二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- とある魔術の禁書目録 聖 ㊤
- 日時: 2010/08/27 12:56
- 名前: 泉 海斗 (ID: smzRGBhk)
こんにちは、泉海斗です。
とある魔術の禁書目録の二次創作も始めました。
これから投稿していきたいと思いますので、コメントお願いします。『守護霊と討手』のほうもよろしく!!
- Re: とある魔術の禁書目録 聖 ㊤ ( No.2 )
- 日時: 2010/08/27 12:59
- 名前: 泉 海斗 (ID: smzRGBhk)
0 プロローグ
ここはイギリスにある喫茶店、最大主教ローラ=スティアートは優雅にお茶を飲んでいた。
「今日も平和なりね」
おかしな口調で言いつつ、またお茶に口をつける。
「最大主教・・・」
そこに現れたのは2メートルを越す長身の赤髪の神父だった。タバコを吸いながら話す彼の顔にはバーコードの刺青があった。
「ステイルではありませんか、どうしたのでありますですか??」
「ふぅ・・・、君に渡たされた資料にローマ正教について書かれていたからね。詳しく聞こうと思ったわけだよ」
ひらひらと証拠の資料を振っている。
「それは小耳に挟んだなりけりよ。なんでもローマ教皇が強力な配下をそろえ始めて、再び世界を配下におこうと戦争を考えているそうなりよ」
お茶を飲みながらゆっくりと話すローラ。
「君は余裕だね。何か策でもあるのかな??」
暢気なローラに少しイラついているステイル。
「ねえ、ステイル・・・。まずやつらが狙うのはなんだと思いますですか??」
真剣な眼で見つめてくるローラに少し驚きながらステイルは少し考える。
「やつらにとって厄介なものは何や??」
ヒントを与えるローラ。
「幻想殺し・・・学園都市か!!」
「正解なり!!よくできましたねステイル」
「そんな暢気に言ってる場合か??あそこにはインデックスがいるんだぞ!!それに上条当麻だけでは何とかできる相手ではないのだろ??」
「それについてはもう派遣している子がいますですよ」
「派遣している子??だと・・・」
「こういえば分かるかしら・・・『テスタメント』」
「!!何だと!!やつらを派遣したのか??」
驚くステイル。
「一体誰を派遣したんだ!!まさか・・・」
「想像通りなのであるよステイル。派遣したのは『The god and happiness to killing people(神を殺し人々に幸福を)』」
それを聞いてステイルは真っ青になる。
「なぜやつを放したんだ!!あいつ1人でも学園都市を壊滅させることもできるんだぞ!!」
「あの子はもう大丈夫ですます。彼には背中を預ける人がいますからね」
「どういうことだ・・・??」
「それは自分の眼で確かめるのですのよ。天草式にも連絡は行ってるはずなりよ。あなたも愛しのインデックスにでも会いに行きやがれなりよ」
いきなりインデックスの名を出されてあわてるステイル。
「ふん!!僕は僕なりにやらせてもらうさ」
そういってステイルは喫茶店を後にした。
「始まるのかしらね・・・第4次世界大戦・・・」
ポツリと恐ろしいことをつぶやくローラ。それを止めるべく人々が学園都市に存在し、それに加勢するものが学園都市に向かっていた。
- Re: とある魔術の禁書目録 聖 ㊤ ( No.3 )
- 日時: 2010/08/28 07:21
- 名前: 泉 海斗 (ID: smzRGBhk)
1 学園都市の日常
ここはとある男子寮。ここの1室に上条当麻という不幸な少年が住んでいた。
「不幸だ・・・」
朝からとんでもない言葉を発言している少年こそ上条当麻だ。彼はなにやら冷蔵庫を見ているようだ。中には調味料のほかに・・・何もなかった。
「おかしい・・・昨日はもう3日ほど食べていけるくらいの食料があったはず」
「とうま〜まだかな〜ご飯〜」
唸るように言ってくるのはここに当麻と同棲??しているシスター・インデックスだった。インデックスのひざの上には同じくおなかをすかせてだらりとしている猫・スフィンクスがいた。
「インデックスさん??あなた昨日この中のもの食べましたか??」
当麻はまさかと思いながらも聞いてみる。
「夜おなか空いたから食べてみたかも」
あっけらかんと白状するインデックス。
「お前は残り3日生きていくために残していた食料を夜中に食べるのですか??」
「だっておなか空いたんだから仕方ないかも」
「我慢できんのかい」
「できないものはできないんだよ!!」
この後延々と口論が続き。
「遅刻する〜!!」
