二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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妖界ナビ・リナ
日時: 2010/08/09 18:36
名前: 瑞沙 (ID: zRrBF4EL)

妖界ナビ・ルナの二次小説です!

次こそは消されたくないです……

見た方、ぜひコメを!!



   ☆登場人物

安堂 リナ・・・伝説の子の力を受け継いだ少女。半妖の父と巫女の母のあいだにうまれる
      好きなことは料理で運動音痴

こよみ・・・銀色オオカミの妖怪。リナの手助け役として、妖界から来た。変化の術が得意

アレック・・・火獣族の少年妖怪。本来は獣の姿。炎の術がつかえる

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Re: 妖界ナビ・リナ ( No.60 )
日時: 2010/07/22 21:12
名前: (朱雀*@)*:. ◆Z7bFAH4/cw (ID: gWH3Y7K0)

@瑞沙さん
 マンガも読んでいるんですね!
 私もタイくん大好きなので、6巻は涙ぼろぼろでした・・・。

Re: 妖界ナビ・リナ ( No.61 )
日時: 2010/07/30 18:04
名前: 瑞沙 (ID: zRrBF4EL)

あと、小説のほうはどうなってしまったのでしょうか……ルナちゃんは……

もし、あんなことになっちゃったら、私はもうもう終わった(しくしくしく

Re: 妖界ナビ・リナ ( No.62 )
日時: 2010/08/02 18:42
名前: 瑞沙 (ID: zRrBF4EL)

    3 セナ


 海里はリナの姿を見た瞬間、剣を振りおろしてきた。

 すかさず、こよみが銀色の糸を剣に放ったため、剣は動きを止めた。

「ありがとこよみ!——封印解除っ!」

 リナは第三の目を開眼した。

 海里は糸に身動きがとれないまま、リナに言った。

「てめえっ、この前はよくも!おれを——封印してくれたな!!」

 リナは「は、はい?」こよみも「なんでやねん?」と言いそうな顔で海里を見た。

「えっと……その、封印したのはわたしじゃなくて」

 リナが言い終わる前に、海里は剣から手を離し、突進してきた。

 リナはすばやく結界を張る。

「嘘をつくなっ!おまえは伝説の子とその仲間、剣都の前でおれを封印したんだ!」

 その言葉に唖然としたが、すぐに悟った。

「なるほどね。あんたは術がかけられているのよ。わたしの姿を星羅に見せる術をね」

 結界内にいたこよみがうなずく。

(あれ?そういえば、アレックは?)

