛している。


この世の何よりも、好きかもしれない。






「て、んま……」


喉にも痛みが走る。声を出すもの苦痛だ。

でも、言わなければ……。


言わなければいけない。



俺が、生きていられる内に………。





伝えなきゃ、いけない……。







「何…?何?京介。京介っ…」

天馬が俺にぎゅぅ、と抱きついてくる。


あぁ、痛い。体中がとても痛い。でも、幸せだ。
天馬…お前が傍に居る。


もう、逝ってもいい。



だが、伝えなきゃいけない……。




「てん、ま……俺は、お前、が……」
「京介……?」
「俺、は…お前が……ゲホッゲホッ」
「京介!!」

天馬が俺を体を揺する。あぁ、痛い。とても痛い。

でも、幸せだ。あぁ、君はどうしてそんなに愛しいんだ。



「ゲホッ……俺は、お前が……ゲホッ す、き…だった……」

苦しい。苦しいけど伝えなきゃ。



「え………?」
「好き、だった…お前の事が、とてつもなく…好き、だった……」
「嘘…」
「嘘、なんかじゃない…死にそうな時に、なんで嘘を吐くんだよ…」
「死ぬ…?や…やだ…やだよ……死んじゃやだよ……」


天馬が俺を抱き締めてくれる。

あぁ、痛い。とても痛い。でも、幸せだ。大好きだよ天馬。





「ごめん、な……もう………目を……開けて、いられないんだ………
  ごめん……そして……ありがとう……大好き、だった……」
「待って…!行かないで!!死なないで!!京介!!俺を置いていかないで!!
  嫌だ!嫌だ!!行かないで!!行かないでぇえぇえぇぇっ!!」



あぁ、幸せだ。



俺は、そっと目を閉じた。







もう、思い残すことは……なにも、ない。


第四章へ続く

Re: 不思議の国のアリスinイナクロ ( No.66 )
日時: 2012/05/10 19:30
名前: 藍紅  ◆jqzZxVcA6Q (ID: /N0hBVp7)
参照: 剣城兄弟の運命が可哀想過ぎて涙腺崩壊

第四章「少し違う未来へ」



(京介side)



ここは、どこだろう。


天国、なのか……。






そうか、そうだよな。






俺は、死んだんだもんな………。




「るりら…るりら……」



あぁ、素敵な歌だ。


綺麗な歌声だ。




そう言えば、天馬の歌を一度だけ聞いたことがある。
透き通った可愛い声だった……。



もう、あの頃には戻れないのだと。



(天馬side)



京介?

ねぇ、京介。


返事、してよ。



ねぇ、京介ってば。


京介?嘘だろ?



「うわああああああああああああああああああああああああああああ!!」

俺は、泣き叫んだ。

もう、声も涙も出ないはずなのに。




「京介ぇええぇええぇええぇえええぇぇえぇぇぇえええぇえ!!」


俺は、京介の名前を呼び続けた。



京介…京介……。


死んじゃったの……?


ねぇ、返事してよ。
起きてよ。

ねぇ、京介。
なんで寝てるの?


起きてよ。また俺に笑ってよ。








京介………?








ねぇ、本当は生きてるんだろ?

「人を勝手に殺すな」って笑ってるんだろ?





ねぇ、返事してよ……。



応答3回目……。









俺は、目が覚めた時優一さんの顔を見た。


涙の跡。




やっぱり、優一さんも…京介の死が……。



いや、京介は死んでなんかいない………。




「優一、さん……」
「天馬君…どうしよう。京介が息をしてないんだ……」
「え……?」

理解、出来なかった。



理解したくもなかった。





いきなり叩きつけられた真実。
信じたくなかった。聞きたくなかった。



「京介が、死んだ」


優一さんが、声を震わせて言った。




「嘘ですよね……?」



俺は、優一さんにそう問う。


「……嘘なんかじゃない」

優一さんはそう答えた。






「天馬君…?……!!いけない…!天馬君……!!」


俺は、ナイフで自らを刺した。






京介……俺も、今……そっちに…………。







(フェイside)


僕は今、果てのない廊下を歩いている。
アルファと、一緒に。


僕は、アルファに告白された。
正直、嬉しかったり。


だから、僕はアルファを思いっきり抱き締めた。

アルファは顔を真っ赤に染めていたが、そっと僕に腕をまわしてくれたから
嬉しくてさらに強く抱き締めた。



「アルファ、僕も君が好きだよ」
「……Yes、嬉しい…フェイ……」

アルファが僕に寄り添ってくる。
彼なりの甘え方なんだろうな、不器用で可愛いな。


「アルファ、君は……僕の事、どれくらい好き?」
「……世界の何よりも、愛している」

そう言われ、僕は顔を赤くしていく。

「もう……アルファ、それ反則だから……」


そう言って、僕はアルファを抱き締める。



「…フェイ、君は……私を、どれくらい愛してくれているんだ……?」

そう聞いてくるアルファの声が震えている。
僕は、アルファが恥ずかしがってるんだなって思った。


「僕も、アルファの事…世界中の何よりも大好きで愛してるよ」



そう言って、安心させるためにニコッと笑顔を向けた。


続く

Re: 不思議の国のアリスinイナクロ ( No.67 )
日時: 2012/05/11 16:47
名前: 華奈 ◆268i9tslsM (ID: RqJf1b70)
参照: フェイきゅんと剣城兄弟と天馬がヤバい

あああああああああああああああああああああああああああああああああ(ry

ハイハイハアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアイ!!!
ここですここに藍紅の同志がいますはあああああああああああい!!!

