二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- めだかボックス〜信楽怨の巧みな戦況操作〜
- 日時: 2012/08/31 19:49
- 名前: カカ男 ◆4ksvNWQPxs (ID: 8cTIMUus)
「それじゃあ、僕の目をじっと見てねー?」
「は……はい」
「じゃ、幾つかの質問に答えてもらおうかー」
箱庭学園の片隅にいつの間にか建てられた怪しげな占い屋
そこではこれまた怪しげな衣装に身を包んだ男が、巧みな話術を使ってやって来た女性に催眠をかけていた。
心理学をマスターした”彼”になら、一種の信仰団体の如く自信を崇めさせる事だって可能だ。
だがしかし、彼はそんな下らない事はしない。いつだって
「……はい、おっけー。彼氏に告白しに行ってみなー?」
「ありがとうございます!自信が付きました!」
「はーい、毎度アリー」
「……フラれろ、バーカ」
今日の売り上げはー……ゲッ、たったの1300円かよー……
テンション下がるわーマジでー……1300円じゃ某有名棒スナック菓子が130本買えるじゃーん……あ、買えるのかー?
一人心の中で呟きながら”見つからない様に”店を畳む。
彼には至極簡単な事だが、この様子を万が一にでも生徒会の奴らに見られたらと考えると、どうしてもコソコソと畳まなくてはならない。
彼は着ていた衣装を乱暴に脱ぎ捨てると、手でパタパタと自分を扇ぎながら売り上げ金を懐の中に入れた。
さて……今日は暑いからアイス買いに行こうかなー?
「アイスの前に、ちょっと付き合ってもらうぜ信楽君」
——うわっ
安心院さんかよー……俺何されるのー?殺されるのー?
「お望みなら殺してやってもいいけど」
「あははー冗談ですー」
「やれやれ……君は7億人いるぼくの中でも3543万2131人目くらいに苦手な奴だぜ」
「それで……用件は何ですか?あ、この時期に僕の気も知らねーで呑気に小遣い稼ぎしやがって、とかー?」
「そうだね、それもあるけど……とりあえず続きは教室で語ろうぜ」
安心院さんはそう言うと信楽をヒョイと持ち上げる
信楽の頬を冷や汗が伝う。信楽は慌てふためきながら安心院さんから逃れようとする
そんな信楽に笑顔を見せると、安心陰さんは信楽の意識を強制的に飛ばした——
*
さて、どうも 知ってる人はどうもどうも!
知らない人は始めまして!カカ男です!
今回は「オリキャラ書きたいな、あ、めだかボックスとか?」
みたいなノリで作ったので更新頻度は少なめかも
あと、安心院さんのキャラが違ってたらごめんね^^;
今回はあんまり原作キャラでない……かも。
出るとしたら過負荷の皆さんですかね、さぁ、どうでもいいや。
それでは、どうぞー!
*
登場人物
信楽 怨(しがらき おん)男 −十三組一年
語尾を伸ばす癖がある健全(?)なマイナス十三組の一年生。
スキルのみではマイナス十三組の中でも球磨川を除けば随一。
しかし学校では目立つ行動をしていない為、その実力は知られていない。
安心院さんに目を付けられ、色々と頼まれたりしているが、悪平等ではない。
- Re: めだかボックス〜信楽怨の巧みな戦況操作〜 ( No.1 )
- 日時: 2012/08/30 05:57
- 名前: カカ男 ◆4ksvNWQPxs (ID: 8cTIMUus)
第一話「異常以上過負荷未満ってことですかー?」
信楽の意識は深い闇の中に落ちていた。そして、闇の中で一筋の光明を見つける。
信楽はため息を吐くとその光差す方向へと歩んでいった。
彼はすでに分かっている。
この先も此処と何も変わりはしない空間なのだから。
そうして、信楽はそのドアを開けた。
「やぁ、遅かったじゃないか信楽君」
「……今度は何の用ですかー?安心院さん」
安心院さんの不敵な笑顔に、信楽は物怖じする事無く質問する。
まぁ言葉通り、安心院さんは不敵っていうか敵がいない状態なんだけどねー。
その質問に対する安心院さんの答えは実にシンプルだった。
「ちょっと力貸して?」
「……安心院さんにとって僕なんてほぼ無に等しいわけだから、一人でいいんじゃないのー?」
「今回はそうもいかなくなったんだよ」
安心院さんはそう言うと一枚のリストを取り出した。信楽はそれを受け取り一枚ずつ見る。
そして信楽は一つ思った。
「これって……異常の奴らー?」
「正確に言うと”異常を超えた異常”かな」
