二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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【銀魂】 短編・番外編集
日時: 2012/08/17 15:41
名前: 無雲 (ID: C5xI06Y8)

銀魂の短編・番外編集です。

(泡)は「泡沫の花」、(π)は「π《パイ》」、(神)は「千紫万紅」表記なしは普通の短編です。

攘夷多め。八割の確率でオリキャラが出てくるので、「泡花」を読んでから見た方がいいと思います。


短編・番外編の例

・キャラの誕生日小説
・長編番外編
・オリキャラ過去話 etc……。

モットーは、『書きたいものを書きたいときに』!


目次

和菓子への情熱(泡) >>01 神隠し >>02

若気の至り 壱(泡・・・?) >>03 いつか書きたい話 >>04

じょうい妄想(という名のメモ)>>05

桂小太郎誕生日小説 胡蝶と青花 【壱】>>06 桂小太郎誕生日小説 胡蝶と青花【弐】 >>07

せんそう >>08

弥太郎過去編 逢魔ヶ時の愚者

壱 宵の口 >>09 弐 昼八ツ >>10

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若気の至り 壱(泡・・・?) ( No.3 )
日時: 2012/07/08 22:33
名前: 無雲 (ID: C5xI06Y8)

・攘夷4の彼女たち
・なんでお前等一緒にいんの?などのツッコミは無しで。


「腐ってる。」
「腐ってるわね。」
月詠、幾松、また子、陸奥の四人は、一つのちゃぶ台を囲んでテレビを見ていた。
彼女たちが見ているのはニュース番組。画面の中ではニュースキャスターがとあるタレントの不祥事を報道していた。
「二股だけじゃ飽き足らず三股かけるとは。男の風上にも置けん。」
眉根に皺を寄せた月詠が煙管を袂から取り出す。
「まっこと。こがな男、ふぐり腐らせて死ねばいいんじゃ。」
陸奥が辛辣な言葉を吐くが、誰も気にした様子もなく陸奥に同意する。
「そうそう。弄ばれた人の気持ちも考えろってのよ。」
幾松が腹立たしげにちゃぶ台を軽く叩く。湯呑がカタカタと音を立てて倒れるが、幸い中身は空だったため何も零れずにすんだ。
「この男の脳天ぶち抜いてやりたいっす!」
また子は今にも拳銃を抜きそうな勢いだ。
「賛成です。何なら僕も協力しましょうか?」
一瞬の沈黙。
だが次の瞬間に、四人はいきなり現れた侵入者から大慌てで離れた。
「おおお、お緒方さん!?」
「きゅ、急に現れるな!驚くじゃろう!」
「そうっす!いるならいると言ってください!」
「し、心臓止まるかと思ったぜよ・・・。」
侵入者———緒方総次郎は薄い微笑を浮かべる。どうやら空になった湯呑を下げにきたようだ。
「それにしても意外ですね。あねさんたちはそういうの気にしないのかと思ってました。」
未だに部屋の隅に避難している四人をよそに、緒方は湯呑を盆の上へ乗せていく。
ちゃぶ台の上から湯呑が消えた。
そのころになって四人はやっと呼吸が落ち着き、深々と溜息をついた。
「・・・のう、緒方。」
少しの間を開けて陸奥が口を開く。次に彼女が口にした言葉は、女四人組の疑問を率直に表現したものだった。
「さっきの、儂等がそういうの気にせんと思っちょった、とはどういう意味じゃ。」
「へ?もしかして姉さん方知らないんですか?」
わずかに瞠目した緒方が、湯呑の四つ乗った盆を畳の上に置く。洋服の上に羽織った白衣が静かに翻った。
「昔の桂先生達はもっとすごかったんですよ。」
ビキリ
ガラスのひび割れるような音を立てて空気が凍りついた。
「えっと、最高記録は坂田隊長の八股だったかな。」
月詠の手から煙管が滑り落ちた。
「高杉総督は隠れファンが多かったですね。」
また子が目を見開くが、緒方は全く気が付かない。
「桂先生は言い寄ってくる女性が一番多くて、」
幾松の顔に影が落ちた。
「坂本隊長は行く先々で無意識に女性を引っかけてきましたね。」
陸奥の握りしめた拳がわなわなと震えている。
やっと部屋を支配している剣呑な空気に気付いた緒方が、その顔から笑顔を消し去る。その代りに彼の顔に浮かんだのは冷汗。
「つーくよ!」
「おいまた子、いるかー。」
「遅くなってすまない。」
「むっちゃん!!」
最悪。
そう、最悪のタイミングだった。
緒方が一つ瞬きをする間に、部屋に入ってきた四人の男は剣呑な空気を醸し出す自身の彼女に吹き飛ばされていた。(高杉は突き飛ばされただけだったが。)
「銀時の阿呆!」
「〜〜〜〜〜っ!」
「最っ低!!」
「いっぺん死んで来い!」
しばしの間、我先にと部屋を飛び出していった四人の背を呆然と見送っていた男たちは、やがて緩慢に振り向いた。
その視線の先に居たのは・・・。
「緒方・・・?」
狂乱の貴公子の氷のような視線に射抜かれ、緒方の体が硬直する。
「どーいうことかなぁ?」
白夜叉から発せられる殺気が部屋に満ちた。
「説明してもらおうか・・・。」
怨牙の修羅が刀に手をかける。
「儂らが納得せんようなことじゃったら・・・分かっとるな?」
黒焔龍は黒い笑みを顔に張り付かせた。
「は、はははは・・・。」
———あ、僕死ぬな・・・。
緒方の脳裏に走馬灯が駆け巡った。
(弐につづく)