登校時間を当に過ぎてから出発する当麻だった。ちなみに土御門の義妹の舞夏が差し入れを持ってきてくれたのだった。それで何とかインデックスの機嫌が直ったが彼女に時間を指摘されて急いで出て行ったのだった。
その日の学校でもやはり上条当麻は不幸だった。まずは遅刻したことから担任のはたから見れば小学生に見える小萌に補習を言い渡され。土御門と青髪ピアスと女の子の好みについて激論を交わしていて、白熱しすぎて殴りあいになったところを委員長の吹寄に頭突きで止められ。さらに倒れた拍子にスカートの中を見てしまったので更に殴られるという結果になり。それを許さないクラスメイトの男たちによるリアル鬼ごっこが展開され、なかなか止まらないことに泣き出した小萌を見るなり、みんな当麻にせいだと言いはじめ、結局補習プラス宿題を出される羽目になった。
補習が終わってようやく解放された当麻はふらふらと道を歩いていた。そしてコンビニのあたりで1人の女の子がスキルアウトに囲まれているのを見かけた。
「ようよう、少しそこのレストランでお話しない??」
「ごめんなさい、これから塾があるので・・・」
「そんなことより俺達といたほうが楽しいって」
「ごめんなさい、急いでるんです」
「根詰めちゃいけないよ〜」
「離して下さい・・・」
涙を流して抵抗する女の子。それに関わらず言い寄るスキルアウトたち。
(ああ〜、ここで上条さんが登場すればヒーローになれると思うんですけれども・・・)
当麻は物陰でその様子を見ていた。
(だからといって戦って勝てるとは思いませんし・・・)
などとあれこれ考えている。上条当麻は不幸な少年である。再び様子を見ようと足を動かしたら風で転がってきた空き缶につまずき・・・。
ドッテーン!!
大きな音を立てて前に出てしまった。目の前にはスキルアウトたちが5人・・・。
「お取り込み中スイマセン・・・」
脂汗を流しながら当麻は口を開く。
「なんだテメエは??」
スキルアウトの1人が当麻に近づく。当麻は立ち上がってゆっくりと女の子の元に行く。
「なんなんだよテメエは!!」
ゆっくりと近寄る男たち。そして当麻が女の子の手を握って・・・。そして前方の男を体当たりで転ばせる。
「ぐへ!!」
ほかのスキルアウトが驚いて呆けている隙に当麻は女の子を連れて走り出す。
「逃げろ〜!!」
当麻と女の子は走り出す。
「逃がすな〜!!」
『うおおぉぉぉぉ』
スキルアウトたちが追いかけてくる。街中を走り回る。女の子はよく見ると常盤台中学のものだった。
(この制服は御坂のと同じだな)
ちょうど当麻たちの前に常盤台行きのバスが出発しようとしていた。
「あれに乗ってまずは逃げろ!!」
当麻は女の子をバスに乗せて自分は再び追いかけられる身になる。
『待てやコラ〜!!』
男たちが当麻1人を追いかけてくる。そしてお決まりの言葉・・・。
「不幸だ〜!!」
当麻は逃げた。そして前方には戦闘服を着込んで武装した少年が立っていた。上条当麻と魔術師が再び交わるとき戦いが始まる。
- Re: とある魔術の禁書目録 聖 ㊤ ( No.4 )
- 日時: 2010/08/29 00:16
- 名前: 泉 海斗 (ID: smzRGBhk)
2 交差する科学と魔術
武装した少年の目の前からツンツン頭の高校生が不良たちに追いかけられてきた。
(敵は5人・・・暇つぶしにはもってこいだな。殺しは禁止されてるから・・・)
ガチャリ
両手に構えられたのは自動式拳銃。激しく回転し始め、弾には風が付加されて行く。そして少年を追いかける不良たちの前を狙って放たれる1発の銃弾。
「フレイム・バースト・・・」
ヒュン
当麻のほほを何かがかすって行った。
(なんだ??今のは・・・)後ろを振り返ると・・・。
ドガーン!!
不良たちの目の前に着弾し、炎が竜巻を起こして吹き荒れる。
「ぎゃー!!」「あちー!!」「逃げろー!!」「うわああぁぁ!!」「まってくれー!!」
それぞれ悲鳴を上げながら逃げていった。ようやくまいたと思った当麻は前を見ると、そこには戦闘服を着込んだ不審な少年がいた。当麻は彼から何か異様な感じを感じ取っていた。
「お前が助けてくれたのか??」
何も言わずに少年は頷く。
「ありがとな。ところでその服装はコスプレか??」
「いや・・・仕事服だ」
低い声で言われる。
「そうか、俺上条当麻って言うんだ。よろしく」
そう言って当麻は右手を出す。
「俺は・・・」
途中で口をつぐんでしまう。
「どうした??言いたくないのか??」
当麻が心配そうに聞いてみる。
「いや・・・俺の名前は紅夏月湊。よろしく」
湊は手袋をはずして握手する。すると・・・。
バキン!!