「異常以上過負荷未満ってことですかー?(異常以上……ぷっ(笑)」
「(つまんねぇ……)まぁ、そういう事になるね」
「言うならば”超異常”かな。あ、読みはスーパーアブノーマルなりなんなり適当に呼んどけばいいや」
「それでわざわざ俺を呼んだんですかー?」
「僕はねぇ、善吉君の特訓の為に同士を募って今心強い味方が沢山いるんだぜ」
「そんな仲間が特訓手伝うっていうのに、僕がいなきゃ話にならないだろ?」
「……そーですねー」
信楽はこれ以上何も問わなかった。ただ、このリストには意味がある。
最近安心院さんお気に入りの人吉善吉君を育成するにあたって”面倒”な奴ら。
今回の安心院さんのお願いを簡潔に表すと……消せ。ってことだねー
「それじゃ、宜しく頼むよ……おっと、言い忘れてたぜ」
「何ですかー?」
「君の過負荷は危ないから一京分のスキルの一つで力を抑えておいたぜ」
「……この世界爆発したらいいのに」
「無駄だよ」
「……はいはい、行ってきますよー」
信楽は家の中で目を覚ました。
- Re: めだかボックス〜信楽怨の巧みな戦況操作〜 ( No.2 )
- 日時: 2012/08/30 21:04
- 名前: カカ男 ◆4ksvNWQPxs (ID: 8cTIMUus)
第二話「不良の下っ端ってやられ役だよねー」
「安心院さんにスキル封じられるのって凄い違和感あるんだよなー……」
信楽は家から出て久しぶりに制服に身を包むと、箱庭学園の近くをブラブラ歩き回る。
とりあえず、超異常の雑魚A&Bでも釣れれば上出来なんだが。
信楽は伊達メガネを掛け、いかにも弱そうな少年を装った。
これで大半の不良から金を毟り取れる。ちなみにこれは、今回の件とは関係なく信楽の日課である。
「(不良が大体居るのは路地裏とかだよねー、うわーベター)」
信楽はお決まりの路地裏をオドオドとしながら通ろうとする。
すると、奥のほうから不良の声が聞こえてくる。信楽が覗き込むと、奥の方で不良数人に女子が囲まれていた。
信楽はその不良のリーダーが、超異常の奴等の一人だと気づいた。
「(いきなりチャンスじゃーん!これで、あいつ等から金は取れるしリストから一人消えるー!)」
女子の方は辺りをキョロキョロと見ながら「助けて……」と呟く。
不良の下っ端らしき男が、その女子に手をかけようとしたその時
「どうもーこんにちはー」
信楽は不良の目の前に一瞬で現れ、不良の手を掴む。
「あ゛ぁ゛!?何だテメェは!?」
「(この封印で僕の能力が”どこからどこまで”使えるのか調べなきゃなー……)」
信楽はそう言うと、不良の手を逆L字形に折り曲げる。
骨が折れる音は、そろそろ慣れてきた。
後ろの女子は目を見開いてるねー。で、不良たちは驚愕って感じかなー?
折られた本人はのたうち回ってるけど。
「おい!?何だテメェは!?」
「んー?マイナス13組一年の、信楽怨だよー」
「僕のことは親しみを込めてらっきーと呼びなさい、なんつってー」
「ふざけてんじゃねェぞ!!!」
不良そのB&Cが信楽の方へ向かって殴りかかる。
その時、信楽がボソボソと呟いた。
その瞬間、不良B・Cの衣服が燃えた。周りの人間が見れば自然発火だろうが、これは信楽が意図的に燃やしたのだ。
「ふーん……これは良いんだ」
「じゃあ……、…………」
信楽がまたボソボソと呟く。すると今度は、不良たちの体に幾つもの深い切り傷が現れる。不良B・Cはその場に倒れた。
「これもセーフー?じゃあ、これはどうかなー……?」
信楽がまたボソボソと呟いた。すると地面に倒れていた不良は瞬間移動の如く、その場から消えた。
女子生徒は口をパクパクとさせてその様子を見ていた。そんな女子生徒に信楽が話しかける。
「大丈夫ー?」
「あ……あ……」
「……ハァ、…………」
女子生徒は不良たちと同じくその場から一瞬で消えた。
その不良たちのリーダーである超異常の男もその様子を震えながら見ていた。
こんな”おもちゃ”に関わってる暇はねー
無いんだよー?
「……」
信楽の呟きは極小さな声量だったが、命の危険を感じた超異常にははっきりと聞こえた。
——もし君が輪廻のサイクルに巻き込まれたらなー……
その瞬間、超異常の姿が消えた
信楽は誰もいなくなった路地裏を見渡して、小さいため息を一つ吐くとその場を立ち去った。
信楽怨……過負荷”有言実効”(ハヴィングサイド)の持ち主。
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