 リナは結界の外を見渡した。
 そしてアレックが、黒い翼を持つ少年妖怪と戦っているのが見えた。

「ああ、あの妖怪の名はラウ」

 こよみがリナの目線に気付いて説明した。

「ラウは火蝙蝠族。そして、アレックは火獣族。ふたりとも、それぞれの族で一番強い妖怪なの。そして——火蝙蝠族と火獣族は、敵同士なのよ」

「だから、アレックはラウと戦っているんだね、一人で……」

 と、リナがつぶやいた直後、結界が揺れた。

 海里が、糸を取り除いた剣で、結界を切り裂こうとしていた。

 リナはこよみにささやく。

「結界をとくよ。準備はいい?」

 こよみがうなずく。リナは結界をといて、こよみとともに大きくジャンプした。

 着地すると同時に、こよみはその場から動かないでいる、ケイ、イル、シャオン、レンカに言った。

「あなたたち、なんでそこに突っ立っているだけなの!?リナの手助けをしようとしないの!?」

 リナはその声を聞きながら、九字を切った。

「臨、兵、闘、者、皆、陣、裂、在、前!」

 すると、海里の動きが止まり、鎧が霧のように消えていった。

「ぐっ……ぐはあっ!!でっ、伝説の子……っ」

 あのとき——月桜城で会ったときの服装の海里は、地面に顔を突っ伏した。

 そんな海里にリナは言う。

「海里君、秋に、お城がたくさんある町の夜、河原で会っていたよね。そこにいた男の子は、海里君か海里君の分身だったよね。海里君の鎧が、あの騎士のやつに似ていたから」

 海里が、かすかにうなずく。「さすがだな……伝説の子」とつぶやいて。

「わたしは星羅じゃない。わたしはあなたを封印していない。だけど、わたしは、あなたを妖界にかえす」

「まってくれ、リナ。ちょっと……きいてくれ」

 海里が小さい声で言った。

「おれはあの河原で、あのお方に力を借り、『伝説の子の力を試せ』と言われた。それに失敗したから、今、こうしてやっていた。……気をつけろ、あのお方は——がはっ!!」

 海里が激しくせき込む。そして、かすれた声で言った。

「剣都に……いきなりいなくなってごめんって……伝えておいてくれ。あと……妖界に……もどして」

 リナはほほえみ、うなずいて立ち上がった。

『みちびいて——むこうがわの、世界へ——』

 そんな声が、聞こえたような気がした。

「天蓬、天内、天衝、天輔、天禽、天心、天柱、天任、天英」

 海里は、妖界への道に入って行った。

 そして——やはり玉が落ちてきた。

 銅色で、「鉄」の文字が見える。

 すると、そのとき——


「久しぶりだね、安堂リナ」


 聞き覚えのない声が、後ろからした。

 ふりむくと、そこには、一人の少年がいた。

「おまえはっ……セナ!」

 ケイとイルが、同時に言った。

「なんでおまえがここにいるっ!?」

 セナ、と呼ばれた少年は、微笑して言った。

「リナに会うためさ。あと、秘密を明かすために」

 リナの心臓が、びくん、とはねた。


 ——ここで、『秘密』が明かされるというのか。


「じゃあ、君たちが知っている、僕らの関係を言って見てよ」

 しばらく沈黙が続く。

 やがて、ケイが口を開いた。

「そうか、じゃあ、言ってやるよ」

 ケイの口から、秘密が——


「僕、竜前ケイは竜前イルの双子の弟、竜前イルはその兄、安堂リナは双子の姉、そしておまえ——安堂セナはその弟だっ」

Re: 妖界ナビ・リナ ( No.63 )
日時: 2010/08/03 18:58
名前: 瑞沙 (ID: zRrBF4EL)

    4 真実


 リナはその言葉に茫然とした。

 ケイは言い続ける。

 自分たちの、秘密を——


「僕らの祖父母は妖界の沢白国連々村の王宮で、光を扱う、ルナ様と同じくらい強い妖怪だった。その二人の子供がレインとケーラの双子、リーシャ、カイアだ」

 
 リナは気付いた。「リーシャ」という名前が「りさこ」と似ている……つまり、叔母の本名は「リーシャ」だということを。


「ある日、レインとケーラは散歩中、なぜか人間界にワープしてしまった。そして、レインは神社の巫女で陰陽師の安堂杏奈に、ケーラは杏奈のいとこで同じく陰陽師の竜前翔に出会い、結婚した」


 次の言葉は、予想できた。


「杏奈は双子で、姉のリナと弟のセラを、ケーラも同じく双子で、兄のイルと弟の僕を生み、一生を終えた。レインと翔は、子供が持っていた第三の目を封印し、帰らぬ人となったんだ」


 ケイはそこで話すのをやめた。

「へえ、よく知っているじゃないか」

 セラが微笑する。リナはそんなセラを見た。

「あんたが……わたしの、双子の弟だというの……?」

「それが本当に——真実なのかよ」

 リナとイルが言う。こよみは茫然としていた。

 やがて、しばらくして——セラが言った。


「いや、おまえが言ったことは、真実じゃない」


「なにっ!?」と、ケイが叫ぶ。

 セラはいらいらしたように、冷たく言った。

「おれは、こんなやつと血のつながりはない!!
 おれがいまから——真実を言ってやる」

 セラは、リナを冷たい目で見ながら言った。

 ほんとうの、真実を——。


「第三の目があるところがうなじのリナ、右手のひらのイルが、レインと安堂杏奈の子供、双子の姉と弟。
 そして、左手のひらのケイ、額のおれが、ケーラと竜前翔の双子の兄と弟だ」