何かが壊れる音がした。当麻は不審に思って聞いてみる。
「今何か壊れる音しなかったか??」
「いや・・・何にも壊れてはいないさ」
「そうか??壊れてたら弁償しなきゃな。俺の右手、異能の力だったら何でも打ち消す、幻想殺しだからさ」
「そうなのか・・・それは大変だな・・・」
少し焦ったような顔をする湊。
「ところでお前はレベルいくつなんだ??俺はレベル0の無能力者だけれど」
「・・・レベル5」
ぼそりといった答えに当麻は驚く。
「マジですか??上条さんの知り合いにもレベル5はいますけれども」
「そんなにすごいものなのか??」
「何言ってるんだよ。レベル5だったら一番すごいものだろ??」
なんでもない質問をされ、あきれながらも答える当麻。
「そうだったな・・・」
「??」
少し元気のない湊を不思議そうに見つめる当麻。あまり深く追求すると相手に悪いと思いここは何も追及しなかった。しばらくの沈黙が流れる。それを破ったのは・・・。
「あー!!しまったー!!まだインデックスに飯作ってなかったー!!」
当麻が忘れていたことを思い出し絶叫する。当麻の脳裏に浮かぶのは腹をすかせて待っている暴食シスターとその僕の猫の姿だった。
「インデックスにかまれる・・・不幸だ〜!!」
何もされていないのに頭を抱えて苦しみだす当麻。すでにトラウマとなっているのだろうか。叫びながら走っていった。途中振り向いて手を振ってきたので湊も手を振り替えした。
当麻がいなくなってから湊は懐から携帯を取り出し電話をかける。相手はすぐに出た。
「神楽か??俺だ・・・。幻想殺しに接触成功。以後任務を続ける」
『よろしくね〜♡ぼくももうすぐそっちに行けると思うから』
「ああ」
そう言って短い電話を切る。そして彼の手の中には壊れたペンダントがあった。どうやらこれが先ほどの握手で壊されたものらしい。中を開けるとそこには2人の男女が写っていた。
「明日から面倒になりそうだ・・・」
ふぅっと溜息をこぼし、ゆっくりと夜の学園都市の闇の中に消えていった。
- Re: とある魔術の禁書目録 聖 ㊤ ( No.5 )
- 日時: 2010/08/30 00:17
- 名前: 泉 海斗 (ID: smzRGBhk)
3 再会
ここは常盤台中学で現在は夕方。1人の女の子がからソワソワと携帯電話を確認していた。
「お兄ちゃん・・・まだかな・・・」
彼女の名前は紅夏月初季常盤台中学3年生。レベル4の『風使い』。風紀委員としても活動していた。しかし今日は久しぶりに離れ離れになっていた兄と再会できるということで連絡を待っていたのである。
「どうしたの初季??」
「美琴!!お兄ちゃんからの連絡待ってるんだ」
「お兄ちゃん??ここに来てるの??」
「うん。なんでも今はイギリスにいるらしくてね、そこで仕事してるんだって」
「ふ〜ん。できるお兄さんなんだね」
美琴はイギリスということで必要悪の教会を考えていた。しかしそれをすぐに打ち消す。
「もう日本に着てるらしいんだけどね」
「年はいくつなの??」
「17歳だね」
「お兄さんも能力者なの??」
う〜んと少し考え込む初季。
「そうなのかな??去年あったとき見たけど・・・」
「見たけど??」
「能力とはちょっと違う感じだったかな??どうなんだろ??」
(まさか・・・魔術師じゃないわよね・・・)
ぴろりん ぴろりん
電話が突然鳴った。
「はい??あ、お兄ちゃん??うん。え??こっちに向かってる??お友達と??え??見えたって??」
電話を耳に当てながら美琴とともに振り向くとそこには。
「あ、御坂」
「当麻??」
なんとそこには上条当麻がいたのだ。まさかの登場に美琴はびっくりしてしまう。それは当麻も同じだった。
「美琴??知り合いなの??」
初季は自分の知らない人が来たのでその人と知り合いのような美琴に聞いてみる。
「え??そうなのよ」
「よう、初季。久しぶりだな!!友達か??」
「あ、お兄ちゃん。そうだよ、こちらは同じクラスの御坂美琴ちゃん。学園都市第3位のレベル5の人なんだよ」
「へ〜すごいな。あ、俺初季の兄です、紅夏月湊と申します。妹がいつもお世話になってます」
「いえいえ、私もいつも助けてもらってますから」