いつか書きたい話 ( No.4 )
日時: 2012/07/08 22:35
名前: 無雲 (ID: C5xI06Y8)

・妖怪パロ

・妖狐←銀時、松陽先生、月詠
・八咫烏←桂、幾松
・化け狸←坂本、陸奥
・猫又←高杉、また子
鬼狼きろう←棗
・狛犬←千風
山童やまわろ←朝露
・木霊←聖
・鎌鼬←紅葉
さとり←総次郎
・雪女←雪乃(高雪)
氷結貂ひょうけつちょう←弥太郎
・夜兎←神楽、神威


・大学生←土方、ミツバ、伊東、山崎
・社会人←近藤
・高校生←沖田、新八

・・・みたいな感じの、妖怪パロ+現パロ。
妖怪たちが人間の中に紛れて色々やらかす話。

じょうい妄想(という名のメモ) ( No.5 )
日時: 2012/07/08 22:37
名前: 無雲 (ID: C5xI06Y8)

・「若気の至り」の続きも書かずになにやってるんだろウチ……。

πに使う(予定)のネタです。なんで投稿するかって?

忘れないようにです。


○銀魂高校文化祭話
   ・攘夷4が女装
     高校生設定なので全員身長ちょい低め。もう妄想するだけでハゲ萌える。

○陸奥転入話
   ・むっちゃんが銀魂高校に転校してくる。→辰馬と再会☆

○将来の夢の話
   ・高杉がメインの話。幾松さん出演予定。

○親馬鹿松陽先生話
   ・授業参観で親馬鹿全開
   ・文化祭で親馬鹿全開
   ・剣道の試合でお(以下略)
   ・とにもかくにもおやばk(以下略)

●攘夷過去話
   ・銀時の過去
   ・小太郎の過去
   ・晋助の過去 
   ・辰馬の過去
     すんごく重い話になります。

桂小太郎誕生日小説 胡蝶と青花 【壱】 ( No.6 )
日時: 2012/07/08 22:38
名前: 無雲 (ID: C5xI06Y8)

ハッピーバースデー、ヅラ!
君への愛をこめたら無駄に長くなったよ!

・泡沫の花設定
・ほのぼの……なのかこれ
・初の桂視点=文章が下手


「かっつら先生!」
妙なリズムで名を呼ばれ、俺は書を書く手を休めた。
開け放たれた襖の向こうには満面の笑みの新岡がいて、その後ろには青嵐隊士の姿も見える。
「どうした皆して。」
すると新岡はさらに笑みを深め、隊士たちも微笑みを浮かべた。
『           。』

書き上げた書簡を持って廊下を歩いていると、前方から銀時がやってきた。
相も変わらず腑抜けた顔をしているので一言言ってやろうと口を開きかけたが、それよりも早く
『           。』
と言われた。
まさか奴の口からそんな言葉が出るとは思っていなかったから、少し驚く。
どうやら間抜けな顔になっていたらしく、銀時に馬鹿にされてしまった。
貴様よりましだと思うのだが。

銀時と別れ、晋助の部屋に向かう。手紙を届けるには奴の部下、閃を使うのが一番なのだ。
「あ、桂さん。」
手間が省けたとはこのことか。
閃が俺の方に駆け寄ってきた。何故か手に細長い箱を持っている。
『           。』
青いリボンのかかった箱を差し出し、閃は薄く笑う。
こういうときよく思うのだが、こいつの男性ホルモンはどうなっているのだろう。
思ったことを口に出さずかわりに礼を言うと、閃はクスクスと笑いだした。
俺は何か面白いことでもしただろうか。
「いえ、何でもありませんよ。」
ひとしきり笑うと閃は手紙を出してきますと言って、行ってしまった。
一体何なのだ。