ヤバかった叫んだ超叫んだ藍紅と同感すぎて笑えないぐらいヤバかった←

剣城兄弟(ry



小説内容がうますぎる件by華奈

Re: 不思議の国のアリスinイナクロ ( No.68 )
日時: 2012/05/11 18:00
名前: 藍紅  ◆jqzZxVcA6Q (ID: HccOitOw)
参照: 剣城兄弟の運命が可哀想過ぎて涙腺崩壊

第四章「少し違う未来へ」
第一節「ほんの、少しだけ」



(天馬side)

目が覚めた。
とても痛い。何で痛い?どうしてこんなにとても痛い?

もうなにも痛くないはずなのに。何が痛い?何で痛い?



優一さんが俺の顔を見つめている。
あぁ、死ねなかったんだ。


京介、ごめんね。
もう少しで、そっちにいけるからね……。



「天馬君、なんで自らにナイフを向けたんだい?」
「……京介と、一緒になりたかった…だけなんだ………」


俺は、涙が止まらなかった。








(京介side)


「るりら…るりら……」


あぁ、心地いい歌だ。

ずっと聞いていたい。



でも、ここはどこなんだろう。
真黒に塗りつぶされたような、部屋の中…。


俺は一人だった。



ふと、聞こえる一つの声。




「罪深き少年よ、お前からサッカーを消去する
  この部屋からは一生出られない」



瞬間、忘れていく記憶の数々。





天馬……忘れたくないよ………。





天馬——————————————————————————!!































目が覚めた。


ここは…どこだ?

学校……なのか……?



ん…?学校…?


そもそも、俺は学校に通っていただろうか。
通っていたとして、どこの学校に通っていただろうか。




俺は、当てもなく歩き始めた。









(天馬side)


誰かが、歩いてくる音がする。

今度は…誰?

俺は怖くなった。今は優一さんと一緒に居る。




「優一さん…なにか、足音が聞こえませんか?」
「あぁ、聞こえるね。……誰かな」
「分かりません…でも、俺…なんか怖いです」
「そっか…京介だったりして?」
「えぇ…そりゃないですよ……」



コツ…コツ……

歩いている音が近づいてくる。


コツコツコツコツコツ……


どんどん、早くなっていく。



怖い。怖い。




「オイ、松風!無視すんじゃねぇよ!!」

そんな声が聞こえてきて、振りかえった。




そこに居たのは、死んでしまったはずの京介だった。


「京介…」

俺は心から安心した。


「なんで俺の事名前で呼んでるんだよ?松風」


京介?


京介…なんで?



忘れちゃったの?




「松風?」

俺の顔を覗き込んで、京介が心配の声をかけてくる。



そんな言葉さえ、愛しくてたまらないのに。

京介は忘れちゃったの?





「京介って、名前で呼んじゃダメ……?」

俺は、とりあえず名前呼びを京介から了承を得ようとした。



「まぁ、名前で呼ぶのはいいが…呼ばれ慣れてないから変な気分だな」

そう言って、京介がおかしそうに笑った。


そんな顔されたら……我慢できないよ……。



俺は、京介に抱きついた。


「おい…松風……」
「京介…天馬って呼んでよ……京介…きょーすけぇ……」


俺は、京介が「あの時」の事を覚えていてくれていないのが残念だった。







「京介、天馬君。行こう。」

優一さんからの声で、俺と京介は返事を返して再び歩き始めた。

京介に抱きついた時、京介が凄くあったかかった。

一回死んでしまっているのに、どうしてあんなにあったかいんだろう。




(京介side)



天馬…天馬……!!


俺はここだ…そいつは違う……!!

今お前の傍に居る「俺」は俺じゃない……!!



そいつは……!!



「オイ天馬!!」

俺は声をあげた。

全然、気付いてくれないから。


天馬…どうして俺に気付いてくれないんだよ。


天馬……声をあげてもダメなのか……?





(天馬side)


気のせいか…「オイ天馬!!」って聞こえた気がするんだけど…。


まぁ、いっか。

そう思い、京介の手を握った。


と、同時に離した。


「天馬?」

京介が首をかしげる。


違う……京介じゃない……。



「京介じゃ、ないだろ。誰?」
「チッ…」


俺の目の前に居る京介の容姿をした生き物は、その場から消え去ってしまった。


「天馬!」

後ろを振り返ると、視線が遮られた。

……抱き締められている。


「天馬…天馬……会いたかった…大丈夫か?」

あぁ、京介。


俺の大好きな、京介だ。

声も、仕草も、なにもかもに魅かれていく、京介だ。



「京介……っ」

俺は嬉しさのあまり京介に思い切り抱きついてしまった。
でも、京介は俺を受け止めて「会いたかった」と一言、
いつもより数倍甘い声でささやいた。


「反則だよ…京介……かっこよすぎ」

そう京介の耳元でつぶやくと、京介は俺をさらに抱き締める。


「天馬、お前こそレッドカードだ……」


そう京介は言い、俺の額にキスを落とした。



「まだ、唇は早いしな」

そう言い、京介は追い打ちをかけるように俺にウインクをした。
俺はその京介がかっこよすぎて倒れそうになった。

顔は、きっと真っ赤だ。




「大好きだよ…京介。もう、俺の事一人にしないでね。」
「……あぁ、悪かった。もう、天馬の事一人になんてしないからな…」



優一さんがそんな俺達の事を見て、にやついていたのは気のせいだと思いたい。



第四章第二節へ続く。


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33



この掲示板は過去ログ化されています。