自己紹介されてあわてて返す美琴。
「ところでなんで当麻も来たの??」
「わたくし上条さんは湊のここまでの道案内をしたのですよ」
「いや〜、久しぶりに来たから右も左も分からなかったよ、サンキュー当麻」
道案内に感謝する湊。
「いやいや、これぐらいはいつでも言ってくれ」
とんでもないと言い返す当麻。
「それで今日はどこに行くの??」
美琴が話題を戻すために聞いてみる。
「もう、時間が時間だからみんなで夕食ってどうかな??」
「あ!!それならインデックスはどうしよう」
突然あわてる当麻。
「それなら1回寮に戻ってそのインデックスって子を連れてくればいいんじゃないか??」
「いいのかそれでも??」
「大丈夫ですよ。人数は多いほうがいいですからね」
申し訳なさそうに言う当麻に、初季はオーケーと親指を立てる。その後いったん当麻の住む寮に戻りインデックスを呼びに帰った。インデックスもレストランと聞いてすぐに飛び出して言った。
そしてここはレストラン。テーブルにはたくさんの料理が置かれている。ほとんどががつがつと食べているインデックスの注文したものだ。
「ちょっとあんた少しは遠慮しなさいよね」
あまりの量に美琴は見かねて言う。しかしインデックスは大丈夫といい聞く耳を持たない。財布係の湊も大丈夫といいながらも財布を気にしていた。すると財布をしまう拍子にネックレスが落ちてしまう。それを拾うのは美琴。
「ああ、ごめん」
「いいわよ、これって何か貼ってるの??」
「まあ、思い出かな??」
「見せて見せて!!」
インデックスが横から奪い取る。
「ちょっとあんた何するのよ」
「インデックス・・・、悪いな湊」
「あはは、別にいいさ」
中を開けてみると。
「「「「この人は??」」」」
4人が同時におんなじ質問をしてくる。あははっと笑いながら。
「俺の彼女さ」
「「「「彼女〜??」」」」
驚きの声が響き渡る。注意されたためすぐに謝る4人。
「それにしてもお兄ちゃんいつの間に彼女作ってたの??」
真剣に聞いて来る初季。
「もう10年になるかな〜」
「そんなに長く付き合ってるの??」
興味津々の美琴。なぜか顔が赤い。
「最初は仕事関係の付き合いだったけどな。5年前からは本格的に付き合っている」
「それにしてもかわいいな」
神妙にうなずく当麻。次の瞬間冷たい視線を美琴とインデックスから受ける。どうしたんだと聞いてみてもなんでもないといわれるだけであった。鈍感である。
「それにしてもこれって何か仕掛けがあったんじゃない??もう壊れちゃってるけれど」
インデックスの言葉にびくっとした湊。しかしそれを気にするものはいなかった。
「いや・・・それはもともとそういうものだから」
「よかった〜、昨日壊しちゃったやつかと思ったぜ」
よかった〜と胸を下ろす当麻である。そしてそこに。
「お姉さま〜〜!!」
美琴の目の前に突然現れたのは風紀委員の白井黒子であった。
「黒子!?」
「お姉様ッたらひどいですわ!!わたくしに無断でこの猿人類と一緒に食事だなんて!!」
「黒子!!ほかにも人がいるんだよ」
「白井さん??」
怒る美琴と突然の登場に驚く初季。
「あら初季さん。今日はお兄さんが来るからと休みが欲しいといってましたけれど会えましたの??」
「白井さんが乗っかってるのがお兄ちゃんです・・・」
「ええ!!??」
初季に指摘されあわてて振り向くと、そこには黒子にのッかかられた湊が苦笑いをしていた。
「きゃー!!すいませんですわ!!」
急いで降りて謝罪をする黒子。いいよと宥める湊。まったくと腕を組んでいる美琴とその様子を見ている初季。状況についていけない当麻と、それらを無視してひたすらかっ食らうインデックスがいた。結局合計は6桁に匹敵し、当麻は土下座をして湊に謝っていたそれでも余裕で支払いを済ませた湊に皆驚いていた。
「明日からまた学校があるからここでお別れだねお兄ちゃん」
寂しそうに言う初季。
「心配するな初季。俺はしばらくここにいるから何かあったら連絡しろ」
「え??お兄ちゃんどこにいるの??」
「俺とおんなじ高校に入ったんだよ。昨日あったばかりのやつが突然来たからびっくりしたぜ」