部屋に帰ると茶色の毛玉がいた。
人の部屋に勝手に侵入し、あろうことか茶をしばいている馬鹿の頭に手刀を落とす。
「いったいのう。暴力はいかんぜよヅラ。」
攘夷志士が何を言っているか。そしてヅラじゃない、桂だ。
辰馬は俺の言葉を聞いて苦笑すると、部屋の文机の上に何かを置いて出て行った。
机を見るとエリザベスによく似たぬいぐるみがこちらを見つめていた。そしてそのすぐ横には
『           。』
と書かれた紙が一枚。
「馬鹿のくせに字だけは達筆だな……。」
筆で書かれたであろう黒い字は、見事なうねりを見せていた。

桂小太郎誕生日小説 胡蝶と青花【弐】 ( No.7 )
日時: 2012/07/08 22:57
名前: 無雲 (ID: C5xI06Y8)

*先生の目の色捏造。


夜が更けた。
今日中に医学書を写本してしまおうと、俺は蝋燭ろうそくの火を頼りに筆を動かしていた。
だが、流石に三刻以上も紙面を見ている目が疲れる。
一休みしようと筆をおいた時、部屋の襖がスッと開いた。
「おや、遅くまで大変ですね。」

入ってきたのは松陽先生だった。髪が少し濡れているところを見るに、風呂上りか。
「先生、それは……?」
先生の手元を見ると、そこには陶器の小鉢に入れられた青い紫陽花があった。
先生はクスリと微笑すると、それを蝋燭の隣に置く。花の表面に付いた水滴が炎にひらめき、
ゆらゆらと光を反射した。
「あまりに綺麗だったもので。つい摘んでしまいました。」
確かに花屋のもの程ほど立派ではないが、小さな花が幾重いくえにもかさなり、とても美しい。
「小太郎。」
花に見惚れていた俺は、ハッと我に返る。
俺を現実に引き戻した張本人は蜂蜜はちみつ色の瞳を優しく細めていた。

と、その時。
唐突に視界が歪んだ。
周りの景色がぼやけ、かすみがかかり徐々に黒に侵食されていく。
目の前が暗くなる直前、先生の口が
『         。』
と、動くのを俺は確かに見た。
                    ***
「・・・・、・・せい。桂先生!」

意識が浮上する。
目をかすかに開くと、見慣れた顔がそこにあった。
「全く、根詰めすぎですよ。」
呆れたように嘆息する緒方をぼんやり見つめていると、麻痺していた脳が活動を開始する。
そうか、さっきまでのは———
「夢、か。」
「?何か見たんですか?」
そう言いつつ、緒方は部屋に散らばった紙片を拾い集め始めた。
どうやら俺は、手紙を書いているうちに眠ってしまっていたらしい。
それにしてもリアルな夢だった。
胡蝶の夢とはよく言ったものだ。
「……ん?」
ふと、文机に視線を移すと青い花が目に留まった。
白い小鉢に入れられたそれは形も、付いている水滴の位置さえも全く同じだった。
「それはさっき坂田隊長が持ってきたんですよ。」
紙を集め終わったらしい緒方が、俺のそばにやってくる。
俺は花を手に取り、様々な角度から眺めた。水滴が日光を反射して銀色に閃く。
「あ、そうだ。」
今思い出した、という風に声を上げ、緒方は白衣の内ポケットをまさぐり始めた。
「これ、坂本隊長と高杉総督から。」
やがて出てきたのは、あのぬいぐるみと細長い箱。箱の方には青いリボンがかかっている。
「……なるほど、それでか。」
緒方が怪訝な表情を作るが、俺は口元に浮かんだ笑みを消すことができなかった。
やっとわかった。閃が夢の中で笑っていたわけが。

あの箱は閃からではなく晋助からのものだったのだ。
ひねくれ者の奴のことだから俺に箱を渡すよう、閃に頼んだのだろう。
真相を知らずに箱を受け取った俺は、彼からしてみればひどく滑稽こっけいだったに違いない。
「……先生?」
おっと、こいつのことを忘れていた。
長時間同じ姿勢でいたせいか、固まっている体を無理やり動かし立ち上がる。
青い花を小鉢に戻し、緒方から紙の束を受け取った。
「行くぞ。」
どこに、とは言わない。緒方もたずねはしない。
今日見た夢を正夢とするために俺は進む。進まなければならない。
もう一度、先生からあの言葉を引き出すために。
「桂先生、」
後ろにいる緒方が口を開く。俺は立ち止まらずに何だ、とだけ返す。
「『誕生日おめでとうございます。』」
俺は口元が緩むのを感じながら、部屋の戸を閉めた。

閉まりきる直前、どこからか吹いてきた風が、青い紫陽花を揺らした。


   胡蝶と青花
(来年のこの日に、)
(あなたの『おめでとう』が聴きたい。)



・無理矢理終わらせた感が否めない。
とにもかくにもおめでとうヅラ!!


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