 一瞬の沈黙。やがて、ケイが叫んだ。

「うそだっ!!僕がお前と血のつながりがあるなんて……ふざけんじゃねえっ!!」

「黙れ。これは真実だ」

 リナは目を見開いたまま、イルの目線を感じていた。

 と、そのとき、セラが言った。

「星羅!来い!!」

 リナの肩が、びくん、とはねる。

 やがて、暗闇から、星羅が現れた。

 星羅は現れるなり、言った。

「セラが言ったことはほんとう——真実よ」

 リナは星羅に言う。

「星羅、なんであんたが知ってんの?
 あんたは、何者なのっ!!」

 星羅がやさしく微笑む。

「知りたい?衝撃の真実よ」

「衝撃を受けても、聞くしかないんだよっ!!」

 その言葉を聞いた星羅は、満足そうに笑った。

「じゃあ、言ってあげる——ちなみに、このことは、伝説の子のあなたたちにも知らないことよ」

 その言葉に、ケイとイルの表情が険しくなった。セラはただ、星羅の言葉を待っているだけだ。

 星羅が——真実を、言い放つ。


「ヒュウトやあおいが言っていた『あのお方』、たつき、リミアーナ、きりがいっていた『かげのひと』とは——あたし、半人半妖の神楽星羅……いえ、シエラなのよ」

Re: 妖界ナビ・リナ ( No.64 )
日時: 2010/08/04 19:29
名前: 瑞沙 (ID: zRrBF4EL)

    5 愕然、現れた悠久の玉


 イル、ケイ、そしてセラまでもが、目を見開いた。

 もちろん、リナは——

「うそ、でしょ?」

 愕然としていた。

「本当、よ」

 星羅はやさしく微笑む。

「あたしは、小さいころから、リナが伝説の子だって知っていた。力が目覚めるまで待っていたけど、だんだんおそろしくなってきて——妖怪を従えて、伝説の子と戦うよう命じたのよ」

 リナはうつむく。
 ……そして、星羅を睨みつけた。


「だまして、いたわけ、なんだなっ……!!」


 リナの瞳は、怒りで燃えていた。

 星羅の顔が、おびえたような顔になる。

「あんたは、力を持っていない半人半妖だった。だから、両親に人間界に連れてこられた。そして、最強の力を持つ妖怪を黒幕に召喚させて、殺して、妖力を吸い取った。本当の、『あのお方』のね!!」

 星羅の目が、驚きで見開かれる。

「ど、どうして知ってるのよ!!」

 こよみも、リナの姿を見て、感心したような顔をした。

「ルナ様が……教えてくれたんだ」

 イルがつぶやく。

「ルナ様に力が与えられるのは、リナだったのか……じゃあ、なんで、おれはリナの双子なのか?」

 と、その時——。

「「ぐはあああっ!!」」

 ——アレックとラウの叫び声が響き渡った。

「アレックっ!!??」

 リナの前には、冷静な顔をして両手を突き出している星羅が……。

「星羅がやったの!!」

「ええ、そうよ」

 そして、おそろしい言葉を言い放った。


「この二人の命を半分ずつ奪って——悠久の玉を召喚せよ!!」


 風が、吹き荒れる。

「なにっ——!!」

 セラが目を見開く。

 そして、南から、赤い、炎のような光が向かってきた。


「あれはっ——!!」


 イル、ケイ、セラ、こよみ、そしてリナが、同時に言う。


 その、光をまとったものは——


「悠久の玉」


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