「そうなんですか??」
- Re: とある魔術の禁書目録 聖 ㊤ ( No.6 )
- 日時: 2010/09/01 20:17
- 名前: 泉 海斗 (ID: smzRGBhk)
まさかの答えに驚く初季と美琴。それは今日の朝方にさかのぼる・・・。
ここは当麻が通う高校。教は遅刻せずに登校することができた当麻。仲のよい土御門と青髪ピアスとともに駄弁っていた。そこに。
「はいはいみなさーん、ホームルーム始めますよー」
中に入ってきたのは見かけ小学生の小萌だった。
「そして教は皆さんに転校生を紹介したいと思います」
『うおおおぉぉぉぉ』
生徒たちが一斉に歓声を上げた。
「来てくれたのは男の子です〜。よかったですね〜子猫ちゃんたち。残念でした〜野朗ども」
『きゃぁぁぁぁ〜!!』という女子たちの歓声と。
『はああぁぁぁぁ〜・・・』という男子たちの溜息だった。
「ふふふ・・・、また私の影が薄くなるのね・・・」
消えそうな声で言うのは姫神だった。それをそんなことはないとなだめる当麻。そして中に入ってきたのは。
「お前は!!」
『へ??』
突然当麻の反応にクラスが振り向いた。
「上条ちゃんはもうお知り合いですか??」
小萌が不思議そうに聞いてくる。
「ええっと・・・、昨日女の子を助けまして出すね〜」
「またかよカミヤン!!」
「にゃ〜、カミヤンも懲りないぜよ」
冷やかすのは青髪ピアスと土御門である。
「そして何とか女の子は逃がしたんですけども今度は私上条当麻が追いかけられまして・・・」
「当然や」
「当然ぜよ」
またもやあの2人。
「そしてそんな私上条当麻を助けてくれたのがその人なんです」
『おおぉぉぉぉ!!』
クラスに歓声が上がる。褒められて照れくさそうにしている湊。一通り紹介を受け。次の休み時間には質問攻めが来た。多かったのは外国にいて何をしていたかだった。ほとんどは警察の手伝いといった。彼女もいるといったときにはクラスの男子からリアル鬼ごっこを受けたのはまたの話だ。
「という感じだったな・・・」
「お疲れだな」
疲れた顔をする湊とご苦労さんという当麻。そして5人はここで解散した。いなかった黒子は途中で仕事でいなくなったのである。そして途中から神妙な顔つきになっていたインデックスに気づいていたのは1人だった。
そして皆がいなくなってから再び携帯電話を取り出す湊。
「俺だ・・・神楽か??」
『はいは〜い、神楽だよ』
相変わらずの元気っぷりに押され気味である湊。
「今日はうまく高校にもぐりこめた。更に妹にも会えたし、御坂美琴・白井黒子とも接触に成功した」
『順調だね!!やっぱり湊はすごいな〜。僕はまた別の仕事にてんてこ舞いだって言うのにさ』
「まあ、そう言うなよ。こっちだって色々大変なんだ。それよりローマ正教の動きはあったか??」
『僕が分かる範囲ではまだだね。もっと詳しい情報は海道に聞くしかないね』
「あいつとは連絡できそうか??」
『できないことはないね。やってみようか??』
「ああ、分かり次第連絡をくれ」
『了解だよ!!』
「また明日から大変になりそうだな」
『まあ、お互いまた同じ戦場に立てることを祈ってるよ』
「だな、それじゃあ」
そう言って電話を切った。そして再び電話に手をかける。
「こちら『テスタメント』の紅夏月だ。そちらは??」
『こちらはルチア。こんな朝早くからなんのようですか??』
電話に出たのは必要悪の教会の女子寮に住むシスター・ルチア。
「そちらで分かったことを聞いておこうかと思ってだ」
『こちらでもこの前お伝えしたもの意外詳しく分かっていません』
「ローマ正教の動きもか??」
『前と変わらずですね。あなたはお知り合いと連絡を取ってるのではないですか??』
「なるべく多くから情報を聞き出したくてな」
『こちらから提供できるのはこれぐらいですね』
「分かり次第連絡をくれ。こっちではまだ何も起きていないが用心のためだ」
『分かりました。あと、時間を考えて電話をお願いします』
「すまなかった」
そう言って電話を切った。
「嵐の前の静けさか・・・」
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